神の光

翼を斬れと命じられ、無表情に翼をもいだ。
理由を聞かれれば、その者は答えるだろう。

『これこそが、神の慈悲なのです』、と。






「なっ!なっ!良かっただろ、月!」

ライブハウスを出ながら興奮した様子の青年、鴨田マサルと、その青年の隣を歩く朗らかな笑みを浮かべた青年、夜神月。
マサルに連れてこられた月が、初めて地下アイドルのライブを見に行ったその帰りのことだ。

「元気もらえるね」

鴨田の言葉に月は答える。
楽しそうに笑う鴨田に対して、月もまた嬉しそうに笑った。

「なんか最近の月、ちょっと元気なさそうだったからさぁ。絶対にこのライブ見たら元気出ると思ったんだよ」

鴨田の言葉の通り、最近の月は気の参る『事件』があった。
ライブは実際に見ていて楽しかったし、友人である鴨田の気遣いも嬉しかった。
多少、重かった心が楽になったような気がする。

「この後どうする?メシ食ってく?」

まだ日が高い。
昼には少し遅いが、夕飯には大分早い時間帯だが、不規則な大学生活ならおかしな時間帯ではない。
せっかくのことだから、一緒にしようと思ったその時。

「良い――――」
『月』
「……ごめん、ちょっと、用事があったんだった」

月にだけ聞こえる声が響き、友人の誘いを断った。
そして、虚空を睨みつける。
鴨田はそんな月を心配そうに見つめ、そんな鴨田に対して月は笑いながら手を合わせて謝った。

「月……その、あんまり無理すんなよ」

鴨田はそうとしか言えなかった。
月は笑いながら、自宅へと戻った。
その背後に、誰にも見えない『翼のない天使』が付き添っていることを鴨田は知らない。
その『翼のない天使』こそが月の心を重くしていることに、気づけない。




「ただいま……あれ」

月が扉を開けると、見慣れたとも見慣れないとも言えない、微妙な頻度で目にする革靴が玄関に置かれてあった。
珍しいことがあるな、と思いながら月はリビングへと進む。
そこには想像通りの人物が居た。

「ただいま。珍しいね、こんな時間に帰ってたんだ」

そこでスーツを脱いだワイシャツ姿で冷えた麦茶を飲んでいたのは、月の父である夜神総一郎だった。
警察官である父はあまり家へと戻らない。
特に、こんな日の高い時間になんの連絡もなく戻ってくることなど珍しいことだった。

「ああ、少し荷物を纏めにな」

そう言って、足元の大きく膨らんだバッグを顎で指す。
着替えの類だ。
月は、顔をしかめた。

「……父さんのやってることって意味が無いんじゃないの?」

口が、滑った。
本来なら溢れるはずのない言葉だ。
だけど、今の月は理解不能な出来事が起こっていた。
その精神的負担が、月の口を軽くした。

「世の中見てみなよ、犯罪が増えた減ったって話は聞くけど、無くなったなんて話は聞かないよ。
 ある年に犯罪が減っても、別の年で増えたら結局は同じじゃないか。
 父さんが身体をボロボロにしてまで働く価値なんて無いなんじゃないの」

もっと賢い生き方だってあるでしょう。
その言葉だけは、かろうじて呑み込んだ。

「――――そうだな、月の言うことは正しいかもしれない」

少し疲れているようだった総一郎は、顔が引き締まった。
月の言葉の中に満ちていた迷いを、総一郎も読み取ったのだろう。

「だが、その月の意見じゃ、父さんが今よりももっともっと良い社会を作ろうと頑張らなくていい理由にはならない」

だからこそ、自身の中にあるものを総一郎は月へとぶつける。
総一郎は自身で自身のことを不器用だと思っている。
自身がもっと頭の良い人物ならば、月へうまく答えられるのかもしれない。
しかし、総一郎は総一郎でしかない。

「変わらないかもしれない、でも、変わるかもしれない。
 答えは分からない。
 今日や明日には変わらなくても、一年後、十年後、百年後には変わってるかもしれない。
 いや、例え、変わらなくても。
 今、答えが分からないのなら、父さんにとっては無価値な行動でも無意味な考えでもない」

総一郎は手元のお茶をあおった。

「月の言葉は正しい」

眼鏡越しでも鋭い総一郎の視線と交わり、ビクリと月は体を震わせた。

「だが、月の正しさじゃ父さんを諦めさせることは出来ない。
 それだけだ」

総一郎の言葉に、月は何も言えなかった。
関係が少しギクシャクとしていた息子との対話で、説教のような形になったことに思うところがあったのか、目を伏せる。
しかし、すぐに顔を上げた。

