"それ"を形容するならば、まるで別世界のようであったという。
眼前に広がる地底湖を含んだ大空洞の如き空間。自然のものか人工物のものか理解するには悍ましさすら感じる、地底湖の上に屹立する巨大樹に咲き誇る朱色の桜の数々。
相手葬者の魔術工房だと過程しても勝手が違いすぎる。
一体誰がこんな窖を用意し、こんな大規模な地下の陣地を用意したのか。
一体、どんな英霊が葬者のサーヴァントとして使役されているか。

そんな事を考えて、この窖(あなぐら)へと突入した葬者たちは、既に負けている。
きっかけなんて分からない。ある「薬」を噂を聞いた複数のマスターが、この窖へと侵入した。
名誉のためか、目的のためか、正義と信念のためか、欲望のためか。
烏合の衆ながらも相応の結束で纏められた同盟が、意を決して突入した。

絶望だけがあった。
神秘に真っ向から喧嘩を売るような機械群に襲われた。
まず機械風情で英霊に勝てるわけがないと高を括った従者がやられた。

黒鴉、白鴉、獅子(レオ)、蛇(アングイス)、山羊(カペル)。
動物をモデルとしたであろう機械群によって、魔術的防御など知らぬ存ぜぬとばかりに打ち砕かれる。
欲望に呑まれ、せめて「薬品」だけを回収しようとした主従が次にやられた。

この機械群の原動力は、魔術でも異能でもない全く未知数の何か。
はっきり言って悪夢であってほしかった、こんな異常事態知りたくもなかった。
誰かを守ろうとした、正義ぶった愚かな主従が次にやられた。

そして今、最後に残った葬者(マスター)が、この窖の主の前へと連れ出される。
信じられないことに、窖の主は、年端もいかないただの少年だった。
十以下の歳だろうか、そうとしか思えない少年だった。
少年の隣には、黒装束と黒仮面で身を包んだ男が居た。恐らくこれが少年の保有する英霊なのだろう。

――不気味だった。
この英霊は、まるで乱雑だった。
まるでこの世の混沌そのものを混ぜ込んだような、そんな不可解なものであった。
いや、これは混沌そのものだ。
仮面の奥に潜む素顔の予想が安定しない。その全貌が一切見えない。
嘲笑なのか、侮蔑なのか、同情なのか。
いや、全てなのだろう。少年と黒仮面を見た葬者にとっては、そうでしかなかった。
自分の運命がこの先どうなるか、ただ生きてしまった彼の末期がどうなるか。
先に死んだ三人と同じく、少なくとも碌でもないことになるのは目に見えている。

「例の所に運べ」

少年が、言葉を発した。
少年にしてはあまりにも冷酷で、冷徹で、極寒の世界の底にいるような感覚。
その重さは、少年と言うには余りにも年数を重ねたような、そんな重み。
その底のすべてを知ること無く、この窖へ迷い込んだ葬者たちは、表舞台から消えていった。
血に染まったかのような桜の花弁が、まるで笑うかのように揺らめいていた。


★★


金屏風、赤絨毯。座布団。
その一景は、御座所と呼ばれる、貴人の為の様式の造りと等しいものだ。
それは己を天下人と誇示するかのような光景で。
それは天に代わる存在だと主張するかのような傲慢さだった。
先程の少年が座り、椀に載せられた菱餅を豪快に一呑みする。
黒仮面がお猪口に注いだ日本酒をぐいっと嚥下し、揺らめく血色の桜を肴とする。
この血桜は少年の元いた世界にてあった妖樹を、己の英霊の力で再現してもらったものである。
根を裂けば血のような樹液が撒き散らされる。養分は――先ほど敗北した葬者たち。
これは冥界と法則(ルール)とは違う簒奪。葬者たちの運命力を糧として咲き誇る、命を吸い育つ桜の樹木。
地底湖の根の下には、この主従によって敗北した葬者たちが蠢いているのだ。
その運命力を根こそぎ奪いつくされ、死霊と成り果てそれでもなおその怨念諸共肥料として吸い尽くされる。死霊すらも利用し尽くすそれは、この聖杯戦争に於いて最も醜悪な主従だと言っても名前負けはしないだろう。

