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ルーラー  ◆tHX1a.clL.


「教頭先生さよならー」

「はい、さようなら」

  元気な声が木霊する。
  さようなら、さようなら、さようなら。
  道行く生徒の皆が私に当たり前のように挨拶をし、私はそれに挨拶を返す。

「そうだ、教頭先生、これ落ちてました!」

  一人の少女が駆け寄ってきて、私にあるものを手渡す。
  それは、いずれかの学生のものであろう財布。
  後で元の持ち主に確認したところ、中身を手に加えられたということもなかったらしい。

  当たり前の光景。
  当たり前の風景。
  当たり前の学校生活。
  当たり前の秩序と平和が、ここにはある。
  全てのものがルールを尊び、当たり前のものとして守り、それらの枠組みの中で幸せを謳歌している。
  私は、目覚めて初めてその様子を目にした時心の底から思った。
  この世界はなんと美しいんだ、と。
  聖杯はなんと素晴らしい舞台を用意したんだ、と。

  私は知っている。人間がどこまで堕落するのかを。
  人間は一度踏み外せば、留まることなく極悪まで堕落していく。
  周囲の人間を次々に巻き込み、理性の及ばぬところまで堕ちていく。
  かつて私が務めていた名門と謳われた学園は、怠惰を貪り、淫奔にまみれ、無秩序と混沌によって支配されていた。
  ルールを守るものが嗤われ、善き者が虐げられ、陰口を叩かれていた。
  それはきっと人間の本質だ。欲にまみれ、善をあざ笑い、一時的な快楽へと逃避を続ける。
  この地も、そうであろう。
  誰かが道を踏み外せば、この乙女の箱庭も坂道を転がるリンゴのようにころころと極悪まで堕落していだろう。

  だからこそ。
  守護(まも)らねばならぬ。
  この秩序を。
  この平和を。
  この慈しむべき少女たちの日常を。

  誰にもこの乙女の箱庭たる聖杯戦争の舞台と、そこで行われる穢れなき聖杯戦争は壊させない。
  私、『ルーラー』こと野守隆一は、そのためにここに居る。

  そう思い、私は日記を開いた。

  ルーラーたる私の能力。
  それは『特殊ルール』の新設と、ルール違反者への罰則の実行。
  聖杯戦争にもとから用意されているルール以外に、独自の権限でルールを設ける事ができる。
  そして、二種のルールを守っていない人物に対して相応の罰則を与えることが出来る。

  日記の1ページ目の一番上と一番下に、こう記す。

    【コウソク】

    【これを破ったものは罰則の対象とする】

  そして、まずは一つ。
  これを加えておこう。  

    【1.聖杯戦争参加者は、ルーラーへの攻撃を禁ずる】

  これで私には、この聖杯戦争においてこのルールを破ったものには『罰則』を与える権利が発生する。
  次いで日記の一番後ろにこう記す。

    【通達】

  これで、聖杯戦争参加者が次に手に取る書面にこの文章が浮かび上がることになる。
  私は少々考え、こう記す。

<<聖杯戦争参加者の皆様、初めまして。私は、この聖杯戦争の裁定者であるルーラーのうちの一人だ。
 私には、今回の聖杯戦争に対して必要に応じてルールを新設する権利が与えられている。
 よって、その権限を持ってまず一つ、ルールを新設させて頂いた。
 『聖杯戦争参加者の、ルーラーへの攻撃の禁止』
 裁定者への攻撃は、ルール違反として私からの処罰の対象となる。以後注意して欲しい。
 以上で、本日の新設ルールの通達を終了する>>

  そこで一度間を置いて、一言付け加える。

<<なお、私は高等学校・教育指導室に居るので、聖杯戦争に関する疑問があった場合は気軽に訪れて欲しい。
 居ない場合は連絡先を残してくれれば折り返し連絡をしよう>>


  最後に【通達終了】と記して筆を置く。
  これで、よし。
  あとは聖杯戦争に合わせて柔軟に行動していこう。

  全ては、乙女の箱庭を穢させないために。
  この秩序と平和がつつがなく、永久に続くように。

【クラス】
ルーラー

【真名】
野守隆一@狂った教頭

【パラメーター】
ルーラー時   筋力:D 耐力:E 敏捷:E 魔力:E 幸運:A 宝具:A
バーサーカー時 筋力:B 耐力:B 敏捷:B 魔力:E 幸運:A 宝具:A

【属性】
秩序・善(秩序・狂)

