東京世田谷区、白い豪邸のベランダ、そこに一人の少女が座っていた。
長テーブルに置かれたティーセット、切られずにそのままの状態のロールケーキ。

そして、腕の先から肩まで印刻された、令呪。
そう、彼女は葬者なのである、しかし、敷地内とはいえ外ならば、彼女を狙う凶刃はいくらでもある。

現に、ベランダの向にある自身の家の塀、そこに敵のサーヴァント、アサシンが霊体化して待機していた。
短剣を構え、警戒を張り、指示を待つ。
そして、マスターからGOサインが出るのを確認すると、アサシンは少女に剣先を立て、飛び立つ。

御免!と言わんばかりに首に凶刃を近づけた、その時であった。
突如、強烈な蹴りが自身を襲う、吹き飛ばされ、そのまま壁に叩きつけられる。
たった一撃で霊核に致命傷を与え、己を消滅させている存在を人目見ようと目を開ける。

巨人だ――鉄の巨人だ、青と黒の体の鉄の巨人だ。
怪しく光るモノアイを見て、アサシンは冥界から消え去った。


少女、桐藤ナギサの座るテーブルの迎えに、仮面の男が座った。

「…動じないのか」
「…キヴォトスで似たような光景を、見てきましたので」
紅茶の入ったティーカップを手元に置き、ため息を付く。

「…ライダー、私の話、聞いてもらっても、よろしいでしょうか」
「…」
少女の語り――いや、懺悔が始まった。

「…私は…大切な友人達を…疑いました…」
エデン条約、その裏切り者、それを探す責任、それは彼女に重く伸し掛かった。
「そして、裏切り者は…身近にいました…その人たちは関係無かったのです、もちろん、裏切った彼女も、一概に悪とは切り捨てられませんでした」
彼女の手が震える。
「そして…私は…トップとしての役目を…果たせていなかったのです…疑心暗鬼になって…信用を失って…駄目になってしまった…」
悲痛な叫びが、庭園に広がる。
「私は…駄目な人間なのでしょ――」
いい切る前に、男が止めた。

「泣いても…何も始まらない」
「…」
「やるしかないんだ、償い続けるしかないんだ」
「…ありがとうございます、ライダー」
ライダーと呼ばれた仮面の男。
彼がナギサの従者、冥界下りの付添人。

「…いいんだ、これくらいのこと」
太陽が、真上に居た――


「…」
ライダーは夜の庭園に佇んでいた。
「…彼女は、俺とは真逆でいて、でもその結末は似かよていた」
信じていたと思っていた友に裏切られた己、思考を巡らせた末、大切なものを見失った己のマスター。

「…行きすぎてたとは、思うがな」
彼女の前ですら外さなかった画面を外す。
「…でも、お前の願いを継いでやるよ、マクギリス」
ヴィダール、又の名をガエリオ・ボードウィン。
裏切られ、蘇り、討った友の意思を継ぐ男。

「だから今は…勝ち抜ける事だけを考えろ…」
己に誓いを課す。
生まれも何も関係なく、個人が自分の実力で戦える世界。

そんな世界を――目指して。

【CLASS】ライダー
【真名】ヴィダール/ガエリオ・ボードウィン@機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ
【ステータス】
筋力C 耐久C 敏捷C 魔力D 幸運A~E 宝具A
【属性】秩序・善
【クラススキル】

対魔力:E
 魔術に対する守り。
 無効化は出来ず、ダメージ数値を多少削減する。

騎乗:B+
 騎乗の才能。大抵の乗り物なら人並み以上に乗りこなせるが、
 魔獣・聖獣ランクの獣は乗りこなせない。
鉄の巨人、モビルスーツに乗った場合、補正が掛かる。
【保有スキル】

カリスマ:E
 軍団を指揮する天性の才能。統率力こそ上がるものの、兵の士気は極度に減少する。

心眼(偽):B
 直感・第六感による危険回避。

死の淵からの帰還:A
友に裏切られ、死んだ――そのはずだった。
自身が死の淵に瀕したとき、一定確率で生き残れるようになる。
しかし、その代償として、幸運のランクが発動するたび1ランク下がっていく。
まさに、奇跡頼りのスキル。

【宝具】
『地よりきたれし者(ガンダム・ヴィダール)』
ランク:C 種別:対軍宝具 レンジ:―― 最大捕捉:――
ヴィダール時の搭乗機、ギャラルホルン内でもの特に秘匿にされていた機体。
謎が多い機体であり、使用当時も、本機の詳細内容を知る者は少なかった。
そして――その正体は――
『始祖穿つ槍を持ちしもの(ガンダム・キマリスヴィダール)』
ランク:A 種別:対軍宝具 レンジ:―― 最大捕捉:――
ヴィダールの正体、蘇りしキマリス、彼の意思を乗せし物。
発動条件は一つ、令呪による発動。
本宝具が発動すると、真名が「ヴィダール」から「ガエリオ・ボードウィン」に変貌する。
裏切った友を穿つ為に研いでいた槍、今再び君臨せん。
【weapon】
『地よりきたれし者(ガンダム・ヴィダール)』
【人物背景】
友に裏切られ、ただ復讐をするためにその体を研ぎ続けた男。
でもそれでも――彼の意思は――継ぎたかった。
【サーヴァントとしての願い】
生まれなどに左右されない、自由で平等な社会を
【マスターへの態度】
自分とは似たような存在、どことない共感

【マスター】桐藤ナギサ@ブルーアーカイブ
【マスターとしての願い】
帰還
【能力・技能】
銃器を扱う技量、またトリニティ総合学園会長としてのカリスマ
【人物背景】
考えすぎたゆえ、迷ってしまった少女。
その代償は、とても高かった。
【方針】
出来るだけ争いは避け、帰還に動く
【サーヴァントへの態度】
自分とは真逆の考えの末、同じ道を辿っていた存在。
高い敬意を持ち接する。

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最終更新:2024年05月20日 17:42