ふたば系ゆっくりいじめ 327 お兄さんのトラウマ

お兄さんのトラウマ 15KB


・欝展開あります。
・にんげんさんが主体ですが虐待は少な目です。
・前作「ふたば系ゆっくりいじめ 322 お兄さんの引越し」の続きものです。


「お兄さんのトラウマ」


やあ、俺は病気持ちで落ち込んでるお兄さん。
「ゆっくりの声がまったく聞こえなくなる病気」と
「暴言はくゆっくりを体が勝手に抹殺する病気」を患っている。
つい先日二つの持病があることを認識したのだけど、結構これが重症で。
お世話になってる人の飼いゆっくりもそのせいで全て処分しちゃったところさ。
処分と言っても処分先は俺のお腹の中なんだけどね。
はい、全部俺が食べてしまいました。
いっそぶびゅーーっとピーから出してしまって
元に戻れって魔法をかけてしまいたい。
さらに今さっき部屋で見つけた忘れ物を見て滅入りかけてたところだよ。


俺が住んでいるこの家は借家なんだが、先日引越しを終えたばかりだ。
元々物を持たないこともあって、広い部屋がさらに広く感じられる。
俺が居間として使っている部屋に冒頭で話した忘れ物が置き去りになっている。
「何かの書類だな。
 おいおい何枚あるんだよ。
 何々?飼いゆ変更届け?
 ざっと20枚以上はあるな」
俺が拾い上げた書類の届出理由の欄を見ると
そこには「飼い主名義変更」に大きな丸が振ってあった。
変更前の飼い主の名前は俺に家を貸してくれた大家さんで
変更後の飼い主の名前には俺の名前がある。
しかも丁寧に全部の用紙に書いてあった・・・。
ようするに、俺が全部食べてしまったのだがそのゆっくりを
俺が飼うような手続きをしようとしてたって事だな。
大家さん、俺がゆっくり愛好家と思って本気で任せるつもりだったのか。
だが全部いなくなったと言う事はもうこの書類自体が必要ないって事・・・。
「とりあえず、大家さん家に持っていくとするか」


電車を乗り継いで、大家さんの家に到着し中に入れてもらった。
はぁ、お気に入りの茶菓子ゆっくりがないなぁ。
ちら見したゴミ箱には中身が入っていない空のパッケージが沢山入っている。
やっぱり!俺の好きな「葛ゆっくりれいむ一口サイズ」か!!
大家さん一人で食ったのかな。やけ食いしたなこれは。
「いやあ、ホント、マジで、すいません」
まずは誤ることから始めた俺は書類を出して大家さんに見せた。
「がはははは!もう大丈夫だよ。
 さすがに俺も説明が足りなかった様だしな
 かーちゃんの知り合いのコメントさんからも指摘されちゃったよ」
台詞は笑ってはいるが、俺が出した書類に瞬時に気づいたのかまゆげがにょろーんと
しょんぼりした顔になったのを真正面から見ることになった。
「もうこの用紙は必要ないですね」
「そうだなぁ、お前さん悪いがひとつ頼まれてくれんか?」
「はい?なんでしょうか」
大家さんが言うには、飼いゆ変更届は飼いゆの死亡届けもかねていたらしい。
俺の名義に変更する部分は全部斜線を入れて死亡した日付を入れておくらしい。
どこでもいいらしいので最寄のゆっくりショップへ出してほしいとのこと。
まぁこれぐらいの用なら俺が受けて当然だな。
むしろ、俺がやるべきだよな。その申し出に了承する俺。
「そうそう、このれいむがな一人だけ金バッチを取れたれいむだったんだよ・・・」
書類を見ながら大家さんがぽつぽつと語りだす。
どうやら20数体いるなかで育成に成功した1体をべた褒めしている様だった。
大家さんが話の中で一人二人とゆっくりを数えるところなんか、俺とは違うよな。
そして俺は話を聞きながら、いつ食べたれいむが金だったかを考えていたのだが
答えは出てこなかった。どれも格別な甘さで美味かったからなぁ。
まっことに申し訳ないため、大家さんの話を終わるまでずーっと聞く俺だった。


