目が覚めた――どこの部屋だ――?
見知らぬ天井、整えられた、少女の部屋。
知らない――こんな場所――
窓を見ても見える景色は手前に住宅、奥にビル群。
私は――一体――
困惑の渦に飲み込まれている少女を後ろから男が声をかける。
「よーやく目覚めたか、ずいぶん待ったぜコノヤロー」
◆
少女、乃木若葉は困惑から、脳に刷り込まれた記憶を蘇られせていく。
「…聖杯戦争…ずいぶん嫌な内容だ…」
言ってしまえば殺し合い、願いを得るため、エゴを押し付けあう。
おそらく、彼女の「能力」の名前とは相反するような内容だ。
「んで、どうすんのさマスター、聖杯、掠めに行っちゃうの?」
「そんな訳無いだろセイバー…ずいぶん英霊に似つかわしくない男だな…」
呆れながら見据えた先にいるのは、銀髪の死んだ目の男。
英霊、というのにはだらしなく、やや見劣りしてしまう。
「まぁお前の態度見るからに、人殺しハンタイ!てのは間違いねぇわな、それは全く持って俺は同意だ、無駄な血は見たくねぇしな」
「…その心は?」
「血で服が汚れたら大変じゃん?」
「まぁ…確かにな…っておい!」
正直、掴みどころのない発言に振り回される。
こんなのを引き当ててしまった自分を恨む…そんなことを考えてる時であった。
「!」
セイバーが咄嗟に振り向く、おそらく、その者はセイバーを見くびっていたのかもしれない。
若葉の方から行けばよいのを、わざわざセイバーの方に来た。
しかし、現実は甘くなかった、そして、セイバーの力を目にすることになる。
「取らせねぇよ」
鋭い眼光が襲撃者を見つめ、襲ってきたアサシンを木刀で突く。
その木刀はただの木刀とは思えない、魔力が籠もっているのもあるが、それ以上に、突いた時の音が、まるで真剣の如く。
「安安マスター取らせるほど、俺はサーヴァントとして劣ってはいねぇ」
アサシンは断末魔も残せぬまま、消滅していく。
それはセイバーが、上澄みの英霊であることを裏付ける。
若葉は驚愕するしか無かった。
だらしなく思っていたセイバー、それが敵にあった瞬間、まるで阿修羅の如く敵をうち伏せた。
「セイバー…お前…何者なんだ…?」
ただの英霊と思えないセイバー、その身の上を問いかける。
「そういや、真名とかまだだったな、教えてやるよ」
月明かりが、セイバーを照らす。
まるでそれは、白夜叉
「セイバー、坂田銀時、てめぇとこれから行動を共にするサーヴァントだ」
白夜叉――万事屋――様々な異名で呼ばれし男、坂田銀時。
この冥界に、乃木若葉の英霊として君臨す――
CLASS】セイバー
【真名】坂田銀時@銀魂
【ステータス】
筋力A 耐久B 敏捷B+ 魔力D 幸運D 宝具C
【属性】混沌・善
【クラススキル】
対魔力:B
魔術発動における詠唱が三節以下のものを無効化する。
大魔術、儀礼呪法等を以ってしても、傷つけるのは難しい。
騎乗:C
騎乗の才能。大抵の乗り物、動物なら人並み以上に乗りこなせるが、
野獣ランクの獣は乗りこなせない。
【保有スキル】
無窮の武練:A
鍛え抜かれた、彼の武術を表すスキル。
剣術に置いて高い水準を持つ彼は、どんな英霊の引けを取らない。
戦闘続行:C
瀕死の傷でも戦闘を可能とし、死の間際まで戦うことを止めない。
甘党:D
甘いものが好きなこと。
セイバーは甘いものを接種することで、微量ながら魔力を回復させることができる
精神侵食:―(EX)
後述の宝具発動の際に発動される、平時は発動していない。
このスキルが発動すると、令呪を持っても命令を受け付けなくなる。
正真正銘、怪物と化す。
【宝具】
『銀髪の鬼・白夜叉』
ランク:C 種別:対人宝具 レンジ:1~ 最大捕捉:1~
かつて、戦場で恐れられていた男がいた。
その男の異名は白夜叉、かつてセイバーが戦場に降り立った時の記憶を蘇らせる。
すべての能力値を2段階上昇させるも、スキル、精神侵食:EXが発動され、マスターの命令を受け付けない、「怪物」も化す。
また、セイバー本人はこの宝具の使用を拒否しているので、使用には令呪による命令がひつようである
【weapon】
木刀
【人物背景】
天涯孤独の身を一人の師に拾われ、幕府との戦争、攘夷戦争にて活躍した、通称・白夜叉…なのだが…それ以降である、万事屋開業以降の偉業の方が多かったためか、本聖杯戦争に置いては、この万事屋時代の霊基を与えられている。
銀髪に死んだ魚の眼をした、自堕落な男…しかし、その実力は劣っておらず、剣客から宇宙海賊まで、多数の敵を屠って来ている。
【サーヴァントとしての願い】
そんなもんねぇけど…出来れば、また新八や神楽達と、ゆっくり過ごしてぇな。
あ、甘い物をたらふく食べるって願いは…無し?
【マスターへの態度】
なんだかとんでもねぇ堅物マスターに呼ばれちまった見てぇだな…でも、嫌いではねぇ、いいやつだよ、お前は…え?勇者システム?ナニソレ?
【マスター】乃木若葉@乃木若葉は勇者である
【マスターとしての願い】
特に無し
【能力・技能】
「勇者システム」
桔梗をイメージした衣装に装着する。
オオクニヌシの刀、生太刀を携え、数々のバーテックを斬り伏せた。
「切り札・源義経」
侍のような装甲を身にまとい、空中戦を可能とする。
また、使えば使うほど、本人の速度が上がるという特徴を持つ。
「切り札・大天狗」
もう一つの切り札、背中から翼を生やし、一面を破壊する。
しかし、使用中は脳含む内臓に大きな負担がかかり、さらに能力で生み出した炎は自身まで焼いてしまうという弱点を持つ。
【人物背景】
始まりの勇者の一人、友をバーテックに殺され、その怒りを秘めながら戦い続けた少女。
しかし、戦いは終わらず、多数の仲間を失っていく。
それでも少女は戦い続けた、無念を、晴らすために。
【方針】
少なくとも、人名などの被害は最小限に抑え、無闇な殺生は避ける。
確かに、もし聖杯を手に入れられば、バーテックの殲滅といった事柄も叶えられるだろう…だが…人の生き死にを賭けて叶う願いなど認めたく無い。
【サーヴァントへの態度】
戦闘力の非凡さ、義理人情の厚さは認めるが、取りあえずその自堕落な性格をなんとかしてほしい。
最終更新:2024年04月07日 21:23