「本物とも引けをとらん光景じゃ、次元力というのはここまで万能だとは思わなかったぞ、アサシン」

少年らしくもない口調が、少年の口からこぼれた。
傲慢と強欲が岩屋の穴より腐臭となり漏れ出すような悍ましさがあった。
この妖樹血桜を冥界にて再現できたのは、紛れもなく黒仮面の英霊の手腕によるもの。
"次元力"。オリジン・ロー。魔術世界における"根源"と呼ばれる魔術師の悲願たる到達点からの供給を、特殊な手段を用いたとは言え、容易く実現させるこの黒仮面は、間違いなく英霊としても一線を画す、埒外中の埒外。

「ま、別に慣れない事ってわけじゃないからね。ここまでおっきい事するのは久しぶりだけれど」
「構わんさ。葬者共……死霊共のエネルギーは新たなビジネスとして丁度いいものじゃ。この聖杯戦争限定かもしれぬというのはちと惜しいかもしれんがな」

黒仮面の口調は、兎角軽いものだった。
マスター同様、他の葬者・死霊すらエネルギー源として絞り尽くす所業を行いながらも、何の罪悪感も感じないその楽観。
血桜の養分となった葬者や死霊よりエネルギーを抽出し、それを薬剤として改変する。
かつてマスターがお得意相手にのみ販売していた『血液薬剤』をも超える滋養強壮薬。現代風に言うなればエナジードリンクとして作用する、企業戦士(サラリーマン)にとって喉から手が出る代物を作り出しているのだ。
先ほど侵入し、そして血桜の養分とされた生き残りの葬者の末路もまた、これなのだ。
そして、この薬剤はこの聖杯戦争の状況下のみで生成できる。仮に現世へ戻れたとして、同じものを作れるか、そう安々とは行かないであろうことは明白だ。

「じゃあ尚更そんなことしてるわけ?」
「こういうのはな、特に意味などないのじゃよ。強いて言うなら今後の社会勉強、あと贅沢の為というべかのう?」

全う至極、サーヴァントからの疑問に、少年はそう答える。
かつての天下人とて、世界は広かった。この世には目だけでは見えないものが多い。
魑魅魍魎、百鬼夜行。妖怪や幽霊といったものが世界の裏側にて蠢いている。
かつて少年の中身はその存在を知った上で、利用していた。


「贅沢ねぇ。マスターのそういう性格、まあボクとしてはそういうシンプルな方が親近感持つなぁ」

黒仮面の英霊――暗殺者(アサシン)が告げた時貞への評価は淡白なものである。
時空振動弾による世界崩壊(ブレイク・ザ・ワールド)を引き金とした、群像劇の世界。
それがかつてアサシンのいた世界の、無法にして混沌の物語。
世界を手に入れるため、神となるため、復讐のため、秩序を守るため、呪いから解き放たれるため。
善も悪も、それぞれが相応の大義・目的・信念を以て混沌の中で抗い、勝ち抜いてきた者たちがいる。
アサシンはそんなものとの縁なんてどうでもいいと思っている人物だ。
神気取りの悪魔たる御使いの打倒なんて目的もあったが、別の自分が他の仲間とともにそれを達成してしまった、つまりもう自分を思考を決める呪縛は存在しない。
かの呪われし放浪者の気持ちがほんの少しだけ理解できそうかと、そう感じた。
だからこそ、大層な手段と力を持ったうえで金と権力というシンプルな目的で動くような男は、存外いい関係を築けそうとは思う。
権力というのは、煩わしいだけだ。闘争、政争、足の引っ張り合い。
そんな大層な誰かになるつもりもないし、なりたいなんて思わない。
だからこそアサシンは裏方を選び、その裏の人物として世界を混沌(カオス)にすることを選んだ。