必要以上にお邪魔してしまったので、話を聞きながら書類は全て死亡用へと訂正をし
帰りに駅前のゆっくりショップへ渡してきたところだ。
大家さんに話の流れでもらった、俺が食べたゆっくり達の写真を眺めつつぼやく。
「俺は自分の病気を克服しないとな」
手始めにさっきのゆっくりショップに戻ってみるか?
克服すると言いつつも、どう行動しなければいけないか見えてこない。
俺が二つの病気をどう治していくか悩む前に
目の前のゆっくりが飼いゆであるか食いゆであるかの区別ぐらいは出来ないとな。
「こんにちはー」
「はい~いらっしゃいませ~
 あれ?先ほどの方、どうしましたか?
 足りない書類などがありましたか?
 それとも道に迷いましたか~?」
「いや、今度は別の用事でして・・・」
早速ゆっくりショップで銅バッチれいむを3体ほど買うことにした。
よく見たら猫耳の可愛い店員さんは大きな目玉をさらに大きくして驚く。
「え?銅のれいむを3体ですか?
 まさか食用ですか?え?飼うの?
 せめてれいむは1体がよろしいと思われるのですが
 こちらのありすはどうですか?ほやほやですよ!
 銀バッチでお手ごろな最低価格ラインですよ!
 銀バッチわかりますよね?
 ゆっくり協会公認試験を通過済みのそれは行儀の良い・・・」
店員さんは異様な勢いで俺が選んだ組み合わせを止めるのだが
他のゆっくりを混ぜるのは俺の財布が悲鳴を上げている以上無理な相談であった。
「こっちとこっちとこっちのれいむで組み合わせて・・・
 あーん、らんしゃま~わからないよ~?」
店員さんは俺の為なのか3体のれいむの組み合わせに悩んでいたが
俺にはどのれいむも同じに見えたので適当に指差して買うことにした。
銅れいむ1体200円、3体で600円。登録料込み。
ゆっくり用の餌も600円だし。料金バランスは取れているだろう。


家に帰り着いた俺は先ほど購入したれいむを全て放す。
「よし、出ていーぞ!
 今日からお前達のゆっくりぷれいすだぞ!
 ゆっくりしていってね!」
「「「ゆっくりしていってね!!」」」
「おう!ゆっくりしていってね!!」
俺も気合を入れればゆっくりと会話が出来るわけで
これからは気合を入れなくても聞き取れるのが目標だな。
「おにーさん、それは精神と時の部屋での修行だね」
「あー、だめだ聞こえなかった?
 すまんがもう一回言ってくれ」
「ゆー?」
たまに聞き取れない場合もありコミュニケーションが大変だが
ゆっくりからは俺が耳が遠い人間だと思ったみたいだ。
銅バッチだからと野生のゆっくりみたいに会話が通じないかと思ったが
なんだなんだ、向こうも俺に普通に接してくれるし問題はないな。
ペットショップの飼いゆはレベル高いじゃないか。感心したよ。


だが次の日起きて、冷や汗が出た。
「お前の頭から生えてる茎みたいのは何だ?」
「ゆ?れーむのかわいい赤ちゃんだよ」
「そーだよれいむたちがゆっくりできる赤ちゃんだよ」
そうか、これがにんっしんってやつなのか。
すっきりーってやつもやったのか?
普通人の家にきていきなりやっちゃうのか、俺ですらまだなのに。
それにしても・・・うまそうだな・・・。
よく一口サイズの食いゆっくりが売っているが今の大きさぐらいだな。
「おお、なんか動いてないかこれ」
「当然だよ!おちびちゃんは生きてるんだよ!」
しかし、実際に初めてみる生命の誕生には正直に感動出来る。
そのとき離れてこちらをじっと見ていたれいむがぼそっとつぶやいた。
「おにーさんってばこんなことも知らないの?
 馬鹿なの?死ぬの?」
ピッキーーーーーン!!!!
俺の病気の一つである暴言センサーが反応する。
こうなると理性はどこにいったか、殺ゆマシーンになる俺。
俺の手は左手が熊手のように、右手で手刀を作っていた。
俺は右手と左手を合わせながらガシャンガシャンとつぶやく。
「いただきまーーーーす!!!」
右手をれいむに振り下ろそうとした瞬間、れいむが転んだ。
空を切った俺の手刀は畳に当たったことで鈍い音を出し止る。
俺は手首の痛さで一瞬だけ目の前が暗くなる。
暗くなる直前の視界には転んだれいむの銅のバッチが目に入った。
「ぐはああああああああ」
転げまわる俺。
「やめろ!今は発動する時じゃない!!
 仲間を!!俺に仲間を殺させるなぁ!!!」
「ゆわわわわぁぁぁぁぁぁああああ!!」
飼い主に「いただきます」と言われたれいむは叫んでいる。
俺は額に手を当てて、叫ぶれいむを開いている手でなでた。
「はあはあはあ
 眼を封じ込むことが出来たよ。
 大丈夫、誰もお前を食べたりしないよ」
「れいむぅぅぅ!」「でいむぅぅぅううう!!!」
他の2体もゆっくり近づいてくる。
れいむも俺も落ち着いたところで、俺は考えた。
「俺もこれ以上お前達には隠し通すことは出来ないな・・・」
そして、俺は3体のれいむに向かって語り始めた。


