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もう聖杯しか見えてない ◆zzpohGTsas


 まったく、全てが不愉快であると言わざるを得ない。

 彼女の周りを取り巻く全ての環境は、今の彼女にとって真実のものではなかった。
彼女が今住んでいる某都市の1K安アパートも、某都を所在地とする公立大学に入学した一年生と言う社会的肩書も、
マンツーマン形式で小~中学生の子供に勉強を教える、市内の学習塾にアルバイトとして働いていると身分も。
全てが全て、演じろと言われるがままに演じている、紛い物の境遇だった。

 自分の今の生活が、本来のそれでない事に気付いたのは、一昨日の事。
いつものように学習塾に足を運び、受け持っている子供に勉強を教えている時に、急激な違和感を覚えたのである。
違和感の正体を探りながら行った勉強指導は散漫その物で、珍しく塾長に注意されてしまった。その時は素直に謝罪したが、それでも違和感が消えない。
喉に小骨が引っかかるが如きこの違和感は、一体全体何だと言うのだ。
そう考えるうちに、根源的な問題提起――何故自分は此処で勉強を教えているのか、と考えた瞬間、全てを思い出した。
アパートに戻る際の、人通りの少ない小道での出来事であった。

 彼女は聖杯戦争の参加者だった。
聖杯、西欧の地に端を発する一大宗教の開祖が、死の間際にワインを飲むのに使用した杯であるとも、はたまた磔刑にされた開祖から滴り落ちた血液を受け止めた杯であるとも言われているものだ。
聖杯戦争とはそんな聖遺物を求めて不特定多数の参加者達が争い、殺し合い、最後まで生き残った参加者には、その暁として聖杯を手に入れる事が出来る。
この世界に於いて聖杯とは、あらゆる願いを叶える万能の願望器。成程、確かに求めるに値する代物なのかも知れない。
だが悪趣味である。願いを叶えると言う奇跡をダシに、人間同士を殺させ合うなど、海の彼方の一神教の神は血生臭い儀式が好みのようだ。
――無論、本気で神がこのような事を願っているとは彼女は考えもしていなかった。これは神の意思ではない。
神以外の何かの思惑を、感じざるを得なかった。でなければ、此処まで複雑に悪意の絡まり合った計画を、考え付く訳がない。

 聖杯戦争はサーヴァントと呼ばれる存在と勝ち抜く戦いである。
サーヴァント、奴隷を意味する単語であるか、この催しの中では、意味合いが全く異なってくる。 
奴隷としての側面は確かにあるが、それは彼女の左手に刻まれた、サーヴァントに対する絶対命令権である『令呪』がある限りの話だ。
令呪とは即ちサーヴァントに対する手綱。その手綱を失った場合、気性の荒いサーヴァントであれば容赦なく、操り手に牙を向く。
つまりサーヴァントとは、どちらかと言えば仲間、と言う意味合いが強い言葉なのである。
ではそのサーヴァントとはどう言った存在なのか、と言えば、諸人の信仰や想念の結晶、人間が憧れ、理想の存在として来た偉人や英雄、
幻想や御伽噺の中での存在が具現化したもの。つまり、英霊と呼ばれる類の存在が殆どであるらしい。
例え英霊でなくとも、歴史に名を刻んだ存在や、並ならぬ存在感を持っていた存在なら、英雄と全く真逆の存在であろうとも、この聖杯戦争に呼ばれうる。
そう言うものらしい。狐狸妖怪の類も、呼ばれる事があるのだろうか。彼女はそんな事を考えていた。

 ――では、自分の呼び出したサーヴァントは、『何だ』?
諸人の信仰や想念の結晶? 撞着やら畏怖やらを一挙に集めた、偉人か、英雄か、猛将か?
万の軍勢を蹴散らし、竜を斃し、魔王を滅ぼした、御伽噺の中での存在か? いやはたまた、世界を恐怖のどん底に落とせしめた魔王なのか?


