小さな子どもが、走っていた。
 女の子だ。年頃はきっとまだ十にも届いていないだろう。
 遊び盛りの年齢だが、しかし今彼女がそうしているのははしゃいでいるからではない。

 そうしなければ、死ぬからだ。
 そのことは周囲の街並みを覆う炎と悲鳴が告げていた。
 彼女も、この惨禍で死んだ者達も、誰も世界の真実を知らない。
 此処が死後の世界――冥界であることも、そして此処で行われている戦いの存在も。当然のように、知る由もない。
 知る由もないまま、戦争の端役(エキストラ)として消費されていくのだ。
 少女は走り、走り、走り、そしてつまらない瓦礫に足を取られてすっ転んだ。
 膝を擦り剥いて、うぅ、と小さなうめき声を漏らしながら立ち上がったその顔は涙と鼻水でぐちゃぐちゃに汚れている。
 口がわずかに動いたが、出てきた言葉が「パパ」だったか「ママ」だったかは周囲の轟音のせいで聞き取れなかった。

 足を止めたら、死ぬ。
 逃げないと、助からない。
 幼いながらにそう理解しているのか、少女はよろよろと歩き出す。
 だが悲しきかな。わずかに歩みを止めた数秒は、彼女にとって運命の数秒となった。

 後ろから、迫っている影がある。
 鎧を纏い、銃を携えて嗤う凶影だった。
 彼こそは、この惨禍を引き起こした張本人。
 聖杯を狙い、冥界に招来されたサーヴァントの一体だった。

 引き金に指が触れる。
 あと数センチで、ひとつの命が奪われる。
 幼子は、おぼつかない足取りで必死に生きてもいない命を守ろうと進む。
 彼女に、迫る"死"を防ぐ手立てはない。
 だからこそ、すべてはすぐに終末を迎える。
 引き金が引かれ、今まさに弾が吐き出されようとしたその瞬間――


「――待ちなさい!!」


 声が、響いた。
 周囲の惨状とは不似合いな声。
 高らかに、それでいて堂々と。
 物怖じすることなく雄叫びをあげて、今にも少女の命を奪おうとした凶影の前へ割り込んだ小さな影がある。

「そんな小さな子どもに銃口を向け、あまつさえ引き金を引くとは何事ですか!
 ふてえ野郎です! その蛮行、私の目が黒いうちは何がなんでも絶対に許しません!!」

 不似合いなのは声だけじゃない。
 見た目もだった。
 カラフルな色彩にファンシーな装飾品は、流行りもののアイスクリームやわたあめを思わせる。
 それでもその手に握られているのは、突破力に長けた突撃銃(ショットガン)。
 まるで救いの天使かのように、頭の上には独特な形状の光輪(ヘイロー)が瞬いていた。

「助けが遅れてしまってごめんなさい。でももう大丈夫です、私が来ました」
「お、……お姉さん、だれ……?」
「誰と聞きますか。では名乗りましょう、あなたにも、そこの非道なあなたにも!」

 そして。
 彼女の右手に刻まれているのは、三画の紅い刻印だった。
 令呪と呼ばれるそれは、この世界においては特別な意味を持つ。
 意味のある死者と意味のない死者を区別する、聖杯の刻んだスティグマ。
 それを持つ者が、単なる端役のエキストラであるなどありえない。


「自警団のさきがけにして、燃え上がる正義の象徴! あらゆる悪を許さない、トリニティ総合学園のスーパースター!!」


 死者とはとても思えない、綺羅星のような輝きを瞳に灯して。
 颯爽と引き金に指をかけ、銃声を響かせる。
 その姿も、堂々たる物言いも、すべてがある言葉に合致する。
 正義の味方(ヒーロー)。
 この愛なき、命なき世界にてもそれを貫く、流星のような少女。


