――貴様が見るのは――更に先だ。
正直言って、恐ろしかった。
そして、決着は、自身のフェイント。
本当に牙を継いでいいのか?
疑問が駆け巡る。
本当に――俺は――
「そんな事ないよ」
後ろから声が聞こえる、光がかかり、よく見えない。
「どんな最強クラスだって、負けたり、圧倒されたりすることはあるんだからさ」
光から、手が飛び出る。
「教えて、あなたって人を」
光が、俺も包んだ。
◆
東京駅。
全国各地から人を集めるこの駅は、強大な人の塊を包みこんでいた。
仕事に行くもの、土産を見るもの、異国に戻るもの。
そんな、人間たちを集めるターミナル駅。
そこに、異彩を放つ男がいた。
誰もが振り向くその姿。
はちきれんばかりのスーツ、強靭な筋肉、無愛想な顔。
そしてその男が立つのは、東京駅名所、銀の鈴。
その男の元に、一人の少女が近づく。
赤い制服の様な物に身を包む少女は、男に近づく。
「おまたせ〜」
「…これは」
「チョコバナナ、そこで出てたんだよ〜ほら」
「…」
男は無言でチョコバナナを手に取り、口に運ぶ。
「…旨いな…アーチャー」
「ありがとう、マスター」
男――加納アギトとそのサーヴァント、アーチャー。
一見すると、父と子に見えなくもない。
「…もしかして…誰か倒したか…」
「うん、奥にここら一帯を巻き込もうとするキャスターがいてね、マスターを気絶させて、魔力を断って来たよ、しばらくは動けないはず」
本来なら、出る単語は消滅であろう、しかし、アーチャーのしたのは無力化
「…殺さず、手段を取り無力化をする…良き手腕だ」
「ありがとうマスター、誰も殺さない、それが私の使命だから」
アギトとアーチャーは、ここまで何人もの主従と戦ってきたが、どれも消滅はさせていない。
マスターの無力化を行い、魔力を断つ、それを繰り返してきた。
「マスターもおかげもあるからね、いつもありがとう」
「…貴様に気負いはさせたくないのでな…」
アギトの武術、無形。
無形故に最強、それが、滅堂の牙、加納アギト。
「では征くぞアーチャー、私は仕事がある」
「はいはい〜護衛は任せて!」
アーチャーはそう言い、霊体化する。
昼休憩を終わらせ、与えられたロールの仕事に励む。
その仕事は銀行員。
就職先は、日本銀行。
彼にとっては、大日本銀行のIFの姿。
(御前が建てた銀行では無いのだろうが、役目はしっかり果たそう、それが今の私の義務だ)
社会人として聖杯戦争に参加する滅堂の牙、加納アギト。
アーチャーと共に、この戦場を駆け抜ける。
【CLASS】アーチャー
【真名】錦木千束@リコイス・リコイル
【ステータス】
筋力C 耐久D 敏捷B 魔力D 幸運C 宝具C
【属性】秩序・善
【クラススキル】
単独行動:B
マスターからの魔力供給を断ってもしばらくは自立できる能力。
ランクBならば、マスターを失っても二日間現界可能。
対魔力:D
一工程(シングルアクション)による魔術行使を無効化する。
魔力避けのアミュレット程度の対魔力。
【保有スキル】
心眼(真):A
修行・鍛錬によって培った洞察力。
窮地において自身の状況と敵の能力を冷静に把握し、
その場で残された活路を導き出す“戦闘論理”。
逆転の可能性がゼロではないなら、
その作戦を実行に移せるチャンスを手繰り寄せられる。
矢よけの加護:A
飛び道具に対する防御。
視界外の狙撃手からの攻撃であっても投擲武装であれば、対処できる。
ただし超遠距離からの直接攻撃は該当せず、広範囲の全体攻撃にも該当しない。
【宝具】
『鉄の炉心』
ランク:C 種別:対人宝具 レンジ:―― 最大捕捉:――
アーチャーに与えられた人工心臓、英霊化に伴い宝具として力を得た、普段は機能劣化を防ぐため、特別な魔術封印がされている。
宝具使用の際は、魔術封印を解く代わりに、幸運と魔力を除くステータスを二段階上昇させる。
しかし、その代表として使用後、短期間でアーチャーは消滅してしまう。
【weapon】
自身の銃、入っているのは実弾ではなく非殺傷弾だが、それでも魔力の力もあり、ダメージは入る。
【人物背景】
最強のリコリス――不殺の誓いの少女。
その少女は、人を守るために戦い続ける。
【サーヴァントとしての願い】
特に無し、
【マスターへの態度】
凄い強い!頼りになる!かっこいい!
【マスター】加納アギト@ケンガンアシュラ
【マスターとしての願い】
トーナメントへの帰還
【能力・技能】
「無形」
あらゆる形に対応する武術。
後手になることが多いが、あらゆる武術に間違えなく対応できる。
「武」
適応力を犠牲にすることで素早い技の選択を可能にする。
先の先の先。
「龍弾」
回避困難な発勁。
急所に当たればどんな相手でも破壊する。
「先の先」
相手の気を読むことで、相手より早く行動する。
熟練した闘志だからできる技。
【人物背景】
六代目滅堂の牙 大日本銀行代表選手。
拳願仕合最強、故に責任感が強い。
ガオラン・ウォンサワットとの試合後から初見泉戦前の間から参戦。
【方針】
トーナメントに戻らないといけない以上、聖杯をさっさと取りに行くことを優先。
もちろん、民間人の被害などは最小限にし、名のあるものかいるなら、正々堂々戦いたいという欲求もあるっちゃある。
【サーヴァントへの態度】
互いに最強の座を持つものとして、共感するとこあり。
最終更新:2024年04月14日 21:23