牧野エリ&バーサーカー ◆RzdEBf96bU
どう考えてもバッドエンドにしかならない。
◇◇◇
ある日神様は一つの双六ゲームを思いついた。
二人の駒が絶対不死身の進行役と協力して一人の少女とどっちが先にゴールできるか競う双六。
負けた駒は死にます。どっちもゴールできなかったら世界が滅びます。
VIPの少女は死ねません。途中でゲームはやめられません。
本気で頭のおかしい馬鹿げた双六ゲーム。
少女の心はすり減ってこんなゲーム嫌になってしまった。
ただ好きな先生と一緒に居たいだけなのに。
優しい少年に傷ついてほしくないだけなのに。
ふつうでいたいだけなのに。
そこで優しい神様は代わりに別のゲームを用意した。
一騎のサーヴァントと二人一組でほかのペアを蹴り落として聖杯を狙うバトルロワイヤル。
どうあがいても、少女は殺し合いから逃げられない。
◇◇◇
まるで時が止まったかのように静かな深夜の公園、街灯には羽虫が僅かな光に寄せられて集まっている。
街灯の下のベンチには無数の羽虫の死骸が張り付いている。
月明かりに照らされて、1人の少女がベンチに腰掛けているのがわずかに見えた。
少女の姿は酷く汚れており、あたりの暗闇より一層暗い眼をしていた。
「先生、先生…ッ!」
暗闇の中、少女は大好きな先生を呼ぶ。しかし誰も返事を返してはくれない。
彼女に優しくしてくれた悲観的な小説家の先生も、大嫌いな金髪のチャラ男もどこにもいない。
誰も少女を助けてはくれない。この世界で、乗除は一人ぼっちだった。
「バーサーカー…」
少女は自身に与えられたサーヴァントを呼んだ。
霊体化を解き、少女の目の前にバーサーカーは現れた。
そのバーサーカーはまるで鋼の竜であった。
青く透き通ったボディにオレンジ色のラインが走り、胸中の宝石が怪しく光っている。
ただ目の前にいるだけで少女は震えが止まらず、自分の生命が搾り取られる感覚を覚えた。
「バーサーカー、わたし…今まで何もできなかったの…大好きな人のために何にもできなかった…
わたしが何にも力を持っていない子供だったから…」
「グルルルルルルルルルル・・・・・・。」
少女はバーサーカに対して語り始めた。
バーサーカーは狂気に満ちた目で少女をじつと睨んでいる。
怖い。怖い。
少女は自身のサーヴァントに恐怖を抱きながらも、再び口を開いた。
「ここに来てからもずっと悩んでた。あなたがいれば力のない私でも聖杯を獲れるかもしれない。
双六ゲームから先生を助けられるかもしれない。ドラジェ君からお父さんがいなくならないかもしれない。
皆…しあわせになれるかもしれない。
でも、そうしたらきっと何人も死んで、死、死んじゃうかもって…ッわ…たしのせいで…」
言葉の末尾に至っては流れる涙のせいで途切れ途切れになってしまっていた。
人殺しは罪である。そのことはまだ幼い少女にもわかっていた。
先生を守るために殺意を抱いたことはあるが、まだ実際に人殺しをしたことはない。
その一線が、少女を立ち止まらせていた。
「でもね、バーサーカー。わたし思い出したんです。先生はどんなに傷ついても、わたしをずっと守っていてくれたことに。」
先生はわたしに温かいご飯をくれた。
先生は髑髏のマスクの男を倒して助けてくれた。
先生は殺人犯の罪を背負わされても、わたしを助けるって言ってくれた。
先生は鞠山からわたしを救い出してくれた。
先生はわたしが主人公の素敵な物語を書いてくれた。
先生はわたしに―――しあわせになってほしいって願ってくれた。
先生。先生。先生。先生。先生。先生。先生。先生。先生。
先生。先生。先生。先生。先生。先生。先生。先生。先生。
先生。先生。先生。先生。先生。先生。先生。先生。先生。
先生。先生。先生。先生。先生。先生。先生。先生。先生――――ッ!
