アナウンサー「競馬セブンのどんどん記者にも来ていただいております。調教で目を引く馬は居ましたか?」
どんどん「どの馬もここを大目標に仕上げてきているので、全馬調教はとても良かったと思います。かなり混戦で、軸になる馬はいないと思います」
どんどん「データだけでは競馬は勝てませんから」
アナウンサー「聞きづらいですが、どんどんさんの本命馬は?」
どんどん「僕はトゥシグトーシーにしました。抜きんでた馬は居ませんが、今年の3歳世代はレベルが高いと思います。中山の皐月賞も勝っていますし、ここも上手く立ち回れば上位争いは必至かと」
アナウンサー「なるほど。ゲート前のオートシー春日さんの本命馬も一応聞いておきます」
オートシー春日「私はあまり競馬に詳しくないのでどの馬が強いとか、よくわかりませんね」
アナウンサー「…。」
~関係者席では~
ポンコツ「ジャパンカップを回避してここメイチで来てるから負けるわけにはいかない。何も心配することはない」
ポンコツ「菊花賞を勝ってから、本格化しつつある。それに淑之も、ただのゲボジョッキーだったが最近は
サクラチトシオーの他にもサクラバトシンオーが短距離路線で開花しつつあり、経験も積んできている。今は充実の時期だろう」
小林(牧場のテレビで観戦)「とにかく無事に走り切ってほしい」
~ゲート前~
安藤勝乙「淑之、今日こそはクラシックの決着戦や。ウチのトゥシグトーシーは皐月賞馬。お前の
サクラチトシオーは菊花賞馬。今日勝った方が年度代表馬になるやろう。ゲボなしの真剣勝負をしようや」
淑之「…」
安藤勝乙「おい、聞いてんのか?」
淑之「うぉっ…」
安藤勝乙「言った傍からゲボかよ」
淑之「うぉぇぇぇぇぇぇげろげろ」
実況「ゲート前では淑之がゲボ!スタート前から波乱です!」
ファンファーレが鳴り響く。
実況「今日も大観衆が詰めかけました。グランプリレースです。各馬ゲートに収まっていきます。ゲート入りは順調ですね」
解説「淑之騎手にはゲボを吐かずにスタートしてほしいものですが」
実況「先ほど吐いていたから大丈夫ではないでしょうか。最後に大外の
サクラチトシオーがゲートに入ります。淑之騎手はゲボを我慢できるでしょうか」
淑之「…」
実況「落ち着いております、各馬揃って…ゲートが開いた!まずは何が行くでしょうか」
淑之「うおおおおおおお」
実況「外から押して押して
サクラチトシオーが行く!これはものすごい勢いだ!逃げ宣言をしていたトシパンチを差し置いて、大外から一気に
サクラチトシオーがハナを主張する!」
ポンコツ「これでいいんだ。一見おきて破りの大逃げだが、勝つにはこれしかない。この馬にはこの戦法しかないんだ。スローペースで中団待機していても、キレ勝負ではまず勝てない」
実況「
サクラチトシオーがハイペースで逃げる!リードをどんどん広げていく!このままのペースで最後まで持つんでしょうか!」
淑之「おらぁいっけぇぇペチィン!」
安藤勝乙「やってくれたな」
川田「いくらなんでもあのペースで持つわけがない」
浜中「絶対垂れてくるな」
安藤勝乙「ワシはわかってる。あの馬は逃げたらそうそう垂れてこない」
実況「ここでトゥシグトーシーが動いた!位置を上げて3番手に浮上!前には
トシパンチが居ます!
サクラチトシオーはまだ前だが射程圏に捕らえようとしているか!」
淑之「後ろからは何も来ねえええ俺の勝ちだああああああ」
安藤勝乙「クソッ、もう少し前に行かないと…」
川田「安藤さん、何をそんなに焦ってるんですか?」
安藤勝乙「お前はわかってない、あの馬がマイペースで逃げたらどうなるか…」
実況「第3コーナーに差し掛かって先頭は依然として
サクラチトシオーが逃げる逃げる!単独2番手には
トシパンチがいるが前をとらえるには厳しいか!3番手集団は固まっています!」
安藤勝乙「行くしかないか」
淑之「おらぁ!来いよ!何も来ねえじゃねえか!