「……少し、帰れない日が続く。
 試験勉強やバイトで大変だろうが、家と粧裕のことは頼んだぞ」

総一郎はそう言って脱いでいたスーツを着て、家を出ていった。
月は父の広い背中を見続け、肩を落として自室へと戻った。


「この世は神の慈悲によって構成されています」


月が部屋を入ると、虚空に『翼のない天使』が現れた。
それは男にも女にも、子供にも老人にも見えなかった。
ただ、そこにあるだけで光が満ちたような。
人ではない清廉な何かが存在した。
翼のない天使は、男にも女にも、子供にも老人にも聞こえない声で言葉を続けた。

「月、貴方のお父君が成されていることは、非常に神の慈悲に沿っている。
 正しきことを疑わずに一歩ずつ進んでいく、それがどれほど尊く、希少なことか……」
「でも、父さんは仏教徒だよ」

信仰はブディズムだよ。
月がそう言うと、やはり感情というものを感じさせない表情と声で言葉が返ってくる。

「神は人を愛している、そして、人が神の愛を知らぬことは罪ではない。
 無知は罪ではないのですよ、月」
「……ウリエル。ずっと思ってたけど、お前って超ポジティブだよな」

翼のない天使――――『ウリエル』は穏やかに呟いた、少なくとも、月にはそう見えた。
そんなウリエルに対して、呆れたように言葉を返した。
すると、先程まで無表情を動かさなかったウリエルが、眉をしかめた。

「月、『アーチャー』です。真名は秘匿すべきもの。
 また、私の名はみだりに呟いて良いものではない」
「世界中のみんながお前に祈ってるだろ?」
「私の姿を前にして、私の存在を実感しながら、私の名を口にしてはならない。
 そういうものです」

聖杯戦争において『アーチャー』、弓兵のクラスにおいて召喚されたウリエル。
聖杯戦争とは、万能の願望器を争う魔術儀式。
人類史に刻まれた偉人・英雄たちを『サーヴァント』という使い魔の器で召喚する。
参加したマスターはサーヴァント達を使って殺し合い、最後に残った一組が聖杯を手にする。

「わかりますか、月。
 聖杯は御子の血が注がれた、いわば御子そのもの。
 名前だけを真似た偽りの杯だとしても、そのようなものが信仰なき罪人へと渡ることは許されぬのです。
 たとえ、私の名と魂と存在がどれだけ穢れようとも――――許してはならぬのです」

全く意味のないもの。
それは神の御子が残した聖杯ではない。
だが、その名を翳している以上は見過ごすことは出来ない。
ウリエルには聖杯戦争に参加し、勝ち抜く理由がある。
だが、月にはない。

「悪いけどな、ウリエル。
 ハズレくじを引いたよ、お前は俺を殺せないんだろう?」
「……ええ。貴方を殺す理由がなく、また、呪縛もかけられた」

絶対命令権の令呪。
月の右手に刻まれた令呪、三画で描かれた『L』の文字は一画消費され、二画のみが残されている。
つまり、月はウリエルに対して令呪を以て自身の生命の保障を行った。
『ウリエルは夜神月の生命を優先的に守護する』という命令を施したのだ。

「月よ、いつか貴方は弓を執るでしょう。
 この私の裁きの矢を求める、そう言った人間です。
 ですが、忘れてはいけませんよ」

ウリエルは、やはり。
男にも女にも、子供にも大人にも見える表情で。
男にも女にも、子供にも大人にも聞こえる声でつぶやいた。

「人である限り、人を裁く権利など誰も持っていないのです」

月は何も言わずに、ベッドで眠りについた。





「お兄ちゃん!」
「粧裕……!」

ある日のことだった。
総一郎が家に戻らなくなって、それほど経っていない。
月は総一郎の同期の若手刑事である松田から連絡を受けた。
『人質と一緒に立てこもった犯人に対して、父が人質交換を持ちかけた』とのこと。

「お父さんが……お父さんが……!」
「わかってる、今は落ち着くんだ」

先に警察署へと来ていた妹である夜神粧裕へと語りかける。
動揺している粧裕をなだめながらも、月もまた動揺していた。

『その音原田ってやつは、十年以上前だけどお父さんが捕まえたやつで。
 その報復で……係長は殺されるかも……』

立てこもっている犯人の音原田九郎はかつて、父の総一郎が捕まえた凶悪犯。
時期から察するに。
かつて、父が凶悪犯への捜査を優先し、母の死に目に会えなかった時期の凶悪犯だ。

