4-206

桐乃?
桐乃!?

部屋に引きこもった妹様に声を掛けたが、返事が無い。
昨日くらいから少しだけ青い顔をしていたのが気にかかる。

だから、俺は桐乃の部屋のドアを開けた。
布団にうずくまっている。

なあ、おい、大丈夫かよ、
なんかあったのかよ、
もしかして加奈子が。。。

「兄貴、身体が動かない」

「どうしたんだよ?」

「生理、重いみた・・・っつ」

桐乃が腹部を押える。

心配するなよ。俺が一緒に寝ててやるからさ。

「ありがとう、兄貴・・・」


桐乃の笑顔が悲痛に感じる。

桐乃の顔色が青い。
すこし、震えている。

桐乃の布団を少しめくり上げると、女の子の日のにおいがした。
女の子は大変だな、と思った。

後ろから、桐乃の肩を抱えるように抱きしめる。
少し、身体が冷たい。

「ん、お前、なんか冷えてんぞ?」

「痛み止め飲みすぎちゃったら、なんか体温が下がっちゃった。
 ・・・あんまりくっつかないでよねっ」

それ、まずいんじゃない?
体温が落ちすぎてはいけないと、ぎゅっと抱きしめた。

一瞬、桐乃は拒んだが、す、と、身体の力を抜いた。
少しだけ、桐乃の体温が上がってきたようで、
彼女の女の子の匂いに包まれた。

「すこしは、あったかくなったか?」

「・・・うん」

すこし、落ち着いたのか、桐乃が俺の腕の中で、すう、と寝息を立てている。

こうしていると可愛いんだけどな。
思わずそんなことを考えてしまう。

桐乃に釣られて、俺もまどろみの中に落ちる。

「・・・にき、アニキ、兄貴!」

ん、ああ、桐乃か。
俺も釣られて寝てたらしいな。

「ごめ、ちょ、放して」

「あ、すまん」

「ちょっと、お手洗い行ってくる。
 あ、アニキはそのままにしていて!」

……って、俺、このままでいろと?

そういって、桐乃が部屋を後にした。

暫くして、桐乃が戻ってきた。

朝と比べて、顔色が少しよくなっている。
落ち着いたのかな。

俺が寝ている自分の布団にもぞもぞと桐乃が入ってくる。

「ね、兄貴。
 もう少し、抱きしめていて」

「お、おう・・・」

さっきと同じように、桐乃が背中を向ける。
後ろから、肩を抱くように腕を伸ばす。
その俺の腕に、桐乃が、す、と手を添える。

「兄貴、ありがと」

「ん、なんだよ、急に」

振り向きざま、桐乃が愛らしい笑顔を俺に向ける。

えへへ、と笑って、彼女は言った。

「あたし、兄貴の妹でよかった、って思うよ」

「きょ、兄妹ってのは仕方ないだろ、そう生まれたんだから」

「だよね。へへ。
 でもさ、兄妹は結ばれちゃいけないんだよね」

少し寂しそうに、桐乃がこぼした

「馬鹿、当たり前じゃねーか。
 妹に手を出すなんて、エロゲーじゃないんだし」

・・・第一、俺があやせに殺される。

俺の腕の中で、くる、っと、身体を俺のほうに向け、
切なそうな瞳を俺に向けて、桐乃が言った。

「いいよ、手を出しても。
……まだ、生理終ってないから、赤ちゃんできないし」

「って、おい、桐乃」

そういって、桐乃が俺の背に腕を回し、俺の胸に頬をつける。
乳房の感触越しに、桐乃の胸の高鳴りを感じる。
彼女のほてりが、俺にも伝わってくる。

「ね、お願い。
 今だけさ、兄貴じゃなくて、あたしの男で居て欲しいんだ。
 初めては兄貴がいいの。
 ・・・安心、できるからさ。」

そういって、桐乃が俺にキスをする。

桐乃の女の匂いと、口腔の粘膜の感触に、俺も正常な判断を失いつつある。

俺の口の中に差し出される桐乃の舌に、俺の舌を絡め、押し返すように、キスを彼女の口の中に移す。

「ふぁぁあ・・・」

桐乃の身体がふるふると震え、少しだけ熱っぽさを帯びる。
気持ちよさに、呑まれているのだろう。
それから俺たちは今まで出来なかった分のキスを続ける。

一通り、キスをしたあと、桐乃が、少し顔を離して、言った。

「ね、あたしに触れて。あたしの全部に。あたしもアンタの全部に触れたいの」

俺は桐乃の瞳を見つめながら、無言で彼女の願いに応える。

パジャマの胸のボタンを外して、まだ少女の乳房に優しく触れる。
成長途中のそれはやわらかさの中に硬さを残している。
やがて、その手が彼女の乳首にたどり着く。
愛おしく、それをもてあそぶ。

