ユグドラシル総合行政府『ノステレンペウム』
商業が盛んで市場が開かれ、また中央銀行、教会、教育機関、各省庁本部、国内唯一の造幣所などがあり、
それに伴って交通機関も発達しており、多くの人間が集まる場所である。
最高責任者は軍需大臣や魔導産業大臣など各大臣を閣僚として統率する内閣の代表、
所謂首相である総務執政官で、議決を受けて政策を具体的に実行に移す役割を担っている。
ユグドラシルでは、『イリス』『アイシス』『レミス』『セルキス』という4種類の通貨単位が使われている。
100イリスで1アイシス、100アイシスで1レミス、10分の1イリスで1セルキスである。
実物の貨幣としては1、5、10、50イリス銅貨、1、5、10、50アイシス銀貨、1レミス金貨、
そして1、5セルキス青銅貨があり、物価は『パン一斤1アイシス』とよく例えられる。
これらの貨幣には表に皇帝、若しくは戦功者の肖像、裏にはソリティアなどユグドラシルの神や
精霊、
若しくは植物などの特産品が描かれることが多い。
因みにera3現在ではプレミア物である初版では全て表がテオゴニア大陸全図、
裏が聖剣エクスカリバーの肖像で統一され、色と形、大きさで区別されていた。
始めは初代皇帝
バルバロッサがテオゴニア大陸を統一した際、
後に財務経済省初代大臣に就任するアドレー・マクファーレンの進言を採り入れて制度化された。
しかし帝国最初期の混乱期にあって偽造が横行し、
特に金鉱が多くある北方山脈地域の異民族トレイオによる精巧な偽造貨幣の存在は
帝国政府にとって頭痛の種であった。
そこで注目されたのが、当時まだあまり知られていなかった
霊晶石の存在であった。
バルバロッサ帝は帝国各地の霊晶鉱脈の存在する場所に皇帝直轄の大規模な採掘所を設置し、
帝都から人員を派遣するとともに地元住民からも有志を募り、
十分な食事と衣服を提供することを条件に採掘に当たらせた。
監視は非常に厳密に行われたが、バルバロッサは不正さえしなければ十分快適に生活していけるよう
鉱員たちの生活環境を整備させていたため希望者が殺到し、抽選が行われるまでになった。
加えてバルバロッサは国内でも選りすぐりの錬金術師を帝都に集め、
偽造することが極めて難しい貨幣の研究を行った。
こうして完成し、改めて制度化されたのがこれらの貨幣であり、製造方法は極秘となっている。
またこの頃から霊晶石の軍事利用が始まり、
ユグドラシル帝国が魔術文明として大いに発展する足がかりとなったのである。
ノステレンペウムはその後ユグドラシル経済が円滑に循環していくよう調整を行う拠点とするために
帝都内に特別に設置された区画で、現在では経済のみならず勅令や議決に基づいた政務全般を行っている。
そのような経過から帝国の各地から様々な民族が陳情に訪れる他、大臣が各政策の承認を行う場所でもある。
なお画像の小型艦は首都防衛軍のFGW-337プルタルコス級魔導巡防砲艦で、
画像左から『リウィウス』『ユリアヌス』『ウェルギリウス』である。
最終更新:2022年08月29日 18:26