「なんでそんなやつが生きてるの……!」
「粧裕、落ち着け!」
「死ぬべきなのはそいつじゃん!さっさと殺してよ!
 お父さんが殺される前に、さっさとそいつ殺してよ!」

錯乱する粧裕に、月は何も言えなかった。
月もまた、そう思ってしまったからだ。
父の総一郎は愛する妻よりも、社会的正義を優先した。
そこまでして行った正義は、なにも父に対して報いなかった。
月は耐えきれず、走り出した。
誰もいないところへと、走り出した。
『翼のない天使』へと、すがりつくために。

「助けてくれよ……」

屋上で。
月は震える声で、月にだけ見える翼のない天使へと縋り付いた。
子供のような、いや、子供の声だった。
震える肩で、震える声で、震える瞳で。
月は天使へと縋る。

「助けてくれ、ウリエル……父さんを……父さんが、死んじゃうんだ……」

祈るように閉じた瞳の裏に映るのは母の姿。
大好きだった母が生命を失うその姿。
そして、その姿が父へと変わっていく。
仲違いをしていたが、父のことが嫌いなわけではない。
むしろ、尊敬をしている偉大な父だ。
父はいつだって正しく、いつだって正しくないことに怒りを燃やしていた。
夜神月にとっての『正義』とは、夜神総一郎のことだった。
だからこそ、そんな尊敬する父が大好きな母の最期を看取ってくれなかったことを許せなかった。

「月よ」

男にも女にも、子供のようにも大人のようにも聞こえない、肉の熱を感じさせない無機質な声が響く。
審判の声。
天使は、天の御遣いはいかなる答えを出すのか。
そんなことはわかりきっている。
善の象徴である御使いならば、正しき魂を持つ父親を――――


「この試練もまた、神の慈悲なのです」


月のそんな考えは、余りにも無感情に切り捨てられた。
顔を挙げる。
視線と視線が交錯する。
いや、違う。
視線など合っていなかった。
ウリエルは月の位置する方角を見、月の瞳のある座標へと視線を向けている。
だが、ウリエルは月を見てなどいなかった。

男にも女にも、子供のようにも老人のようにも見える、不思議な姿の天使へと向かって。
男とも女とも、子供のものとも老人のものとも聞こえない、無機質な音が返ってくる予感を覚えながら。

月は、絞り出すように喉を動かす。

「慈悲ってなんだよ……試練なんだろ、なんでそれが慈悲なんだよ!
 神様は、なんでこんなことするんだよ!」
「月、今の貴方の考えこそが『傲り』であり、悪魔の付け入る隙となるのです。
 罪深い人の身で、偉大なる唯一無二の主、その神慮を理解しようと思うなど……恥を知りなさい」

やはり男とも女とも、子供のようにも老人のようにも聞こえない無機質な声だったが。
初めて、ウリエルの言葉に感情の色が浮かび上がった。
侮蔑という、感情が。
その侮蔑の言葉に、月は理解した。
神の在り方と、悪魔の在り方と、天使の在り方の違いを。
神は人を愛するが故に人を追放し、悪魔もまた人を恋をしたが故に天より堕ちた。


――――しかし、天使だけは人を見ていなかった。


人に興味を持たない天使は、人と交わる必要がなかった。
人を助けようと思った天使は、全てが輝く天より堕ちてしまった。
ならば、天に存在する天使は、人に興味が無い存在の集まりだ。
ウリエルは堕天こそしているが、その堕天は神に命じられてのこと。
神のために堕天し、神のために地上に伏せていた。

人のためでは、ない。

「なんだよ、それ……!
 父さんが、父さんが何をしたっていうんだよ!
 これじゃ……こんな終わり方じゃ!
 今まで頑張ってきた父さんが報われないじゃないか!
 父さんは、なんのために今まで生きてきたんだよ!
 神様は父さんをどうしたいんだよ!」
「月よ、貴方の問は全て無意味であり無価値なものです。
 我々はただ神の意思を以って行われる世界の試練に耐え、乗り越え、神の愛を感じるのみです」
「だから……なんなんだよ!!
 父さんが死ぬんだぞ!?
 今、それ以上に大事なものなんてあるのかよ!?」
「人はいつか死に、約束の日にて地上へと戻ります。
 それでも今、この瞬間の別れは哀しきものでしょうが、それもまた、罪深き人に与える神の試練なのです。
 そして、その試練の先には神の愛が待っています。
 それを信じ、敬い、ただ正しく生きるのです」