 断じて違うだろうと、彼女は考えていた。
何故ならばその存在は――――――――――――










「カンノミホ……(判読不能)」










 ――――――――――クッソ汚い、ブサイクな男性であったからである。


 目線の前で佇むこの男は、何なのだろうか。しかもくさい。
男性としては平均的な身長、一般人でもそこそこ鍛えれば到達可能な範囲の筋肉量と体格、少し日焼けした浅黒い肌。
身体中の至る所にポツポツと出来たホクロに、シミ。自分の身体に自信があるのかは知らないが、
何故この男はボクサー型のパンツだけを着用し、それ以外の何も身につけてないのか。
極め付けが、その顔。贔屓目に見れば、愛想の良さそうな。贔屓をなくして見れば、何処となく小憎たらしく、人をイラつかせるような顔立ち。
不細工かどうかと言われれば、そうでもないのかもしれないが、意識が、脳髄が。
強制的に「この男は不細工である」と認識させてしまう様な雰囲気を醸し出していた。くささの原因は、その雰囲気のせいか?

 ――……これは英霊なのか?――

 彼女でなくても、そう思うに相違ないだろう。
目の前のサーヴァントからは、優れた戦士が放つ気魄や凄味も、英雄偉人と呼ばれる存在が放つような神韻も、御伽噺の中の住人が醸し出す神秘さも感じられない。
市井を漁れば掃いて捨てる程見つかりそうな一般的な空気しか、この男からは感じられない。外れクジ、そんな単語が頭をよぎる。

 このような男と、こんな馬鹿げた戦争を潜り抜けねばならないなど、頭が痛くなる。おまけにこの男、くさい。
夢なら覚めろと何度思った事か。しかし、全てが現実だった。
座布団に座った時の感触も、喉にぶつかるチューハイの感覚も、適度に身体を廻るアルコールも。嘘ではない。全て真実のそれだった。
だから、彼女、上白沢慧音は思わざるを得ないのだ。『全く、すべてが不愉快だ』……と。

「KIN、夜中腹減んないすか?」

「減らない。先程食べたのを見ただろう。と言うより、お前はサーヴァントだから食事は不要の筈だろう」

「クゥ~ン……」

 子犬のような鳴き声を上げて拗ねはじめる彼女のサーヴァント。
茶目っ気のつもりなのだろうか。生憎と、全く可愛らしくもないし、憎たらしさだけが増長されてしまうだけだ。
可愛げのつもりが今の発言ならば、今すぐにでも令呪を使って自害させてやりたい気分である。

 意外な事にこのサーヴァント、性能自体はどうしようもない程低い、と言う訳ではない。
幸運が致命的に低く、魔力が平均以下である事を除けば、宝具も強く、白兵戦もそれなりにこなせるサーヴァントだ。
だが問題は、彼のクラスがアヴェンジャー、つまり聖杯戦争の定石から外れたクラスであり、定まった使用法の確立してないクラスであると言う事だった。
おまけに宝具が強いとは言ったが、同時にクセとアクも強い為に、その運用には並ならぬ工夫が必要になる。
聖杯戦争は当然の事、殺し合いの経験すら満足にない慧音では、不安要素しかない。

「固くなってんぜ?」

 と、得意げに口にするアヴェンジャー。言葉は軽いが、口調は少しだけマスターを気遣っている。
緊張している事を指摘しているのだろう。微かだが、チューハイを持つ手が震えているのに今更気付いた。
例え目の前のサーヴァント/相棒がアヴェンジャーではなく、最優のクラスであるセイバーだったとしても、身震いしていたかも知れない。
命の奪い合い、しかも生き残れるのはただ一人だけなのだ。そうなってしまうのも、無理もない事だった。

