廃ビル、槍同士がぶつかり合う音が流れる、
方や和風、方や洋風。
剛槍と俊槍、相対する槍兵がぶつかり合っていた。
「悪くねぇ…けど…押しが甘え!」
制したのは傭兵だった、喉元に槍を突き刺し、決着を付ける。
「こっちはついたが…そっちはどうだ、マスター」
青色の槍兵は後ろのマスターへと声をかける。
「終わったぜランサー、こっちは締めた」
奥から出てきた男。
褐色、白目、まるで悪魔。
手にはナイフを持っている、血はナイフにはついているが、彼の皮膚にはあまりついていなく、彼が圧勝であったことを示している。
「一仕事終えたし…やるか?久々に」
「いいじゃねぇか…たまにはやりてぇ…」
殺戮のあとの男たちが目指す先といえば――
◆
「お待たせしました、軟骨のからあげと旬の刺身の盛り合わせです」
「どうも、届いたぜランサー」
「お、来たか!」
男たちが来たのは――大衆居酒屋。
東京随一のターミナル駅、東京駅。
中は土産屋ばかりではなく、飲食店が多く並ぶ。
もちろん、居酒屋の様な夜遅くまでやる店も。
褐色の大男――ムテバ・ギゼンカとそのサーヴァント――ランサー――クー・フーリン。
戦闘時の格好では無く、ラフな恰好のランサーと洒落着に身を包んだムテバ。
既にテーブルには貝の焼き物、蟹の味噌汁、冷やしトマト、ビールジョッキ4つと、既に来て数十分経ったということがわかる。
そこにレモンのついた軟骨の唐揚げとカレイ、タイ、サワラ。
言ってしまえば、戦勝後の酒盛りである。
「…そうだマスター、一度こういう場で聞きたいことがあった」
「なんだ?」
「…あんたの願いってなんだ?」
聖杯にかける願い。
それは――
「…休みだ」
「は?」
休み――そうムテバの口からは出た。
「体のなまらない程度…一週間…いや二週間は欲しいな…とにかく休みがほしい…」
「…それまじで言ってるのかよ…」
「当たり前だ、体をなまらせたくはないからな」
そこは一人の男として譲れない――と酒をジョッキに当てながら言う。
それに対してランサーは。
「へっ…面白れぇマスターを引いたもんだな俺も…」
「そうか?」
「少なくとも、聖杯にそれを願うやつはいねぇよ…まぁいいさ…」
ランサーは周りの食器を端に寄せ、邪魔をなくし、正面から己のマスターを見る。
「ランサー、クー・フーリン、一介のサーヴァントとして、突き合わせてもらうぜ、マスター!」
「あぁ、頼んだぞ、ランサー」
虐殺者、コンゴの死神、暗黒大陸の殺戮マシーンなど複数の異名を持つ傭兵、ムテバ・ギゼンカ。
アイルランドの光の御子、クー・フーリン。
闘魂輝かせ、今日も冥奥を歩んでいく。
【CLASS】ランサー
【真名】クー・フーリン@Fate/stay night
【ステータス】
筋力B 耐久C 敏捷A 魔力C 幸運E 宝具B
【属性】秩序・中庸
【クラススキル】
対魔力:C
第二節以下の詠唱による魔術を無効化する。
大魔術、儀礼呪法など大掛かりな魔術は防げない。
【保有スキル】
戦闘続行:A
往生際が悪い。
瀕死の傷でも戦闘を可能とし、決定的な致命傷を受けない限り生き延びる。
仕切り直し:C
戦闘から離脱する能力。
不利になった戦闘を戦闘開始ターン(1ターン目)に戻し、技の条件を初期値に戻す。
ルーン:B
北欧の魔術刻印・ルーンの所持。
矢よけの加護:B
飛び道具に対する防御。
狙撃手を視界に納めている限り、どのような投擲武装だろうと肉眼で捉え、対処できる。
ただし超遠距離からの直接攻撃は該当せず、広範囲の全体攻撃にも該当しない。
神性:B
神霊適性を持つかどうか。
高いほどより物質的な神霊との混血とされる。
【宝具】
『刺し穿つ死棘の槍(ゲイ・ボルク)』
ランク:B 種別:対人宝具 レンジ:2~4 最大捕捉:1人
突けば必ず相手の心臓を貫く呪いの槍。
魔槍ゲイボルクによる必殺の一刺。
その正体は、槍が相手の心臓に命中したという結果の後に槍を相手に放つという原因を導く、
因果の逆転である。
槍を放つ前に槍は既に心臓に命中しているのだから、結果が作りあがった後に何をしようと
防御も回避も不可能。
ゲイボルクを回避するにはAGI(敏捷)の高さではなく、ゲイボルクの発動前に
運命を逆転させる能力・LCK(幸運)の高さが重要となる。
【weapon】
魔槍ゲイ・ボルグ
【人物背景】
ケルトの大英雄、クランの番犬。
罠に嵌った末、敗北した猛犬。
【サーヴァントとしての願い】
強者と死力を尽くした戦う
【マスターへの態度】
面白えマスター、いずれはやり合いたい
【マスター】ムテバ・ギゼンカ@ケンガンアシュラ
【マスターとしての願い】
休暇
【能力・技能】
鍛え抜かれた軍隊格闘技と中国武術。
また全盲であることにより発達した超感覚。
そして、ファッションセンス。
【人物背景】
戦場を生き抜いた伝説の傭兵、虐殺者。
合理的で金銭周りに厳しい、しかし、義理人情が無いわけではない。
【方針】
主従に関しては生き残るためにも全力で殲滅する。
しかし、NPCとはいえ、無関係の住人を殺害することはしない。
【サーヴァントへの態度】
ビジネスパートナー…とはいえ、互いに酒を酌み交わすぐらいには進展。
最終更新:2024年05月11日 11:34