何故に命を与える 何をなすため、生まれた。

神に祈りを捧げる 届く願いは無いのに。

            妖精帝國「last moment」


死屍累々、人混みの中、裏で積み重ねられていく死体の山。

「き、きぇぇぇぇぇぇ」
示現流を思わせるような太刀筋、しかし、死神は近づくことすら許さず、雑兵を片付ける。

「…その実力…名のある英霊とお見受け申す…」
奥から出てきたのは、甲冑姿の武人。
本来の聖杯から出てこないはずの、東洋の英霊だろう。
「せっかくの機会、是非手合わせ願いたい…」
「…ぞな」
互いに、獲物を構える。

「いざ尋常に…」
「!」
その鎌は――槍へと変貌した。
変幻自在、鎌の攻撃を想定していた武人をいともたやすく葬り去った。

「見…事…そなた…名は…」
「あしは…アサシンぞな」
「わ…れ…は…ライ…ダー…見事な…手で…あっ…」
ライダーは消滅し、あとに残ったのはアサシンのみ。
そして、奥より、少女が出てくる。

「ありがとう、アサシン、お陰で無事だったわ」
長い黒髪の少女、名を白夜凛音。
この死屍累々の山に動じないのも、その経歴故だろうか。
狂ったゲームに巻き込まれた少女は再び狂ったゲームに巻き込まれた。
聖杯を賭けた殺し合い、血で血で洗う様な地獄。
休息も与えられぬまま、冥界に落とされた。

「…とりあえず、ここは帰るぞな」
「了解」
二人はビルの外へと出た。
残ったのは、奥で気絶しているライダーのマスターだけである。


冥界の東京はいつだって賑やかだ。
もちろん、負の側面もある。
ふと、新興宗教の宣伝が目に入った。

「ッ…!」
「…」
アサシンが無言で私を気遣い、目に入らぬよう誘導してくれる。
私の業――嫌だ――

「うっ…」
「!マスター!」
そこで私は気を失った。
最後に見えたのはアサシンの手だった


夢の中、私は夢を見る

誠の旗を掲げ、鎌を持った男が、敵薙ぎ払い、突き殺す。

味方を逃がして、敵をひとり残さず殺し尽くす。
その姿は、まるで、何かを守るために戦う死神。

新政府軍を恐怖の渦に落とし込み。
すべてを刈り尽くすその姿。

彼の――名は――


「目覚めたぞな」
「!あぁ…ごめんなさい…」
目覚めたのは、与えられた住処。
親はいない、なんとか…一人暮らし出来るよう設備は整っている。

「駄目ね…私は…」
「…」
過去の呪縛に囚われる己を祟る。
ここにはいない、頭痛も起きない。
もう、過去は絆されたのだ。

「…ねぇアサシン」
「…何ぞな…」
「あなたの…真名は…?」
ずっと気になったていた問を投げかける。
そして、アサシンは声高らかに名を名乗った。

「新選組…十番隊隊長…原田左之助…ぞな」
死神は確かに居た。
ただの死神ではない、守るために敵を葬る、「鉄壁の死神」

原田左之助、冥界にて――参る。

【CLASS】アサシン
【真名】原田左之助@ちるらん 新撰組鎮魂歌
【ステータス】
筋力B 耐久B 敏捷A 魔力D 幸運D 宝具B
【属性】中立・善
【クラススキル】

気配遮断:D
 サーヴァントとしての気配を断つ。隠密行動に適している。
 ただし、自らが攻撃態勢に移ると気配遮断は解ける。
【保有スキル】

槍術:B
種田流槍術免許皆伝級の実力。
しかし、ランサークラスではないため、ランクは下がっている。

戦闘続行:C
 瀕死の傷でも戦闘を可能とし、死の間際まで戦うことを止めない。

軍略:B
 一対一の戦闘ではなく、多人数を動員した戦場における戦術的直感力。
 自らの対軍宝具の行使や、
 逆に相手の対軍宝具に対処する場合に有利な補正が与えられる。

心眼(偽):C
 第六感による危険回避。

【宝具】
『鉄壁の死神・原田左之助』
ランク:B 種別:対軍宝具 レンジ:1~ 最大捕捉:1~???
かつて、新政府軍より恐れられた男達がいた。
その一人、原田左之助は「鉄壁の死神」の異名を持ち、襲ってくる敵を逃さなかった。
それが――大軍勢であったとしても。
敵の仕切り直しをランクに関わらず全て無効化。
また自身の筋力と耐久を一段階アップさせる。
【weapon】
大鎌 一番上の部分は槍にもなる。
【人物背景】
新撰組10番隊隊長。
義理堅く、そして、幾千万の敵を葬り去った男は。
新政府軍より、「鉄壁の死神」として恐れられた
【サーヴァントとしての願い】
…新撰組のみなと、もう一度、食卓を囲むぞな
【マスターへの態度】
まだ少女だ、なるべく血を見せたくはない。
しかし…この達観した姿勢は…何か前に…同じようなことを…?

【マスター】白夜凛音@euphoria
【マスターとしての願い】
新しい生活に戻る
【能力・技能】
特に無し、強いて言うなら、適応力の高さだろう。
【人物背景】
とある教団が産んだ、望まれない子。
狂ったゲームを生き残り、新しい世界を歩むことになった少女。
【方針】
脱出のための手段は聖杯しか無いのなら、聖杯を狙う。
しかし、あまりに非人道的な手段は使わない、また、NPCとはいえ、民間人の被害も最小限にする。
【サーヴァントへの態度】
頼りになる

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最終更新:2024年04月13日 18:54