【クラススキル】
正体特定:E
真名看破の派生スキル。彼が教頭として超有名女学園で働いていたことに由来するスキル。
このスキルを持つ者はサーヴァント・マスター問わず条件に合致する人物の正体を特定できる。
彼の場合、『対象が就学年齢(6~18歳)』かつ『対象が女性』である場合、確実にその真名を特定できる。
5歳以下、もしくは19歳以上に対しては発揮されないがその間の年代の女性であればマスター・サーヴァント問わず一目見るだけで名前を『思い出す』ことが出来る。

対魔力:―
存在しない。
その代わりにスキル:逆賊の誉れが存在する。

神明裁決:―
存在しない。
その代わりに、宝具『男子禁制乙女の園に、秩序と平和の花が舞う』が存在する。

【保有スキル】
精神汚染(秩):A
病的なまでに秩序に固執する。
仮に聖杯戦争のルールと彼の定めたルールに違反しようものなら、強権を執行してでもそれを正す。

逆賊の誉れ:A+
常に強いものの攻めを逃れて勝ち続けた逸話から来るスキル。
彼は自身のパラメータの宝具を除いた合計値(100)を基準として、それ以上のパラメータ値を持つサーヴァントからの攻撃に対して常に完全回避判定を行い、45%の確率で完全回避に成功する。
仮に必中の状態で放たれたとしても完全回避判定が出たならば完全回避が可能。ただし宝具に関しては対象の幸運値が自身の幸運値を上回っていた場合に限り失敗となる。
下記窮鼠の心得と合わせることで90%まで完全回避率を向上させることが出来る。

窮鼠の心得:E
一介の高校教諭でしかなく、その上ブランクのある身でありながら襲い掛かる父母から一切の攻撃を受けることなく彼ら100人を斬り殺した逸話から来るスキル。
Eランクではパラメータの向上はないが、窮地の際に回避行動の成功率を倍にする。

啓示:B
ルーラーとして呼び出された際に与えられたスキル。
違反者の存在をおおまかにではあるが察知する事ができる。

通達:E
ルーラーとして呼び出された際に与えられたスキル。
日記に書き込んだ文章を介して通達を行える。また、ルーラー同士での会話も可能。

【宝具】
『増え続ける秩序の鎖(コウソク)』
ランク:C 種別:運営 レンジ:― 最大捕捉:―
彼の生前の逸話がそのまま宝具になったもの。日記の形をしている。
彼は聖杯戦争に関するルールを一日に一つ、この日記に記入することで増やすことが出来る。
増やさないことも可能。ただし一日増やさず翌日二つ増やす、などは不可能。あくまで一日に一つ。
例えば『令呪の隠蔽不可』だったり、『指定エリアへの進入禁止』だったりと内容は自由。
そして仮に彼が『下着の着用の禁止』と記載すれば、マスターはそれに従う義務を負う。やったね!
そして、この新設のルールに従わなかったものは秩序を乱す違反者として下記宝具『乙女たちの箱庭に、秩序と平和の花が舞う』の対象となる。

なお、あくまでも『増え続ける秩序の鎖』による新設ルールは教頭ルーラー独自のルールであるため違反しても他のルーラーに見つかっても処罰の対象にはならない可能性がある。
それどころか他のルーラーは通達内容を知らない可能性もあるため、他のルーラーに対して「パンツ履くなとか馬鹿じゃねえの」とか言ったら可哀想な目をされる可能性もある。
そのため、このルーラーと出会わなければ新設ルールを守る必要はない。
このルールを違反しても啓示はもちろん行われない。新設ルールの違反に関しては教頭自ら発見する以外ない。


『乙女たちの箱庭に、秩序と平和の花が舞う(バッソク)』
ランク:A 種別:対人 レンジ:目視範囲内 最大捕捉:1
聖杯戦争のルール、もしくは彼が宝具によって新設した特殊ルールに違反した者に対して発動できる宝具。
彼はサーヴァントに対する強制力である令呪を持たない代わりに、自身の秩序の対象たりえる人物への強権としてこの宝具を持つ。
秩序の対象とされるのは『就学年齢の女子』、つまり6~18歳の女子である。
彼が違反を認識し、違反者の名前を特定し、違反者を目視した時点で発動が可能。相手が違反目的ではなく、ルール自体を知らなくても問題なく発動出来る。
違反者に対してルーラーの権限を持って回避不可能な相応の罰則を下すことが出来る。
それはマスターが持つ令呪の強制執行でもいいし、マスター自身への身体・魔力のハンディキャップの付与でもいい。
更にサーヴァントが同年代の少女だった場合、彼女もこの宝具の対象になる。
この宝具はルーラーのスキル:神明裁決の代わりに発動できるものであるため少女一人に付き二回までしか発動できない。


