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水瀬伊織&バーサーカー ◆KQwctnrg6E



 やあ諸君! 長らくお待たせした!
 ……え、待ってなどいない? ていうかお前誰? はっはっは、面白い冗談だね。
 しかし私は英雄! 求められる限りは何度でも名乗ろう。

 あるときは新聞記者に身をやつし、一度事件が起きれば赤いバンダナをたなびかせ飛んでゆく。
 スプレンディド! 英雄スプレンディド、それが私だ!

 今日は聖杯戦争などという大事件に巻き込まれてしまったようだ。
 しかし私はいかなる時もヒーロー! 事件とあらばそれを解決し人を助けるのが我が使命!
 くわえてサーヴァントとして召喚された私は、守護すべきマスターもいる。
 寝ぼけている暇など全くないな! さあヒーロースプレンディドの英雄戦記をとくとご覧あれ!





◇     ◇     ◇




「……ドッキリだったら考えた奴ぶっ飛ばしてやるわ……」

 水瀬伊織はひどく困惑していた。
 偽りの世界についてはいい。良くはないけど、現実として自分の中では整理がついた。
 聖杯戦争もいい。いや、これも良くはないけど「知識」として自分の中では把握は終わっている。

 最大の問題はこの、自らの召使(サーヴァント)である水色のモモンガであった。
 まず悪いことに彼がバーサーカー、狂戦士のクラスであること。己の狂気のままに暴走する、ある意味最悪の手札であった。
 はじめに会話が成立した時こそ安心しかけたものの、彼が己の正義に狂ってまともな意思疎通が不可能っぽいと知ってまず伊織は嘆いた。
 そして彼の力をある程度把握した所で、彼を狂気のままに放っておいたら大惨事を迎える事も目下の悩みのタネだった。



「何が悲しくてこの伊織ちゃんが、喋るアバレモモンガの世話なんかしなきゃならないのよ!
 こんなの、戦争どころじゃないじゃない!」

 伊織に積極的に殺しを承諾の上で聖杯戦争に臨む意志こそなかったものの、既にその儚い良心はバーサーカーを引いた時点で踏みにじられたも同然だった。
 よりにもよって正義を為すヒーローを名乗ってる奴こそがバーサーカーであったことが痛烈な皮肉になっていて、余計不快である。

「HAHAHA、イオリ。何をそんなに色めきだっているんだい? 君はアイドルなんだろう、小じわが出来てしまうよ」
「余計なお世話よ! 誰のせいだと思ってんのよ!
 っていうか普通にくつろいでるんじゃないわよ! 大体何よそのメガネ! スーパーマンか!」
「YES! 私は知っての通りのスーパーマン、そしてスーパーヒーロースプレンディドさ!」

 苛立ちのままにツッコミ返すも当然会話にはならなかった。
 こんな事だったら会話すら出来ないバーサーカーの方が幾許かマシだったと心から痛感していた。

 今だってなお、聖杯戦争の事とかこの世界にもある765プロの事だとか、そこにいる友人やプロデューサーの事だとか、彼らが偽物らしい事だとか。
 考える事や不安な事は山積みだというのにそれに加えてこの狂英雄である。

「それでイオリは何をしているんだい? 戦争はもう始まっているのだろう。早くヒーロー活動を始めたいんだが」
「私はヒーローの付き人じゃないのよ! というかこっちだって何したらいいかわかんないってのにああもう……」

 伊織はもはや奴との会話を打ち切る事に決めた。
 バーサーカーは残念そうにこそしているが、機嫌を損ねて暴れる訳ではないのが勿怪の幸いである。
 狂っていてもそこは自称ヒーロー、というのがギリギリのラインでプラスになっているらしい。

 しかし沈黙した伊織は結局のところ、聖杯戦争に対するスタンスを決められなかった。
 願いの叶う願望機と言われても、それを巡った戦争と言っても、あくまでそれまではただの少女だったのだ。

「……とりあえず、やよいたちに合ってみようかしら……もしかしたらあっちも記憶を取り戻せるかもしれないし……」

 仮に偽物だったとしても、彼らは伊織の友人で、仲間で、同僚である。実は本物である可能性だってある。
 どちらであったとしても、伊織にとり大切な存在であることに変わりはなかった。
 そして伊織は額を抑える。背後ではバーサーカーが、どこから取り出したのかハンモックを張って楽しそうに揺れているのだった。



