玲奈&オブリビオン◆wKs3a28q6Q
狂ってやがる。
目の前の狂乱を眺めながら、ミュッチャー・ミューラー――通称“ミューミュー”は心の中で吐き捨てた。
「あっ、ふぁぁっ!」
しかし決して顔には出さない。
この程度の光景なら、州立グリーン ・ドルフィン・ストリート重警備刑務所で毎日のように目にしてきた。
強いて言うならば、今目の前でいたぶられている少女の見た目だけは、今までの日常とは異なる。
目の前で顔を歪ませているのがグリーン ・ドルフィン・ストリートでは見かけないくらい『どこにでもいる普通の娘』である事実は、
ミューミューの心を僅かばかり痛めさせた。
もっともそれは、本当に僅かばかりなのだけれども。
「らめっ……あっ……あぁっ……も、もうっ……!」
コンクリートで囲まれた部屋で、力無き者が陵辱される。
グリーン ・ドルフィン・ストリートでは男女問わず囚人間で行われていることだった。
なんなら、一部のイかれた変態看守が囚人相手にシたとも聞く。
幼い頃性的暴行を受けたという女囚も少なくなかったし、まぁ極普通の少女が陵辱されたとしても、『運が悪かった』で済ませられる。
看守ではあったのだが、ミューミューは別に正義の心を持ち合わせてなどいなかった。
「あらあら、こんなにびしょびしょにして……」
「い、言わないでぇっ」
違和感を覚え、狂っていると感じるのは、やはりここが日本あたりの平和な国の平和な街であるからだろう。
そして、コンクリートで囲まれたこの部屋が、監獄ではなく普通のコンビニであることも、大いに違和感を抱かせた。
「お仕置きなのに気持ちよくなるなんて……本当に反省しているのかしら?」
極めつけは、目の前で少女を陵辱している少女だ。
先程までは穏やかな笑みを浮かべながら接客をしていた姿から、想像つかぬほど悪意に満ちた笑みを浮かべている。
日常とのギャップという点において、今ここほどに酷い場所はそうあるまい。
「もぉ……許ひてぇっ……」
語尾にハートマークをつけながら、涎を垂らして何度も痙攣する少女。
彼女がこの地獄に叩き込まれた原因は、他ならぬミューミューが作っていた。
「もう二度と忘れたなんて言えないように、痕を残しておいてあげるわ」
陵辱を加える少女――玲奈は、ミューミューの『マスター』だった。
玲奈はこのコンビニの店員であり、聖杯戦争以前からコンビニで勤務していたらしい。
真面目に業務に打ち込み、勤務時間に釣りに勤しむ店長を尻目にひたすらレジを打ち続ける真面目な少女。
客からの人気も高く、まさに平和な国で陽のあたる場所に居る少女という印象だった。
しかし一度万引きが行われると、玲奈は豹変することが分かった。
人が変わったように万引き犯を陵辱し、嫌悪と憎悪を叩き込む。
最初に万引き犯を捕まえた時など、その無慈悲さと普段とのギャップに、ケツの穴に氷柱を突っ込まれたかのような気持ちになった。
今ではすっかり慣れてしまったが、それでもやはり、玲奈はどこか狂っていると思わざるを得ない。
もしかすると、対万引き犯においては、サーヴァントである自分よりもよほど強いのではなかろうか。
「ひぐぁぁぁっ、やめっ……!」
兎にも角にも、今の自分の仕事は『聖杯戦争で優勝すること』だ。
サーヴァントになる前からスタンド能力なんていう狂ったモノを手に入れていて、
スタンド使いを閉じ込めるなんて仕事に就いていたのだが、無様に失敗していまっている。
下手をすれば、制裁が加えられていたかもしれない。
被害者自身にも法律にも気付かれず殺せるのがスタンドなのだ。
自然死を装い、強大すぎるスタンドを持ちながら任務に失敗した者を始末しない理由もない。
「あぎいいいいいいいいいっ!!」
そうなるとグリーン・ドルフィン・ストリートから逃げるしかなかったわけだが、正規の手続きを踏んで退職するのは時間がかかる。
かと言って黙って逃走すれば、今までのキャリアを全部ドブに捨てるうえ再就職が難しい。
ある意味――復活の機会でもあるこの聖杯戦争は、ミューミューにとって救いだった。
「こんなに酷いことをされてるのに感じるなんて、貴女やっぱり変態なんじゃないの?」
どうしても叶えたい願いなどない。
それでも死にたくはないし、金はほしい。
極々普通の願い。
けれどもそれは、多分もう、聖杯を使わねば叶わぬ願い。
「ほら、恥ずかしいところ、店長に見てもらいなさい」
そのためなら、この狂った状況も受け入れよう。
今の自分に出来ることをきっちりとこなし、そして勝つだけだ。
例え戦場が監獄からコンビニに代わり、立ち位置が主任看守から店長になろうとも変わらない。
殺傷力を持たないが、しかし最強のスタンドを有効活用するための場を、聖杯戦争開始までの間に整えてきた。
そしてそれが効果的であることは、今の“予行練習”で証明されている。
「ひ……だめっ、イくっ、イっちゃう!」
少女は、万引きをした。
しかし少女にその自覚はない。
店内に仕掛けたミューミューのスタンド『ジェイル・ハウス・ロック』の能力で、万引きをさせられたのだ。
「や、らめえっ……み、見ないで……!」
ジェイル・ハウス・ロック。
元の世界では『スタンド』と呼ばれ、そして今では『宝具』と呼ばれる存在。
その能力は強力無比で、建物の中に潜り込んだジェイル・ハウス・ロックに触れると、物事を3つまでしか新たに記憶できなくさせるというもの。
ジェイル・ハウス・ロックに触れるまでの記憶は残っているが、触れたあとに4つ物事を記憶すると、古い1つを忘れ去るのだ。
この能力があれば、脱獄だって容易いし、万引き犯に仕立て上げるなど朝飯前。
HBの鉛筆を忘年会でケツでベキッ!とへし折った事と同じようにッ! 出来て当然のことなのだッ!
