福本漫画バトルロワイアル内検索 / 「主催者(開催経緯・目的など)について」で検索した結果
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主催者(開催経緯・目的など)について
主催者(開催経緯・目的など)について ここでは主催者の目的、施設の所有権など、組織としての主催者についてまとめております。 帝愛・在全・誠京 資料 話数 タイトル 帝愛・在全・誠京は姉妹グループ。 009 計略(前編)(後編) D-4ホテルの所有権は在全。 061 第一回定時放送 ~謀略~ バトルロワイアル中、イレギュラーなことがあったら、三者で話し合う約束がされている。 099 投資 ゲーム進行は帝愛主導。 099 投資 バトルロワイアルは在全の発案。(詳しい流れは下の開催経緯参照) 117 帝王 バトルロワイアルの主催者の一人であり、その資産額は他の二人と比較しても群を抜いている。それ故、今回のバトルロワイアルの出資率は在全の割合が大きい。 130 宣戦布告(前編) (後編) 島の所有者 資料 話数 タイトル 利根川:(在全グループによる無人島開発計画がいくつかあると... -
主催者考察資料リスト
...ルルームについて 主催者(開催経緯・目的など)について 首輪について 外部者について その他 -
主催者(人物)について
主催者について ここでは主催者個人の思惑や行動についてまとめております。 今後の展開で必要になるであろう情報の他に、作品を跨いだ設定(原作にはない設定・福本ロワオリジナル設定)を載せております。 兵藤和尊 資料 話数 タイトル 兵藤と対話ができる人間は限られている。 112 苦情 『ギャラリーの一部』からの送信と見せかけ、黒崎と森田の映像をギャラリーに流し、抗議する旨を煽っておいて、 黒崎が第二放送を流す数十分前をわざと狙い、黒崎に連絡。→ギャラリーに説明しろ! 117 帝王 黒崎に森田の首輪の件をギャラリーに説明するようにと指示を出す。 112 苦情 D-1発電所の地下にいることが判明。 117 帝王 なぜ、地下に籠っているのか。→ゲームを貪欲に楽しむため。 117 帝王 帝王・兵藤のバトルロワイアルの楽しみ方・スーパーコンピューターでどの主催よりも正確で多岐に渡る情報を掴... -
参加者について
参加者について その参加者が主催者と繋がり、主催者の考察に繋がる可能性がある描写、今後の展開で必要になるであろう情報の他に、 作品を跨いだ設定(原作にはない設定・福本ロワオリジナル設定)を載せております。 ここでも首輪関連の動きについて軽く触れている箇所がありますが、 首輪の考察関連はこちら、首輪の所有者や状況などは首輪リストを参照してください。 赤木しげる(19歳) 資料 話数 タイトル 雀荘から出たとき、黒服に声をかけられ、バトルロワイアルに参加。 101 回想 主催者への叛逆(主催者殺し)のために仲間と首輪を解除できる人物を探そう。情報を出そうとしない時はギャンブルで勝負っ…!(027話反逆者)→銀二「本当の目的は別では……?」アカギ:(なぜ、それを知っている!?)原田 :(´・ω・`)どうしたの? 045 余裕 アカギVS銀二っ…!サイコロ丁半っ…!アカギ:(一人... -
主催者紹介
主催者紹介 主催者兵藤和尊 @賭博黙示録カイジ 蔵前仁 @銀と金 在全無量 @賭博覇王伝零 -
首輪について
首輪について ここでは首輪の構造や解除の考察についてまとめております。 首輪内部構造 資料 話数 タイトル 帝愛の技術の集大成。(首輪開発は帝愛担当) 113 第二回定時放送 ~起爆~ 黒崎による首輪の構造説明:首輪に使用されている電池は『固体高分子形燃料電池』といい、簡単にいえば首輪内部に蓄えられた水素を空気中に存在する酸素と反応させることで『発電』する電池でございます。 予め、絶対過剰量の水素を合金に吸蔵させてありますので、例えばこの世から空気でも無くならない限り、 このゲームが行われている最中に電池が切れるということは絶対にありえないといえるでしょう。 そして、電池自体に水素を多量に使用することで、爆薬や爆弾に割くスペースを小規模に押さえ、あのサイズでの多機能化に成功しました。 つまり、あの首輪に搭載されている電池は電源であり、火薬であり、火種であるのです。 勿論、使って... -
ギャンブルルームについて
ギャンブルルームについて ここではギャンブルルームで起きたこと、備品、黒服のマニュアルを中心にまとめております。 黒服マニュアル 資料 話数 タイトル 一度参加者が外へ出たとしても使用時間が残っていたら、再び、ギャンブルルームを利用することが可能(その際、もう一方の人間は別の参加者であっても構わない)。ただし、外に出ている間にまったく別のグループが使用料を払い利用してしまった時はその使用時間は無効となる。 034 賭博覇王 ギャンブルルーム内の備品は破損させても構わないようである。 052 手札 参加者から金をもらえれば、自分の知り得る情報(話して差し支えない範囲に限ると思われる)は話しても構わない。 075 四槓子 参加者がギャンブルルームで暴力行為を働けば首輪爆破だが、黒服が正当防衛のためなら、参加者に暴力を振るうのは構わないようである。 088 希望への標(前編)(後編)... -
会場施設について
