学園都市である
ファンタズム東地区『
ローネラズマ』と中央区『
リヴェルティア』の丁度境目に存在する、
初代皇帝
バルバロッサの勅命で建てられた
ユグドラシル最大級の図書館。
正式名称は『古
ユグドラシル神聖帝国及び汎イルミンスール統一王国盟邦帝立大図書館』である。
主な蔵書だけでも2億4000万を超え、蔵書に含まれない資料や論文を含めれば約7億5000万にもなり、
ほぼ毎日増え続けている。
画像のような広大な空間が何層にも亘って縦横に連なっている様は、初めて訪れる者を圧倒するという。
ユグドラシルでは出版に規制が存在せず、またある程度ページ数さえあれば、
国費により誰でも一部のみ出版が可能であり、代わりにその一部は必ずこの図書館に収蔵される規定となっている。
これは初代皇帝
バルバロッサの、
「身分や人種を問わず、多くの人間の優れた知識を
ユグドラシルの為に役立てたい」
という意向によるものである。
例外として、軍事機密や禁術関連の蔵書は《禁書》として地下空間最深部に収蔵されており、
蔵書ごとの収蔵者、若しくは管理組織が閲覧許可の権利を持ち、
例え議員や騎士、皇帝の血族であっても無断でそこに立ち入る事はできない。
そのため、ここは
ユグドラシルのほぼ全ての『知識』が結集している場所であるといえ、
司書には
ユグドラシル国内でも著名な魔術師や騎士の割合が多い。
上の画像は地上51階にあたり、初代皇帝自らが収集したとされる、
世界でも希少な存在である
ジャッジメントデイや異世界関連の蔵書・資料を収蔵した書棚があるが、
奇妙な事に
オルケインでの平和式典に関する情報はほぼ皆無で、
era3における
ジャッジメントデイの正体に関する議論があまり進んでいない原因となっている。
1階のみ図書館に加え食堂や商業・娯楽施設、軍及び憲兵隊、騎士団の詰所や議員会館などが併設されており、
また前者に関しては出入り自由で、後者も申請すれば民間人でも一部に入ることができる。
地下空間最深部の《禁書》が収蔵されている区画以外の出入りは自由であるため、
歴史や哲学、魔術学といった学術的な研究書から、図書館にあるものとは思えないような雑誌まで、
様々なジャンルの蔵書や資料を閲覧することができる。
隣には帝立博物館や美術館もあるため、毎日様々な人種や階級の人間が訪れる場所で、
通常種や
ドワーフ、
エルフ諸族だけでなく竜人やオークといった半魔人種の学者達も訪れている。
訪れる人数も非常に多いがそれ以上に広いため、人が多いと感じる事はまず無いだろう。
あまりにも広大であるために、長距離の移動はマナを用いた転移装置が使用されることもある。
その古い歴史の所為か奇妙な都市伝説もあり、
画像中央右の『アダム』『アレス』など様々な通称で親しまれている正体不明の立像や、
日没の前後この51階に現れる銀髪の少女にまつわる噂などが囁かれている。
《
悪魔祓いの反乱》の際には、運搬系魔術を用いる
悪魔祓い数名によって
禁書区画の悪魔関連の蔵書の殆どが持ち出され、
ロクタス大聖堂へと運ばれた。
その後、議会同様
マイスナーの支配下に入っていた枢密院所属の
魔術師が僅かに遅れて到着したが、
そこはもうもぬけの殻になっていたという。
よって
マイスナー及び帝国議会は元老院最高議長
イルミナート率いる反対派の意見を退け、
教会側に悪魔研究の成果の引渡しを要求したが、当然教会は頑として受け入れず、
直後の離反に繋がることとなったのである。
そのような騒動はあったものの、この場所は未だ閑静な、多くの民の憩いの場となっている。
最終更新:2022年08月29日 19:01