「なあ、アヴェンジャー」

「はい」

「そろそろお前の真名を――」

「ないです(食い気味)」

 これである。
このサーヴァントは基本的には、命令に忠実なタイプである。
霊体化しろと言えば普通にしてくれる上に、大人しくしていろと言えば普通に黙っていてくれる。
彼と出会って二日程が経過したが、目立った命令無視の覚えはない。霊体化していてもくさいと言う点は残るが、従順な点は高評価だ。
だがそんな彼でも、一つだけ譲れないラインと言うものがあった。真名、つまり本名である。こればかりは、出会ってから今日に至るまで、全く教えてくれないのだ。
真名解放を必要とする宝具を持たない事がせめてもの救いだが、知っていれば何かしらの作戦も立てられる為、聞いておく事は無駄ではない。
こう言ったメリットを懇切丁寧に教えても、この男は譲歩しなかった。慧音がどれだけ説得しても、教えてくれない。
名前の為だけに令呪を消費するのも馬鹿らしい。結局今も、アヴェンジャーには真名の黙秘を貫かれているのであった。

 ――変な所で、扱い難いし意固地だな……――

 ふぅ、と一息吐いた後で、残りのチューハイを一気に飲み干す慧音。
今後どう振る舞おうか考えていた彼女だったが、ふと、ある事に気づいた。アヴェンジャーを呼び出してから2日あまり。
考えてみれば、この事を聞いていなかった。


「アヴェンジャー」
慧音が訊ねる。その事柄を知るべく、彼女は言葉を続けた。

「お前に願いはないのか。聖杯にかける、願いだぞ」

 これを訊ねるのを、間抜けな話だが、すっかり失念していた。
万能の願望器である聖杯を廻って戦う場に、サーヴァントとして呼び出されたのだ。何かしらの願いを抱いている、とみるのが自然な向きだろう。
慧音にはこれと言って叶えるべき願いは抱いていないが、目の前の、如何にも俗物的な風貌をした男の事だ。何かしら叶えたい欲の一つ二つはあるだろう。
尤も、自らの名前や来歴すら明かさないアヴェンジャーの事。そう簡単に口にしてくれるとは、慧音は思っていない。
アヴェンジャーが見せるだろう反応から、願いの有無だけでも、知っておきたいのである。

「……ありますあります」

 なんとアヴェンジャーは願いを肯定した。
どうせ黙秘を貫かれるだろうと思っていた慧音は、思わず面食らってしまった。

「どんな願いを、お前は抱いているのだ」

 流石に此処まで踏み込んだ質問には、答えて来ないだろう。解っていて、重ねて問い質してみたのだ。
そして――

「――先ずうちさぁ……殺したい奴、いるんだけど……」

 この男が抱く闇の一端を、垣間見た。慧音の瞳が、驚きに剥かれる。

 今更ながら、漸く理解してしまった。この男のクラスが、『アヴェンジャー』であった、と言う事に。
言葉を発する時のアヴェンジャーの顔は、まさに『復讐者』の名に恥じぬ、怒りと憎悪に満ちたそれであった……。







                                ――きたない――

 汚くない。

                                ――くさそう――

 ちゃんと風呂には毎日入ってる。

                                ――ブサイク――

 自分ではそうは思ってない。

                               ――枕がデカすぎる――

 何でそんな事で批判されなくちゃならないんだ。

                              ――顔と声があってない――

 俺でも気にしてる事を言うんじゃない。

                               ――喘ぎ声が不愉快――

 男が掘られてあげる声なんて大体そんなもんだろ!!

                            ――睡眠薬を混入させる手口が狡猾――

 あれは監督の台本に書かれてた通りの事だから俺に罪はないだろ。

                               ――アドリブがうざい――

 少しでもリアリティを出そうと思っただけだ。

                              ――  鈴  木  福  ――

 誰だよ。

                              ――脱糞する姿が最高に汚い――

 そんなもん誰だってそうだろ……。

                               ――がんばれ がんばれ――

 何を応援してるんですかね……?

