歴史

 地球環境の悪化により星々へと移り、神々となっていた人々は、EDGE時代最後に起きた争いにより大きく衰退し再び地球へと帰還した。

 だが、帰り着いた地上は神々が環境神群に残した命令により過剰に修復され、妖物や亜人種が住む非常に住みにくい環境となってしまっていた。これは環境神群が修復を抑えて環境を取り戻すだけでは環境が衰退する一方だと判断し、強く修復したからである。

 そのため人々は、はじめに降り立った神州と呼ばれる居住可能な島から出られずにいた。その結果、かつて神州の住人の末裔と、それ以外の末裔で領有権争いが勃発する。

 争いの原因が土地問題という絶対的な原因のため、この問題を解決すべく人々は「重奏世界」と呼ばれる神州のコピーを異空間に作り他国の住人をそこへ移住させる計画を立てたのだ。

 だが、それにはまず地脈の奥底にいる環境神群の協力がいる。

 環境神群は地脈の集積地と言える周脈の内部に存在するが、そこに至るには物理法則が変化された半無限空間の奥、地上6000キロまで到達しなければならない。

 接触すら難しい環境神群とコンタクトを取るべく選抜された700人の精鋭たちが"700人踏破隊"を作り、地下環境の踏破を目指した。部隊の訓練と環境神群が進化の際に放置した外殻の発見・補修を繰り返し、かつて環境神群の開発を行った者達の協力を受けた700人踏破隊は最終的に31人まで数を減らしながらも、環境神群とのコンタクトに成功する。

そして環境神群により造りあげられた“重奏世界”と呼ばれる異空間へ他国の末裔達が渡ることになった。

 また、人々は環境神群とのコンタクトと並行してかつての神々の力を手に入れるため、前地球時代の歴史書“聖譜”を作り、その記述に従って歴史をやり直すことにした。歴史を再現し、その延長線上で再び宇宙へあがる技術を得るために。

 「歴史のやり直し」は順調に行われていたが、神州で行われている歴史再現の最中、「南北朝戦争」の影響で地脈の維持調整を行っていた神器が失われ、結果重奏世界は崩壊。
 その大半は崩壊消滅し、残った一部は落下した先にある神州へ上書き合体してしまった。

 重奏世界に移り住んでいた各国の生き残りは神州側の責任を追及し、神州の土地へ侵攻。歴史再現の内戦により疲弊していた神州は降伏し、各国による神州各地の支配を受け入れる。

 そして神州は極東と名前を変えられ、各国は表向き教導院として、教育機関として歴史再現を壊さぬよう極東の支配が行われることとなった。この南北朝戦争直後の騒乱を重奏統合争乱と呼ぶ。

 極東が各国に支配されて約二百年が経過した。それまで順調に歴史を更新していた聖譜が突然停止した。
 原因は不明。つまりこれは末世、世界の終わりを記述しているのではないかという推測も飛び交いながら、対策も立てられていないまま100年が経過し、ついに聖譜に最後に記述された1648年のヴェストファーレン会議の年を迎えてしまった。

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最終更新:2009年07月02日 16:26