「怖いよぉぉぉぉぉおおおお」
「食べないでぐだざぃぃぃぃいいい」
「許してぇぇぇぇぇええええ」
「大丈夫、その為の飼いゆバッチじゃないか。
 俺はお前らが食いゆじゃない以上は食べたりはしない」
「病気さんつらいんだね」
「もう馬鹿にしたりしないよ」
「れーむもだよ汚い言葉なんて使わないよ」
「お前達・・・ありがとう・・・」
「「「そのかわりにあまあまさんをさっさとちょうだいね!!!」」」
ピキィィィィィーーーーーーン!!!
もし実力があるやつがその場にいたのならば
俺の背後に大きな剣を構えた死神が見えたと思われる。
ズバッ!ズバズバズバ!!
ぼとぼとぼとぼとぼと・・・。
その瞬間、俺に意見する存在はこの家の中にはいなかった。
その日の俺の夜ご飯はゆっくりのスライスサンドと
実ゆっくりの茎ごとソテーだった。


「ごちそうさま・・・」
ふう、子供はうまかったな・・・癖になる味だった・・・。
俺は口の中でもごもごしていた銅バッチを「プッ!プッ!プッ!」と吐き出す。
      • ゆっくりを飼うのは難しいな。
最初の3匹は失敗したが、次は頑張ってみよう。
そうさ、最初からかなり奴(病気)を押さえ込んだようだしな。
次はレベル2(俺設定)の状態でも軽く押さえ込める気がするな・・・。
そうこれは俺の限界への挑戦なんだ。