「トリニティ自警団は宇沢レイサ! 此処に! 見・参――――!!」


 少女の名前は宇沢レイサ。
 学園都市キヴォトスから、何の因果かこの冥界に迷い込んだ者。
 彼女の放った弾丸が、凶行の弾き手である凶影へ、その悪行を糾弾するように襲いかかっていった。



◆◆




 ……レイサの働きの甲斐あって。
 どうにかあの幼子は、この惨禍の地及びその実行犯から逃げ遂せることに成功したらしい。

 そのことにレイサは静かに胸を撫で下ろす。
 けれど、彼女の身体は赤く汚れていた。
 理由など、改めて語るまでもないだろう。
 冥界の葬者だろうが人間は人間。
 キヴォトスの住人であるレイサは他世界基準の人間では考えられない頑強さを持つが、それでも英霊の暴力に耐えられるほどではない。
 単身で英霊の凶行を止め、割って入った正義の味方が払わされた代償は。
 誰がどう見ても無謀としか言いようのない行動に伴うだけの、痛みという名の"現実"だった。

「は、あ」

 太ももに穴が空いていた。
 脇腹が抉れて、制服を赤く染めていた。
 嬲り殺しにでもするかのように撃たれ、穿たれ、地に片膝を突いている。

「は、っ、あ……、ぅ、ぐ……っ。……はは」

 苦悶の声に交ざって、自嘲するような笑い声が漏れた。
 レイサ自身、本当にどうにかできると思って躍り出たわけじゃない。
 時にはとびきりの馬鹿扱いされることもあるレイサだが、彼女は彼女なりに現実を見て、その上でこうして正義に殉じているのだ。
 英霊の前に、たかが人間の身で躍り出ることの意味。
 それを理解していたからこそ、レイサはこの光景を最初から頭の中に思い描けていた。

(まあ……。そりゃ、こうもなりますよね……。キヴォトスのスケバンがかわいく思えてきます、サーヴァントってこんな強いんだ……)

 今まで感じたことのないような痛みで、頭の中が沸騰しているのを感じる。
 過度の痛み/生命の危険は、どうやら人間のことをいつも以上に冷静にしてくれるらしい。

 凶影が、英霊が、嗤っている。
 それもそうだろう。
 彼にしてみればレイサは、生きてもいない命を逃がすために命を張った愚者にしか見えないに違いない。
 そして事実、そうだった。レイサの行動は、この世界において恐らくもっとも意味のない勇気であった。

 聖杯戦争とはつまるところ殺し合いで。
 冥界とは、死者だけが存在を許される異界。
 葬者ならばいざ知らず、そうでもない端役達は所詮記憶と記録の再現体でしかない。
 命にすら満たない命。蜃気楼を守るために身体を張ったようなものだ。

 レイサも、それは分かっていた。
 こんなことしたって意味はないと。
 今の自分がするべきは、速やかにこの惨禍から背を向けて逃げ出すことだと。
 そう、分かっていた――なのに身体は勝手に動いていた。
 まるで、そうしなければ自分ではないと言わんばかりに。
 その結果がこれだ。今、自分は無駄な正義の代償として命を奪われようとしている。

(まあ、自警団のエースの名に恥じない……立派な死に方でしょう。
 スズミさんも他の皆さんも、正義実行委員会の方々だって、きっと私の生き様を拍手喝采で褒め称えてくれるはずです。
 先生だって、スイーツ部の皆さんだって、そう……)

 けれどレイサの心は晴れやかで、誇らしげだった。
 実像がどうかなんて関係はない。
 そこにいて、生きていて、泣いているのならそれは立派な命だろう。
 それを助けずに目を背けたら、自警団が誇る宇沢レイサの名が廃るというものだ。
 逆に言えばそれを助けて死ねたなら、後に残る悔いなんてあろう筈もない。


(杏山カズサ、だって――――――――)


 それが正義だ。
 我が身を顧みず、他人を助ける。
 そのあり方を全うして死ねたなら、何であれ本望。
 そう思いながら脳裏に思い描いたいくつもの顔。
 共に戦った人。道は違えど同じことを志していた人たち。
 初めてできた、友達のような人たち。
 そして宇沢レイサにとってライバルだった、今は友人である彼女。

