ふぁ~~。全く。今日も疲れたぜ…」
俺、高坂京介は何時もどうり、何時もの様に帰り道を歩いていた。最近は受験勉強に没頭していてあまり寝ていない。流石に体がキツイか…。
久しぶりの一人での下校。(
麻奈美はロックが熱を出し、その看病で早めに帰った)何の気なしに振り返ってみると、人の気配のない寂しげな道を夕日が綺麗に彩っていた。手を空に掲げ、自分の影で少し遊んでみると、俺らしくねぇな。と、微かに自嘲気味な笑顔を作った。
「最近部活も休み気味だな…明日あたりちっとばかし顔出してみるのもわるくねぇか。あーでも瀬奈の奴がまたホモゲー作ってるかもしれねーと思うと鬱だわ」
…独り言も空しいだけだな。
さっさと家帰って寝るか………ここんとこずっと勉強漬けだったし。今日くらい休んでもバチは当たらんだろ。
そんな悠長なことを考えていると、いつの間にか家の前まで来ていたようだ。さっさと部屋に戻るか。
そんな風に。
何時もならきっとそんな風に思ったんだろう。
でも、今日はそこで立ち止まった。
家の前に、妹が立っていたからだ。
ただ立っているだけなら、軽く声をかけて家の中に入っただろう。でも、妹は、桐乃は様子がおかしかった。
桐乃は塀にもたれかかるように立ち、少しでも触れてしまったら崩れてしまいそうなくらいに震えていた。顔は陰になっていてよく見えないが、おそらく、否、絶対に泣いているのだろう。何でそんな事が分かるのかって?俺だって伊達に長年こいつの兄貴をやってる訳じゃないさ。
「桐乃」
「……………」
返事はない…か。
「ただいま」
「……………」
「こんな季節にずっと外出てたら風邪ひくぞ」
「…うっさい」
「早く中入ろうぜ。腹減ったろ」
「うるさい!!話しかけんな!!!!!」
どうやら只事じゃねぇっぽいな。
「何があったんだよ。話してみ?」
「何もない!!」
「何もないわけじゃねえだろうが。いいから話してみろって」
「うるさいって言ってんでしょ!!!いい加減にしてよ!第一、私に何があったってアンタには関係な「ねぇはずねぇだろ!!!!」っ!」
そっから先はもう二度と言わせねえよ
「お前は俺の大切な妹なんだよ。心配位させろ。」
もしも自分の妹がこんな状態で何もしねえような馬鹿兄貴がいたら俺の前に連れてきやがれ。そんな奴問答無用でぶっとばしてやらぁ。
「少しは俺を頼れよ。桐乃。解決はできねえかもしれねえが、お前の見方位にならなるぜ?」
確かに俺は頼りない兄貴かもしれねえ。
でも、妹のために必死になって動くくらいのことはできんだよ。
次の瞬間、俺は何がを来たかわからなかった。
……ただ一つだけ確かな事。それは俺の妹が、桐乃が俺に抱きついてきたという事実だけ。流石にこんな展開は俺は予想していなかったので当然のことながらパ二クる俺。
さっきまでかっこいい感じだったのに…やべぇなんなんだこの状況。そんな葛藤が頭の中で行われる中、桐乃が、縋るように呟いた。
「助けてよ…兄貴」
それだけで俺には十分すぎた。
桐乃の話をまとめるとこうだ。
桐乃は学校で同級生から告白されて、それを断った。しかしこいつがやけにしつこく、桐乃に執拗に付きまとったらしい。
遂に切れた桐乃は、そいつにきっぱりと、辛辣に「あなたに興味はない」と吐き捨てたそうだ。
するとそいつは態度を翻し、桐乃に嫌がらせをするようになったらしい。靴を隠し、部活の邪魔をしたり、わざと給食をひっくり返したり、桐乃のお気に入りのシャーペンを次々に叩き割ったり、挙句の果てには靴に画鋲を敷き詰めたりとどんどん嫌がらせは
エスカレートしていったそうだ。しかし桐乃はそのことを誰にも話さず、元気のない桐乃を心配して声をかけた母親と口論になり、家を飛び出したところで俺に見つかったそうだ。
「最近桐乃の様子が変なんです」
三日ほど前
あやせが俺に相談を持ちかけた事を思い出した。あの時は勉強で疲れ切っていてそこまで深く考えなかったのだ。俺はあの時の俺を本気で呪ったね。もし俺があの時もっと深く考えていたら、桐乃は、俺の妹はこんなに苦しまずに済んだかもしれないのに…
「兄貴…私もう嫌だ…。なんで…私が何をしたっていうの!?ねえ、答えてよ!」
心底疲れ切った、そして悔しそうな顔でそう言った。
「何もしてねえよ。お前は何も悪くねえ」
「だったら何でこんなに苦しまないといけないの?どうしてよ!」