会場施設について 会場施設の描写や、新たに加わったもの(死体や血痕など)を中心にまとめております。 施設はマップに載っていない施設や描写も極力載せております。 なお、ギャンブルルームとその周辺は描写が多いので、ギャンブルルームの項目を用意しております。 アトラクションゾーン(遊園地) 資料 話数 タイトル バンジージャンプ台がある。 022 華 観覧車あり。 033 二択 アトラクションゾーンと草地の間には鉄の柵の仕切りがある。 083 事故 全て鉄格子ではなく、フェンスの箇所もある。 089 残光 B-3 B-3に軽食レストランあり。ヨーロッパ風に飾られた建物。 032 説得 B-3展望台あり。(中に売店がある可能性があり、和也が売店から双眼鏡を失敬している。) 053 孤島の鬼 B-3に標の亡骸あり。 054 十に一つ 標の亡骸の周辺には血だまりが広がっている。 0... -
外部者について
外部者について ここではバトルロワイアルに参加していない登場人物の思惑や行動についてまとめております。 今後の展開で必要になるであろう情報の他に、作品を跨いだ設定(原作にはない設定・福本ロワオリジナル設定)を載せております。 土門猛 資料 話数 タイトル バトルロワイアル開始前、銀二を捜すため、森田と接触。 002 勇と金 西条進也 資料 話数 タイトル 親の銀行が経営破たん。(西条は建設会社の社長の息子なので、この建設会社に融資していた銀行が破綻したと思われる) 125 我執(前編) (後編) バトルロワイアルの会場にある病院で人体実験を受ける。結果は………(>皿<)見せられないよ! 125 我執(前編) (後編) 安田巌 資料 話数 タイトル 首脳会議 銀二からバトルロワイアルについてと、帝愛・在全・誠京と決着をつけたいと話が出る。→安田、サポートを了解す... -
目的
目的 ◆X7hJKGoxpY氏 「思ったよりも規模は大きいな……」 利根川は発電所を見てポツリと呟く。 彼は平山との集合場所に、一足先に訪れていた。 発電所の周辺に誰か来ていることもあるかもしれない。 それが利用できる人物であるならば、器具を装着した平山の姿を見られるのはまずいだろう。 自分が他人を脅しつけている人間であると知られては、思い通りには動いてくれない可能性が大きい。 だから、その前に駒を動かす。 ――他人を動かせるリモコンは一つしかないのだ。 それにしても、随分と大層な発電所である。 この島の大きさを考えれば、ここまで大規模なものでなくても普通なら十分に賄える。 尤も膨大な電力を要する遊園地を経営している以上、これくらいの大きさは必要なのかもしれない。 (在全グループによる無人島開発計画がいくつかあると聞いていたが……) ... -
回想
回想 ◆6lu8FNGFaw氏 視線の先にあるベンチ。 それを脳が認識した途端、疲労感が体を重くさせる。 半日ずっと歩き通しなのだ。 (やれやれ…) アカギはベンチに座ると、無造作に足元の地面にジェラルミンケースを放り出した。 精神のみで活動できるなら、どれ程自由でいられるだろうか…? まるでこの肉体は、己の魂を縛る枷のようだ。 枷だと思うからこそ、「肉体」…精神の「入れ物」に対する執着が無い。 担いでいたデイパックを降ろし、水を取り出して飲む。 体の渇きは癒されようとも、心の渇きは未だ満たせず…物心ついたころからずっと…。 アカギは今までの経緯を思い出していた。 ◆ 「赤木しげるさん…ですね…?」 とある街の雀荘から出てきたところを、サングラスをかけた黒ずくめの男に呼び止められた。 「... -
主催
主催 ◆IWqsmdSyz2氏 森田には時間がない。 銀二と別れた森田は、足早にE-2エリアへと向かっていた。 第三回放送は午前6時に行われる。 それまでに、ギャンブルルームに6つの首輪を持ち込まなければならない。 森田の首輪には3つ分の価値を取り付けてあった。 現時点で所持しているのは船井の首輪、そして森田自身の首輪の計2つ ――つまり換算すれば首輪4つ分を、所持していることになる。 (最低でもあと2つ首輪を集める・・・当然なさねばならない・・・!だが・・・) 主催とのギャンブルに勝利するための道のりには、リスクと不安がひしめいている。 規定数の首輪を集めることは第一として、 ギャンブルルームにて申告を完了させなければ依頼達成は認められない。 相手が主催者という立場である以上、イレギュラーにどこまでの対応を望... -
反逆者
反逆者 ◆xsR5u1lNRk氏 「それで……俺は合格かい?」 「ああ、何も文句は無い……!」 試験は終わり、アカギの本質は見抜かれた。 彼は紛れも無く本物っ……! 天才と呼ぶに相応しい存在っ……!! 原田は心の底から、彼と組みたいと実感した。 目的も完全に一致、行動を共にするには十分な理由がある……がっ…… 「しかし……これでは不公平やな……」 原田は話を切り出さず……そう、ここはこれで正解っ……! その理由は大きく分けて二つあるが、ここで原田が口に出したのは一つのみ。 不公平だからということ……これが大きな問題なのだ。 現状、互いの立場は対等ではない……! それでは駄目っ……!! アカギと同じく、原田も示さねばならない……!! その実力……本質をっ……!! それで初めて両者の立場は平等っ……! 共に歩む権... -
悪夢(後編)