(まあ、そういう奴ほど、踊らせがいはあるけれどね)

言ってしまえば、アサシンの自身のマスターに対する心象は「使い捨ての道具」である。
自らの強欲の為に自分以外の他人を利用し続け、最後のそのツケを払わされた俗物。
かつてのアサシン同様、世界よりも個人の感情を選択し、最終的にその選択の果てに世界まで救った者たちによって倒されたのだから。
だが、俗物と言うには侮るなかれ。、幽霊族の血を利用しての薬剤のビジネスや、魂(まぶい)移しや呪詛返し等の術師としての技量はアサシンからして目を見張るに値するもの。
ただの人間が一代でここまでのし上がり、復活まで果たしたのは間違いなくマスター個人によるものだ。
だが、それでもアサシンには及ばない。世界を好き勝手に操ったかつての新世界の王からすれば、釈迦の上の手のひらで踊る野猿でしかない。

(しっかしまあ、どの世界も情報に踊らされるバカは変わらないと来た。ボクとしてもほんっとうにやりやすいよ、この聖杯戦争)

先ほど侵入してきた葬者たちが、ここにたどり着く切掛となったのはNPCの口コミで流れた「薬」の噂からなるものだ。その情報源はどこからなのかは分からない。葬者の中には見え透いた罠だとして手を出さない者もいた。
それが、ネットの掲示板上のある一言によって齎されたものだとしたら?
それを信じた無辜の民が、情報を他のサイトや掲示板に書き込んだとしたら?
そんな夢のような存在が、密かにあるとして、水面下での争いが起こった。
それは、結果としてNPCによる無慈悲な魔女狩りにも等しい葬者狩りにも発展するほどには。
時には葬者同士がいい感じに同士討ちしてくれたこともあったし、今回のように餌に釣られた鴨が態々やられにきたこともある。
情報とは兵器だ。ペンは剣より強しというが、それを有効活用することがこの聖杯戦争の勝利に必要な要因の一つでもある。
アサシンはそういう英霊である。自らの享楽のためだけに、情報メディア・インフラを手中に収め、情報の恣意的な改竄や隠蔽を行って、大衆が混乱するさまを見て悦に浸るような男だ。
人知を超えた超越者の視座では、人民はただの蟻んこに過ぎない。
それがただの蟻か、獰猛な毒蟻かの違い程度で。

「『冥府製剤』だっけ? ボクの手助けありにしてもよくそういうの思いつくよねマスター」
「決まっとるじゃろ。ワシは薬学の天才じゃ。異界の原理も理解さえしてしまえばこんなものよ!」

「冥府製剤」――アサシンのマスターがこの聖杯戦争において、再現された血桜を用い、葬者の運命力と死霊を変換して精製する『M』に継ぐ特殊な薬剤
まるで「蘇った」かのように元気溌剌となり、何日間も休み無く呑まず食わずで働くことが出来る。
NCPの他、一部の葬者がこれに目をつけて、様々なルートを用いて手に入れようと必死だったこともある。
その流通ルートは巧みに操作、管理されており、アサシンの分身が関わっているのもあって売人「黒のカリスマ」に辿り着いても、その根源にたどり着くことはほぼ不可能である。
最も、アサシンも「面白そう」ということで売買ルートは好き勝手にやらせてもらっているのだが。


「この龍賀時貞。この齢で大海を知ることになろうとは。全く長生きしてみればわからんものじゃなぁ、ホッホッホッ」

聖杯戦争は、少年にとって――その魂の名前である龍賀時貞にとって、未知の世界だった。
井の中の蛙、大海を知らず。自分を蛙だと不相応な例えをするつもりはなかったが、海は自分が知りうるよりも遥か広いもの。
息子たちの愚かさに嘆き、魂移しの術を以て蘇り、再び日本を正しく導こうとした己にも、見落としていたものが多々あったようだと。