「ごめん桐乃。俺が気付いてやれば…」
「やめてよ…兄貴何も悪くないんだよ?何で…」
過ぎたことを嘆いても何も始まらないし、変えられない。
俺がやることはもう決まっていた。
俺は立ち上がり、俺を泣きはらした目で見上げる妹の髪をくしゃっと撫でると、静かな微笑を浮かべて言ったんだ。
「お前は頑張ったよ。後は俺に任せろ。」
さてと。俺の誇りを汚した奴を狩りに行くとしますか。
―某所―
相手を呼び出すのは簡単だった。というのも無理やり相手がメルアドを桐乃に送りつけていたんだとさ。
いい迷惑だ…まあそのおかげで相手を簡単に呼び出せたんだがな。後は奴が来るのを待つだけだ。生まれてきたことを後悔させてやらぁ。
10分……20分刻一刻と時間が過ぎていく中何人分かの足音が聞こえてきた。来たか。
「あんた誰?桐乃ちゃんいねーの?」
「そいつの兄だよ。それと年上に対する態度も改めな。ガキ」
「あぁ?んだとコラァ!!!」
やれやれ…随分と頭の悪そうなガキだなぁオイ。
「…まあいいや。で?そのお兄様が何の用だ?」
「ったく。んな事もわかんねぇのかよ。筋金入りの馬鹿だな、こりゃ。尤も女の子との待ち合わせに5人もゴロゴロ引き連れてきた時点でロクな奴じゃねーんだけどよ。」
ガキの後ろには同級生と思われる馬鹿面が5人ほどいた。それもご丁寧に鉄パイプ装備ときた。…小せえ男だな。
「だから何の用だって聞いてんだろうが!いい加減キレるぞ!」
キレてんじゃん。
「てめえ、俺の妹泣かせただろ。」
「あぁ?知らねえよそんなもん。それがどうした?俺にはカンケ―ねぇし。」
ゲラゲラと。
下品な5人分の笑い声があたりに響く。
俺の中の何かが外れた。
「ふざけんな!!!」
「!!!」
「テメェらの所為で俺の妹が泣いた…それがどういうことだかわかってんのか糞ガキ共!!桐乃に振られた?だからなんだよこの野郎!!男なら潔く諦めやがれこの下郎!!第一テメェみてえな屑に桐乃を渡すはずねえだろうが!!」
「なっ!!んだとこの野郎――――――――!!!」
ドゴォ!!
鈍い音が響き、額に走る激痛。どうやら奴ら中の一人に殴られたらしい。頬を伝うヌメリとした感触。痛みで視界が霞む中、俺は口端を醜く釣り上げた。
正当防衛。
それが適用される条件が今、揃っていた。
待ってましたというように、俺は俺を殴った奴の腕をつかみ取り、そのまま体ごと地面に叩きつけた。それで怯んだ近くのガキの顔面にも、怒りを込めた拳を叩き込む。士気を戻したガキ二人に殴られたが、そんなことは関係ない。痛むなら、痛みをこらえて殴るまでだ。
「調子に乗んな!!」
しかし、流石に相手が中学生でも、5人相手はきつかったようだ。
「正義の味方ごっこも大概にしやがれ!!バーカ!!!」
勝ち誇ったような笑みを浮かべるガキ共。
馬鹿はお前らだよ。バーカ。
「確保‼‼」
その声とともに、喧嘩の中に乱入してくる大人たち。何が起きたか分からないまま、茫然とした間抜け面を浮かべるガキ共。
ここに来る前、俺は親父に連絡を取っていた。万が一のためと思っての保険だったが、話によれば今日は早めに帰れて、部下2人と飲みに行くつもりだったそうだ。せっかくの休みをつぶしてしまって申し訳ないが、その文句なら後でいくらでも聞いてやるさ。
その後の何かめんどくさそうなことは全部親父がやってくれたらしい。ありがたいぜ。全く。
で、所変わって高坂家。
「京介。話がある。」
……………ですよねー。
まあ今更なんか言ったってもう遅ぇし、覚悟きめっか。
そう思い、俺は親父と机を挟んだ椅子に腰を下ろした。
「…今回の件は警察官として、あまり誉められた事ではない。俺に連絡を取ったことは賢明だが、その後のお前の行動は危険で、無鉄砲すぎる。…下手をすればそんな怪我だけでは済まなかったかもしれないのだぞ?」
俺の頭に巻かれた包帯を見ながら、親父はそう言った。
「ごめん。迷惑かけちまったよな…」
そりゃそうか…警察官の息子がだもんな。頭に血が上ってて、そこまで考えられなかった…
「でもな、京介。」
「え?」
どんな言葉でも受け止めようと覚悟していた俺にとって、親父の口から出たのは意外な言葉だった。
「俺は父親としては、俺としては嬉しかったよ。」
「へ?」
ついつい間抜けな声が出てしまった。どういうことだ?