トシパンチは雑魚だし!」
実況「リードを保ったまま
サクラチトシオーが最終コーナーに差し掛かる!このまま後続は迫ることが出来るのか!」
安藤勝乙「うおおおおお」
実況「トゥシグトーシー安藤勝乙が鬼の形相でロングスパートをかける!抜け出した3番手に浮上!今
トシパンチを交わす!しかし先頭の
サクラチトシオーは直線に入る!」
淑之「どの馬でもかかって来いや!ねじ伏せてやる!俺にはまだゲボがある」
安藤勝乙「ペッチィン!」
実況「先頭は
サクラチトシオーだがトゥシグトーシーが猛追!安藤勝乙のムチが唸る!後続はまだ離れているか!」
川田「何故垂れてこない!!」
浜中「おかしい…こんなはずでは!」
淑之「来たか!突き放してやる!」
安藤勝乙「ここからが真剣勝負や!ゲボなしで頼むで」
淑之「かかって来い!」
実況「トゥシグトーシーが1歩ずつその差を縮める!並びかけんと追いすがる!」
安藤勝乙「よし、貰った!」
淑之「まだだ!」
安藤勝乙「クソッ、負けてたまるか!」
淑之「…」
安藤勝乙「これが決着戦や!絶対に負けるわけにはいかん!」
実況「火花散るデッドヒート!3番手以降はまだ離れたまま!外からトゥシグトーシー!内から
サクラチトシオー!」
安藤勝乙「うおおおおおおお」
淑之「…」
安藤勝乙「ん?まさか…」
淑之「うぉぇぇぇぇぇぇぇげろげろげろ」
安藤勝乙「コイツ…真剣勝負のゴール前でゲボかよ!!!!」
実況「淑之がゲボ!まさかの直線、ゴール前でゲボ!わずかに外トゥシグトーシーが体勢有利か!?微妙なままゴールイン!どっちでしょうか!」
淑之「げろろ…」
安藤勝乙「勝った…か?」
アナウンサー「最後は3歳馬の接戦でしたが…わずかに外トゥシグトーシーが勝ったように見えましたね」
どんどん「やはりこの世代は実はレベルが高かったんですね」
アナウンサー「着順確定しまして、1着トゥシグトーシー、2着
サクラチトシオー。ハナ差でした。3着は5馬身離れてヒットシターゲット」
~勝利ジョッキーインタビュー~
アナウンサー「有馬記念を勝利したトゥシグトーシーの安藤騎手です。おめでとうございます」
安藤勝乙「いやぁ、ハラハラしましたけど」
アナウンサー「これで3歳有馬制覇。夢は広がるんじゃないでしょうか」
安藤勝乙「オーナーサイドのことはよくわかんないけど、なんか来年は海外遠征?とか考えてるって。ドバイとか凱旋門とか。オーナーが決めたことに従うだけだから」
安藤勝乙「差し返された時は負けたと思った。ゲボがなかったら負けてたと思う。あまりスッキリしないよね」
アナウンサー「レース中盤からロングスパートをかける形になりましたが?」
安藤勝乙「これまで何回も対戦してるから。オーバーペースに見えても
サクラチトシオーが最後まで粘ることはわかっていた。楽に行かせちゃ勝ち目はないなって。ワシはわかってた。だから早めに動いて並びかけて競り落とす、そうするしかなかった。だから理想通りの展開」
アナウンサー「最後は死力を尽くしたようにも見えました」
安藤勝乙「思ってたより速いペースで行かれたからね。もっとペース落ちて。こっちも足が溜められるかと思ったけど、このままじゃマズいと思って早めに仕掛けた。その分、最後は足色が並んで接戦になったんだと思う。ウチの馬も強くなったけど、
サクラチトシオーも同じように成長してきてると思う。あのペースで最後まで粘られるとは思わんかった。それを仕留め切ったトゥシグトーシーは勿論強い。けど、ゲボがね…ゲボなしで真剣勝負をしたかったのよ、ワシは」
アナウンサー「ゲボばかりは毎回のことなので…」
安藤勝乙「皐月賞もゲボ吐かれて勝ったから。ゲボなしの
サクラチトシオーと本気の戦いがしたかった。来年は海外に行くかもしれないけど、個人的には国内でもう一度、ゲボなしではっきりと決着をつけたい」
アナウンサー「ありがとうございました」
淑之「負けてしまった」
ノブン「惜しかったけど…なんでゲボ吐いたの?ゲボなかったら多分勝ってたよ」
ポンコツ「仕方ないだろう。ゲボの代わりにあの異常なスタミナがあると思うしかない」
淑之「うぉぇぇぇぇぇぇげろげろげろげろどばばばばばばびちびちっちょろちょろ」
ノブン「吐き過ぎでしょwwww何喰ったらそんなにゲボ出るのw」
小林(電話で)「淑之さん、厩舎の皆さん、ありがとう。無事に完走してくれてよかった」
ポンコツ(電話で)「いえいえ、勝てればよかったんですけどね…」
淑之(電話で)「また乗せてください。来年も一緒に戦いたいです。よろしくお願いしうぉぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ」
最終更新:2022年06月22日 16:31