輝く呪いの物語

 ――〝黒い鳥〟という伝説が存在する。

 それは、あるVRMMORPGの最終目標。
 竜より強く獣より速い、ゲーム中最強のボスモンスター。
 その出現難易度もまた極限域。
 目撃例からしてゼロに等しく、生息地とされているフィールドもゲーム内最強の〝一家〟に支配されている為そもそも近付くことすらままならない。

 とはいえ、これだけならまだ現実的に有り得る範疇。
 あらゆる意味でとてつもない討伐難易度というだけで、伝説の名を与えるには弱すぎる。
 〝黒い鳥〟を伝説にしたのは、ゲームの運営会社が掲げた前代未聞のキャンペーンだった。

 ――〝黒い鳥〟を捕獲・或いは討伐したプレイヤーには、三億円の賞金を与える。

 金の力は人を狂わせる。
 莫大過ぎる報酬金を狙って、ジャンルの垣根を越えて挑戦者が電脳世界へと集まった。
 全ては〝黒い鳥〟を倒し、三億もの現金で己の欲を満たす為。

 人々は熱狂し、冒険家のように追い求めた。
 不吉の象徴たる黒の羽を。
 世界を喰む、ただ一羽の悪魔を。

   ▼  ▼  ▼

「私は、何を間違ったというのだ」

 嘆く男は冴えない中年だった。
 いや、もう既に初老の域に足を踏み入れている。
 魅力も熱意も枯れ果てた、見るからに人生という長旅に草臥れた男。
 顔も元は精悍だったのだろうが、今となっては見る影もない。

「……いや、問うまでもないか」

 男は、人生の敗北者であった。
 自業自得で階段を転げ落ち、底の底まで落ちぶれた。
 一つの家庭を持ちながら、それすら守れず。
 取り戻そうとした結果、取り返しの付かない失敗を冒した大馬鹿者。

 中には未だに自分を天才と呼ぶ者もいるが、今となってはその絶賛を素直に受け取れる若さも失ってしまった。
 こんな男が天才だから、一体どうしたというのだ。
 仕事が出来る、知識がある、経験値もある。
 この歳になれば、そんなものは虚飾でしかないと嫌でも分かってくる。

「何もかも、だ」

 取り返せるのなら、とは思わない。
 今はただ、己の罪を清算するので精一杯だ。
 いや、清算にすら届いていない。

 ただ、自分で自分の尻を拭いているだけ。
 自分の失敗の後始末をしているだけだ。
 子供にも出来る、単純な仕事を異常なスケールでやっているだけに過ぎない。
 こんな男に何の価値があるのだと、男……有間小次郎は大真面目にそう思っている。

「だから、か? お前のような、不出来なサーヴァントを引いてしまうのは。
 私のような愚か者には奇跡を願う権利すら与えないという、聖杯の思し召しか?」

 そして、〝思っている〟ことを言動で貫けないのがこの男の最大の欠点だった。
 よく言えば、人間臭い。悪く言えば、潔癖すぎる。
 他人の失敗や技術的欠点が許せない。

 自分のプライドが損なわれることも、もちろん許せない。
 過去にそれで失敗をしているにも関わらず、一向に直る気配の見えない悪癖。
 彼と、彼の家族達全員を狂わせた、人間的欠陥。
 破綻者なんて言葉では過剰すぎて、誰にでもある一面と弁護するには醜悪すぎる。

 故に――とことんまで救えない、救いようのない男。
 それが、有間小次郎という父親である。
 彼の妻は精神を病み、長男は引き篭もった。
 娘に至っては、死んだ。無残に殺された。

「返す言葉もない。
 もしも僕が他のファラオだったなら、貴方の戦争はもっと容易なものだったろう」

 癇癪じみた小太郎の物言いに、彼のサーヴァントは怒気すら示さない。
 静かに瞑目し、甘んじて受け止めている。
 豪奢な装いに身を包んだ、褐色肌の少女だった。
 尤も、少女というのはその声で判別しているだけだ。
 彼女の人相や表情は、過美とすらいえるだろう黄金の仮面で隠されて窺えない。