 そのぶっきらぼうな物言いと、あの頃から何も変わらない顔立ちを脳裏に思い描いた途端。


「――――――――、やだ」


 レイサの中に一本通っていた芯が、ヘンな音を立てた。
 覚悟という名の脳内麻薬が一気にその効力を失う。
 酔いが冷めるみたいに、押し込めていた感情が戻ってくる。
 笑顔が消えて。色のない表情が、可愛らしい顔に張り付いていく。

「やだ……やです、いや……」

 ああ、思い出さなきゃよかった。
 レイサは思う。
 思い出さなきゃ、自分は誇らしいまま、格好いいままで死ねたのだ。
 でも思い出してしまった。
 思い出して、想ってしまった。

 自分のいない世界で。
 自分のことを忘れて笑い合う、皆の姿を。
 レイサにとって生きる理由だった、今は友である少女のことを。




 ――そういえば最近、あの子見ないね。
 ――あ、そういえばそうかも……。どうしたんだろうね?
 ――カズサも寂しいんじゃないの? なんだかんだで気に入ってたじゃん、レイサのこと。


 ――……んー。
 ――誰だっけ。そいつ?




「いや、です……死にたく、ない……! 私、まだ……! まだ、生きていたい……!!」


 此処は冥界だ。 
 だから既に、宇沢レイサは死んでいる。
 でも、彼女が言っているのは肉体の死ではない。
 もしもこの世界から帰れなければ、キヴォトスでの自分の存在はいつか皆の記憶から消えてなくなるだろう。
 大仰な理屈なんて必要ない。
 いつの間にかいなくなった"誰か"を忘れるという、当たり前のことで忘れ去られる。
 そしてその時、宇沢レイサは本当の意味で"死ぬ"のだ。その存在も生き様も思い出も、誰の中にも残らず消えてなくなる。

 それが。
 今のレイサには、どうしようもなく怖かった。

 ……だって、本当に楽しかったのだ。
 自警団の一員として正義を為すのに勤しんでいる時間も。
 シャーレの先生と交流し、武勇伝を聞いてもらう時間も。
 放課後スイーツ部の皆に混ぜてもらって、まるで友達みたいにスイーツを頬張って談笑する時間も。


 全部、ぜんぶ、ぜんぶぜんぶぜんぶぜんぶ…………本当に、楽しかったのだ。


 正義のために死ねるのは名誉なことのはずなのに。
 死にたくない、と。失いたくない、と。
 忘れられたくない、と。
 そう、心から思ってしまうくらい。

「は、っ……は、っ……!」

 情けなくへたり込んで。
 四つん這いになって、逃げ出そうとする。
 腰はとうに抜けていた。
 顔だって、もうどうやっても格好つかないことになっているのが自分でもわかった。
 それでも、レイサは生きていたかった。
 生きてもう一度、あの日だまりに戻りたかったのだ。
 多くのことなんて望まない。たまに会って、一緒にスイーツを食べて、振り回しすぎて怒られて……、そのくらいでいいから。

 だから――


「たすけて……」


 今だけは、正義の味方ではなく。
 ただの、ひとりの歳相応の子どもとして。
 宇沢レイサは、助けを求めた。
 けれどそれは、とても場違いな哀願だ。
 この世界は死の只中、冥界の底。
 冥界。黄泉比良坂。根の国。ニライカナイ。コキュートス。ヘルヘイム。マグ・メル。シバルバー。
 死者の国に颯爽現れ、死者が抱く矛盾した生への渇望を救ってくれるヒーローなどいない。

「たすけて、だれか――」

 この物語は、英雄譚では決してない。
 だから、少女を華麗に救う英雄は現れない。
 凶影は虚勢の崩れたレイサを嘲笑いながら銃を向ける。
 そして引き金は、無情にも引かれた。
 この瞬間、英雄に微笑まれない愚かな少女の末路が確定する。