「あああああああっ!!」
陥れ方は簡単。
商品を手にとった瞬間、声をかけるなどをして3つのことを記憶させればいい。
今回は、外で雨が降っていたことを利用し、床清掃作業に見せかけ声をかけた。
『すみません、通ります』
『床滑りやすいんで気をつけて』
『よかったら傘立てあるので使ってください』
この3つを認識させた時点で、ジェイル・ハウス・ロックの能力で3つしか物を記憶できない少女は、手にした商品の存在を忘れる。
あとは認識できないまま商品を持って外に出るように仕向ければいい。
今回は傘立てを外に置いておくことで、自然と外に出ていくよう誘導した。
そうして事前に完成させていた万引き犯がこちらになります(3分ファッキング)
「ふふ……これでもう忘れる心配なんてないわね」
一応、きちんと布石も打っている。
近所の不良女学生間で「精算を忘れたことにすれば万引きも見逃されるからチョロいチョロい」という話が広まっていると、ありもしない情報を流した。
おかげでいくら「本当に何も覚えていない、悪意はなかった」と訴えても、ご覧のとおり玲奈には聞き入れられない。
もっとも玲奈の万引きに対する憎悪を見るに、そんな小細工をするまでもなく陵辱してくれていたような気はするが。
「これに懲りたら、二度と万引きなんてしないことね」
玲奈にとって大事なことは、万引きした少女にお仕置きを加えること。
しかしながら、勿論ミューミューにとっては、そんなことどうだっていい。
看守なんてしてはいたが、クズの更生や平和な世なんて望んじゃいない。
大事なのは、この聖杯戦争で勝つこと。
そのために、マスターである玲奈を利用する。
(出来ないさ、もう二度とな)
万引き犯への憎悪からくる、サーヴァントかスタンド使いでも違和感がないほどの限定条件下の能力。
精神力から話術、残虐性に至るまで、これがサーヴァントであれば+マークがついていただろう。
ジェイル・ハウス・ロックの力で万引きをさせたら、あとは全部玲奈に任せることにしていた。
そうすれば、ご覧のとおり茫然自失の少女が簡単に出来上がる。
(あの悪魔的テクニックを前に普通は再犯なんて考えられなくなるが、そもそもに――)
しかしながら、聖杯戦争はヌルくない。
殺さなくては決して勝利にならないのだ。
なのに玲奈は、殺すような真似はしない。
仕置きの名の元に死にたくなるような辱めは与えども、直接命は奪わないのだ。
(――生かして帰すつもりはないからな)
だからといって、ミューミューまで見逃してやる理由はない。
何しろ相手は聖杯戦争の参加者――マスターだ。
後日サーヴァントを引き連れて報復されても困る、ここで決着をつけなくては。
それに、下手に逃して、評判が変動するのも避けたかった。
あくまでどこにでもいるコンビニの、どこにでもいる店長でなくてはならないのだ。
目立ってしまい聖杯戦争参加者でないか疑われる展開だけは、何が何でも避けねばなるまい。
万引きの捏造も、バックヤードへの連行も、相手がこちらを疑っていないからこそ出来ること。
そのためには、「ただの平凡な店長」である必要がある。
聖杯戦争参加者だと疑われていたら、連行しようとした時点でスタンドバトルに移行するだろう。
相手にスタンドが決まった状態とはいえ、肉弾戦が得意でないスタンドである以上、無事で済むとは言い切れない。
忘却させるのにスタンドパワーは使ってしまうし、現に肉弾戦で空条徐倫に敗れ去っている。
もう二度と同じ轍を踏むことはしない。
人は成長する生き物だ。もっとも、何も学べないし記憶できない目の前の哀れな少女は別だが。
「正面から出られても困る、こちらからお帰り願おうか」
まだ半裸で啜り泣く少女へと服を投げつけて、半ば無理矢理服を着せる。
そして玲奈が業務に戻ったことを確認してから、彼女を外へと放り出した。
あくまで、少女の足で。
ふらつく少女自ら歩かせて。
弱り怯えた者を無理矢理動かす技術は、看守時代に身につけていた。