言葉が通じるのに、会話が通じない。
月は、口をパクパクと開閉し、しかし言葉を紡げない。
どのような言葉でも、ウリエルに通じるとは思えない。
有効な言葉というものが、思い浮かばない。

「人は、人のままでいれば良いのですから」


「もう、良い……!」

月はそう言い、手の甲をウリエルへと向けた。
ウリエルは抗わずに、ただ、溜め息を一つこぼした。
月は決めた。
失われようとする命を救わないことが神の慈悲なら。
罪にまみれた犯罪者が世の中に蔓延ることが神の試練なら。

「令呪を以て命じる――――!」


――――僕が、神になる。







その時、不思議な事が起こった。
夜神総一郎の目の前、音原田九郎に対して突然『矢』が突き刺さった。
その矢は外から飛んできたにも関わらず、窓も壁も壊すことはなかった。
ただ、矢は音原田に対してのみ突き刺さり、音原田の命を奪った。
そこまでは良い。
そこから、音原田の矢は突如として『崩れ』始めた。
音原田の身体が白い粉末へと変わっていき、人の形をした柱となった。
総一郎は遅れてきた起動班に拘束を解いてもらった後、その謎の粉末を、なぜかは分からないが口へと運んだ。
謎の粉末を口に含むなど自殺行為だとは思ったが、そうせざるを得ない何かが総一郎の心を突き動かした。
総一郎は、その味を知っていた。

「……塩だ」

罪人が、塩の柱となっていた。


【クラス】アーチャー
【真名】ウリエル
【出典】旧約聖書
【マスター】夜神月@ドラマ版DEATH NOTE
【性別】無性
【属性】秩序・善

【ステータス】
筋力:B++ 耐久:A++ 敏捷:E 魔力:A++ 幸運:C 宝具:EX

【クラススキル】
対魔力:A+
Aランクでは、A+ランク以下の魔術を完全に無効化する。
事実上、現代の魔術師では、ウリエルを魔術で傷をつけることは出来ない。

単独行動:EX
マスター不在・魔力供給なしでも長時間現界していられる能力。
EXランクではマスター不在でも行動できるようになる。
宝具を最大出力で使用する場合など、多大な魔力を必要とする行為にはマスターの存在が必要不可欠となる。

【保有スキル】
魔力放出(炎):A
武器・自身の肉体に魔力を帯びさせ、瞬間的に放出する事によって能力を向上させるスキル。
ウリエルの場合、燃え盛る炎が魔力となって使用武器に宿る。
このスキルは常時発動しており、ウリエルが握った武具は全てこの効果を受ける。

信仰の加護:A+++
一つの宗教に殉じた者のみが持つスキル。
加護とはいっても最高存在からの恩恵ではなく、自己の信心から生まれる精神・肉体の絶対性。
ランクが高すぎると、人格に異変をきたす。

殉教者の魂:A+++
精神面への干渉を無効化する精神防御。
ウリエルは天使信仰が過熱化した際、唯一神より堕天を命じられて自らの意思で自らの羽根を切り落とした。
自らの意志で地に堕ちた強靭なる信仰の持ち主である。

聖人:A+
聖人として認定された者であることを表す。
ウリエルは堕天後、天使としての復権ではなく聖人として復権を果たした経緯を持っている。
よって、このスキルの存在によって神性は失われている。
堕天したとは言え、四大天使であり熾天使の一柱であるウリエルは最高ランクのスキルランクを誇る。
彼よりも高いランクは神の御子と同等の存在のみ。
サーヴァントとして召喚された時に、
"秘蹟の効果上昇"、"HP自動回復"、"カリスマを1ランクアップ"、"聖骸布の作成が可能"
この中から、三つ選択される。
『ウリエルは秘蹟の効果上昇』と『聖骸布の作成が可能』と『HP自動回復』を選択している。