悪夢(後編) ◆6lu8FNGFaw氏 数分後。和也とアカギは病院内の薄暗い廊下を歩いていた。 「ここに“何か”がなぁ…。探索っつっても、何を探すのよ?」 アカギは和也の問いに答えず、辺りを見回す。 正面入り口付近にある受付の中を見渡し、台に飛び乗って奥へと入り込む。 「おい、ちょっと待てよ…!」 和也も慌てて後を追った。 受付の奥に事務所の入り口があった。アカギは事務所のドアを回すが、鍵がかかっている。 デリンジャーを取り出し、鍵穴に向かって引き金を引いた。 パァン…!パァン…! 鍵を壊すと、アカギはすかさずデリンジャーの弾を2発装填し直し、木製のドアを蹴破った。 中に入り、薄暗がりの中で目的のものを探す。 「一体何を探してるんだよっ…!」 アカギを追って中に入った和也は、苛立ちを抑えきれずに聞いた。 「鍵だ…この病院内部の部屋の鍵…」 ... -
陰陽
陰陽 ◆6lu8FNGFaw氏 月。 満月。 光は降り注ぎ、木々の下に影を作る。 月明かりを頼りに、また月明かりのためにできた影にひっそりと紛れ、足音を立てぬよう歩く一組の男女。 沈黙。時折、微かに風が葉を揺する音。 「…大丈夫?」 周囲を気にして、小声で女のほうが男に話しかける。 男のほうは、相手にはっきりと伝わるよう心がけながら頷いた。 左足の傷は痛むが、なんとか歩行はできる状態である。 ただ…今の状況、ずっと外を歩き回る現状、できれば早く手当てをしたい。 沙織とカイジの二人は元いたアトラクションゾーンから離れ、禁止エリアのホテルを右側から迂回するように南下していた。 二人はバトルロワイアル…この馬鹿げたゲームが始まってからこっち、アトラクションゾーン周辺からあまり移動していない。 近くが禁止エリアとなったのでできるだけ... -
闇
闇 ◆JsK8SvgrFA氏 夜の闇は全ての参加者の上に等しく訪れる。 眼が見える者にも、眼が見えぬ者にも。 市川は、闇を視覚では感じえなかったが、夜の気配は臭いで嗅ぎ取っていた。 「……暗かろうが明るかろうが、儂にとってはどちらにしても同じじゃが……。」 この闇は眼あきの奴等にしてみれば多少は心細いかもしれんの、と、声には出さずに哂った。 仲根は焦っていた。 『聞けっ……!ここに一千万ある……!!得たくば、奪いに来いっ……!!』 あの声を聞いてから、かなりの時間が経った。 途中、二人連れの男に出遭ったが、彼等は大量のダイナマイトを持っていた。 その量に恐れをなし、逃げるようにその場を去ったのだが。 それ以降いくら歩いても、目標である声の老人に出会うどころか、ますます人の気配から離れていくような感覚がするのは気のせいか。 ついに夕日が... -
帝王
帝王 ◆6lu8FNGFaw氏 そこは洞窟のように真っ暗な場所であった。 暗く陰気な部屋の中、モニターの光が壁に反射して機械の輪郭を僅かに浮き上がらせている。 ファンが数台駆動している為、重なり合うようにそれらの羽音が周囲に絶えずこだましている。 ピピッと小さな電子音が聞こえ、部屋中央に設置してある大きなスーパーコンピュータから送られてきた情報が、 文書のアイコンとなってノートパソコンのモニターに表示される。 しきりにキーボードを叩いていた黒服が手を止め、アイコンをクリックすると、自動的に印刷画面のウィンドウが開く。 黒服が二、三度クリックすると、やがて傍にあったプリンタから書類が印刷され始める。 書類の束をそろえ、黒服は立ち上がり数歩先にあるリクライニングチェアまで歩き、お辞儀をする。 重厚な革張りのチェアに座り、眼前に広がる大画面をじっと... -
出動
出動 ◆h.axs11sfY氏 畳の上に、朝の光が降り注いでいる。 ここが殺し合いの舞台であっても、いつもと同じようにやってくる朝に、伊藤カイジは少しだけ緊張の糸が解れる思いがした。 沢田と涯が見張りに立っており、部屋に残っているのはカイジと零の二人のみ。 カイジは窓から差し込む朝日に目を細めると、先ほどから標のメモや地図を見てはメモに何かを書きつけている零をちらりと見て、腕時計に目を落とした。 時刻は午前6時53分。 そして、ここ数時間の出来事を思い返していた。 まだ夜が明けきらない頃に現れた、森田鉄雄という男。 そして彼が告げた主催者とのギャンブル……。 彼に課された試練は厳しいものだったが、それによって手に入れられる報酬――禁止エリアの解除権――は魅力あってあまりあるものだ。 さらに、三回目の放送後の突然の来訪者、もたらされた情報の集... -
集約
集約 ◆6lu8FNGFaw氏 「最後にカイジにあったのはE-2エリアだったかな…。 第二回放送の前だから随分経つが…」 アカギが別れ際に残した情報。 平山、ひろゆきの二人はそれを頼りに西へと歩を進めた。 途中、第三回放送の時刻が迫っているのに気づいたひろゆきの提案で、 二人はE-4、商店街の西側に位置する店の中で、一度腰を落ち着けることにした。 ぼんやりとけぶる薄闇の中、商店街入り口に設置されたスピーカーから、ショパンの円舞曲が流れ始める。 二人は口をかたく結んだまま、放送に聞き入っていた。 ………ではまず、前回から今回の放送までの間に敗れ去った敗者の名を発表する……… ひろゆきは平山の方へ目を向けた。平山はじっと目をつぶって放送に集中している。 ………『利根川幸雄』、『市川』……… 最後に参加者を挑... -
英雄(後編)