「ぁ……」

 先生。みんな。杏山カズサ。
 走馬灯のように去来する大切な人たちの顔に、レイサは目を瞑ることでしか応えることができなかった。
 そうして、正義を貫き損なった少女は冥界の骨として大地に還る。
 誰の目から見てもそのことは明らかで。
 そこに英雄さえ異を唱えないというのなら、もはや是非もない。
 運命が救わず、英雄が微笑まないというのなら、もはや――




 ――どこにでもいる、ちっぽけな、平和主義者(パシフィスタ)が手を差し伸べる以外にないだろう。





「え……?」

 凶弾とレイサの間に。
 割り込んだ、大きな影があった。
 それは奇しくも、レイサがさっきNPCの少女へやったのと同じ構図だ。
 影の拳が、レイサを忘却/死の彼方へ追いやる筈の凶弾を弾いた。
 人間ではできぬ芸当。それができるということは、すなわち――。

「きみの、声が聞こえた」

 雄々しく。でもそれ以上に、やさしい声だと思った。
 どんな嵐荒波の中でも揺らぐことなく佇み続ける、巨岩のような男だった。

「遅くなってすまない。けれど、きみの"正義"はしかと見た。
 無駄と嘲笑う者もいるだろう。ああ、確かにきみの勇気はこの冥界では無駄なものかもしれない」

 だが、と男はそれを否定する。
 凶影の射手は嘲笑も忘れ、銃弾を乱射するしかできなくなっていた。
 それでも、レイサの前に立つその男は小揺るぎもしない。
 不動。そして、不屈。
 佇む男のことを、レイサは誰かに似ていると思った。
 皆に信頼され、愛される。何度も苦難に見舞われながら、けれど決して屈さない大人の男の人。

 ……『シャーレの先生』の姿が、目の前の巨漢に重なって見えた。

「おれは、それを尊いと思う。きみの勇気は仮初めだろうが虚構だろうが、ひとりの子どもを救ったんだ」
「あなた、は」
「サーヴァント・ライダー。きみの航海を支えるため、今ここに現界した」

 男の前に、巨大な肉球が出現する。
 拍子抜けしてもおかしくない、ともすれば可愛らしい形状ですらあるのに何故だろう。
 何故、こんなにもこの形が心強く、そして頼もしく見えるのだろう。

「う、ざわ……」

 レイサは、口を開いていた。
 まだ顎は震え、ともすれば歯が噛み合って音を鳴らしてしまいそうだったが。
 それでも半ば意地で言葉を紡いだ。
 そうしなければ、自警団の名折れだと。
 一度は忘れた筈の意地が、少しずつ燃え上がってくるのを感じていた。

「トリニティ自警団所属……っ。トリニティが、いやキヴォトスが誇る、素敵で無敵な正義の使徒……!!」

 叫ぶ――なるたけ高らかに。
 ありったけの声量で。
 何しろ元気だけが取り柄なのだ。それさえなくしてしまったら、自分に何の価値が残るというのか……!!

「宇沢、レイサ……! 宇沢レイサ、です――!」
「そうか。いい名前だ……!」


 ――『熊の衝撃(ウルススショック)』!!

 高らかに響く、熊のような大男の声。
 それと同時に、悪逆無道の銃手が砕け散る。
 惨劇の渦中にひとり立つ、その男は海賊だ。
 決して、そう決して、英雄(ヒーロー)などではない。
 彼は、そうはなれなかったしそうはあれなかった。
 幾多の犠牲を背に、けれどそれを忘れないことで前に進み続けた男。
 身の丈に合わない運命を背負わされた、気弱なひとりの平和主義者(パシフィスタ)。


