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サクラチトシオー16

アナウンサー「さあ、今日は大阪杯です。スタジオには実業家として活躍中のとしゆきさん、オートシーの春日淑彰さん、そして競馬セブンのどんどん記者にお越しいただきました。本日はお三方、よろしくお願いします」

としゆき「よろしくお願いします」

どんどん「よろしくお願いします」

オートシー春日「トゥーシ!」

アナウンサー「どんどんさん、出走馬の調教はどうでしたか?」

どんどん「トシマサルが良く見えました。休養明けになりますが、疲労が抜けたのはプラスだと思います。調教でもこの馬にしては気合が入っているようで、良く見えましたね」

としゆき「なんかそういうデータあるんですか?」

どんどん「いちいち絡んでくるなよ」

としゆき「えぇ?なんだろう、競馬のプロだって仰るからその前提で質問してるんですよ」

どんどん「私はあくまで記者です。騎手や調教師のようにJRAから免許が交付されているわけではありません。ですので、競馬のプロという表現は差支えがあると思いますよ」

としゆき「それってあなたの感想ですよね?」

アナウンサー「喧嘩しないでください。どんどんさんの本命はトシマサルで?」

どんどん「そうですね」

としゆき「ここでただの一個人の予想を語られても困るんですけど」

どんどん「競馬番組ってそういう番組だろ。お前素人か?収録前にゲボ吐きやがって、気持ち悪いんだよ」

としゆき「それってあなたのゲボですよね?僕の足元にあるからと言って、僕のゲボだとは限らないと思うんですけど」

どんどん「いや収録前にお前がゲボ吐いたのを隣で見てるんだよこっちは」

アナウンサー「まあまあ。としゆきさんの本命馬は?」

としゆき「それって言う必要あります?」

どんどん「もう帰れよお前」

アナウンサー「じゃあもういいです。オートシー春日さんの本命馬は?」

オートシー春日「トゥーシ!最近競馬の勉強をしておりまして、有馬記念の時は馬のことが何もわからなかったんですが、最近はわかってきました。私の本命はポトシェで!」

としゆき「なんかそういうデータあるんですか?何を根拠に言ってるのか教えてもらっていいですか?」

オートシー春日「名前が可愛いからです」

としゆき「なんだろう、公共の電波を使ってそういう素人みたいな予想するのやめてもらっていいですか?」

オートシー春日「人の予想にケチつけるのやめなさいよ」

アナウンサー「本命馬を言わないとしゆきさんは黙っててください」

としゆき「ちなみに僕の本命はゲボハキなんですよね。僕も良くゲボ吐くんで」

アナウンサー「…。」

~ゲート前~

式豊「淑之くん、今日だけは絶対に譲られへん。ダービー馬としてのプライドを取り戻すために、もう一度この馬にG1を…って、聞いてるか?」

淑之「…」

式豊「集中してて俺の話が聞こえてないな…」

淑之「うぉっ…」

式豊「ゲボを我慢してるだけやったか」

藤岡「ユタカさん、淑之、G1に賭ける思いならウチのジャックトーシも負けてないです。なんとかG1馬にしてあげたいんです」

吉田「それは僕のポトシェも同じです」

川田「俺のゲボハキもここ最近では一番調子がいいし、一発狙いますよ」

ルメール「私のアリストシレスも絶対に負けませんよ」

式豊「皆気合入ってるな。これは楽しいレースになりそうやな、淑之くん」

淑之「このレース、多くを語る必要はない。勝者は俺たちだ」

式豊「今日はゲボ封印か?」

淑之「当たり前だろ。G1だぞ」

実況「ゲート前、どの馬も落ち着いているように見えます」

解説「淑之騎手のゲボも今のところは見られませんね」

実況「すんなりスタートが切られればいいんですけどね」

ポンコツ「今日はオーナーも来てるから変なレースは出来んぞ」

ノブン「まあ、後は祈るだけですよ」

小林「いやぁ、やっぱりこの競馬場の雰囲気っていいよね。ロマンを感じるよ」

ポンコツ「サクラチトシオーの勝利と言う最高のプレゼントを持って帰っていただきますから」

ノブン「負けフラグ」

小林「何着でもいい、無事に完走してくれれば」

実況「意外にもスムーズにゲート入りが終わりました。ゲボを吐く騎手は居ません!今ゲートが開いた!ややバラついたスタートにも見えます。まず抜け出したのはやはりサクラチトシオー!ここに逃げ宣言のジャックトーシが競りかけていく!」

藤岡「ハナは譲れない」

淑之「来いよ、どこまでも突き放してやる」

実況「サクラチトシオーにジャックトーシが鈴をつけに行く!注目のトシマサルは後方待機、直線に賭けます!」

式豊「これでいい。逃げ切られたらそれはそれで仕方ない、自分の競馬を心がけるしかない」

実況「2頭が競り合っていきます、どちらも譲る気配はありません!これはかなりのハイペースになりそうだ!3番手以降は大きく開いています。アリストシレスが3番手をキープしているが前の2頭がかなり離れています」