次の日の朝、燃えないゴミを捨てて家に戻ってくると。
あれ、扉が全開だな。
「まさか、朝から泥棒か!?」
そーっと中を覗いてみる。
うへ、ゆっくりじゃないか。野良ゆっくりだ。
「おい、お前ら勝手に人の家に入るんじゃない!!」
「ここはまりさたちのゆっくりぷれいすだぜ!!」
「「「「ゆっきゅりぷれいちゅだよ!!!」」」」
「まりさの言うことがわかったのならあまあまさんを出すか
 ゆっくりのたれ死ぬんだぜ!!」
「「「「きゃわいくてごめーーーんね!!」」」」
「・・・・・・」
大丈夫だ。奴(病気)は封じ込めている。
野良なんて暴言の塊だ。
はじめからわかっていれば、対処も出来るってわけだ。
ズカズカと部屋の中に入って気づいたが、子供が多いな!!
「これ全部お前の子供達か???」
「そーだよ!まりさはおうさまだからね
 どんなに子供がいても育てることが出来るんだぜ!
 だからみんなの子供がまりさの子供なんだぜ!!
 どんどん子供を集めてまりさの為のゆっくり王国を作るんだぜ!!!
 そしてどれいはあまあまさんをすぐ持ってきてね!!」
子供の数はざっと30を超えている。
なるほど、自分で産んだ子供じゃないのもいるわけか。
ピンクや金色や青色、緑髪の子供達もそれらに混ざっている。
台所にあった一晩しか使わなかったゆっくり用の餌をむさぼっている。
「「「「むーしゃむーしゃ、しあわせーーー!!!」」」」
公園の鳩みたいに集まりやがって。
1箱全部食べてしまう勢いだな。
「お前らその餌が600円もすることわかってるのか
 ここは俺の家だ。とっとと出て行け!」
「なにを言ってるの?馬鹿なの?死ぬの?
 ここはまりさが見つけたからまりさのきょじょうにするんだぜ
 何回も言わせないでね。ぷんしゅこぷんしゅこ」
「お前にんげんさんなめてるのか
 さっさとここから去らないとどうなっても知らないぞ」
「ふふん、脅しにのるおうさまじゃないぜ
 おちびちゃん達!!フォーメーションサークルだぜ!!!
 そこのどれい!この技で逃げなかったものはいないんだぜ!!
 どんなゆっくりだって震え上がるし、鳥さんだって逃げていくんだぜ」
ちいさなゆっくりが俺の周りを円を描くように集まる。
「やばい!!取り囲まれたか!?
 って言うわけないだろ、ぼけ!」
「ゆゆ!!
 逃げるなら今のうちなんだぜ!!
 はやく逃げるんだぜ!
 どうなっても知らないんだぜ!!」
「ゆっくりよ、どうしても俺を怒らせたいようだな
 第三の眼を開眼し、究極の力でお前を血の海へ沈めてやる」
もうこれ以上野良との会話も不毛と思った俺は額に手を当て
心の奥に潜むどす黒い感情を呼び起こす。
「さぁゆっくりよ!!
 俺を罵れ!!
 とことん罵倒しろ!!!」
「なんなのぜ???
 おちびちゃん達警戒するのぜ!!」
「「「「ゆっきゅりりかいちたよーーー!!」」」」
場は均衡状態に入った・・・。
お互いに会話を行わず、場がしーーんと静まる。
言いって欲しいときに何も言わないゆっくりとか、なんて空気が読めてないんだ。
しょうがない、俺からでも掛け声をかけてノリを維持しないとな。
「さあ!!
 さあさあさあさああああああ!
 さあああ!!!」
「ゆわわわわああああんん!!!」
「「「「びややああああんん!!!」」」」
「おいまて、ゆっくり!
 お前らがびびってどうするんだ!!」
「まりさぁぁもうおうちかえるぅぅぅぅぅうううう!!!」
「おい、まりさが俺からこの家を乗っ取ったんだろ!!」
俺はペースを狂わされるゆっくりたちを見聞きし感情が良くわからなくなっていた。
なんでこんなに泣けるんだ、実にうるさいな・・・。
やっぱりゆっくりの声なんて聞こえない方が幸せだ。
360度からわんわんわんわん。
聞きたくない聞きたくない聞きたくない。
ああもう美味しそうな泣き声してやがる。
わざわざ殺さなくても生で一個ずつ食っちゃうか。
ゆっくりと関わっていこうなんて、むりむりむりむり。
恐怖でかなり甘くなってそうだし・・・。
俺の口元からはよだれがつつっと垂れていた。
また目からは涙が流れていた。
「そ、そうだぜ!!
 この人間はまりさに一度負けを認めてるんだぜ!!
 おちびちゃんたちはよく聞くのだぜ!!」
「「「「はい、おーさま!!」」」」
親の掛け声でぴたっと静まった子供ゆっくりたち。
「フォーメーションサークルの上位版!!
 古のゆっくりが編み出した伝説のぷくー技!!!
 ぷくーサークルなのだぜ!!!!」
「「「「ぷっくぅぅぅぅうううううう!!!」」」」
いっせいに膨れ上がるゆっくり達。
俺を取り囲んだまま膨らんだそれは、はやりのポンなんとかリングの様にも見える。
あれ、俺。
見たことあるなこの光景・・・。
      • つ!!!頭が痛い!!
いつもの冗談じゃない!!マジ痛い!!!
俺は頭を抱えて、そのまましゃがみこんだ。
「きいてるのぜ!!
 おちびちゃんたち!!もっともっと膨れるのだぜ!!!」
「「「「ぷくっっっくぅぅぅぅぅぅうううううううう!!!」」」」


小さなときの俺。
周りを取り囲むゆっくり達。
あの時もゆっくりはぷくーっと膨れ上がってたんだっけ。
まだ親が近くにいて守って貰ってた時に勝手に歩き回った俺は
どこかしらない広場でゲスゆっくり達に囲まれた。
ゲスと呼ばれるゆっくりの種族はぶくぶく体が膨れあがり
バスケットボール大の大きさまで成長する。
その大きさからぷくーっと膨れることで体自体が
さらにひとまわりふたまわりと大きくなって見える。
小さな俺からすると、巨大なゆっくりに囲まれた感じになる。
思わず頭を抱えて、そのまましゃがみこむ。
自分が小さくなれば相手は相対的に大きくなるというのに。
周りを見ようとも、逃げる隙間すらない。
「勝手にゆっくりぷれいすに入ってごめんなさい!!」
誰も助けに来ない。
この後どうなるかわからない絶望感。
ゲスゆっくり達は膨れ上がりながらも同時に罵倒の数々を俺に投げかける。
「弱い僕はこのまま死んじゃうんだ!
 ゆっくり殺されちゃうんだ!
 怖いよ変な言葉怖いよ嫌だよ嫌だよ!
 聞きたくない聞きたくない聞きたくない!」
しばらくした後、たまたま通りかかった大人に助けられたが
その日以来ゆっくりを見るのも声を聞くのも怖くて耐えられなかった。