 その容姿から、中東系の英霊なのだろうと察しを付けることが出来る。
 多少知識のある者ならば、更にそこから一段階。
 彼女がエジプトの王たるファラオ――その一人であろうことも、衣装の外観から理解出来るに違いない。
 そしてその通り。この少女はファラオの一人。エジプトの王者の一角に他ならなかった。

 ただし、彼女はある一点において他の王達とは一線を画している。
 では、それは一体どこだというのか。
 その答えこそが、先程有間小次郎が叱責した部分。
 サーヴァントとしての強さ、である。

「僕は弱い。
 生来病弱で、武道などまるで出来ない体だったが……英霊になってからも引き継がれるとは思わなんだ。
 小次郎。貴方を落胆させてしまったこと、心からすまないと思っている」

 彼女は、弱いのだ。
 魔術の心得こそ多少あれど、それ以外は軒並み基準を下回る。
 スフィンクスを宝具として持っているわけでも、神の権能を引っ提げてきているわけでもない。
 あるのは精々軍略の冴えくらいのもの。これでは、小次郎でなくとも落胆・失望を見せるというものだ。

「……それは本当にお前自身の言葉か? アサシン」

 真摯に謝罪するサーヴァント……アサシンに対し、小次郎の態度はあくまで冷ややかだった。
 というのも、彼は知っているのだ。
 『王の遺面(ツタンカーメンズ・マスク)』。
 アサシンの第一宝具。それが己の弱さを強さで塗り潰し、王として活動する為の虚飾であることを。

 仮面を被った彼女は、少なくとも形だけは理想的な王となる。
 毅然とした物腰。言葉や事象によって揺るがされない確固たる精神性。
 そして人を惹き付け、鼓舞する覇者のカリスマ。
 アサシンは暗殺者のクラスにありながら、それとは最も縁遠い華やかさを自らの力で取得することが出来る。

「誓って。この仮面は僕を王たらしめるものだが、僕の言葉を偽るものではない」

 聞いて、小次郎は小さな溜息を吐く。
 それは己のサーヴァントへの失望か、こんな少女に嫌味を言って鬱憤を晴らしている自分自身への嫌悪か。
 恐らくは、両方だろう。
 有間小次郎は俗で醜悪な男だが、かといって悪にもなり切れない。そんな半端者なのだ。

 卓上の酒。
 安物のウィスキーをぐっと呷って、口許を拭う。
 そうして自分を少し落ち着けて、彼は再び口を開いた。

「……当分は雌伏しつつ、同盟相手兼〝移行先〟となり得る主従を探す。
 もちろん戦闘は極力回避する。討伐令が発布されたとしても、積極的に参加はしない。
 聖杯戦争のシステム上、多数の主従に追い回されることが確定した馬鹿が長生き出来る可能性は極小だからな。
 どうせ脱落する奴らの為に、一度限りの切り札を使う意味もないだろう」
「むしろ、狙いは――」
「ああ。討伐に名乗りをあげた連中だ」

 アサシンは弱い。
 この京都聖杯戦争中でも、間違いなく最弱に部類されるサーヴァントだ。
 しかし彼女は一つ、切り札を保有していた。
 発動条件は緩いが重い。ただしその分、決まれば破滅を確定させるほどの効果を発揮する〝第二宝具〟。

「いずれ、確実に聖杯を獲る上で障害となる強豪。
 最低でも、全主従中三本の指に入る大英霊。
 お前の死は、そいつらに使う」

 そのトリガーは、アサシンの死。もとい消滅。
 霊核の崩壊による現世からの消滅が完了した瞬間、〝アサシンを殺害した〟という事実そのものが極大の呪いに変貌する。
 敵が万軍ならそれに与した全員を蝕み、滅びへ向かわせる呪術宝具。
 『王権よ、我が死を以って詛呪と成せ(ウラエウス・ハルシネイション)』。
 それは、彼女が後世にて受けた脚色のすべて。
 呪いのファラオという蔑称を賜るに至った、不運な偶然とデマゴーグの結晶。