「お前も、妹を守るために戦うことが出来る、そんな兄だと知れて嬉しかった。それは誇ってもいいことだし、桐乃もお前のことを誇れるだろう」
「で、でも俺は…」
そんな大層な事してない。
そう言いかけてやめた。
親父の滅多に見ることのできない微笑をみて、何も言えなかった。
「お前は俺の自慢の息子だよ。京介。」
煙草買ってくる。
そう言い残して親父はどっかに行っちまった。
(自慢の息子…か。)
少し緩んだ頬を引き締め、俺は階段を上る。そして、ドアノブに手をかけた。ただし、俺の部屋ではなく桐乃の部屋だ。そのままドアを開ける。鍵はかかっていなかった。
「桐乃―。ただいま。」
「兄貴ッ!!」
…ものっ凄い勢いで桐乃が抱き着いてきた。ぐおぉ、背骨が…
「だ、大丈夫!?頭…怪我してるの?ねえ、ねえってば!」
き…桐乃さん…とりあえず放してください…そして胸倉を掴んで激しく揺さぶるのも勘弁してください…脳が…脳が揺れます…
「あ…兄貴!?どうしたの?顔が真っ青だよ?あ、兄貴!?」
「き、桐乃…とりあえずその手を放そうか…マジで苦しいです。」
「えっ?あ、ごめん…」
ふぅ…あぶねぇあぶねぇ。一瞬花畑が見えたぞ?
そんなことを考えていると、桐乃が申し訳なさそうに呟いた。
「ごめんね?迷惑かけちゃって…」
「迷惑かけろよ。好きでやってんだから。つーかお前にはいっつも迷惑かけられてるしな。」
「でも…」
「それにさ、桐乃俺はそれが嫌だなんて思ったこと一回もないぜ?」
「…ホント?」
「ん。ホントだ。」
「でも、その怪我…」
「気にすんなよ。妹のための傷って、兄貴にとって勲章みたいなもんなんだから。」
「ありがとう。兄貴。」
「どういたしまして。桐乃。」
そう言って俺たちは笑いあった。すると桐乃が俺の胸に頭を預けてきた。
「桐乃…?」
「いつもありがとう。兄貴。私、こんな妹で兄貴に迷惑ばっかかけちゃうけど、ホントはすっごく感謝してるんだ。だから、今から私が言うこと真面目に聞いて?私は兄貴のこと、兄妹としてじゃなくて、好きなの。」
「えっ…?」
それってどういう
そう言葉をつむぐ前に、桐乃に唇をふさがれた。それも、自身の唇で、だ。
いわゆるキスってやつだな…って待て待て‼‼‼‼流石に兄妹でこれはまずいだろ!殺されるって!あやせさんに殺られちゃうって!!!!!!!