 生ける屍/死者となりさらばえながら、意思の力ひとつで神を殴り飛ばした男。
 ひとつの世界にて、その歴史に無視することのできない楔を打ち込んだ暴君。
 男の真名は――くま。バーソロミュー・くま
 どれほどの不幸に囲まれようとも、自分の人生は幸福であったと笑顔で断ずることのできる、やさしい男である。


◆◆



 ひと目見た時、娘を思い浮かべた。
 いつかの記憶。
 自分のものであるかどうかさえ判然としない、その時の思い出。

 まだ子どもなのに、それでも勇敢に挑んでいった少女。
 その勇気をより大きな力に阻まれ、死を待つのみだったその状況も。
 すべてが、くまの記憶に残るある光景と重なった。
 いつも明るくて前向きで、だけどその心に孤独という弱さを抱えた子ども。
 くまがかつて自分のすべてをかけて守ろうとし、そしてたくさん泣かせてしまった愛娘と――あまりに重なった。

 であれば、この男が助けない筈はない。
 だって彼は平和主義者。
 子どもが殺されるのを黙って見ているわけはなく。
 そして彼は暴君。
 神をも殴り飛ばした、地上の法など意にも介さない偉大なる"不都合"。

 こうして契約は結ばれ。
 くまは、レイサの前に立った。

「……おれは、正義の味方じゃあないんだ。
 むしろ逆だな。成り行きとはいえ海賊をやってた時期も長いし、救えなかった命も山ほどある」

 でも、と。
 くまは、続けた。

「今はいろんなしがらみから解き放たれた身だ。今ここにいるこのおれは、きみのためだけに存在している」
「くまさん……」
「だから今一度問おう、レイサ。遠い潮騒の果てに、こんな男を呼び出してしまったかわいい葬者よ」

 くまの背丈は巨大(デカ)い。
 だから身を屈めて、目線を合わせる。
 こればかりは父親として暮らしていた経験が活きていた。
 まさかこんな形で活きるときが来るなんてな、と心のなかで苦笑しながら。
 瞳を覗き込むくまに、レイサは。

「――たい」

 ぽつりと、言った。
 正義を志した以上、それを貫くべきなのだろうとも思った。
 その気持ちに揺らぎはない。
 これから始まり、続いていくこの戦いの中でも、自分は無用な犠牲を決して許容できないだろう。
 理屈を無視して正義を貫き。
 悩みながら、苦しみながら、理想と現実の狭間で葛藤する。
 その覚悟はできている。トリニティの自警団に入ったあの瞬間から、ずっとできている。
 だからこそ。その上で。今、レイサが己がサーヴァントに告げた願いは――

「帰りたい、です」
「どこにだ」
「キヴォトスに……私達の街に、帰りたい……!
 スズミさん達と一緒に、また、正義のための活動をしたい。
 先生に、私の武勇伝をたくさん聞いてもらいたい……!
 スイーツ部の皆さんとおいしいスイーツを食べて、それで、それで……杏山カズサと、"友達"として、語らいたい……!!!」
「――そうか。うん、よくわかったよ。レイサ」

 月並みな、まるで空に手を伸ばすみたいな願い。
 だからこそそれを、くまは微笑みと共に受諾する。
 子どもの笑えない世界に未来はない。
 神々の支配する、歪みに満ちたあの海だろうが――死に満ちた冥界だろうが、それは変わらない。
 故に暴君は再び立ち上がった。
 立ち上がり、もう動かないはずの拳を握りしめた。

「その願い、しかと承った。頼りない平和主義者(パシフィスタ)で申し訳ないが――今だけはきみのために航海をしよう」


【CLASS】
 ライダー
【真名】
 バーソロミュー・くま@ONE PIECE
【ステータス】
筋力A+ 耐久A+ 敏捷C 魔力C 幸運E+ 宝具B

【属性】
中立・善

【クラススキル】
騎乗:B
 大抵の乗り物なら人並み以上に乗りこなせる。
 幻想種あるいは魔獣・聖獣ランクの獣は乗りこなすことが出来ない。

【保有スキル】
失われた種族:EX
 ミッシング・レース。
 ライダーは過去に失われた種族、『バッカニア族』の生き残りである。
 魔獣に匹敵する身体能力を持ち、特に筋力と頑強さに秀でる。