英雄(後編) ◆uBMOCQkEHY氏 「治を、どこかに埋めてやりたいんだが…。手伝ってくれるか」 「は…?」 何を言っているのか理解しかねるといった遠藤を横目に、黒沢は言った。 「生きている者の自己満足かも知れないが…、少しは心が楽になる。田中さん、アンタもだ」 しかし、黒沢の言葉が耳には入らないのか、沙織は呆けた表情のまま遠くを見つめている。 遠藤は肩をわなわなと震わせ、憤激を露わにする。 「オレは反対だっ・・・!なんでそんなことをしなくちゃいけないっ・・・!」 確かに黒沢の言う通り、もしかしたら、罪の意識は薄れるかもしれない。 しかし、埋葬という儀式の間、遠藤は頭から血を流して息絶えた治を直視し続けなければならないのだ。 治の亡骸は無言のまま訴え続けるだろう。 “どうして、僕は死ななければならなかったのですか?” “僕は死にたくない・・・” ... -
帝図(後編)
帝図(後編) ◆uBMOCQkEHY氏 鷲巣は周囲を警戒しながら移動していた。 動物の声どころか、木々のざわめきすら聞こえない。 起動していないヘッドホンを耳に付けられたような静寂がその場を支配する。 疲れが鷲巣の体から自由を奪い始めている。 ――休むか・・・。 辺りを見渡し、和也が追ってきていないことを確認すると、鷲巣は近くの茂みへ身を隠した。 「ふぅ・・・」 鷲巣はすぐ側にある木に寄りかかると、手に収まる拳銃に目を向けた。 「危なかった・・・」 鷲巣が拳銃を見つけた時、 “ワシの剛運、未だ尽きずっ・・・!” と、驚喜の叫びを心の中であげた。 ――あの小僧の脳天に、一発ぶち込んで・・・ しかし、ここで鷲巣の思考は止まり、その驚喜は驚愕の叫びに変わる。 「えっ・・・」 ――こ、これは・・・! 拳銃の銃口が曲がっているのだ。 おそらく... -
あ行の用語集
あ行の福本ロワ用語集 【赤木しげる】 【アカギパラドックス】 【アクティブな主催者】 【赤木しげる】 1.他ロワでも大活躍をする神域の男 2.何をやっても許される男 3.地上最強の生物とも北斗神拳ともスタンド使いとも大首領ともまともにやり合える 上記の箇条書きが示すように一般人でありながら、チートすぎる男。 チートさは天才的なギャンブルの才能、常識や生死に囚われないギャンブルへの情熱 (というよりもギャンブルをしている時にしか生きていることを実感できない)が起因している。 こんな感覚の持ち主故、人間をやめた化け物が揃う漫画ロワでも平然と生きのびていた。 身体スペックが一般人(例外あり)ばかりの福本ロワでは その存在は脅威以外の何ものでもなく、 ギャンブル戦は連戦連勝(戦略的なかけ引き譲歩は除く) 寸でのところで危険回避(しかも無傷) とんでもな... -
計画
計画 ◆X7hJKGoxpY氏 最初の定時放送は終了した。 鷲巣は大まかにメモを取り終え、アカギに顔を向ける。 しかしアカギは素知らぬ顔で空を仰いでいた。 (こやつ……何を考えておる) 一つだけ確かなのは、例によってこの男が死を恐れていないこと。 だが、その目で何を見ているのかは相変わらず分からない。 鷲巣とて頭の回転は常人の比では無いが、赤木しげるだけは人智では計り知れないのだ。 (チッ……) 鷲巣はメモ用紙にスラスラとペンを走らせてアカギに渡す。 『何故儂を同行させる?』 それは、鷲巣が抱いていた最も大きな疑問の一つ。 アカギは鷲巣に協力することを強いた――だが、そもそも一体何を協力させようというのか。 主催者の情報など、実際必要となるのは脱出の準備が調った後。 少なくとも今必要なことではあるまい。 ましてや、アカ... -
愚者(後編)
愚者(後編) ◆uBMOCQkEHY氏 霧も、東からの日光によって大分霞みつつある。 それでも、霧と同系色の鈍色の色彩は森に溶け込み続け、なお不吉さを仄めかしている。 その森の中を佐原は歩いていた。 風の音に人の気配を感じ、佐原はあの場から逃げ出した。 逃げて隠れて、また、逃げて――。 自分はどこへ向かっているのか。 何から逃げているのか。 佐原自身にも分からない。 「南郷……」 疲弊した佐原の意識の中心を占めていたのは死にゆく南郷の姿だった。 南郷の首が弾ける直前、佐原は南郷を抱きかかえた。会話もした。 その南郷が自分の目の前でたんぱく質のかたまりになり果ててしまったのだ。 もし、過去に戻れたら――。 南郷の足の痛みを察し、肩を貸していたら――。 南郷は今頃、穏健に頬笑みながら、佐原の隣にいたのかもしれない。 「南郷……すまねぇ……」 佐原の頬に熱い涙... -
説得の切り札
説得の切り札 ◆WdJ/TIgKPQ氏 「三好…」 二回目の放送を聞いたカイジは、美心が死んだ時ほどではないが、動揺を隠しきれずにいた。 一方で、不謹慎だと思いつつ…沙織の名前が呼ばれなかったことに安堵していた。 殺されたのは4人。 有賀が居なくなったためか、明らかにペースは落ちている。 (もしかしたら、もう有賀のような殺人鬼は…いないんじゃないか?) 田中沙織を探してアトラクションゾーンを北上しながら、微かな希望を胸に抱く。 しかし、その希望はすぐに打ち砕かれた。 「………っ!」 アトラクションゾーンの中程の木に、ぶら下がっていたもの… 切り離された、子供の首。 吊るされて大分時間のたち、半分乾きかけたそれは、見るも無罪な姿になっていた。 一瞬カイジは目を背け、込み上げてくる吐き気をこらえる。 恐怖と怒りの後、ただただ... -
交渉
交渉 ◆6lu8FNGFaw氏 「…うぐっ…うぐっ…!」 アカギと別れ、村岡は言葉にならぬ憤りを噛み殺し、悔しさを滲ませた顔のままギャンブルルームを後にした。 ひろゆき、原田、アカギと勝負をし…只今三連敗である。 ここに集められている連中は今まで外の世界のギャンブルで戦ってきた屑、雑魚どもとは次元が違う。それを嫌というほど思い知った。 まともにやっては太刀打ちできない。 かといって、こちらが苦心して仕掛けた(力の差があるのだから当然ハンデとも言うべき)イカサマすらあっさり看破し、逆手に取るような連中である。 そんな苦境の中、敗者の義務…。指令だけが増えていく。 (…くそっ…!何なんざんすか…あいつらは…! こんなことなら…参加するんじゃなかったざんす…こんなギャンブル…!) 村岡はぎりぎりと歯軋りする。いくら後悔しても先に立たずである。 ... -
