【新女大学・3】
女子が少し成長したなら、男子と同様に体育を第一にし、怪我をしない限りは荒いことも許して遊戯させるのがよい。
娘であるからといって自宅にいても衣服を気にして、きれいな衣服だからと破れたり汚れたりすることを恐れるあまり運動を禁止して、それにより身体の発育が妨げられるということがある。
これは大きな弊害であり、大いなる心得違いである。
子供が遊戯をする年齢になったら粗衣粗服、破れたり汚れたりしてもかまわないものを着せて、ただ活発に運動ができるようにするべきである。
また、食物にも気をつけて無害な滋養品を与えるのは言うまでもないことだが、食物だけに重きを置いて子供を育てるのはこれまた心得違いである。
いかに食物を良くしても、その食物に相応するだけの体動をさせなくては、食物が却って発育の害になることもある。
田舎の小民の子には粗食、大食、勝手次第で却って健康な者が多い。京都・大阪あたりの富豪の家に虚弱な子がいた場合、これを八瀬大原の民家に託して養育する者がいるそうだ。
田舎での粗食はもちろんだが、田舎のものを食べて田舎風に運動、遊戯をすれば体にとっての利点は都会の美食に勝るものがあるためだ。
このように、子供を丈夫に養育しようとするならば、たとえ巨万の富があってもまずその家を八瀬大原風にして、これに生理学問上の注意を加えて育てるのがよいだろう。
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新女大学-4
最終更新:2007年11月06日 21:16