桐乃が、ん、と声を漏らす。気持ちよいのだろう。
暫く、それを弄る間、彼女の息遣いが少しずつ荒くなる。

桐乃もまた、俺のシャツの中に手をのばし、俺の背に直接触れる。
俺が彼女の乳首を弄るたびに、その手が絡まって爪を立ててくる。
そして、その手を俺の胸元に回してくる。

もう一度、俺たちはキスをした。

「ねえ、もっと、
もっと、して欲しいの」

「もっと、何を?」

少し意地悪だったかなと思ったが、桐乃はそれに応えるように俺の手を自らの下腹部に導いた。

「ごめんね、まだ終ってないから、ちょっとアレだけど、それでも、触れて欲しいの・・・」

「・・・いいよ」

桐乃にキスをしながら、彼女のパンツの中に手をのばす。

彼女のそれは既に濡れ、彼女の肉体の花弁が俺の指を迎え入れようとしている。
包皮の中の陰核が、こりこりと、指に当たった。

彼女の入り口に中指を当てて、じらしながら、指の付け根の部分で、それを弄ぶと、
快感を感じながらも、じれったいような声を漏らす。

じらされたことに抗議するかのように、桐乃もまた、俺のズボンの中に手をいれ、
パンツの上から俺のその部分に触れる。
いとおしむように、いつくしむように、ねだるように、桐乃の手は、俺を求める。
俺もまた、既に女としての桐乃を求めて怒張していた。



「指じゃ、嫌。あたしの中に最初に入るのは兄貴自身がいいの」

「俺も、お前が欲しい、桐乃」

はだけた桐乃の胸にキスをしながら、桐乃のパジャマのズボンを、パンツを下ろす。
桐乃は愛らしい鳴き声をあげ、はやく、と、俺を求めてせがむ。
彼女の下半身をむき出しにしたところで、もう一度桐乃の頬にキスをしながら、俺もパンツを脱ぐ。

桐乃が俺のキスに応えながら、もう一度唇を絡ませつつ、おれ自身の部分をしごくようにいじる。
俺も手を止めることなく、彼女の陰部を弄ぶ。それを求めた彼女自身は、既に溢れるようになっている。

「あたしも、これが、兄貴のこれが欲しい・・・」

俺は桐乃のその部分にあてがい、押し込む。

桐乃は破瓜の痛みに、一瞬顔をしかめ、その後、絶頂に達した。

そうして、散々にお互いの身体を生で貪りつくした後、俺たちはもう一度、キスをして、抱きしめあった。

腕の中で、桐乃が恥ずかしそうに、言った。

「・・・しちゃったね、あたし達。兄妹なのにね」

「いいじゃないか、そういうのは、もう」

「ん、そうだね」

こくん、と、彼女はうなずき、もう一度、俺に抱きついてきた。

「ホントはね、ちょっと怖かったんだよ。
 やっぱり兄妹でこんなことするなんて、いけない事だって思うし。
 でも、いつも兄貴は他の女の子を見てて、あたしのことを見てくれないから。
 それでも、何かあればいつもお兄ちゃんヅラしてさ、あたしのことを妹として扱ってくれて。
 でも、あたしって、妹にすぎないのかな、って。
 だから、しちゃった。
 別に、後悔なんてしてないんだからね」

「無茶するなよ。
 俺も、後悔はしてないよ。
 お前は妹でも、俺の一番大事な女の子だからな」

そういって、俺たちは抱きしめあった。



「・・・と、こんなものかな。

んー、でも、なんかちょっと気持ち悪いな、これ。」

桐乃はノートパソコンに向かいながらひとりごちた。

今の彼女はリノ先生としての桐乃ではなく、
黒猫たちの新作のシナリオライターの一人として、
ゲーム部特別部員としてサブヒロインの脚本を書いているのだ。

「大体、妹キャラがサブヒロインってのが気に食わないのよね。
 絶対に主人公と結ばれないじゃない。
 かといって、こうやって書いてみると気持ち悪いし。

 あ゛ーーーーー!もう!」

ふ、と、彼女は言った。

「これは、取材が必要ね!」


隣室で、京介は身の危険のようなものを感じて身震いした。



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最終更新:2010年06月27日 23:28
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