壊れてしまったドスまりさの話 4KB
壊れてしまったドスまりさの話
ペッパーあき
ズダァァァァァァァァァァン!!!!!!!
森の中に銃声が響いた。
そしてその音は、この森で最大を誇ったゆっくりの群れの長
ドスまりさの何ともあっけない、意思を持たない断末魔となった。
人里からおよそ3km程離れた場所に、その森はあった。
恵みは豊かで天敵も少ない、正に最高のゆっくりプレイスだ。
そしてそこに生息している数百にも上るゆっくりをまとめていたのは
一匹のまりさ。
五代前から群れの長を務めている一家の末裔で、肩書きに劣らない優秀なまりさだった。
「「ゆっくりしていってね!!!」」
「「「ゆっくちしちぇいちぇにぇ!!!」」」
「それじゃあまりさはかりにいってくるのぜ!おちびたち、ちゃんといいこにしてるんだぜ!!」
「ゆぅ~ん!いってらしゃいだーりん!!」
「「「いってらしゃい!ぴゃぴゃ!!」」」
群れ一番の美ゆっくりであるありすを娶り、可愛い赤ちゃんにも恵まれた。
この時が、その短いゆん生の絶頂期だった。
あくる日、まりさは自分の体に異変を感じた。
決して体調が悪いわけではない
全身がまるで成長期かのようにムズムズする、それだけだった。
「どうしたのだーりん?」
「ゆっ・・・!なんでもないんだぜはにー
かいぎですこしつかれただけなんだぜ・・・きょうはもうねるんだぜ」
「「「ゆっくちおやしゅみなしゃい!」」」
これがこの家族の、最後の団欒となった・・・
この時、まりさが自分の体についてもう少し心配していれば
最悪の事態は避けられたかもしれない。
~深夜~
- ヴゾバズンドコドーーーーーーーン!!!!!!・・・・・・・・
まりさは目を覚ますと、何故か外で寝ていた。
そして辺りを見回すと、何故か小さくなってしまった群れの仲間たち。
「ゆぅ!?どうしてみんな小さくなってるんだぜ!!?」
「むきゅ、ちがうわよおさ!おさがおおきくなったの!おさはどすになったのよ!!」
そう、昨日の体のムズムズ
あれはドス化の前兆だったのだ。
「・・・うっかりー!・・・・ゆう?」
ここでまりさは可笑しなことに気づいた。
「ねえぱちゅりー、はにーとおちびはどこなんだぜ・・・?」
小さく見える仲間たちの間をどれだけ探してみても
最愛の妻と赤ちゃんが見当たらない。
「むきゅう・・どす・・・それはね・・・
群れ全体が不穏な空気に包まれる、恐らくドス以外はその答えを知っているから
ドスになり以前より賢くなったまりさは、この時点で薄々感づいてしまった
ききたくないききたくないききたくないききたくないききたくな
しんじゃったのよ・・・・・・・」
ゆ う 。
まりさがドスになってから、群れはさらに活気付いていた。
新たな餌場の開拓、ドスパークでのおうち作り、オーラでの喧嘩の仲裁など・・・
元が優秀な固体であったためか、その力を余す事無く発揮していた。
誰もが憧れる理想のドス、それがそこにあった。
しかし、まりさの時間はあの日に止まったまま
そして、まりさは、半分壊れていた。
ある日、事件が起きた。
群れの若いまりさが家族を人間に殺されたと
息せき切らしながら、ドスのところへ駆け込んできたからだ。
「まじざばなにもばるいごどじでないのにぃぃぃぃぃ!!!にんげんがひとりじめしてるやざいざんを
どりがえぞうどじだだげなのにぃぃぃぃぃぃ!!!!!」
この若まりさの発言に、ただでさえ青白い顔を限界まで青白くしたのは
ドスの補佐役でもあるぱちゅりーだ。
「なにやっでるのよぉぉぉぉ!!!にんげんさんのいるところにいっちゃだめってあれほどいったでしょおぉぉぉぉ!!!」
本来ならば、ここでドスも激怒していただろう。
だが
「わかったんだぜ・・・にんげんさんを・・・制裁しに行くんだぜ・・・」
「どす!!!」
「どす!??むごっ・・げふっげふっ!」
ドスはこの若まりさに、あの日の自分を重ねていた。
自分のせいで妻と赤ちゃんを押し潰してしまった、あの日を。
無論、この若まりさが行った事は自業自得に他ならず
状況も何もかもが違うのだが
ドスにはそんなことはどうでもよかった。
ただ、自分がすがる為の寄り代が欲しかっただけなのだから。
「明日、出発するよ・・・みんなにも伝えtズダァァァァァァァァァァン!!!!!!!