思惑
思惑 ◆JsK8SvgrFA氏 風がうねりを上げて耳元をかすめていく。この場所は海が近いせいだろう。 標、赤松、村岡、そして利根川の四人は、その風の中でお互いの意図を探り合っていた。 「どうだね。ここは主催者に対抗する者同士、協力し合わないかね」 利根川は、穏やかな口調で話しかけてくる。 ‥‥‥が、しかし‥‥‥!! 利根川は口では友好的な発言をしているが、袖口に銃を隠し持っている‥‥‥!! 赤松は、両脇に冷や汗が滲むのを感じた。 (‥‥‥袖口‥‥‥、ということは、撃とうと思えばいつでも撃てる体制‥‥‥!! これはうかつなことは言えないっ‥‥‥!) しかし、標と赤松の利根川への警戒をよそに、村岡は勝手にまくしたてた。 「‥‥‥それはそれは。 私たちもねぇ、連れは一人でも多いほうがいいと思ってたところざんす。 それがましてや利根川さんは、帝愛でも重要なポ... -
愚者(前編)
愚者(前編) ◆uBMOCQkEHY氏 「物騒だからとりあえず隠しておいたというところか……」 遠藤はダイナマイトと黒沢を見比べながら呟いた。 黒沢は赤松のゲーム参加の理由を知り号泣し続けていたが、疲れがピークに達してしまったのだろう。 そのまま泣き寝入りしてしまった。 ちなみに、沙織も黒沢の横に寄り添うように寝息を立てている。 遠藤は黒沢が寝ている間、何か武器になるものはないかと周辺を物色し、台所の床下収納からダイナマイトを見つけてしまったのだ。 「こいつさえなければ……」 治を殺すきっかけを生み出した元凶。 このダイナマイトを探そうと思わなければ―― あの場で治が目覚めなければ―― 治が自分を襲わなければ―― 「くそっ!」 遠藤は苛立ちを吐き捨てるかのように、床を叩いた。 なんとか冷静さと統率力で精神のバランスを保ってきた遠藤だが、黒沢と沙織が眠って... -
泡沫
泡沫 ◆6lu8FNGFaw氏 ……地獄だ。 この光景はまさしく地獄の光景……。 平井銀二は、その部屋の惨憺たる様子に眉根を寄せながら、 しかし顔を伏せたりはせず、じっと見つめていた。 己の“罪”から目を逸らすまい、と。 数十分前。 銀二は、原田と共に隠れ家を去り、病院へと歩いた。 『進入禁止エリアの解除権が行使されるタイミング―― つまり主催と対主催陣営が大きく動くと予想されるタイミングこそが 我々が行動するにふさわしいチャンスとなる。 第3回放送がAM6:00、解除権の行使はAM7:00まで。 この時間帯が勝負。森田の強運に乗る形を取る。』 原田にメモで指示した通り、銀二の計画を実行に移す為。 放送を聞き、隠れ家を出る前に時計を確認すると、時間は予定通り朝6時を少し回ったところであった。 ... -
野望の島
野望の島 ◆tWGn.Pz8oA氏 もうウンザリだ。 佐原は、最早あの絶望の城から生還したことを幸運だとは思わなくなっていた。 一度目は、押されて落ちても助かるかもしれない橋。 二度目は、押されることはないが、落ちたら助からない橋。 そして三度目、誰かを押さなければ助からないこのゲームーーー そんな今回の優勝賞金は、二度目の橋の比ではない。 もしもこのゲームがもっと前に行われていたのなら、佐原は間違いなく優勝を目指したであろう。 そう、例え序盤には殺人を躊躇しても、いずれ感じ始める「殺らなければ殺られる」という状況。 それを呑み込んだ後は、生き残りと人生の再起という目的の下、殺人ゲームに乗っていたはずである。 しかし、狂人と言える主催者たちの気紛れで死の淵から引き上げられた今は違う。 もうウンザリだ。腐った権力者の手の内で弄ばれるのは。 彼はそう感じて... -
仮定
仮定 ◆6lu8FNGFaw氏 カイジと沙織は、生垣からそっと白髪の青年… “赤木しげる”の様子を伺っていた。 白髪の青年はフラフラと危なっかしく歩き、ふとその場にしゃがみこんだ。 見ると、嘔吐している。 何があったのかわからないが、よほど具合が悪いように見える。 沙織は考えていた。 (……見たところずいぶん弱っているようだけど…どうする? 名簿の数字からすると…五指に入る危険人物…だけど… 今なら… 殺すのは容易いかも…… 背後から不意をつけば… 今なら……) 沙織の中に芽吹く仄暗い思考…… しかし、自分の中のもう一つの自我… 「死」に対する本能的な忌避感… それが冷徹な思考を阻む… (……直接手を下さずともいい… あの様子じゃ他の誰かに殺される… そうよ… 私の知らないところで死んでくれるのはいっこうに... -
伝声(後編)
伝声(後編) ◆IWqsmdSyz2氏 市川との一戦を終えたひろゆきと平山は、ギャンブルルーム前で佇んでいた。 どのような形であれ、人の死は精神を摩耗させる。 市川が晴れ晴れしい気持ちで死んでいっただろうことを知っていても 特に平山の心は鬱々としていた。 「まさかこんな短時間に二人も殺すことになるとはな・・・」 薄ら明るい空を仰ぎながら呟く平山の肩を、ひろゆきはそっと叩いた。 利根川も市川も、乗り越えなければならない壁だった。 殺傷に貴賎などありはしない。 それでもひろゆきは平山に、 前を向いて歩いていくだけの資格があるのだということを伝えたかった。 アカギは市川の亡骸まで歩み寄りしばらくそれを見下ろしていたが、 目当ての首輪が跡形もないと気付くと、再びギャンブルルーム前まで戻ってくる。 「あんたらはこれからどうす... -
