女「雨・・・・・・憂鬱ね・・・・・・」
しとしとと降り続く雨。私の心にも水溜りを作っていく。
レ「女さん、ご飯一緒に食べyキャーーーーーーーー!?」
走って私の教室へ来るガチ。
廊下が湿気で濡れているため、ガチは滑っていった。・・・・・・止まらんだろうな。
レ「女さんは雨が嫌いなんですか?」
女「えぇ、外には出れないわ、髪の毛ぺしゃんこになるわ、洗濯物干せないわ」
レ「でもでもー、雨の日ならではの楽しみってあると思うんですよー」
女「例えば?」
レ「えっと、えっと・・・・・・家でゴロゴロできる、ゲームできる」
女「私は引きこもりじゃないっつの」
レ「・・・・・・それくらいですぅ」
私は雨が嫌いだ。いつまでたってもあがらないし、なぜか悲しい気持ちになる。
恵みの雨?そんなの知らない。だって私の心に恵みは一つもなかったから。
大体なんだ、雨なんて海の水が循環しているだけじゃないか。
雪なんて水が凍っただけじゃないか。いらない、私の世界に雨なんていらない。
大嫌いだ、雨なんか大嫌いだ。無くなってしまえ、ナクナッテシマエ。
再び机に座る。
憂鬱な雨の中、勉強が始まる。
カサッ
勉強道具を取り出して、ノートを開く。いつもなら白紙のページが開くのだが、中に何か挟まっている。
女「手紙・・・・・・?」
封を開ける。中にはかわいらしい文字の手紙が入っていた。
──こんにちは。雨が嫌いな人。
私は、あなたが嫌いな雨です。
あなたは私を嫌って、心の潤いを失くしてしまったみたいですね。
今日の放課後、あなたに素敵な光の彩りを見せてあげます。
この幸福の手紙であなたの雨嫌いが無くなることを祈っています。
女「馬鹿馬鹿しい・・・・・・」
どうせガチだろう、一緒に帰りたくてこんな回りくどい手紙を入れたのだろう。
キーンコーン
終了のベルが鳴る。雨の音の中を唯一、ベルの音が私の頭を通る。
レ「女さーん、一緒にかえrキャーーーーーーーー!?」
またか。あいつは学習しないのかな・・・・・・無理か。
廊下の一組の壁で止まっているガチに歩いていく。
女「なぁ、ガチ。あんた、私の机の中に手紙入れたでしょ?」
レ「へ?そんなの知りませんよ?」
女「別に怒ってないから、この『雨を装った手紙』、入れたでしょ?」
レ「いや、ほんとに知りませんから?」
女「あんたじゃないの?」
レ「私じゃないですよ?」
女「疑問系うっとおしいわ!」
レ「モルスァァァァァァ?」
まぁ、ガチじゃないらしい。となると、誰が・・・・・・?
わかっても仕方ないか。友はんなメルヘンなことしないだろうし。
昇降口で下靴に履き替えて、外に出る。
傘を差す、嫌いな雨が見えないようにして。
もうそろそろ家に帰り着く、この雨から解放される。
レ「あ、雨上がりましたよ!女さん!」
女「ほんとね」
晴れやかな空。とまでは行かないが雲の隙間から青空が見える。
レ「女さん!あれ見てください!!」
ガチが指差した先には
女「綺麗な虹ねぇ」
レ「女さん、虹っていうのは雨が降った後しか出ないんですよ」
女「そうね・・・・・・」
レ「きっと、雨の妖精さんもこれを見せたかったんじゃないんですかね?」
女「・・・・・・」
あれは悪戯だったのだろうか、それともほんとに私の雨嫌いを嘆いた雨の妖精なのだろうか。
でも、私は雨が嫌いだ。洗濯物も干せないし、外へも遊びに行けない。
だけど、ほんのちょっとだけど、虹を見るために、雨を好きになってもいいかもしれない。
そんなことを思った雨上がりの午後だった。
最終更新:2007年02月19日 20:04