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異彩の事実 - (2008/07/31 (木) 15:16:53) のソース
異彩の事実 ◆xsR5u1lNRk氏 このゲーム、参加者の多種多様さは見るからに異常。 名も知られぬゴロツキ、二流三流もいい所の小悪党。 世界の頂点を狙えるだけの実力があるギャンブラー、裏社会を牛耳る重鎮。 挙句その果てには、指名手配中の凶悪犯……! ピンからキリまで揃いに揃ったラインナップ、観戦客からすれば心踊ることこの上なしっ……!! だが……そんな中でも、一際異彩を放つものが一人。 それは観客のみならず、参加者までもが疑問を抱かずにはいられぬ存在……! どう考えても異質っ……! この男だけは、異質の極みっ……!! (考えてみれば……自分からゲームをするのも久々だな……!) 兵藤和也……! 主催者兵藤和尊の息子っ……!! そう、彼はその立場上どう考えても異質。 金も地位も才も、成功に必要なものは満ち満ちている……参加の必要性は一見皆無。 何より、兵藤和尊がその参戦を認めるとは思えない……実の一人息子なのだから、それは当然と言えるだろう…… がっ……!! 実態は逆……! 大半の者が予測しえるその考えを、事実は根底から覆す……! そう……和也の参加を決めた者。 それは他ならぬ、兵藤和尊その人なのだっ……!! 『息子だから全てが約束されている……そんな考えが堕落の一歩……! 力がなければ、血の繋がりなど糞の役にも立たんっ……!!』 帝愛グループは完全な実力主義。 力ある者が全て、力なき者に与えられる物は何も無い……その仕組みに例外は無い。 例えそれが、会長の息子であろうと……屑ならば必要は無いっ……!! 故に、兵藤和尊は説いた。 帝愛を継ぎたいのであれば、ゲームに参加して結果を示せと……! 『ああ、勿論分かっているさ……心配するなよ……!』 そして和也はそれに乗った……! 流石は親子、力がある者が全てというその考え……それは見事なまでに一致っ……!! そう、このゲームは兵藤和尊が和也に課した試験……帝愛を継ぐだけの実力があるか、その見定め……! その言動の一つ一つが、行動の一挙一動が評価に直結する……!! 和也は今、試練の渦中に在りっ……!! (当面の目標は、こいつ等との合流だな) 和也の狙いは優勝、それは言うまでもない。 彼はその第一歩としてまず、自由に使える人材を欲した。 このゲームには帝愛の関係者が数名参加している、そんな彼等に共通する点は二つ。 一つ目は、優勝を狙わなければならぬ境遇にあること……そして二つ目……これが重要……! 彼等が抱える共通のウィークポイント……彼等は和也に決して逆らえる立場ではないという事実っ……!! 逆らえば即ち帝愛に弓を引く事……絶対に無理……! その途端、彼等はゲームで積み上げてきた全てを失わざるをえなくなる……! 金も武器もその命さえも、和也を守る為に使う他無し……!! そして仮に背いてきたとしても、実力で圧倒することは十分可能っ……!! 駒っ……! もしくは当て馬っ……!! 和也にとっては皆、都合が良い存在っ……!! (使える奴ならば文句は無い……が……それはこの際、少々は目を瞑ろう……! どんな雑魚でも、それなりに働いてはくれる……精々弾除け程度にはな……!!) 赤木しげる……鷲巣巌……平井銀二……神威秀峰……天貴史……原田克己……! 所謂社会の『闇』に生きる和也は、彼等がどれだけ危険な存在であるかを知っている。 そして何より……伊藤開司っ……!! 彼と村岡との十七歩勝負において、和也は傍らで見ておきながらカイジの手を見抜けなかった。 見事に出し抜かれたと言ってもいい……故に和也は、カイジを赤木達と同格に据える……! 勝つには、一切の妥協が許されぬ猛者ばかりっ……!! このゲーム、使えるものはどんなものであろうと使うべき……いや、使わなければ勝利は不可能……!! (そう……どんなものでも、どんな手段でも問わずにな……) 和也はククク、と低く笑い声を上げてデイパックに手を伸ばす。 その本性は真性のサディスト……人を傷つけるのに手段など選ばない……故にこの支給品を躊躇いもなく使う……! 彼に支給された武器……ずばり当たり品……! 人類史上最も極悪な兵器……その一つ……!! 対人用地雷っ……!! (見つけた……ここだ) 威力の程は分からないが、最低でも片足は確実に吹き飛ばせる。 運が悪ければ即死に至る……しかし……それは踏まれればの話。 踏まれなければただのゴミ……それでは無意味……! そこで和也は取った……確実に踏ませる手段を……ギャンブルルームの入り口への設置をっ……!! このゲームをギャンブル抜きに生き残ろうと考える者はまずいない……ギャンブルルームは必須の存在。 ならばそこを狙い打つのは、至極当然……ましてやここはすぐ隣に病院……! 人は確実に来る……爆破はほぼ確定……!! ギャンブルルームは恐らくその性質上、かなり頑丈に出来ている。 銃弾程度はもろともせず、地雷の爆風にも耐え切れるだろう……もっとも、耐え切れず中の黒服が死んだ所で問題は無い。 そしてそれを咎められる事も無い……ルールには何ら違反していないのだからっ……!! (ククク……結果が楽しみだな……!!) 地雷の安全装置を外し、人が来ぬうちに即離脱……その顔には変わらず笑み……! この男の前に、他者の命は全ては肥やしに過ぎないっ……!! 勝ち上がる為の……! 何より楽しむ為のっ……!! その姿はまさに鬼……! 野望に燃える一人の鬼っ……!! 【E-5/ギャンブルルーム付近/真昼】 【兵藤和也】 [状態]:健康 [道具]:対人用地雷三個 不明支給品0~2個 通常支給品 [所持金]:1000万円 [思考]:優勝して帝愛次期後継者の座を確実にする ※伊藤開司、赤木しげる、鷲巣巌、平井銀二、神威秀峰、天貴史、原田克己を猛者と認識しています。 ※利根川、一条、遠藤、村岡の四人と合流したいと思っています。 彼等は自分に決して逆らえないと判断しています。 ※E-5のギャンブルルームの入り口に対人用地雷が仕掛けられました。 威力は次の書き手さんにお任せします。 ----