【女大学・14】 身の飾りも、衣装の染め色模様なども、目立たぬようにしなければならぬ。
身と衣服が汚れていなくて清潔なのはよい。清きを尽くしすぎて、人の目に立つほどになるのは悪い。ただ自分の身に応じたものを身に着けるべきだ。【女大学評論・14】 身のかざりも衣服の染色、模様なども目立たないようにして、ただわが身の丈に合ったものを身に着けよという。質素を主として家の経済状況に従うようにとの意味であろう。
私も同意することだけれども、衣服は婦人にとっては非常に大切なものであるから、ただ一概に質素であれとのみ命令するのはどうかと思う。
男子は婦人の心をわかっていないし、若き婦人が何を悦ぶのか老人の目ではわからないものだ。だから、だいたいの趣意を質素と定めるのはよいとしても、実際の染色や模様などに関しては本人の意にまかせるのがよいであろう。
田舎の婦人などが衣服に金を費やしながら、その染色や模様の取り合わせる知識がなく、金額に見合わないとして都会の人に笑われることが多い。
このような染色や模様は美術上の意匠によるものであるから、万事質素であれという教えは教えとして、その質素の中にも婦人としての装いの工夫には貧富にかかわらず美術上の心得が大切であると、私は一言つけ加えたいのである。
最終更新:2007年05月01日 14:30