槍が、突き立てられる。
そこにあるのは、無数の使い魔の亡骸。

セイバーは、己の状況に酷く恐怖していた。
魔術の痕跡を残した己のミスでこの状況になっているのもあるが、原因は眼の前の主従。

黒髪、青い装束を纏った少女、クラスは戦い方を見るにバーサーカーか?
それと同時に、いや、恐怖度ならあちらのほうが上か。

大剣携え、ボウガンの付いた義手、そして黒いマントの大男。
少なくとも、この聖杯戦争と同じ時代に生まれてないものであるのは確かだ。
奴が――この使い魔達を全部仕留めた。

「…ッ!■■■■■■!」
少女の突きが、セイバーを貫いた。
痛みにたじろぐセイバーが振り向くと、そこには自身のマスター。

「!?令呪をもっ…」
奥の男が、投げナイフをマスターに投げる。
「ひぃぃぃぃ!」
その瞬間、セイバーの怒りが爆発する!
自身のマスターを傷つけられた恨み、それをあの男に叩きつける!

油断していたのか、バーサーカーの槍はすぐ抜けた。
驚いているバーサーカーを他所に、セイバーはいっきに男に迫る。

しかし、その剣は――
「…サーヴァントでも、瀕死なら、一溜りもねぇだろ」
瞬間、男の義手が開いた。
そこから放たれるのは、巨大な魔物も仕留めるであろう、砲術。
セイバーはそれを至近距離、そして瀕死の状態で受けた。

その結末は――語る必要ない――


東京の路地裏。
ゴミの匂いに包まれた路地裏。
そこに男、ガッツは座り込む。

「クソが…まともに剣も持てねぇ…」
銃刀法という法に飲まれ、行動を制限される。
人混みの中では「コスプレ」とやらの名目で誤魔化し、殺し合いへと出向く。
そんな、窮屈な中でガッツは過ごしていた。

「…その分、お前は良いよな、体が見えなくできるんだからよ」
出てきたのは、自身のバーサーカー。
青い装束を身に纏った少女、美しい悪魔のような風貌。
そして、数多の敵を刺殺した槍。

「■■■…」
「何言ってかわかんねぇよ…まぁいい…そろそろ出るぞ」
夜も更け、人混みも無くなってきた。
警察の目を気をつけながら、ガッツは路地裏から出る。

「亡者どもは知らねぇんだろな…こんな平和に見せかけたクソみたいな世界にいることを」
願望機に生み出された、冥土の都市、東京。
今宵も黒の剣士が、夜空の下で血を流しあう。


身体は――嫉妬でできていた。

悪魔の力を宿し、現世へと蘇った。

S級悪魔、それが彼女の強さを表す数値。

兄に近づく女共を焼き払うために戦い続ける。

バーサーカー――緒方カンナとは、そう言うサーヴァントなのだ。

今宵も、願いのために、血を流しあう。


【CLASS】バーサーカー
【真名】緒方カンナ@Engage Kiss
【ステータス】
筋力B 耐久D 敏捷B+ 魔力A 幸運E 宝具B
【属性】混沌・中庸
【クラススキル】

狂化:C
 魔力と幸運を除いたパラメーターをランクアップさせるが、
 言語能力を失い、複雑な思考ができなくなる。

【保有スキル】

心眼(偽):C
 第六感による危険回避。

千里眼:B
 視力の良さ。遠方の標的の捕捉、動体視力の向上。また、透視を可能とする。
 さらに高いランクでは、未来視さえ可能とする。

怪力:A
 一時的に筋力を増幅させる。魔物、魔獣のみが持つ攻撃特性。
 使用する事で筋力をワンランク向上させる。持続時間は“怪力”のランクによる。
バーサーカーは本来は人間だが、悪魔とのハーフのため、使えるようになった。

悪魔召喚:――
自身の眷属となる悪魔を召喚できるスキル。
しかし、バーサーカーで召喚されたため、使用不可となっている。
【宝具】
『蒼の魔槍』
ランク:B 種別:対人宝具 レンジ:―― 最大捕捉:――
バーサーカーが最初から持っている槍。
この槍で行く数多の敵を葬り去ったためか、宝具となった。
ランクの高い宝具だが、本人とマスターの魔力の高さもあり、平時使用を可能としている。
【weapon】
『蒼の魔槍』
【人物背景】
災害によって死んだはずの少女。
兄を守るために、焼きもちで地の底から這い上がった少女。
【サーヴァントとしての願い】
お兄ちゃんから悪い虫を排除する
【マスターへの態度】
願いを邪魔しない限り、普通に付き添い続ける。

【マスター】ガッツ@ベルセルク
【マスターとしての願い】
ゴッド・ハンドと使徒への復讐
【能力・技能】
大剣「ドラゴン殺し」を扱える技量。
投げナイフにボウガンと、様々な武器を揃える。
【人物背景】
過酷の運命に晒されていった――「黒の剣士」
――もう誰も、喪わない。
【方針】
聖杯を勝ち取る。
だが、同時にこんなクソみたいな事をさせることに関しては相当苛立っている。
【サーヴァントへの態度】
使えるだけ使う

タグ:

+ タグ編集
  • タグ:
最終更新:2024年05月04日 09:03