「ツタンカーメン。捨て石となることに、異論はないな」
「無論。それが、弱きファラオであるこの僕に出来る最大限だ」

 ――ファラオ・ツタンカーメン。それが、アサシンの真名。
 現代における彼女のイメージは、ある二文字の単語に集約されている。
 〝呪い〟だ。王家の呪い。たった一人の急死を大袈裟に脚色した結果、世界規模で蔓延したデマゴーグ。
 それが生み出したのは呪いのスキル、呪いの宝具。無辜の怪物という、風評の呪縛。

 だがアサシンは、それを嫌悪していない。
 むしろマスターの戦いを前進させることの出来る、有意義な武器だとすら思っていた。
 だからこそ、状況が来たら捨て石として死ねという刎頚モノの命令(オーダー)も抵抗なく受け入れられる。

「僕の死が貴方を聖杯に近付けることを、心から祈っている。
 僕は貴方を恨まない。その願いの為に、喜んでこの身を散らそう」
「……ああ、そうだな」

 有間小次郎には、願いがある。
 いや、願いなんて上等なものではない。
 自分が生み出してしまったものを、聖杯の力を借りて消し去るという不毛な行いをするだけだ。

 自分でも情けない話、馬鹿な話だと思う。
 だが、そうでもしなければ止められない領域にまで、彼の生んだ〝失敗〟は到達してしまった。
 正攻法では削除(デリート)しきれないほど醜く肥え太った、電子の鳥。

「私は……お前を犠牲に聖杯を獲る。
 そして、あの鳥を欠片も残さず消し去ってみせる。
 それでようやく、私の贖罪が一つ完遂されるんだ」

 数え切れない罪に塗れた哀れな男。
 有間小次郎は人を愛するべきではなかった。
 有間小次郎は人の親になるべきではなかった。
 彼の愛は、巡り巡って全ての罪に通じている。

「(――これでいい。これでいいんだ)」

 聖杯を手にする上で、自分は必ず誰かを犠牲にするだろう。
 それはアサシンであり、他の誰かでもある。
 聖杯を掴んだとしても、その時にはまた幾つもの重荷が背中に載っているのだ。
 有間小次郎は永遠に救われない。そんなことは、小次郎自身が一番よく分かっている。

 墜ちていく。
 堕ちていく。
 実の息子に世界最悪とまで呼ばれた男は、家族の罵声も、部下の献身も届かないところへ落ちていく。

 かつて天才だった男は、かつて父親だった男は今、どうしようもなく孤独だった。
 そして遠くない内。今度こそ、有間小次郎は一人になる。

    ▼  ▼  ▼

「こ、怖かったぁ……」

 小次郎のもとを離れて。
 アサシンは『王の遺面』を外し、へたり込まん勢いで情けない声を絞り出した。
 露わになった素顔はまっとうに可愛らしいものだが、それよりも問題はその雰囲気である。
 遺面にカリスマを与える効果がある以上ある意味では当然であるが、余りにも仮面を装備している時とそうでない時との落差が激しすぎるのだ。

 それもその筈。
 アサシンことツタンカーメンは元々、極めて臆病な娘であった。
 少年王ならぬ少女王。
 人前に出ることが苦手な、およそ王を名乗るには相応しくない人物。

 もっとも、有事となれば彼女はその明晰な頭脳を遺憾なく回し、敵軍を見事に退けてみせるのだが。
 ヒッタイトの軍勢を退けた偉業を踏まえても、他のファラオには何歩か劣る。
 そんな彼女が持つ英霊としての力は、その殆どが後世の脚色から逆輸入されたものだ。
 前述した王家の呪い、風評被害。ノブレス・オブリージュのきらびやかさとは縁遠い、闇色の霊基。

「はあ。ご無礼だとは分かってますけど、どうにもなりませんね……」

 アサシンにとって有間小次郎は苦手な部類の人間だ。
 威圧的で口煩く、プライドが高い。
 遺面を装備していなければ、情けない話だがまともに話せているかも怪しいとアサシンは思う。
 もっともその〝話すための努力〟が、小次郎に一抹の不信感を与えてしまっているのだったが。

