背景
人間が万物に宿る「アニマ」を使い、術を使うのが当たり前の世界。主人公「ギュスターヴ13世」は王族として
生まれながらもアニマを持たない術不能者であったため、「石ころ以下」と異端者扱いされ母とともに国を追われた。
内容
ギュスターヴ12才
グリューゲル
南大陸 ナ国の首都
ここに移り住んだギュスターヴ母子は、ナのスイ王から屋敷を与えられた
それから5年、ギュスターヴはすっかり乱暴な子供として有名になっていた
術不能者であり、追放された身であるという事実は、年を追い、
成長を重ねるに従い、彼の心をねじ曲げていった
東大陸の王族という特殊な生い立ちは、同年代の少年少女たちを彼から遠ざけ
最も大切な友人という存在を奪った
そんな彼にも一人だけ手下がいた。 名をフリンと言う
フリンはギュスターヴの乱暴にもじっと耐え彼の側を離れなかった
なぜなら、彼も術が使えなかったのだ
ギュスターヴ
「フリン、お前もやれよ!
ソフィー
「何をしているのですか!
抵抗できない弱い者をいじめるなど、恥ずべきことです
ギュスターヴ
「どうせ僕なんか、術もアニマもない、人間のクズなんだ!
(ソフィー、ギュスターヴに平手打ち)
ソフィー
「ギュスターヴ、見なさい!
木々が花を咲かせるのは術の力ですか?
鳥が空を飛べるのは、術が使えるからですか?
術が使えなくても、あなたは人間なの。 人間なのよ、ギュスターヴ!!
~
ギュスターヴ
「ああー、いらいらする。 だいたいお前が悪いんだぞ
母上が来たなら来たって言えよ
女の子
「げっ、ギュスターヴよ。 知らんぷりして通り過ぎましょう、レスリー
レスリー
「あなた、いいかげんにしなさいよ!!
ギュスターヴ
「なにを!
レスリー
「泣いてるの?ギュスターヴ?
あなたもしっかりしなさいよ。 だいたいなんであんな奴に引っ付いてるのよ?
フリン
「ボク術が使えないから…… ギュス様恐いけど、ギュス様だけなんだ
ボクのこと解ってくれるの……
ギュス様!!
レスリー
「術が使えないって、そんなにつらい事なのかな……
フリン
「ギュス様、あけびを取ってきたよ
どうしたのギュス様? 大丈夫だよ、誰にも見られなかったから
たべよう、ギュス様
解説
自らを卑下するギュスターヴを厳しく叱咤する母の言葉が印象に残るシーン。
ギュスターヴが後に自尊心を取り戻し大成するきっかけとなる場面でもあるため、
一度ストーリー全体を知った後に改めて見るとより感慨深い。
最終更新:2013年12月16日 12:11