余裕
余裕 ◆JsK8SvgrFA氏 太陽はその位置を水平線の近くまで落とし、その光は夕焼けとなって空と海を赤く染めている。 その光の中を歩く一人の男が居る。 飄々と、あるいは堂々と。 それは、この戦地では、ひどく目立つ歩き方だった。 このゲームに参加、いやさせられた多くの者はこんな歩き方はできない‥‥‥! 敵がいつ襲ってくるか、わからない状況である。 怯えながら歩く者。警戒しながら歩く者。武器を構えながら歩く者。 誰もが、己の生命の危機を常に感じている‥‥‥‥! できないっ‥‥! この男の様にただ普通に歩くことなど‥‥到底っ! その男--平井銀二は、ただ無防備に歩いているわけではなかった。 彼も、常にあらゆる不測の事態は想定している。 想定しているが、それでも彼の態度には感じられる‥‥! ある種の余裕! その実力からする自信か‥‥‥。... -
光路
光路 ◆iL739YR/jk氏 病院に鳴り響く轟音。それは向かい合って並ぶギャンブルルームにも微かに届いていた。 「和也様! 今のは…!?」 「ああ、ばっちり聞こえたぜ…」 正面から病院の様子を窺っていた村上は、その音に気づき、振り返る。すると目に飛び込んできたのは笑みを浮かべる和也の姿…… (やるじゃねえか、利根川……最高のBGMだぜ…!) 轟く爆音に少女の悲鳴…その全てが和也の心を振るわせる… 心から充実した快感を得ての和也の満面の笑み……それに村上は思わず悪寒が走った。 そんな至福のときも束の間、続けて別の音が聞こえてくる。 パンッ… パンッ…! パンッ…! 『くそっ…!一条、追うぞっ…!』 『はっ…!』 幾つかの銃声と、焦る男たちの声。 『和也様、しづかと一緒に病院から出てきた男が地雷に掛かりました。しかし、アカギは銃弾から... -
巨獣
巨獣 ◆uBMOCQkEHY氏 「我々が『回収』した首輪をいつ、どのタイミングで『処分』するかなど、こちらの自由だ… 生き残るには他の参加者を始末し、優勝する以外ありえない……どうだね、『現状を見直すことをお勧めする』よ…森田くん…?」 森田は黒崎の脅迫めいた勧告を鼻でせせら笑う。 「オレが殺し合いに乗ると思うのかっ…!オレは誰が何と言おうと、人は殺さないっ…! ましてや、お前たちに騙されて、戦いを強いられている参加者達なら尚更だっ!!」 森田は憤怒を滾らせた眼光で、画面の先にいる黒崎を射抜いた。 拒否権を与えない状況に追い込んでまで、殺し合いを促進させようとする主催者たちのあざとさに、怒りを通り越して、殺意が湧きおこる。 もし、黒崎が目の前にいたなら、胸元に隠しているナイフでその喉を裂いていただろう。 これ以上、こんな屑どもに人生を弄ばれるのはご免だ。 森田... -
夢幻
夢幻 ◆iL739YR/jk氏 「零…大丈夫か…?」 先に口を開いたのは沢田だった…… 第二回定時放送、そこで語られたのは『板倉』の名前。これで…零の知り合いは全滅…… 「はい…大丈夫です!」 沢田と涯の視線から彼らが自分を気遣う気持ちが痛いほど分かった。だから…零は強く答える。自分は大丈夫だと… 「そうか…だったら今はとにかく二人とも休め…見張りはしてこくから、何かあったらすぐに起こす…」 沢田の言葉に涯は黙って頷き、床に突っ伏す。そうとう眠気を我慢していたのだろう。 「では…後少しなので、標のメモを読み終えたら、休ませてもらいます…」 「…あまり無理するなよ」 沢田は何かを忘れるようにメモに没頭する零にそう言うことしかできなかった。 標のメモを読み込むにつれて、零は改めて標の偉大さを思い知らされた… ゲーム序盤にして早々と対主催の道... -
天の采配(前編)
天の采配(前編) ◆mkl7MVVdlA氏 鷲巣巌は、どこともしれぬ闇の中をさまよい歩いていた。 所持品に地図はない。壊れた銃が一つ、手元にあるきりだ。 先程までかろうじて把握していた現在位置も、 兵藤和也とギャンブルルーム前で接触し、離脱した際にわからなくなってしまった。 第二回放送前に病院で待ち合わせをしているが、現状ではたどり着くことなどできそうにない。 赤木との約束。そんなものに固執しているつもりは毛頭ない。 だが、地図を持たぬ自分は、このまま第2回放送を迎えれば禁止エリアが分からぬまま島内をうろつくことになる。 さすがに、大雑把な建物位置関係は覚えているが、それだけで禁止エリアの把握は不可能だ。 どこかで地図を入手する必要がある。 そしてまた、病院にたどり着きさえすれば怪我の手当てができるのではないかという望みもあった。 「ワシと... -
百に一つ
百に一つ ◆mkl7MVVdlA氏 (さて…指令はあと二つ……何を命令すりゃあいいやろな……) 原田は、自分の考えを纏めるために足を止めた。 歩きながらでも思案はできるが、目的もなくうろつく趣味はない。 一体何を命じられるのか、落ち着きのない様子でこちらをうかがっている村岡の顔を見て、原田はニヤリと笑った。 絶えず人の顔色をうかがい、自分が生き残るためならば白を黒と言い張る。 この男に命じるならば、多少なりとも村岡自身に利する内容の方がいいだろう。 命じられた通りに動くことで、生き延びる確率が多少なりとも上がると分かれば、働きもよくなるはずだ。 なおかつ、失敗しても自分や周囲に被害が及ばないものがいい。 「お前、確か帝愛の人間を知ってる言うたな…?」 村岡は原田とギャンブルルームに入るまで、自分が出会ってきた人物の印象や、この島に来た経緯を情感... -