【宝具】
『神の御名において(イン・ノミネ・ドミニ)』
ランク:EX 種別:対罪宝具 レンジ:1-999 最大補足:1000人
退廃と悪徳の都であるソドムとゴモラを滅ぼしたメギドの火。
その火矢を放った天使こそウリエルである。
空から降り注ぐ火と硫黄の雨の正体であり、ウリエルが認識する『罪人』をこの矢が貫いた時、罪人の身体と魂は塩へと変わる。
『神の御名において』が効果を催す対象は『罪人』のみである。
いかな盾を持とうとも盾をすり抜けて罪人を撃ち抜く。
ただし、罪人Aが別の罪人Bを盾とした場合は別の罪人Bに対して効果を発揮するため、罪人Aはその効果から逃れる。
聖なる四文字を持つ唯一神の権能の一つ。


【Weapon】
『無銘・神弓』
ウリエルが持つ弓。
銘こそないが、熾天使が持つに相応しい超級の神秘を所持した弓矢である。

『無銘・神剣』
ウリエルが持つ炎の剣。
銘こそないが、熾天使が持つに相応しい超級の神秘を所持した剣である。


【人物背景】
ウリエルは、正典には含まれておらず、カトリック教会では認可されていないがユダヤの神秘主義的文学において重要な天使。
旧約聖書外典『エチオピア語エノク書』『第四エズラ書』、新約聖書外典『ペトロの黙示録』で、その名が言及されている。
ミカエル、ガブリエル、ラファエルと共に「神の御前に立つ四人の天使」の一人。
ウリエルという名前は、「神の光」「神の炎」を意味する。また、ウリエルの名は預言者ウリアに由来するといわれている。
大天使、熾天使、智天使とされることがある。

芸術作品においてウリエルは、作家と教師にインスピレーションを与え、
裁きと預言の解説者という役割を示す本と巻物を持つ姿、または開いた手の中に炎を灯した姿で描かれる。

また、かつて退廃の都『ソドム』と『ゴモラ』を滅ぼしたメギドの火を放った天使であるともされている。

ユダヤの伝承『ヨセフの祈り』の中で、ウリエルは『わたしは人間たちの中で暮らすために地上におり、ヤコブという名で呼ばれる』と述べる。
この言葉の正確な意味は明らかにされていないが、そうなるとウリエルは天使から人間になった初めての者となる。

かつて天使信仰が加熱した際、天使信仰を収めるために唯一神から堕天を命じられた。
ウリエルはその言葉に迷いもなく自らの翼を差し出して堕天した。
このことからウリエルは堕天使とされ、しかし、その在り様から聖人認定を受けている。
ウリエルは堕天使でありながら神の敬虔な信徒であり聖人である。

【特徴】
男にも女にも、子供にも老人にも見えない容姿。
男にも女にも、子供にも老人にも聞こえない声。
人間とは思えない清廉な雰囲気を持ちながら、無機質な印象を与える唯一神の作り出した美術品。

【サーヴァントとしての願い】
聖杯を回収する。


【マスター】
夜神月@ドラマ版DEATH NOTE

【能力・技能】
ごくごく普通の大学生。

【人物背景】
原作の設定と異なり、杉並経済大学に通うごく普通の大学生で、人気アイドルグループ「イチゴBERRY」のファン。
20歳。
10年前の母の死が原因で父とは距離を置いており、警察官僚ではなく地元の区役所職員を志望している。
居酒屋でのバイトもしている。
アルバイト先の居酒屋に現れた高校時代の同級生・佐古田との再会直後にノートを拾い、再び親友がいじめられることを恐れ、衝動的にノートを使ってしまう。
その後、父総一郎が立てこもり事件の人質となったことで、彼を救うために今度は人が死ぬと完全に確信を持ったうえでノートを使用。
ノート使用に対し、当初は原作以上の罪悪感を抱き自殺を考えるが、
リュークに「お前がこのノートを使わないのなら凶悪犯に渡すかもな」などと脅しをかけられたことで半ば自暴自棄になり、
「犯罪者のいない平和な世界を創る」という歪んだ正義感のもと、原作同様の犯罪者粛清に動くようになる。
「キラは学生」とLに特定されそうになって慌てて手を打つなど詰めの甘い面も目立つが、物語が進むにつれて原作同様の狡猾な一面が現れていく。

親友の言から昔から「やればできる」人物ではあったらしく、後にLからも「私が天才性を目覚めさせた」と評されている。
Lから「こんな形でなく出会いたかった」などと明確に友と認識されており、
ほかのノートを持つ者らにも従来の夜神月の「利用するだけ利用して不要なら切り捨てる」スタンスではなく、
「一緒に新世界を作る仲間」として行動しているなど、原作とは大きく人間性が異なるキャラクターである。


【マスターとしての願い】
神となる。

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最終更新:2018年01月14日 13:13