「あの時の苦痛も、今となっては立派な教訓じゃ」

そして。かつて自分の威光を、同胞としてやってもいいと手を差し伸べ、それを断ち切り自らが不死という名の牢獄へ堕ちるきっかけを作ったあの男と、その相棒だった幽霊族の男との一件も。
今となっては教訓として受けいられる程度には、苛立ちの類は割り切れている。
文字通りの無限地獄、死ぬことを赦されない永遠の肉団子。それでもなおこの魂は懲りなかった。
もし地獄へ堕ちようとも、この外道は生涯反省することはない。
いつか再起の機会を構え、座して待ち続けるだろう。

「じゃが、今度はしくじりはせんぞ」

その野心、その欲望の欲望未だ止まらず。
名誉と金と権力と、俗物甚だしいこの男には不相応とも言うべき知識も力。
だがその俗物さこそが龍賀時貞という男の強さの根幹。
人の欲は突きぬこと無き。

「この聖杯戦争を勝ち抜き、誰にも邪魔されぬ絶対の存在となる。そうして、腐敗した日本をこのワシ、龍賀時貞が正しく導き、真の大帝国として繁栄させてやるのじゃあ、あーはっはっはっ! あーはっはっはっはっはっはっ!!!!」

呵々大笑、龍賀の主は空洞にて笑う。
運はやはりこの龍賀時貞を見放してはいなかったと。
願いを叶える為の戦争、機械群を含む優秀にして忠実な手駒たち。
天運は再び我にあり、昭和の天下人は今再び現世の天下を掴み取ろうと胎動す。

(ほんっと良いマスターしてるよ)

そんな己のマスターの哄笑を、仮面の裏で小さく笑う。
アサシンにとってもこのマスターは当たりである。
自分が生み出した人造人間である彼女よりは少々手間は掛かりそうだとして。
自分が本格的に復活するための時間稼ぎだとして。
最も、英霊であるこの身では火傷しそうな相手がいることを理解しつつも。

(ようやく因果地平から戻ってこれたんだ。ボクはボクらしく、好き勝手させてもらうさ)

混沌は、笑う。
今度こそ、最後に嗤うのは自分だと言わんばかりに。
強欲に塗れた救いようのない外道と、享楽に浸る救いようのない外道。
聖杯戦争の裏にて、悪意の怪物が蠢く影と共に潜み企む。

(だから精々、ボクに愛想つかれない程度には気をつけてね。つまんない時貞クン?)

龍賀時貞は知らない。アサシンはそういう人物であると。
その気になれば何もかもをちゃぶ台返しすることが出来る混沌(キメラ)であると。
アサシンは、最初から龍賀時貞を玩具しか見ていない。
井の中の龍賀(かわず)、大海を知らず。
龍賀時貞はただの俗物だ。いい関係を築けそうというだけで。
かのパプテマス・シロッコやギルバート・デュランダルには遠く及ばない。
世界を支配するだとか、世界の秩序を確立するだとかではない。
本当にただのありふれた「つまらない」俗物で。
それでいて力だけはある面白い、ただの玩具でしかなかった。

「ところでさマスター。前に狂骨っての操ってたらしいじゃない。メカ狂骨なら作れそうだけどよかったら作っても良い?」
「あー、それは勝手にせい。それはそれで戦力としても面白そうじゃ」

サーヴァント・アサシン。その真名――ジ・エーデル・ベルナル。
かつて自由気ままに混沌へと導き、世界を弄んだ新世界の王、創世の芸術家である。
天下人を気取る哀れな道化(コッペリオン)は、既に混沌の糸繰りの中にあることを知ることはない。