                           ――24歳の学生の身分でホモビに出るな――

 ……ごめんなさい。

 数え切れない程の誹謗中傷、誹りの言葉に悪罵の言葉を浴びせかけられ続けた。
自分が生前、大した事をしていなかった事も、歴史に残るような大悪事を犯した記憶も、アヴェンジャーには全くない。
ただ、ホモビデオに出演しただけ。それだけでこの男は、日本国におけるA級戦犯や、ヒトラーにも匹敵、或いは、
彼らが裸足で逃げ出す様な謂れのない中傷を浴びせられ続けた。

 その様子を面白がるように、身に覚えのない馬鹿げた逸話や、ゴシップ、英雄譚や冒険譚を付け加えさせれた結果、
彼はサーヴァントとして呼ばれるうる存在にまで昇華されてしまった。この様な経緯で高次の存在となった人類は、歴史上彼をこの男をおいて他にいるまい。

 何故自分だったんだ、と考える事は幾度もあった。頼むから止めてくれと思う事など、その何倍だったか。
彼は無力であった。彼のゴシップは際限なく広がり続け、日本国内だけでなく、中国にまで波及するに至った。
自分のスキャンダルがアジア中に広がってしまう可能性も、いよいよ笑い話で済まされなくなってきている。
淫夢も終わりだなと言われ続けて久しいが、未だに滅ばず存続しているその様は、見ていて絶望する。
先行きに全く明るい展望がないのである。頼むから、自分を放っておいてほしい。そして、大人しく眠らせていて欲しい。

 ――だから…………

「(やっぱ勝ち取るしかないんすねぇ……)」

 本当の魂の安息の為に、アヴェンジャーは、マスターである上白沢慧音と共に戦うのである。
自分の安息を面白半分で邪魔をし続ける存在を、この世からなかった事にすると言う願いの為に。
自分がポルノビデオに出演していたと言う事実や痕跡を、完全に抹消する為に。

 アヴェンジャーを動かす感情は、極めて純粋な殺意と、安息を求める切実さなのだった。







【クラス】

アヴェンジャー


【真名】

無銘(24歳の学生)@真夏の夜の淫夢
(真名解放は役名で足りる)

【ステータス】

筋力C 耐久C 敏捷C 魔力D 幸運E- 宝具EX

【属性】

中立・中庸

【クラススキル】

復讐者:C
己の復讐に縁があるものと対峙した際、筋力・耐久のパラメーターがワンランクアップする。
アヴェンジャーの場合は、『自分がホモビデオに出演していた』と言う事実を知っている者と対峙した際に、このスキルが発動する。

【保有スキル】

無覚の功罪:EX
――ホモビに出ただけで世界を救う男/惨めに殺される男。
たった一度の迂闊な行いで、全く身に覚えのない冒険譚や英雄譚、喜劇に悲劇に転落劇、武勲や逸話などと言ったエピソードが付け足されて行った事に由来する。
元々アヴェンジャーは本当に何の変哲もないただの人間だったが、後世の人間が彼のキャラクターを次々と付加させて行った結果、
整合性もなければまとまりもない何者かへと変貌してしまった。ランク相当の無辜の怪物及びその反対のスキルを保有する複雑なスキル。

真名秘匿:EX
真名及び過去に何をしていたかと言う事の露呈を防ぐスキル。ランクEXはあらゆる宝具やスキルは当然の事、魔法を用いたとしてもその素性が割れる事はない。
何万人にも届こうかと言う人間にその醜態やスキャンダルを目の当たりにされ、拡散され続けたにもかかわらず、本名は当然の事、
目撃談すら見つからなかったと言うエピソードに由来する。
アヴェンジャーにとっては最後の心の拠所となっているスキルであり、彼は自らの素性が明かされる事を何よりも恐れている。