平和主義者:A
 パシフィスタ。
 地獄のような世界にあっても素朴な善性を失わない、生来の人格。
 精神影響を受けたとしても、最後の一線を守り続ける意地と魂を持つ。

嵐の航海者:A
 「船」と認識されるものを駆る才能を示すスキル。
 船員・船団を対象とする集団のリーダーも表すため、「軍略」「カリスマ」も兼ね備える特殊スキル。
 ライダーは王下七武海の一角にも数えられた海賊の側面を持ち、従ってランクが高い。

反骨の相:B++
 一つの場所に留まらず、また一つの主君を抱かぬ気性。自らは王の器ではなく、自らの王を見つける事ができない流浪の星。
 同ランクまでのカリスマを無効化する。
 一つの世界を統べる神々の五つ星。その一つを殴り飛ばし、一矢を報いた逸話を持つライダーは大きなプラス補正を受けている。
 王者、神、支配者に対する強力な特攻を持つ。

【宝具】
『熊の肉球(ニキュニキュの実)』
ランク:B 種別:対人/対軍宝具 レンジ:1~10 最大捕捉:100人
 悪魔の実。超人系(パラミシア)、ニキュニキュの実。
 ライダーことバーソロミュー・くまがかつて聖地にて食べた悪魔の実が宝具に昇華されたもの。
 触れたあらゆるものを勢いよく弾き飛ばす。その対象は有形、無形を問わない。
 大気を弾いての高速移動や、他人の痛みや疲労を吸い出して他所に押し付けるなど応用の幅は極めて広い。

【weapon】
 肉球。そして、その肉体。

【人物背景】

 「聖人じゃな、お前は」
 「聖人……? ……おれはただの気弱な平和主義者(パシフィスタ)だ」
 「ペペペペ!! 気に入った!! 『未来の戦士たち』をそう呼ぼう!!!」

 ある世界に生まれ落ちた、失われた種族の末裔。
 度重なる責め苦にすべてを奪われ、それでも最後のひとつだけは失わなかった男。
 それが『意思』であれ、『反応』であれ、彼はその拳で神を殴り飛ばした。
 後の生死を度外視し、その瞬間に英霊の座へと登録した反逆者の英霊。

 暴君であり、革命者であり、反逆者であり、平和主義者。

【サーヴァントとしての願い】
 願わくばもう一度ボニーに会いたい。
 が、そのために誰かの明日を犠牲にするほど非情にはなれない。彼はそんな男である。

【マスターへの態度】
 その勇気と強さには寄り添い、その弱さと幼さは支える。
 彼女がこの冥界で待つ過酷な現実の中で生きていくのを最後まで助け通すつもり。


【マスター】
 宇沢レイサ@ブルーアーカイブ

【マスターとしての願い】
 帰りたい。

【能力・技能】
 兎にも角にも頑強である。
 サーヴァント相手ならそうもいかないが、銃弾や多少の衝撃程度は物ともしない。
 武器はショットガン。猪突猛進を地で行くレイサにふさわしい武器である。名前は『シューティング☆スター』。かわいいね。

【人物背景】

 自警団のエース。
 みんなのアイドル。
 正義の使徒。
 トリニティの審判者とか騎士とかいろんな称号が(自称で)存在する。
 ある少女曰くの「熱血バカ」。正義にはいつも一直線だが、人付き合いは苦手。

【方針】
 キヴォトスに帰りたい。
 ……けれど無用な犠牲は善しとしない。
 この世界でも自分なりの正義を模索し、戦いたいと思っている。

【サーヴァントへの態度】
 優しい人。どこか『先生』を思い出す。
 というわけで友好的だし、慕っている。

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最終更新:2024年04月09日 19:55