【CLASS】
アサシン
【真名】
ジ・エーデル・ベルナル@スーパーロボット大戦Zシリーズ
【属性】
混沌・悪
【ステータス】
筋力D 耐久B 敏捷B 魔力EX 幸運A 宝具EX
【クラススキル】
『気配遮断:C』
サーヴァントとしての気配を断つ。隠密行動に適している。
ただし直接の暗殺というより基本的に裏工作に特化しているためか、単純に身を隠すぐらいの有効性ぐらいな機能。

『陣地作成:A』
魔術師として、自らに有利な陣地を作り上げる。今回はマスターの要望に応えた形に仕上げてみた。

『道具作成:A』
魔力を帯びた器具を作成できる。科学者・技術者としての面において天才的な頭脳を持つアサシンは、様々な機動兵器を作り出すことが出来る

【保有スキル】
『二重召喚(ダブルサモン):B』
極一部のサーヴァントのみが持つ希少特性
彼の場合はアサシンとキャスター、両方のクラス別スキルを獲得して現界している

『次元力:B+』
またの名をオリジン・ロー。宇宙の全てに存在する意志「霊子(エーテル)」に対する強制力。アサシンのいた世界の存在全ては霊子によって成り立っており、次元力はこれに対して働きかけ、霊子の定義する事象を書き換えるエネルギーである。魔術世界で例えれば根源から直接力を得ているにも等しい
次元力を引き出す方法は主に2つ、意志の力か、機械的なものかであり、アサシンの場合は後者によるものである。この恩恵で己の魔力を代用できており、マスターの魔力的負担をほぼ気にせず自由に暴れまわることが出来る。
ただし上述のものはあくまで副次的な恩恵でしかなく、アサシンの場合は並行存在の召喚、自身の肉体を並行存在と置換、破壊された機体の再生が可能であるが、英霊という枠組みに縛られたこともあって、後述の第二宝具を解禁しない限りはこの力に大きな制限が掛かっており、第二宝具の発動にはマスターにも多大な負担を要する。
現状はバインド・スペルによる暗示や、最大1体のみの並行存在の召喚のみが可能(消滅したらまた召喚可能)

『被虐体質(特殊):E+++』
アサシンは重度のマゾヒストであり、特に女性から罵られたりすることを好む。
より正確に言うと、「相手が本来自分より明らかに格下の相手にいたぶられるのが好き」らしい。
ただし一応アサシン霊器で召喚された為、後述の第二宝具を発動しない限りは表面化することはない。
集団戦闘において、敵の標的になる確率が増すスキル。若干の防御値プラスも含まれる。ランクこそ低いものの、そのふざけた態度に攻撃相手は冷静さを欠くのは明白だろう。

『大衆煽動:A+』
大衆・市民を導く言葉と身振り。個人に対して使用した場合には、ある種の精神攻撃として働く極めて強力な代物。アサシンのそれは単体相手でも強力に機能するが、こと大衆に対し匿名での発言をすることでより強力な情報錯乱及び扇動に成りうる
アサシンは元の世界において、ありとあらゆる情報インフラ・メディアを手中に収め、自らデマを流すことでとある特殊部隊に仲間割れを引き起こした逸話から、ネットへのコメント一つでほぼ全ての人間を騙し信じ込ませる事が可能


【宝具】
『黒のカリスマ』
ランク:A++ 種別:対人宝具 レンジ:- 最大射程:-
情報サイトの類に様々な怪情報を垂れ流し、大衆を踊らせ続けるアサシンのもう一つの姿。この宝具の発動中は限定的に気配遮断のランクがA++へと上昇する。
黒のカリスマの本質は、彼が垂れ流す怪情報にあらず、大衆の集団無意識を体現し立ち回るその在り方にある
アサシンが生きていた時代における情報共有の根本にて、自分を名乗り会場を流す匿名者は数多くおり、直接的に世界を混乱させたのはアサシン自信であるが、その混乱を一層増幅させたのは、『黒のカリスマ』という器を与えられて形を為した、市民達自身の流言飛語なのだ
情報社会に出没する黒のカリスマの実態を掴むのは困難極まる。嘘を嘘であることを見抜けない限り、ネットを使うことは難しいと発言した某掲示板の元管理人の言葉の通り。
この宝具の存在により、『黒のカリスマ』を名乗る一般市民は捉えられても、アサシン本体を捉えることは事実上不可能

