HE弾は駄目か…AP弾ならどうだ
地球連合軍が開発した量産型カタフラクト。オレンジ系統のカラーリングが特徴で、脚部には推進・滑空用の大型安定翼を持つ。「タクティカルスーツ」や「宇宙仕様」といった様々なオプション・換装用装備も開発されている。現在の軍の主力は後継機のアレイオンに刷新され一線を退いているが、日本の公立高校ではカタフラクトの兵科教練が必修科目になっており、主に訓練用として使われている。界塚伊奈帆は使い勝手が良い本機を愛用しており、軍属となってからもアレイオンよりこちらに乗り続けている。なお芦原高校には複数機配備され、伊奈帆達は計3機を持ち出すが韻子とカームの機体は序盤で早々に大破、韻子はアレイオンに乗り換え、カームは整備士に転向している。歩兵との戦闘及び下方からの被弾を想定している為、胸部上面にはあまり装甲が施されておらず、その関係からアレイオンよりも防御力に劣るが、軽量で小回りが効くという利点がある。伊奈帆は第2クール以後もアセイラムを探すためにオレンジ色のまま運用して戦果を上げ続けたため、後には「噂のオレンジ色」などと称されるようになった。
スペック
分類 | カタフラクト |
生産形態 | 量産機 |
型式番号 | KG-6 |
頭頂高 | 13.5m |
動力 | ガスタービンエンジン |
OS | ASIMOV |
所属 | 地球連合軍 |
パイロット | 界塚伊奈帆、網文韻子、カーム・クラフトマン |
初登場作品 | アルドノア・ゼロ EPISODE.01 「火星のプリンセス-Princess of VERS-」(2014年7月6日放送) |
パイロットプロフィール
- 界塚伊奈帆(かいづか いなほ)
新芦原市にある芦原高校に通う高校生で、姉の界塚ユキと二人暮らし。姉のことは「ユキ姉」と呼ぶ。性格は常に冷静で、おおよそどのような状況に置かれても感情を大きく露わにしたり声を荒げたりすることはない。一方で、その振る舞いゆえに伝わりにくいが家族・友人思いであり、家事・料理を得意とする。火星のヴァース帝国から地球にやってきた皇女のアセイラム・ヴァース・アリューシアの暗殺事件を切っ掛けに、地球と火星の戦闘に巻き込まれ、カタフラクトに搭乗してヴァース帝国軍と戦っていく。軍事訓練を受けているだけの一介の学生でありながら並外れたカタフラクト操縦技術と戦術眼を有しており、その能力と胆力によって数多の戦果を挙げていくこととなる。元々は芦原高校で訓練機として運用されていた前世代機のスレイプニールを愛用し、軍属となり現在の地球連合軍の主力機アレイオンを提供された後もスレイプニールに乗り続ける。軍では幼馴染の網文韻子と共に姉が率いる「マスタング小隊」に配属される。
CV:花江夏樹
CV:花江夏樹
武装
- 75mmマシンガン
射撃用の主力武器。AP弾など状況に合わせて各種弾丸を撃ち分けられる。
- 75mmハンドガン
近距離射撃用装備。
- グレネードランチャー
マシンガンのアンダーバレルに装備可能なオプション装備。
- 120mmライフル
身の丈ほどある狙撃用の装備。
- 格闘用ナイフ
近接戦用の装備。
アルスマでは…
名台詞
- 「ペ二ビアかな」
- カーム「何?」
- 「怠惰の女神」
第1話。バスに乗り込み、カーム達にユキが今日は遅刻だと告げて、姉は怠惰だと称する。
- 「今すぐここを離れよう。ミサイルが来る」
同話より。アセイラム暗殺のために発射されたミサイルにいち早く気づいた。
- 「戦おう。ユキ姉達の代わりに。今度は僕らが」
- 「あの火星カタフラクトと」
第2話。目の前で起助の理不尽な死を目撃し、鞠戸から敵が追ってきてると聞かされて。
- 「起助が死んだ」
- 「判断は臨機応変。いざとなれば自分を信じて決断する。ユキ姉、いつも言ってたよね」
- 「きっと、今がその時だと思う」
第3話。姉から「どうして伊奈帆が戦うのか」と問い詰められ、決意を述べる。
- 「運動エネルギーだけじゃなく、電波もレーザーも吸収される」
- 「きっとそれが、あの壁の特性なんだと思う」
同話より。ニロケラスの次元バリアの謎を看破し、空に浮かぶ外部カメラの存在を見抜く。
- 「お前のバリアに隙間があることは分かっていた」
- 「例えば接地面、足の裏にバリアは張れない。そんなことをすればお前は立つことすらできなくなる」
- 「お前のバリアはその無敵さゆえ、全身を覆いきることができないんだ」
- 「外部カメラのデータ受信部、バリアの隙間の一つさ。…友達の分だ!」
同話より。海中に落下したニロケラスに起助の仇として止めを刺し、撃破に成功する。
- 「HE弾は駄目か…AP弾ならどうだ」
- 「弾頭が蒸発して、弾道が弾かれてる。ライデンフロスト現象か。…なんて熱量だ」
第4話。アルギュレとの戦闘中、相手が使うビームサーベルを考察する。
- 「…水蒸気爆発。あの刀の膨大な熱エネルギーが、海水を急激に蒸発させ、その高圧水蒸気の衝撃が、奴を破壊した」
第5話。アルギュレ撃破後の解説。
- 「君は誰なんだ?」
第10話。スレインの手助けでヘラスを撃破した直後、彼のスカイキャリアに銃を向ける。スレインは事態の変化に付いていけなかったが、伊奈帆にしてみれば正体不明の乱入者に過ぎず、警戒心を持つのも当然だった。結局、スレインが何も答えなかったのでスカイキャリアを撃墜、2人の主人公の最初で最後の共闘は終わりを迎える。
余談
- 頭部のデザインは映画『幻魔大戦』に登場するサイボーグ戦士「ベガ」がモチーフ。頭部側面の円形パーツ、額のセンサー、メインカメラのシャッターギミックなどそれらしい意匠が受け継がれている。
添付ファイル