また別の小さな俺。
周りを取り囲むのは同じ人間の子供。
ゆっくりが怖くて怖くて給食のゆっくりも食べられなかったっけ。
そのせいでいじめられてた。
ゆっくりにも劣る弱い奴って・・・。
沢山の色々なゆっくりを生で無理やり食べさせられた。
給食で出る加工済みゆっくりと違って生は食べられるときに叫ぶ
無理やり食べさせられる俺も、食べられるゆっくりもどちらも泣け叫んでいた。
「食べられないよ
 うるさいよ
 聞きたくないよ
 うるさいよ
 食べられないよ
 うるさいよ
 しゃべるぐらいなら食べてやる
 聞きたくない聞きたくない聞きたくない」
泣き叫びすぎて良くわからなくなった。
そのころぐらいからゆっくりの声が本格的に聞こえなくなった。
ゆっくりも普段から良く食べるようになった。
何かに脅されるかのように脅迫的に食べていた。
「ゆっくりなんてただのまんじゅうだ
 まんじゅうなんだ!
 まんじゅうなんだ!!
 まんじゅうなんだ!!!!」
もはや俺にゆっくりの声は聞こえない。
ゆっくりは俺に食べられながら最後を叫んでいた。


は!となって俺は立ち上がった。
「ゆ゛っゆ゛っゆ゛っゆ゛っゆ゛・・・!!」
ゆっくりが絶命する時のうめき声があちらこちらから聞こえる。
俺は涙をボロボロと流しながらゆっくりを食べているようだ。
食べるのをやめて、周りを見る。
黒や赤や緑や青のゆっくりの飾りとゆっくりの体の一部が散乱している。
何十体もいたゆっくりは俺が食べつくしたらしい。
親であったゆっくりまりさは半身になったまま俺に話しかけた。
「まりさは強いんだよ・・・
 ゆっくりのおうさまなんだよ・・・
 ゲスは早くまりさをたすけろおぉぉぉぉぉおおおお」
不思議と罵られても体は攻撃的に動かなかった。
俺は子供のころ辛い思いをした事を思い出し、逆に震えていた。
「グゾジジィィィィイイイイ早くじろぉぉぉぉおおおおお」
必死に叫ぶゆっくりを見ているうちにだんだんと震えも収まってきた。
      • もう、あれは全部子供のころの出来事なんだな。
自分の心が弱かったから起きた事故だったんだ。
ねえ、ゆっくり・・・?
もう俺は強いんだよ・・・。
おおさまじゃないけどね・・・。
「ゆっくり? ゆっくりはなんで存在するか知ってるかい?」
ゆっくりが何かを言っているがそれは特に意味が込められてないし
それならば俺にはその声が聞こえなくてもなんら問題はない。
俺に罵倒し続けるゆっくりを右手でつまんで一気に飲み込んだ。
舌に残ったゆっくりの餡子はとても甘かった。
そうさ・・・


「ゆっくりなんてただのまんじゅうだ」


おわり


人物紹介
ゆ食いお兄さん
種族
 人間
能力
 ゆっくりの声を都合よく聞き分ける程度の能力
備考
 幾つかの持病が最近治ったらしい。
 厨二病は直らなかったようだ。
 能力調査会の調べではゆっくりが大量に食べられる能力は
 ただの「やせのおおぐらい」であり能力認定に値しない。


あとがき
1作目と連続で書いてます。連投せず温存しましたが。
あいかわらず変なノリですいません。
1作目へのコメントを沢山いただきありがとうございます。
ご指摘などは2作目に少々反映させました。
もうちょっと勉強してみます。


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このSSへの感想 ※他人が不快になる発言はゆっくりできないよ!よく考えて投稿してね!
感想

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  • トラウマって他人からしたら「その程度のことがトラウマ!?」てなこと多いよね~
    でも逆に「その程度のことに対処できない状況」になったからトラウマになる。
    ···私はイジメが原因のトラウマがあるから、読んでいてつらかった。 -- 2018-01-24 02:03:13
  • KANENOMUDA -- 2016-10-07 16:52:13
  • 希少種いたよ!? -- 2014-02-02 10:41:17
  • え~と何か希少種混ざってたような -- 2013-07-17 08:10:50
  • こいつら数百万レベルの価値があるんじゃないのか? -- 2013-01-18 09:13:05
  • き...希少種まじってなかったか...なんだどぅ~?
    -- 2012-09-20 09:42:28
  • >>黒や赤や緑や青のゆっくり
    あお…?みど…り…? -- 2012-03-05 21:43:47
  • 給食にゆっくりが出るとかうらやましい -- 2011-03-17 22:31:06
  • このお兄さんは邪気眼の持ち主かw -- 2010-09-22 20:53:51
  • 糖尿になんぞ!!
    -- 2010-09-12 02:11:23
最終更新:2009年10月24日 16:11
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