半分壊れたドスまりさの、全てが壊れた。
「どずぅ!げぶっ!!むぎょぉぉぉぉぉ!!!」
「どぼじでどずのおがおがなぐなっでるんだぜぇぇぇぇぇ!!!!」
「危ないドスもいたもんだな・・つけて来て正解だった・・・・」
この青年は若まりさの家族を殺したその人である。
ゆっくりの群れの位置と規模を探るために、わざと若まりさを逃がしたのだ。
そしていざ群れに辿り着けば、耳に飛び込んできたのが先程の会話だ。
ドスまりさが奇襲してきたとなれば、人間側も無傷ではすまなかっただろう。
こうして人里に対する被害は、一匹の馬鹿まりさの活躍によって未然に防がれたのである。
青年の訴えにより、大規模な山狩りを行い群れは滅ぼされた
一匹の長の力だけでまとめられていた群れなど、頭を失えば烏合の衆も同然だった。
その後、この森に群れを気づいたゆっくりたちは
あの群れの生き残りも、新たな群れも
なにか、絶対的な主君を求めるかのように
全て、自滅していった。
調子に乗って早速二作目を書かせていただきました!
顔面胡椒の予想以上の評価に正直驚いています
そして今回から「ペッパーあき」と名乗らせて貰います!
名前を考えてくれたとしあき、ありがとう!
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このSSへの感想
※他人が不快になる発言はゆっくりできないよ!よく考えて投稿してね!
- 別にゆっくり業界の闇をわざわざ求めなくてもいいんじゃねw↓ -- 2020-08-26 21:24:53
- この作者は愛で派なんだね~わかるよ~
(ゆっくりが死ぬだけの作品ばかりで、虐待要素が少なくてゆっくりできないよ) -- 2018-01-31 22:57:30
- なにも悪いことしてるんだねー わかるよー -- 2014-05-12 19:34:04
- 何か肝心のいじめが呆気無さ過ぎる気が -- 2012-09-14 17:53:16
- ドスはゆっくりをゆっくりさせるものだからゆっくりできる
って考えだから、頭がいい悪い関係なくドスになりたがるだろ?
後悔するのはゴミばっかりの群れの頭の良いドスで、ドゲスは自分がうまい思いをしようとするから、
結局みんなドスになりたがるのでは?
-- 2011-11-12 05:16:46
- ドスになりたいか否か。
自分の力不足を知ってるゆっくりなら、なりたいと答えそうだがなぁ。
急に大きくなった不具合か。他のドスでもこんな事起こってそうだな -- 2010-10-04 14:48:00
- 大概のゆっくりにしたら都合の良い「道具」と見なしてるようだし、実際その通りだよね
ハンパな知性が身に付いて現実が分かってしまう上に、ゆっくりを保護しないといけない強迫観念みたいのも出るみたいだし。
自分自身はひとつも幸せにならないな
「ドスになりたいか」と聞かれてなりたいと答えるのは頭の足りないゲスくらいだろ -- 2010-09-26 17:40:44
- ドスになってもドス自身はゆっくりできないんだよなあ……
こう考えるとドスになることそのものがかわいそうだと思えてくる…… -- 2010-07-08 00:11:11
- 可哀想なドスなのぜ… -- 2010-06-29 22:17:23
最終更新:2009年10月24日 07:27