『狂った教頭』
ランク:E 種別:覚醒 レンジ:1 最大捕捉:100
彼が繰り広げた惨劇とその惨劇から生まれた都市伝説が融合して生まれた宝具。
ルーラーとしてのスキル・宝具を失う代わりにAランクの狂化を入手し、パラメータが大きく向上する。
ルーラーが何らかの原因からルーラーの任を最後まで全うできなかった場合に発動する。
彼はルーラーからバーサーカーへと変化し、目につく全ての『秩序違反』な少女に対して攻撃を開始する。
最大捕捉は彼の逸話たる百人斬りの夜(父兄100人殺し)から100人、たとえNPCだけだろうと100人の『秩序違反』な少女を殺せばこの宝具の発動は終わり、バーサーカーは消滅する。
バーサーカーの殺害でもこの宝具の停止は可能。

【weapon】
何の変哲もない木刀。
彼はこれで逃げ惑い抵抗する百人の父母を殺害したことや、警察機動隊と渡り合ったことがある。
木刀ではあるが教頭が振るえば相手を刺し殺すことが可能。つよぃ。

日記。
見た目は何の変哲もない日記。日々のあれこれや新しいルールの案やトレーニングメニューが書いてある。
実際は宝具とスキルの融合物。
宝具としての効果を発揮するのは彼の認識により【コウソク】【これを破ったものは罰則の対象とする】の間の文言のみ。
通達としての効果を発揮するのは彼の認識により【通達】【通達終了】の間の文言のみ。通達は参加者が次に手にとった紙に浮かび上がる仕様である。
他者が勝手に書き込むことは不可能。ただし、他ルーラーからの要請などがあった場合はこの日記の最新のページに赤マル囲いで書き込まれる。
これを破壊すればルールの追加は防げるが、そんなことする奴は厳罰対象である。

【人物背景】
白髪に眼鏡の初老の教頭。
いい教育者であろうとした男。
腐敗した学園が彼を秩序に狂わせた。

原作は蛇ノ道ハ蛇ソフトのアダルトゲーム『狂った教頭~断罪の学園~』。陵辱ゲーという枠組みで世に出されたバカゲー。
秩序と風紀の乱れた名門女学園を教頭が圧政とエロ校則によって正していくというゲーム。
あまり内容に触れるとネタバレになるので言えないが、幾つか必要そうな情報。
まず彼は基本的に超・善人である。本文中でも分かるように良い子ばかりなら絶対に狂わないだろう。
それと頭がいい。というより老獪というべきか。知略・策略、搦め手が得意である。
そして彼は常人レベルではかなり強い。複数人が武器を携えた百人を一方的に虐殺したり手練のボディガードを一方的にタコ殴りにしたり銃火器を武装した警察機動隊と渡り合ったりできる。
特に窮地に陥ると頭と感覚が冴え、敵の思惑や行動に対する読みの深さが段違いになる。野生の勘と持ち前の高い知能が噛み合うと言えばわかりやすいかもしれない。
あと、バッドエンドでは周囲のモブを皆殺しにするか大爆発するかなので、たぶんこの教頭も死ぬ時はそうなる。
原作のタイトルからも分かる通り、適性が一番高いのはバーサーカー。ルートによっては都市伝説として人の心に生き続ける正体不明の恐怖になっていたりもする。

【方針】
ルーラーの願いは一つ。
この街が、秩序と平和の保たれた乙女の箱庭であること。
この街が秩序の保たれた地である限り、彼は教育者たる自分を見失わない。
ルールも聖杯戦争の恙ない進行に必要なものを新設するだろうし、きちんと新設ルールの通達も行う。

教育指導室を拠点に活動を行う。通常は実体化して学校で高等学校の教頭として勤務。
他ルーラーからの要請や啓示があった場合は出向いて事実確認を行い、ルールを破っていれば宝具で罰する。
逆に言えば要請や啓示がなければずっと良い人、良いルーラー、良い教頭として原作よりも数段幸せに暮らしていくだろう。

参加者が見ればサーヴァントだとわかるが、クラス名が「ルーラー」と表記されるので襲われることはあまりない。
襲われた場合は裁定者への暴力行為とみなして強権を発動する。
何度も襲われるようだと次第に精神汚染された一面が出てきて、ルールや罰則を素っ頓狂なものに変えていく。

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最終更新:2015年04月20日 21:08