【クラス】
バーサーカー

【真名】
スプレンディド@Happy Tree Friends

【パラメーター】
筋力A 耐久B 敏俊A 魔力B 幸運E 宝具A

【属性】
秩序・善

【クラススキル】
狂化:EX
パラメータをランクアップさせるが、理性の大半を失われる。
狂化を受けてもスプレンディドは会話をする事は出来るが、
思考が独善的な正義感と英雄観で締められているため実質的に意思疎通は不可能である。


【保有スキル】

戦闘続行:A
 往生際が悪い。
 瀕死の傷でも戦闘を可能とし、決定的な致命傷を受けない限り生き延びる。
 元の世界において、耐久力の無い住民たちの中で群を抜いた生物離れの耐久力を誇る。

勇猛:A
 威圧・混乱・幻惑といった精神干渉を無効化する能力。
 また、格闘ダメージを向上させる効果もある。
 自身を英雄として定義しているが故の勇猛であり、他者から見れば「蛮勇」に等しい。

変装:C
 変装の技術。
 Cランクなら、人間であれば親しい者でも騙し通せるレベルで変装できる。
 ヒーローとは普段、正体を隠すため変装するもの……らしい。

飛行:A
 飛行能力。空を高速かつ自由自在に飛行することが可能。
 ただし彼のトラブル体質のため、誰かと一緒に飛ぶと事故る可能性が非常に高い。



【宝具】

『絶対正義の英雄戦記』(スプレンディッド・サガ)
ランク:A 種別:対人宝具 レンジ:1~50 最大補足人数:1~10
バーサーカーの英雄としての実力を開放する宝具。
空を自由自在に高速で飛び、目からレーザーを出して、大声は人間なら容易く粉砕する。
岩を軽々持ち上げるような怪力は勿論のこと、強靭な肉体を誇り並の攻撃では膝をつけることすら至難となる。
これらの能力はバーサーカーが「ヒーロー」としての行いに調子に乗っているほど性能が上昇する。
つまり気分次第の宝具であり、燃費が軽く開放が容易い代償として安定性に疑問がある能力である。
それでも彼がヒーローとして満足していれば、その膨大な魔力と強大な力はまさしく一騎当千のものである。

『封勇の種』(クリプト・ナッツ)
ランク:C 種別:対人宝具 レンジ:1~10 最大補足人数:30人
箱に封じられた光る種。
バーサーカーの弱点であり、この光に当たると嘔吐を繰り返すようになってしまい機能を封じられる。
その性質から宝具としてのこのアイテムは、「英雄」の性質を持つ者に対して反応。上記の効能をもたらす。
ただし自身の弱点であるため、バーサーカーはこれを厳重に手元に保管し存在を隠している。


【weapon】
己の拳

【人物背景】
豆腐ボディな住民たちのなかで、唯一強靭無敵な肉体を持つ正義のヒーロー。
……なのだが、ありあまる力のせいでヒーロー活動を行おうとしてみんなを死なせたりとロクに役に立たない。
どころかうっかり殺した事に気づけば証拠隠滅を働き、正体を知った一般人は殺そうとし、
都合の悪い事が起こると助けを求める声を無視するなどかなり性格に問題がある。


【サーヴァントとしての願い】
ヒーローとして大活躍

【マスター】
水瀬伊織@アイドルマスター

【マスターとしての願い】
決めかねている。とりあえず聖杯戦争から開放されたい。

【能力・技能】
特になし

【人物背景】
水瀬財閥のお嬢様にして765プロダクションのアイドルユニット「竜宮小町」のメンバー。
外面は良いが本性はわがままで高飛車。しかし根は優しく、仲間思いで面倒見がよい典型的なツンデレ。
勝ち気な性格が加わって、なんだかだで個性的なメンツに囲まれると常識人の一面が目立つ。

【方針】
やよいや765プロのメンバーに会いに行きたい。バーサーカーを何とかしたい。

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最終更新:2015年04月30日 22:43