信頼
信頼 ◆IWqsmdSyz2氏 「涯、辛いかもしれないが・・・話してくれ。 オレと沢田さんは状況を飲みこめていない。何があったのか・・・」 赤松の亡骸、三人はその前を動けずにいた。 零は沈痛な面持ちで地面を見つめ、 涯は赤松の血が乾いていくのを黙って眺めていた。 沢田はそんな二人を見守ることを選んだ。 時間はゆっくりと、しかし確実に三人の周りを駆けていった。 そして、木の葉のざわめきさえ耳障りに思えるような重苦しい空気を断ったのは、 意外にも零の一言だったのだ。 信頼に値する人間の死はあまりに重く、 また、赤松修平という人物は共に過ごした時間が僅かであったとしても こうして少年達の心に一つ大きな穴を開けるだけの存在だった。 田中沙織から逃げ隠れて、数十分というところだろうか。 体感で言えば数時間――否。半日とも... -
首輪リスト
首輪リスト 現在、164話見敵必殺までの退場者の首輪の追跡となっています。 キャラ名 現在位置 首輪の持ち主 退場話 状況最新話 状況説明 Aエリア Bエリア 末崎さくら B-5 アトラクションゾーン 本人 026 人殺し 026 人殺し 三好によってイングラムM11の銃弾の嵐を全身に浴び、死亡。なお、この時、失禁した安藤にズボンを脱がされている可能性が高く、下半身はパンツ一丁と思われる。 坂崎美心 B-7 崖沿い 本人 058 想い 083 事故 B-5の別荘にて、三好のイングラムM11の銃弾を上半身数箇所に浴び、死亡。その後、072話埋葬で、黒沢によって、B-7の見晴らしのよい崖に埋葬される。 田中沙織 B-7 崖沿い 本人 157 慟哭 159 慟哭 1億円強奪目的の仲根によって、黒沢の目の前で刺殺される。その後、黒沢によって、手厚く埋葬される。ちなみ... -
第三回放送までの死亡者
第三回放送までの死亡者 時間 名前 殺害者 死亡作品 死因 深夜 天貴史 利根川幸雄 120 天意 爆殺 黎明 石田光司 石田光司 128 偶然と奇跡の果てに 爆殺(自殺) 黎明 村岡隆 兵藤和尊 133 猩々の雫 爆殺(勝負敗退) 黎明 治 遠藤勇次 134 偶然と誤解の末に 銃殺 黎明 利根川幸雄 平山幸雄 136 ひとつの決着 銃殺 早朝 市川 平山幸雄 142 逆境の闘牌(前編) (中編) (後編) 爆殺(勝負敗退) 早朝 南郷 佐原 143 我欲 爆殺(タイムリミット) 早朝 遠藤勇次 佐原 148 愚者(前編)(後編) 銃殺 最期の言葉 該当者 最期の言葉 天貴史 「久しぶり………赤木さん……今……………そっちに……………………。」 石田光司 「皆…あとは…頼ん…だよ……」 村岡隆 「…ククク…カカカ…!!ただで…死んでたまるか…!!お前も道連れにしてやる... -
残光
残光 ◆IWqsmdSyz2氏 例えば、とひろゆきは思う。 ギャンブルルームの陰で、改めて探知機の画面を見つめた。 ひろゆきが目指す光点――仮にそれがカイジだとしよう。 カイジは今、五つの光点に追われているような形だ。 無論、カイジとそれら五つの光点、 つまり五人の人間とがどのような関係なのかすら 現段階では判断できずにいる。 しかし状況はどうであれ、数十分もかからないうちに 五つのうち先頭の光点はカイジに追いついてしまうだろう。 怪我人のカイジが ゲームに乗っている人間の視界に入ってしまえば それはこの上ない標的、獲物、狙われるのは明らかである。 では、カイジの安全を確保するためにどうすればよいか。 答えは簡単だ。 カイジの背後に光る五つの点のどれよりも速く、 ひろゆきがカイジの元へ辿りつければ良い。 ... -
手札
手札 ◆jeZ53dFAZA氏 体中の鈍い痛みに、鷲巣は忌々しさをまったく抑えずに舌打ちした。 不快極まりない。 それは体の痛みだけではなく。 あの時、逃げをうった己を鷲巣は心底嫌悪した。 何故、逃げた。 逃げなどと、王が逃げるなどと、そんなことが許されるはずがない。 苛立ち、苛立ち、苛立ち、煮え滾りも頂点に達した思考。 これが鷲巣巌か。 否。 帝王と恐れられた者か。 否。 苛付く。 杖を振り上げようとしたが、手には何もなく、苛付き故の歪んだ笑みが浮かべられた。 塵屑、虫けら、なんの存在価値も無い愚鈍、無能。 鷲巣は今だかつてそれらを”邪魔”だと認識したことすらなかった。 たったそれだけの意識すら、それらに割きはしなかった。時間の無駄だったからだ。王は自ら羽虫などに構わない。 鷲巣... -
息子
息子 ◆6lu8FNGFaw氏 零、涯、沢田の三人は、崖沿いの傾斜を下っていた。 二人の少年は、ただ黙々と沢田の後をついて歩いている。 先程の言い争いの余韻、心中にわだかまりを残したまま、目線を合わせられずにいた。 沢田は時々後ろを振り返り、ぎこちない二人を見て思わず苦笑した。 (互いに頑固者だからな…だが、二人とももう分かっているはずなんだ…! しぶしぶ折れて妥協するのではなく、互いの主張を認め、尊重することができるっていうことを…。) 零が先ほど出した提案は、沢田にとっては目から鱗の妙案であった。 零を諌めながらも、あの情報量で、短時間で、あれほど頭が回る零という少年に感服していた。 具体的に『対主催としての行動』を取る段になったとき、零の出した提案は、 田中沙織だけでなく他の参加者に対しても有効なのである。 1000万の... -