淫夢の住人:A+
現在進行形でネットの文化のみならず、現実世界の文化をも侵食し続ける現代のガン細胞、真夏の夜の淫夢に登場する人物かどうか。
ランクA+はそのジャンルの中で特に著名かつ有名な人物であり、事情を知らない一般人にまで、使用していた語録が知れ渡っているレベル。
Bランク相当の戦闘続行と仕切り直しを内包したスキル。元々カートゥーンテイストの強い創作体系の為、防御向けのスキルが揃う。

天性の肉体(大嘘):B-
ステロイドで獲得した偽りのボディ。筋力、耐久、敏捷をワンランクアップさせるが、戦闘開始から数分程度で元のランクに低下する。
そもそもアヴェンジャーの肉体は常人が鍛えれば達成可能であるのだが、後世の人間が『これはステロイドで得た身体である』と根拠もないのに断定。
結果、獲得したスキルである。ちなみにアヴェンジャーの自己申告によれば、彼は水泳とトレーニングを行っていたそうである。

魔力放出(睡眠薬):C
魔力を消費して両手から睡眠薬をサーッ!!(迫真)と散布する。
アヴェンジャーの散布する睡眠薬は医薬品とは思えない程効き目が早く、耐性のない存在は良くて数分、最悪一分弱で相手は昏睡する。
当然アヴェンジャーの元となった人間にそんな奇天烈な能力はなかったのだが、これも彼がホモビデオに出演した際、
小道具の睡眠薬を用いた演技があまりにも面白かったから付与されたスキルである。
ちなみにアヴェンジャーの散布する睡眠薬は通称ホモコロリと言う。


【宝具】

『演じて見せた四ツの道筋(迫真の演技)』
ランク:B 種別:対人宝具 レンジ:1~10 最大補足:1~5
アヴェンジャーが過去にホモビデオ内で演じて来た四人のキャラクターをそのまま再現(演じる)する能力。
演じられるキャラクターは、水泳部の田所、空手部の鈴木、全身に銀粉を塗りたくりゴーグルを被ったサイボーグ風のサイクロップス先輩、
そしてアヴェンジャーを象徴する二十四歳の学生である。
水泳部の田所の場合は魔力放出(睡眠薬)がAランク相当に跳ね上がり、空手部の鈴木の場合は天性の肉体のデメリットなしに、
筋力・耐久・敏捷のランクがワンランクアップ。更にCランク相当の心眼と勇猛を獲得。
サイクロップス先輩はレーザーによる遠距離攻撃が可能になり、Cランク相当の矢避けの加護を獲得する。
普段は二十四歳の学生の姿で活動しており、この状態が通常のアヴェンジャーの状態。
だがこの宝具の真価は、それぞれのキャラクターを演じている間にアヴェンジャーを殺したとしても、
殺せるのは『その時に演じていたキャラクター』だけであり、アヴェンジャー本体は殺せないと言う点。
そして、殺されたキャラクターは聖杯戦争中二度と演じる事が出来ない。つまり、アヴェンジャーを確実に葬るには都合『四回彼を殺さなくてはならない』のである。

『万華鏡の如くに変わる顔(怪人二十面相)』
ランク:C 種別:対人宝具 レンジ:アヴェンジャーの顔を認識出来る距離 最大補足:アヴェンジャーの顔を認識出来る人数
アヴェンジャーの持つもう一つの側面が宝具となったもの。
アヴェンジャーは同じ相手に二度三度顔を見られても、相手はそれをアヴェンジャーと認識出来なくなる宝具。
彼が前に戦ったサーヴァントであると認識するには、Cランク相当の直感或いは千里眼等の、見識に関わる宝具やスキルが必要。
彼はその時々、しかも同じビデオの中に於いてすら、『顔』が全く違う時があると言うエピソードに由来する。
その種類は数多く、某天才子役、金メダルを獲得した某水泳選手、某NONA REEVESのボーカル、某サッカー選手、某女性声優等々。
ある意味で彼が振り撒いて来た風評被害の象徴でもある。