 では、アサシンは己のマスターが嫌いなのか。
 その答えは、否である。
 弱くとも、彼女はファラオだ。
 一人前の気高さと挟持を持っている以上、邪なマスターでは彼女を従えることは敵わない。

 有間小次郎は人として、確実に歪んでいる。
 その歪みを正せないまま老いた結果、悲しいほどに破滅してしまったのが彼だ。
 されど、その願いは至極真摯なものだ。
 自分の生み出した失敗をこの世から消し去り、世界を守らんとする正しい想い。
 小次郎がそれを掲げ続ける限り、呪いあれと願われた少女王は全面的に彼の味方であり続ける。

「……小次郎さん。僕は貴方の言う通り、弱いサーヴァントです。
 他のファラオの皆さんに恥ずかしくなるくらい、不出来な英霊であると自負しています」

 弱き王。
 儚き王。
 されど、彼女は。

「それでも。貴方が人の為、世界の為に在る限り――僕は貴方に全てを捧げましょう」

 誰よりも民を、人を愛した王であった。
 故に彼女は、二度目の現世においても人の為に生きる。
 一人の、悲しき男の為に。


【CLASS】アサシン

【真名】ツタンカーメン

【出典】エジプト史

【性別】女性

【身長・体重】155cm、42kg

【属性】秩序・善

【ステータス】

筋力E 耐久E 敏捷E 魔力B+ 幸運C 宝具EX

【クラス別スキル】

 気配遮断:D
 サーヴァントとしての気配を断つ。隠密行動に適している。
 ただし、自らが攻撃態勢に移ると気配遮断は解ける。

【固有スキル】

 無辜の怪物:A+
 本人の意思や姿とは関係なく、風評によって真相をねじ曲げられたものの深度を指す。
 アサシンの場合は〝呪殺の伝説〟である。
 彼女の墓の開封に携わった人間が次々と急死したことから伝説が生まれ、現代ではツタンカーメンというファラオの代名詞と化している。
 しかし実際のところ急死したのはただ一人で、それも開封以前の怪我がきっかけの感染症であったことが確認されている。
 要するに、王家の呪いは実在しない。
 だが多くの大衆は彼女に恐るべき呪殺者のイメージを抱き、結果アサシンはそういう存在としてねじ曲げられてしまった。
 アサシンに敵対的な行動を取った存在のLUCK判定達成値を大きく減少させ、不幸な出来事、不慮の事故が起こりやすくなる。
 ……とはいえ対魔力や神性などの各種スキルに効き目が大きく左右されるため、通じない相手にはとことん通じない。

 神性:B
 神霊適性を持つかどうか。高いほどより物質的な神霊との混血とされる。
 アサシンは生前自らをアモンの生き姿と称し、その即位と同時にアモン=ラーの信仰を復活させた。

 軍略:B
 一対一の戦闘ではなく、多人数を動員した戦場における戦術的直感力。
 自らの対軍宝具の行使や、逆に相手の対軍宝具に対処する場合に有利な補正が与えられる。
 アサシンは虚弱な王であったが、ヒッタイトとの交戦で勝利する、ヌビアの反乱を収めるなど優れた将の資質を有していたとされる。

 病弱:B
 天性の打たれ弱さ、虚弱体質。あらゆる行動時に急激なステータス低下のリスクを伴う。
 確率としてはそれほど高いものではないが、戦闘時に発動した場合のリスクは計り知れない。
 ……元々戦闘が出来るスペックの持ち主じゃない? それは言わないお約束だ。
 アサシンは生来虚弱体質の持ち主で、常に杖を突いており、体調を崩しては臣下に介抱して貰っていた。