抵抗
抵抗 ◆6lu8FNGFaw氏 ザッ…。ザッ…。 痛む左足を引きずりながら、カイジは懸命に走っていた。 アトラクションゾーンを抜け、E-3の大通りの脇を南下していた。 平山に出会ったおかげで手に入れた地図を見直し、考えを整理することが出来た。 沙織がもし逃げるとしたら、南だ。カイジはそう考えていた。 ひろゆきに出会う前、沙織と話し合って行く先を決めたとき、 沙織はしきりに南へと行くことを提案していたのだ。 北はアトラクションゾーン。有賀を殺した忌まわしい場所。沙織はそこから遠ざかりたがっていた。 ゆえに、北へ行くことはまずありえない。 南へ行ったとすれば、D-4の禁止エリアの行き止まりを迂回するため、 まずは今のカイジのいるE-3を、田中も通ったのではないか、と考えた。 カイジの考えは理にかなっている。 ただ…。カイジは知らな... -
か行の用語集
か行の福本ロワ用語集 【逆出張】 【ギャンブルルーム】 【狂気】 【逆出張】 福本死者スレで生まれた言葉。 主人公なのに理不尽な扱いを受けていたり、 主人公なのに「スピンオフ出ないのかな」等書き込まれていたりすると、 半透明になって死者スレに現れることがある。 主人公(笑)こと、天貴史の特殊スキルであり、 死者スレ住人に愚痴って帰っていくのがお約束であった。 反対語は「出張」。 【ギャンブルルーム】 福本ロワ独特のルール、福本ロワの華とも言えるイベント――ギャンブル戦が繰り広げられる施設。 各エリアに点在しており、そこでは30分につき100万円を支払えば、どんなギャンブルも可能である。 ギャンブルルームで交わされた契約はどんなことがあっても従わなければならず、それを破った場合は首輪が爆発する。 室内での暴力行為は禁止されている。 ... -
窮鼠
窮鼠 ◆tWGn.Pz8oA氏 「おっ、やっと出口だ」 赤松と標の足が、舗装されたエリアから草の茂った平地へと移る。 結局、二人は誰とも会うことなくアトラクションゾーンを抜けた。 現在彼らが立っているのは目的の発電所まで600mほどの地点である。 補足すると、その位置は発電所の東側ではなく北側。開けた広場を避け、若干迂回するルートをとったためであった。 エリア区分を考えると東や南から観察したほうが発電所自体に近づくことはできるのだが、 いずれすべての方向から見て回るつもりの二人には、どこから始めようが関係のないことだった。 さらに、主催側があのエリアに何か隠すとしたら、当然通常の視点からは見えにくい場所のはず。 つまり、北側のC-1エリアからの観察は必然なのである。 そういうわけで、赤松と標はアトラクションゾーンを出てから南西に歩いていた。 目指すはC-1の最... -
天意
天意 ◆6lu8FNGFaw氏 しづかは出来るだけ音を立てぬよう、裸足でそろそろと病院の冷たい廊下を歩いていた。 廊下に規則的に並ぶ、非常口を示す明かりが目に痛い。 非常口を示す矢印、その矢印と正反対に、建物の奥へ向かって歩いている。その事実が喉の奥を苦しくさせる。 外に逃げ出したい。 だが、『二階へ逃げたと考えたひろゆきの誤解を利用する為』、そして『他にいるかも知れない参加者から武器を奪う為』 しづかは震える足を踏ん張り、悲鳴を上げたい心を抑え、懸命に歩いていた。 生きるために。 先程廊下の奥で聞こえた声。老人の声のように感じた。 『ひろゆき』と『平山』は若い男である。なら、先程大声を上げた老人がまだ一階に潜んでいる可能性が高い。 (爺いをふん捕まえて、人質に取るくらいでなきゃ…!この先いつまでも武器なんか奪ったり出来るもんか…!) しづかはモッ... -
正義
正義 ◆iL739YR/jk氏 「ええ、この男が例の…“とにかく運の強い男”です……!」 銀二の言葉を皮切りに、互いに軽い紹介をし合う原田と森田。 そして、原田は銀二にメモを渡す。 『病院の監視はしておく。森田との話に専念して欲しい』 原田の判断に無言で感謝を示すと、銀二は森田と向き合う。 「それで…森田、お前の持ってるネタってのは何だ…?」 そう言いながら、銀二はカメラの死角に入るように森田へメモ用紙を手渡そうとするが、森田はそれを軽く制止する。 「銀さん、俺のネタは別に主催側に知られちゃまずい話ってわけじゃありません。寧ろ…奴らはとっくの昔に知ってる話なんです…」 「どういう意味だ…?」 軽く疑問の色を浮かばせる銀二に森田は話を続ける。 「第2回放送直前のことです。俺はあるギャンブルルームで契約を交わしました…主催側の人間と... -
水理
水理 ◆uBMOCQkEHY氏 「ハァ・・・ハァ・・・」 カイジは額の汗を拭うと、周囲を見渡す。 ――本当に・・・北に田中さんがいるのかっ・・・! D-3 アトラクションゾーン。 カイジは再び、この地に舞い戻っていた。 カイジは少し前にアカギから“探し物は北にある”と聞かされた。 しかし、北は広い。 アカギが進んできた道を考えれば、アトラクションゾーンではないかと 勝手に判断していたが、アトラクションゾーンは人っ子一人おらず、 あるのは物言わぬ遊具とそれを照らし出す月光のみである。 ――なんで・・・もっと具体的に言わねぇんだっ・・・! カイジは心の中でアカギに悪態をつく。 カイジはアトラクションゾーンを見渡しながら、快楽殺人者――有賀研二にあったことを思い出す。 有賀を殺害した際、6800万円という大金を手に入れた。 ここから少しずつ... - @wiki全体から「主催者(開催経緯・目的など)について」で調べる