『野獣の咆哮(世界で最も聞かれたイキ声)』
ランク:C+++ 種別:対軍宝具 レンジ:10~50 最大補足:100
世界で最も絶頂の様子を見られ続けた来たポルノ男優。そのエピソードが宝具となったもの。
一度聴いたら二度と忘れる事が出来ない独特の声で絶頂の雄叫びを上げる宝具で、耳にした者は凄まじい不快感を得、更に初回に限り1ターン行動が不可能となる。
また対魔力や精神的な防御手段を持たない者は15ターン程の間Eランク相当の精神汚染を得、行動に支障を来たす。
魔力を用いて声帯を強化、或いは令呪一区画消費する事で高い威力を誇る音響攻撃として転用する事が出来る。
そして、『演じて見せた四ツの道筋』でキャラクターを『水泳部の田所』にした上で、
真名解放、そして令呪一区画消費と言うプロセスを経る事で、指向性の衝撃波を伴い、
Aランク相当の対軍宝具に匹敵するダメージを与える音響兵器に活用する事が出来る。


『真理に至れ野獣の正体(新説野獣先輩シリーズ)』
ランク:E-~A+++++ 種別:対自宝具 レンジ:1 最大補足:1
これだけ名の知れ渡ったアヴェンジャーであるにも関わらず、全く足取りも素性も掴めない彼の神秘性が宝具となったもの。
今も生きているのでは、まだ学生をやっている、死亡した、タイムスリップしているなど実に様々な憶測が飛び交っているが、
『そう言った状況なら野獣先輩は何にでもなれるのでは?』と言う小学生並の理論が、この宝具の骨子となっている。
宝具の真相は、『何者でもないのなら何者にでもしても良い』と言う呪いそのもの。
宝具の発動の条件は、幾つかの仮説を立てる事。その仮説はどんなに稚拙でガバガバでも構わなく、最悪一つだけでも良い。
宝具を発動させるとアヴェンジャーは元の浅黒い肌をした男性の姿から、ありとあらゆるもの、つまり『森羅万象』何にでもその姿を変えさせる事が出来る。
惑星や恒星と言った天体レベルの物質から、インフルエンザやエイズのウィルス、大統領専用車両から銃器。
果ては、本来アヴェンジャーの世界に存在しなかった筈の二次創作のキャラクターまで。何にでもアヴェンジャーは姿を変える事が出来る。
立てた仮説の数やその矛盾のなさに比例して、消費する魔力や変身に掛かる時間が最適化され、極論を言えば仮説が多ければ多い程完璧な精度でこの宝具を発動出来る。
立証した説をそれぞれストックする事で、アヴェンジャーはノータイムで変身を実行可能とし、立て続けに説を入れ替えて攻撃させると言う方法も可能。
宝具の発動には一切の魔力を必要としないが、宝具を発動した状態を維持しようとすると魔力が消費する。
そして、元々のアヴェンジャーから余りにも遠い概念、遠い存在に変身、それを維持しようとした場合は魔力の消費量が倍加。
惑星規模のものに変身しようものなら、一瞬で魔力が枯渇する。更になんにでも変身出来るとは言ったが、
それはあくまでも『マスターが今まで見聞して来た』ものの範囲の中での話であり、既知の範囲外の森羅万象については、この宝具は発動しない。

【weapon】

迫真空手:
アヴェンジャーの元居た世界で著名な空手の流派であった、極真カラテをもじった架空の流派。
その修行は恐ろしく厳しいが、鍛え上げる事で893秒の間に地球を114514回も泳いで周回出来るらしい。これもうわかんねぇな。

