機雷敷設艦の訓練について
FVBの機雷敷設艦については機雷戦部隊を編成し、帝國軍の指示で即座に展開し作業に入れるよう訓練を実施していきます。
機雷戦のタイプには大きく分けて、事前に敷設することで敵の侵攻ルートを限定し味方の側面を守る、あるいは敵の港湾施設等を封鎖するという使
い方と、戦闘のさなかに短距離魚雷として使用して使う方法がある。しかし、FVBの機雷敷設艦はいずれも基本設計が民間船に準じているため、戦端が開かれ
てからの使用には危険が伴い、効果的に運用することも難しいと思われる。
そのため、戦闘開始前の敷設に限定し、その敷設訓練を実施する。
機雷はFVB艦隊独自の判断で敷設すべきものではない。
場所と時期を慎重に選ばなければ、敵に損害を与えることができず、友軍に損害を与え行動を限定してしまうからだ。
機雷敷設の時期と場所は、状況次第で臨機応変に対応し、必要に応じて帝國軍からの指示にも従うことになると思われるが、機雷敷設が決定されたら即座に作業を開始し、少しでも早く完了しなければならない。さもなくば戦闘に間に合わない、敵に対応する時間を与えてしまうからだ。
いかに素早く、事故を起こさず、効率的に機雷を敷設できるかが、今回の機雷戦のポイントとなる。そのため、訓練においても、それぞれの機雷敷設部隊に敷設するエリアを指定し、各艦の技量向上とその測定が目的となる。
すべての艦が同じように行動できれば何の問題もないが、そうでなければ作業の早い艦には広いエリアを、遅い艦には狭いエリアを割り当てねばならないからだ。
いまだ幻術・洗脳対策が完全であるとはいえず、いかなるトラブルが発生するか予断は許さない。
可能ならば、訓練期間中に心理検査等で不安要素は消し去りたいが、それが無理な場合でも非常時に対応できるようバックアップ体制を構築していく。
また、機雷の扱いは不要になった場合の処理も重要である。
戦後に撤去することを前提に、敷設箇所や自爆コードの管理等についても厳重に管理し、敵に奪われたり紛失して処分できない機雷が生じないよう留意する。
曲直瀬りま