そんな俺の葛藤を知ってか知らずか、桐乃は舌まで使ってきた。桐乃の吐息が鼻にかかる。見ると、こころなしか頬が紅潮いていた。
「んっ…」
長い、永いキスが終わり、銀に光る唾液の線が俺と桐乃の唇を結んだ。
「お前…何を…」
「大好きだよ。お兄ちゃん。」
「っ!」
あ~あ。全く。赤城のこと言えねぇや。
結局俺もシスコンゃねぇか。
「後悔しないな?」
「うん」
「
お願い、お兄ちゃん…」
桐乃切なげな声を上げた。
俺は桐乃をベットに寝かせ、覆いかぶさるような形でもう一度桐乃の唇を奪った。今度は俺が主導権を握り、桐乃を融かしていく。先ほどよりも甘く、激しい吐息が顔にかかる。
そんな事にまで反応してしまう俺はやっぱり変態なのだろうか。…いや、もういいや。どうせ俺はシスコンですよーだ。
「っんぅ…んぐぷはぁ…」
息遣いが荒いな。大丈夫か?
「お兄ちゃん…ここも…」
「あぁ。」
俺は桐乃の胸に手を伸ばし、愛撫を始めた。桐乃の胸は丁度俺の手に収まるくらいの大きさで、マシュマロの様に、否、それ以上に軟らかかった。興味本位で桐乃の自己主張している乳首に手を伸ばし、軽く抓ってみる。
「ふあぁん!!!」
「うぉ!?」
突然桐乃が悲鳴(エロ声?)を上げたので、驚いて手を放した。…桐乃は小刻みに震えていて、俺に縋りついてくる。えぇと…これはあれか?俺の部屋(ベットの下)にいる友の知識を借りると…
「桐乃?もしかしてその…いった?」
「え!ぇ~と…その…いちいち言うな!!バカ!!」
「うぉう!?ご、ごめん」
ちょっとデリカシーにかける発言だったか…。でも、俺はもう止まらない!止められるもんなら止めてみやがれ!!…誰に言ってんだろうな…。
「桐乃?下触るな?」
こくり、と。
桐乃は確かにうなずいた。それを確認してから、俺は桐乃のスカートの中に手を伸ばした。
「あ…」
当然のことながら、桐乃の秘所は濡れていた。下着越しからでも、ラインがしっかりとわかるほどに。そんな些細なことに感動を覚えつつ、俺はその筋をなぞってみた。
「くぅ…はぅぅ」
桐乃の悩ましげな声と淫らな水音が部屋に響く。俺は我慢できなくなって、はち切れんばかりに膨張した己の肉棒を取り出した。桐乃の表情を窺ってみると、恐怖よりは期待のほうが大きうようだ。
「桐乃、いいな?」
最終確認。
「うん…きて‼」
その言葉とともに、俺は一気に肉棒を桐乃のヴァギナに叩き込んだ。桐乃は一瞬目を見開き、背中に跡がつく位の強さで俺にしがみついてきた。全部埋まったところで、俺は桐乃に声をかけた。
「桐乃…?大丈夫か?」
「痛い…すごく痛いよ……でも、そんな事どうでもいいくらいに嬉しい…」
痛いだろうに。桐乃は俺に笑って見せた。そんな妹を心から愛おしく思って俺は桐乃を抱きしめた。壊れないように、愛おしむように、強く、強く。
桐乃の痛みが引くのを待ち、俺は桐乃に尋ねた。
「桐乃、動いてもいいか…?」
「うん…動いて。」
それを聞いた俺は腰を上下に動かし始めた。既に桐乃の顔から痛みは消え、代わりに快楽に喘ぐ淫らな顔になっていた。
「ぃん!ぁあ!!うぐぅぅ!!」
瞳から大粒の涙を流しながら桐乃は喘いだ。もうそこには本能の赴くがままに交わりあう男女の姿しかなかった。
「っくぅ…」
そろそろ限界が近くなってきた。ラストスパートだ。
「桐乃!!出すぞ!外に…え?」
それを聞いた途端、桐乃は俺の脚に自らの足を絡み付けてきた。
「桐乃何やって…」
「平気!今日は大丈夫な日だから…中に、中に出して!!!!!」
「くぅ…!うあぁぁぁぁぁ!!!!!」
俺は、妹の中にすべてぶちまけた。
「桐乃、ホントに大丈夫か?」
「ん~~まだ若干腰が痛いけど…だいじょぶ。」
「そっか。」
やってしまった…まぁでも後悔はしていないのだが。
これから先、俺たちは何度も辛い目にあうだろうし、苦しむだろう。でもそのたびに俺が守ってやればいいんだ。
俺はこいつを一生かけて守り抜いて見せる。
なんてったって、俺は桐乃の兄貴なんだから。
最終更新:2011年10月24日 11:08