「今まで先生にはたくさんの愛をもらったんです。だから今度は私が返す番。
そのためだったら、わたしは罪を背負える。人殺しだって…わたしはできる」
その小さな存在を動かすのは愛。
少女の愛は全て大好きな先生がため。
愛のためならば、少女は何でもできる。
世界だってきっと…変えられる。
「だからバーサーカーお願いします。あなたの力を…わたしにください。」
「グルルルルルルルルルル・・・・・・。」
バーサーカーは少女の請いに唸り声で返したが、その唸り声は決して合意の証ではなかった。
バーサーカーが望むのはただ一つ。
歴史の改変者の抹殺。ただそれだけである。
彼女を助けようという思いなど、何処にもなかった。
もし少女が歴史の改変を望むならば、たとえマスターであってもその使命は変わりはしない。
躊躇なくバーサーカーは少女を殺すだろう。
慈悲ぶかき思いなど、闇の果てに消え去ってしまった。
「待っててね先生…先生は、私がしあわせにするって決めたんですもの」
先生にはなんの気兼ねもなく笑っていてほしい。ただ、ハッピーエンドになってほしい。
胸に想いを刻み、少女―牧野エリは先生の笑顔を思い浮かべ、離れ離れになってしまった彼に向けて笑顔を作ってみた。
今にも壊れてしまいそうな、脆く、儚い笑顔だった。
背中の天使の羽が一枚、地面に舞い落ちた。
【クラス】
バーサーカー
【真名】
やみのディアルガ@ポケモン不思議のダンジョン空の探検隊
【パラメーター】
筋力A 耐久A+ 敏捷B 魔力A+ 幸運D 宝具A
【属性】
秩序・狂
【クラススキル】
狂化:A
筋力と耐久と魔力を2ランク、その他のパラメーターを1ランクアップさせるが、
理性の全てを奪われる。
【保有スキル】
時の守護者:E
じげんのとうで世界の時を守っていたポケモンであった。
しかし今は闇に包まれたことでその性質は汚染され、
歴史を変えようとするものを抹殺するだけの意思に成り果ててしまった。
本来はAランククラスのスキルであったが、狂化したことでそのランクが著しく低下してしまった。
歴史を変えようとするものを見つけた場合、優先的に攻撃する。
タイムパラドックスにより消滅したものをも呼び戻す力をも持っていたが、
サーヴァントとしての形に押し込められ、現在は他者の時間操作能力を無効にする程度にとどまっている。
神性:EX
神霊適性を持つかどうか。
世界の時を守る時の守護神でもあり、異なる世界の神話では、世界を作ったとされるアルセウスが身を分け創造した神のポケモンでもある
鋼・ドラゴンタイプ:B
鋼とドラゴンの属性を持つポケモンであることを示すスキル。
ノーマル、みず、くさ、でんき、どく、ひこう、むし、エスパー、いわ、ゴースト、あく、はがねの属性の攻撃に対し耐性を持つ
代わりに、ほのお、こおり、かくとう、じめん、ドラゴンの属性の攻撃に対しては追加ダメージを受ける。
また自身の放つはがね・ドラゴンタイプの技の威力に増加補正が与えられる
威圧感:C
バーサーカーに対して近接攻撃が行われるとき判定が行われ、稀に相手を怯ませて攻撃を失敗させる。
このスキルは精神耐性スキルで、対処可能。
プレッシャー:C
バーサーカーに攻撃を行ったときに消費する魔力の量が、本来消費されるはずの量の二倍となる。
【宝具】
『時の咆哮』
ランク:A 種別:対軍宝具 レンジ:1~30 最大捕捉:100
時が歪むほどのエネルギー波を放ち攻撃する。
ドラゴンタイプの属性を持ち、スキル鋼・ドラゴンタイプの威力補正を受ける。
使用後反動により、1ターンバーサーカーは動けなくなる。
『暗黒の未来』
ランク:B 種別:対界宝具 レンジ:- 最大補足
???
時限の塔が崩壊し、時の止まった暗黒の未来で生きたポケモンたちの心象風景を再現した固有結界。
永遠に時が止まった世界で、朝日も二度と昇らない暗い世界。
結界内では、あらゆる自然現象が発生しない。
風も吹かず、水は流れず、光も差さない、暗黒の世界。
ただし現在のマスターでは長い間固有結界を維持することはできず、最大で数十秒の発動が精々である。
【weapon】
ポケモンとして覚えているわざ。
【人物背景】
時元の塔にて『時』を守る番人だったが、時元の塔が崩れ始めた事により暴走。
やみのディアルガともいえる存在に成り果ててしまう。
未来世界で星の停止を迎えた後では、歴史を変えようとするものを始末する意志のみで動く。
星の停止の歴史を変えようとする主人公とジュプトルたちに刺客を差し向け排除しようとする。
【サーヴァントとしての願い】
歴史を変えようとするものの抹殺
【マスター】
牧野エリ@VANILLA FICTION
【マスターとしての願い】
先生をしあわせにする
【能力・技能】
ただの少女に知識も人脈も金も能力も技能もあるわけない。
本来の双六ゲームだったら、VIP扱いだったため骨が折れようが腕がもげようが死ぬことはなかったが、
今は参加者に格下げされたので、致命傷を負ったら普通に死ぬ。簡単に死ぬ。
【人物背景】
羽のついたリュックサックがトレードマークの寡黙な少女。
元は孤児院で暮らす少女であったが、友達とよく笑う普通の少女であった。
ある日、人類の存亡をかけた双六ゲームの一緒に双六のゴールを目指すパートナーに任命される。
小説家佐藤忍に会うまで二人ほど別のパートナーと行動していたが、虐待を受け続け精神がすり減ってしまう。
佐藤に人間として当たり前の施しを受けたことで彼を先生と呼び、想い慕う。
しかしもう一方の駒である刑事鞠山雪彦にその身を囚われる。
佐藤の敵である鞠山を警戒していたが、彼にも息子ドラジェがあり死ぬわけにはいかないことを知る。
誰も幸せにならない双六に絶望し自ら命を絶とうとするも、自分がどうあがこうが双六の進行するうちは
死ねないことを知る。そして世界を滅ぼすのは他ならない自分自身であるということを知らされる。
【方針】
どんな手を使ってでも聖杯を獲る
ただし策に優れているわけでもない上に、バーサーカーの燃費は非常に悪く一戦交えただけでエリは命の危険が伴う。
最終更新:2015年04月20日 21:09