【人物背景】

彼に関する来歴は、一切謎に包まれている。
何処の生まれで何と言う本名なのかと言う事は当然の事、最終学歴は大学なのか高校なのか、何の仕事に就いているのか、家族構成は、いやそもそも生きているのか?
ビデオの中に記録されている、24歳の学生と言うデータと、身長170cmの体重65キロと言う情報すらも、自己申告の為に確かめようがない。
――様々な嘘や根も葉もない噂、悪意ある情報や憶測が飛び交う彼の情報の中で、真実があるとすれば、彼はホモビデオに出演したと言う事。
そして、ある一人の野球選手の犯したたった一度の過ちさえなければ、彼、引いては真夏の夜の淫夢のキャラクター達も馬鹿にされなかった、と言う事だけである。

【サーヴァントとしての願い】

自らがホモビデオに出ていたと言う事実を知って居る者、また、自らの境遇をネタにし続ける全存在の消滅

【基本戦術、方針、運用法】
近接戦闘もこなせるサーヴァントであるが、機を待ち、逃げに徹する事を主軸とする。
平時に兎に角、『真理に至れ野獣の正体』で過程を立てて行き、新説のストックを常備。
格上のサーヴァントと交戦し、危機に陥った場合でも、淫夢の住人スキルの影響で、しぶとく生き残る事も可能。
三騎士として運用するのも中途半端な為、必然的に、『待ち』の戦い方を主軸に据える必要があるサーヴァント。






【マスター】

上白沢慧音@東方Project

【マスターとしての願い】

元の世界に帰りたい。

【weapon】

【能力・技能】

歴史を食べる程度の能力:
幻想種である白澤とのハーフである慧音が平常時に行使する事が出来る能力。
相手の存在をなかった事にする能力、と言うよりは、ある存在が現在に至るまでの過程、つまり過去の存在を少しボカし、
実際の現実を見え難くする、と言うのが能力の真相である。
その為能力を使ってボカした現実は、ボカされただけで確かに世界に存在している。解除は慧音の任意、或いは彼女が倒された時である。
本来ならば彼女に備わった固有能力の為魔力の消費はないのだが、聖杯戦争に際しては、能力の行使の際には魔力の消費を必要とする。

白澤化:
先述の通り彼女は中国の幻想種である白澤と人間とのハーフであるが、平時は普通の人間である。
が、満月の夜の時に限り、彼女は正真正銘本物の白澤へと変貌、頭部から角も生える。
純粋な妖怪と化した彼女は人間時を遥かに超える妖力と身体能力を発揮。また、普段から行使出来る『歴史を食べる程度の能力』が進化。
『歴史を創る程度の能力』に変化する。この能力を実際に扱うシーンは今のところ存在しないが、
どちらにしても慧音が今いる舞台が聖杯戦争のそれである限り、相手の存在をなかった事にすると言う事は出来ない。
この能力で出来る事があるとすれば、Aランク相当の『真名看破』スキルを行使出来ると言う事。
但しアヴェンジャーの真名秘匿ランクは、慧音の看破スキルを大きく上回る為、彼の真名を割らせる事はやはり出来ない。

各種スペルカード:
彼女がもと居た幻想郷ではスペルカードルールと呼ばれる、弾幕を展開して戦う戦法が主流であった。
慧音もまたその戦い方に造詣が深く、弾幕の展開を得意とする。

【人物背景】

幻想郷の人里の寺子屋で、子供達に勉強を教えている女性。
教師として活動している傍ら、その能力を使って、歴史の編纂作業を行っている。得意とする科目はやはり歴史であると言う。
妖怪退治も時と場合によっては行っているらしく、里の人間からは頼れる才女として通っているが、その戦闘能力の高さは、
身体の半分が白澤のものであると言う事実に由来している事を知っている者は、数少ない。
月に1度の満月の際に、慧音は完全に白澤化する為、この時は人里を離れた場所で、平時は使う事の出来ない能力を利用し、
歴史の編纂作業にさらに力を入れているのだと言う。

【方針】

人殺しには乗り気じゃない。さしあたっては、様子見である。

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最終更新:2015年04月20日 20:50