『創世の芸術家(ジ・エーデル・ベルナル)』
ランク:EX 種別:対人宝具 レンジ:- 最大射程:-
世界に混沌を振り撒いたアサシン自身の存在を体現した宝具。宝具発動時には真名情報の強制公開及びマスターに対する多大な魔力消費のデメリットを背負う代わりに、アサシンの本来の力である次元力の制限を解除する。この際、アサシンの霊器はキャスターのものへと完全に変化する
召喚されたクラスの都合上本来の搭乗機の呼び出しは使用不可となっているものの、機体の力による次元力の行使は可能
……と言いながらも、この宝具が発動に成功した以上、別の平行世界の自分に搭乗機を持ってこさせることでその縛りすらも無視することが出来る
発動の成功にさえ持ってこれれば、サーヴァントとしての縛りから解き放たれ、混沌を齎す創世の芸術家としての、その悪魔の如き理不尽さを体現させるアサシンにとっての切り札

弱点は勿論、前述のマスターへの魔力消費の膨大さであり、基本的にこの第二宝具は発動不可に近い
だが一度でも発動してしまえば、並行存在何人でももってこいの数の暴力である

【Weapon】
戦闘力がなさそうに見えて、次元力で色々出来たりする

【人物背景】
次元振動弾であらゆる世界が混じり合った多元世界において暗躍した『悪魔』
ある時は特殊部隊お抱えの老科学者として
ある時は様々な人物や勢力と接触し、時には情報・技術の交換を行い、意味ありげな言葉で各組織の長を煙に巻くトリックスター
その実態は全てが『ジ・エーデル・ベルナル』という特定の個人、全てが並行世界の同一人物
究極の享楽家たる高二病、あとついでに妙なマゾヒズム癖あり
その真の目的こそ『太極』の屈服、及び御使いの打倒ではあったが、既に神を騙る愚者は蒼きZの勇者たちに倒されていた。
故に、今や彼を縛るものは無く、だからこそ彼は自由気ままに混沌を振りまくまでのこと

【サーヴァントとしての願い】
すべての世界をもっとカオスにしちゃうよ~~~!

【マスターへの態度】
使い捨ての面白い玩具

【マスター】
龍賀時貞@鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎

【マスターとしての願い】
再び天下人として、日本を支配する

【能力・技能】
日本薬学の祖と称される程には薬学に詳しく、その知識を元にかつて『血液製剤M』を製作し、それを売捌して巨額の富を手に入れていた。
巨大な結界や魂移しの術、強力な呪詛返しを使用出来るなど術師としても一級の実力者

【人物背景】
明治から戦後にかけて巨万の富を得て日本の政財界を影より支えてきた龍賀一族、その当主。
既に死んだ身であるが、子孫である長田時弥の身体を魂移しの術で乗っ取り、現世へと蘇った。
最後は一人の男によって全てを狂わされ、そのツケを払うかのように肉団子のまま永遠に生き続ける羽目になった。
なお聖杯戦争に参加するに当たって、肉団子状態は解除されている。

【方針】
冥府製剤の売買ルート及び兵器開発、情報操作はアサシンに一任。もしもの時は自分も出張らせてもらう。
狂骨があれば多少は自発的に動けただろうけれど、アサシンの兵器は小型化出来るとしても目立つから基本的には隠れて行動する。

【サーヴァントへの態度】
優秀な英霊。彼の扱う機械群もまた有能じゃ。
もしワシが勝者となった暁には相応の地位を与えてやらんでもない。

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最終更新:2024年05月20日 17:44