淑之「そろそろ諦めろよ。競り合いになったら俺の方が有利だぞ?」

藤岡「関係ない。勝つにはこうするしかない。後ろに居たって勝てっこないんだから」

淑之「しつけぇな。さらに飛ばすか。ペチィン!」

式豊「かなり前が速くなってるな」

川田「このままでは前に届かない!行くしかないか…」

吉田「クソッ、少しでも位置を上げないと…」

式豊「行ってしまった。こっちはとにかく足を溜めることだけ考えよう。直線勝負になったらトシマサルに勝てる馬は居ない」

実況「かなりのハイペースにつられて後続馬もじわじわと加速しています。トシマサルはまだ後方でどっしりと構えている感じ。式豊はどういったレースを描いているのか」

淑之「おし、これで単独の先頭に出たか?ジャックトーシがまだしつこいが」

藤岡「ここで下がったらもう上がれなくなってしまう!」

実況「おっとここで3番手に居たアリストシレスが一気に上がっていく!これは前をとらえに行くのか!」

式豊「ルメール、早仕掛けか?」

淑之「来るんじゃねえよ、まったく」

ルメール「予定調和にはさせませんよ」

淑之「うるせぇ、邪魔すんな」

藤岡「負けてられない」

実況「先頭はサクラチトシオー、しかし差のないポジションにジャックトーシとアリストシレスが居ます。3頭が固まった形か。それを見てたまらず後続集団も上がっていく!これはとんでもない死のハイペースとなるのか!」

淑之「根性比べになるなら望むところだ。今までもそうして勝ってきたからな!」

藤岡「直線のゲボさえあれば、マークしていればチャンスはある」

ルメール「スタミナ勝負なら負けませんよ」

式豊「まだだ、まだ。直線まで我慢だ。絶対に届くはず」

実況「ペースが全く緩むことなく最終コーナーを回る!しかし先頭の3頭は流石にここで疲れが出てきたか!」

淑之「よっしゃ、消耗戦なら貰った!」

実況「直線を向いて各馬かなり消耗が激しい!これは気持ちの勝負になるか!先頭はサクラチトシオー!まだゲボは出ない!」

藤岡「ゲボさえあれば…」

淑之「俺は生まれ変わったんだよ。もうゲボのせいで負けるなんてことはない」

ルメール「これまでか…」

実況「先頭はわずかにサクラチトシオー!この差は縮まらないか!」

淑之「あとちょっとだ!絶対に前は行かせない!」

ポンコツ「勝った。これは勝った。この展開は願ってもない展開だ」

淑之「まず今年1個目のG1だ!」

式豊「それはどうかな?」

実況「しかし外からトシマサル!直線一気のトシマサルが懸命に追いすがる!!」

淑之「うわあああああいやだああああああ」

実況「サクラチトシオーも必死の抵抗!しかし足色はトシマサルか!」

式豊「いけええええ」

淑之「こないでええええええ」

実況「内で粘るサクラチトシオー!外からトシマサル!2頭並んだところでゴールイン!」

式豊「微妙やなぁ」

実況「最後はやはり4歳の2頭!」

解説「これはちょっと外有利に見えますねぇ」

実況「1頭別次元の末脚で突っ込んできました」

解説「2頭とも、どちらの良さも出たレースと言えますね。サクラチトシオーの粘りには感服ですし、最後まで我慢して直線に賭けたトシマサルも流石ですよ」

実況「同着にしてあげたところですが」

解説「スローを見てもやはりちょっと外が押し切ってるように見えますね」

実況「今着順が出ました!1着はトシマサル!ハナ差の2着にサクラチトシオー!2馬身差の3着にはポトシェが入り込みました!」

アナウンサー「大阪杯を制しました、トシマサルの式豊ジョッキーです。おめでとうございます」

式豊「ありがとうございます」

アナウンサー「最後は大接戦となりました」

式豊「微妙だなと思ったんですが、わずかに差し切っててくれてよかったです」

アナウンサー「かなりのハイペースになりましたが、じっくり腰を据えて後方待機を貫きましたね」

式豊「もう今回は、自分のレースに徹しようと。他の馬は関係なく、自分たちが一番力を発揮できる展開に持っていけば、おのずと結果は付いてくると思ってましたので」

アナウンサー「これでトシマサルもダービー馬の健在を示しましたね」

式豊「レベルの高い世代だと言われてますから、その中でもダービー馬ですからね。ここはちょっと意気込みが違いました」

アナウンサー「直線ではゲボなしの真っ向勝負でしたね」

式豊「一応、直線でゲボを吐かれることを想定して少し外側に進路を取りました(笑)しかしその心配は必要なかったですね」

アナウンサー「今後の展望は?」

式豊「馬もかなり疲弊していますので、一度休ませてあげたいです。宝塚は出たいと思ってます」

アナウンサー「ありがとうございました」

淑之「また2着でしたよ、と」

ノブン「惜しかったんだけどね」

小林「十分大健闘だったと思うよ。熱い展開だったし」

ポンコツ「今回は何故かゲボも吐かなかったし、その点は良かったな」

安藤勝乙はTwitterを更新し「トシマサル。この世代はチトシオーとグトーシーのツートップやと思ってたで、ダービー馬の復活は敵ながら嬉しいね」と祝福。

その数分後に「ゲボ。ゲボを吐かなくても負けたということは、あの馬はゲボがあった方が走るかもわからんね。宝塚が楽しみになったね」とTwitterを更新した。

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最終更新:2022年06月23日 05:21
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