【宝具】

『王の遺面(ツタンカーメンズ・マスク)』

 ランク:D++ 種別:対人宝具 レンジ:1~10 最大捕捉:100

 ツタンカーメンの墓より発掘された副葬品の一つ、黄金のマスク。
 装備することで、アサシンはA+ランク相当の精神耐性とBランク相当のカリスマを獲得する。
 何も小難しいことはない。これは、王と呼ぶには少々気弱が過ぎるアサシンをファラオらしく装飾する宝具。
 これを被っている間、彼女はファラオの称号に恥じない堂々とした立ち振る舞いが出来るようになる。
 ……もちろん、彼女自身のステータスは一切変動しない。変なビームが出たりもしない。

『王権よ、我が死を以って詛呪と成せ(ウラエウス・ハルシネイション)』

 ランク:EX 種別:対軍宝具 レンジ:- 最大捕捉:-

 生前ではなく、死後にこそ英霊と称されるだけの逸話を持つ。
 そんなアサシンの性質そのものが宝具に昇華されたもの。
 とはいえ彼女の自由意志で使用することは出来ず、令呪で解放させることも出来ない。
 この宝具の発動条件は、〝アサシンが他殺される〟こと。
 アサシンの死をトリガーとして発動し、彼女を害した存在に莫大な詛呪の波動を叩き付ける。
 敵が単体であれば単体に、大軍であれば軍全体を襲う災禍にもなるだろう。死を以って発動する宝具という特異性から、ランクは規格外のEX。

【weapon】
 仕込み杖。ただし、極めて戦闘能力は低い。

【マテリアル】

 ツタンカーメン。古代エジプト第18王朝のファラオ。
 歴史上は男性王であったとされているが、実際は誤り。
 現存している彼女のミイラも、若くして死んだツタンカーメンの名誉を少しでも高める為に魔術的処置を施されている。
 虚弱な王であり、腐骨や内反足を患い、骨折などの外的要因も相俟って歩くのに杖を必須としていた。
 最期もマラリアに倒れ、合併症を患ったことによる病死であったという。
 気弱で怖がり、甘えん坊。とにかく王らしからぬ人格の持ち主で、本人も逸話ではないと自認している。
 イアソンやヘクトールの弟パリスと同じく、絶体絶命の危機、のっぴきならない状況になると真価を発揮するタイプ。
 特に彼女の場合、〝大切なものを守る〟時にその性質が最大まで高まる。
 万人が聞けば万人が王らしくないと認めるであろう弱虫少女だが、ただ一つだけ、王らしい一面を持つ。
 それは―――ツタンカーメンは、遍く全ての民を愛しているということ。

【特徴】

 紺のショートヘアー。その貧相な体型は、王族のそれとはとても思えない。
 クリーム色の腰布と、きらびやかながらも虚弱体質に配慮した軽い衣装。瞳は蒼色で肌は褐色。

【聖杯にかける願い】

 存在しない。
 マスターのため、この霊基は捨て石となる。


【マスター】

 有間小次郎@グッド・ナイト・ワールド

【マスターとしての願い】

 〝黒い鳥〟の削除。

【Weapon】

 なし

【能力・技能】   

 天才的なサイバー技術を持ち、エンジニアとしての腕前は非常に高い。

【人物背景】

 ある一家の大黒柱〝だった〟、冴えない中年男性。頭はヅラで、実は禿げている。
 極度の完璧主義者であり、才能のない者、失敗する者の存在が認められないという社会性異常の持ち主。
 彼の娘である有間綾はどん臭く頭が悪いと、彼との相性は最悪だった。
 そんな彼はある時、綾が学校に忘れ物をしてきた事に激怒し、夜遅くだったにも関わらず学校へ自らの足で取りに行くよう命じる。
 その結果、綾は学校に向かう途中で何者かに捕まり、殺害されてダンボールに詰められた死体で発見されてしまった。
 以降有間家は崩壊。妻は放浪、長男からは軽蔑と憎悪の目を向けられながら、自身が過去に生み出してしまった人を殺すコンピューターウイルス"黒い鳥"の完全消去(アンインストール)を果たす為に活動するようになる。

【方針】

 聖杯狙い。
 当面は鞍替え先を探しつつ、アサシンの死なせ時を見極める

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最終更新:2018年01月01日 20:56