そして、ふらついて壁に手をつくのを待つ。
予想より足取りがしっかりしていたら、「さっさと帰れ」等と罵声を浴びせながら、自然なタイミングで蹴りを入れる。
要するに、壁の一部に触れさせれば勝ちなのだ。
これで、解除していたジェイル・ハウス・ロックが再度発動する。
「それじゃあな」
このコンビニの近辺は、比較的栄えている。
だからこそ、一旦路地裏へと放り出した。
これならば、万が一不審に思われても、路地裏で暴行されたようにしか見えまい。
「車には気をつけて帰るといい」
このコンビニの近辺は、比較的栄えている。
それでもまだまだ繁華街とは言いがたい。
横断歩道は設置されているが、信号機がない場所も多々存在する。
『右から車が来ているかを確かめる』
『左から車が来ているかを確かめる』
『もう一度右から来ているかを確かめる』
『今なら渡れるし道路を渡る』
この4ステップが――最初の右の確認を怠っても3ステップが、渡り切るのに必要な道路が、この辺りには多数存在しているのだだ。
周りの目を気にしたり、こちらの意向を気にしたりすれば、必要な動作――記憶の数は、もっと多くなるだろう。
「……ああ、だから言ってやったのに」
大きな衝突音がして、それから悲鳴が聞こえてくる。
きっと、事故でもあったのだろう。
まるで車が見えていないかのように飛び出して、少女が自動車に轢かれる。
そんなどこにでもある痛ましい事故が起こったに違いない。
「人の忠告は、忘れない方がいい」
きちんと策が機能していることを確認し、サイレンの音を聞きながら、トランプの陳列業務へと戻っていった。
【クラス】オブリビオン
【真名】ミュッチャー・ミューラー@ジョジョの奇妙な冒険 ストーンオーシャン
【属性】中立・悪
【パラメーター】
筋力:E 耐久:E 敏捷:D 魔力:A 幸運:D 宝具:A
【クラススキル】
スタンド使い:C
自身の宝具『ジェイル・ハウス・ロック』は、同じスタンド使いにしか視認することが出来ない。
しかしスタンド自身に破壊力は皆無であるため、気付かれずにスタンドに触れさせる以外の効果には期待が出来ない。
射撃:D
4つの弾丸を僅かにズレたタイミングで、そして正確に叩きこむ能力。
そうすることで相手は一つ一つの弾丸を『覚える』ことになり、4発目の弾丸を視認した時点で1発目の弾丸の存在を忘れるようになる。
【保有スキル】
社会的地位:B
看守の主任になれる程度に社会に溶け込み集団に紛れる事ができる。
聖杯戦争においても、コンビニ経営に関わるNPCを人脈として利用ができる。
元居た世界で主任に上り詰めた実績があるからか、最初から関連企業からの信用を得た状態でスタートしている。
また、聖杯戦争においてはコンビニの店長でありアルバイトを雇う権利などを有するため、玲奈が陵辱し心を折ったNPCを奴隷として雇うことが可能。
懲罰:C
州立グリーン・ドルフィン・ストリート重警備刑務所に勤めていた経験を活かし、囚人にしていたような暴行や羞恥プレイを行える。
また、立場が弱い者や弱った者の上手なコントロール術や、粗暴で頭の悪い者の煽り方も心得ている。
主な目的は屈服させることであるため、あまりに猟奇的なことは出来ない。
【宝具】
『ジェイル・ハウス・ロック』
ランク:A 種別:対軍宝具 レンジ:建物一つ丸々と 最大捕捉:何人でも
建物に潜ませたスタンド『ジェイル・ハウス・ロック』に触れると、物事を3つまでしか覚えていられなくなる。
スタンドに触れる以前のことは覚えていられるが、それ以降に4つ以上物事を覚えると、古い順に忘れていく。
『4つまでしか覚えられないので、4発の弾丸を放つと1発目の弾丸は忘れるため、視認することができなくなる』というロジックを使えるが、
常時その状態にはなるわけではないため、ミューミューの意志一つで変更が可能と思われる。
【人物背景】
ホワイトスネイクに雇われて、州立グリーン・ドルフィン・ストリート重警備刑務所にスタンド使いを閉じ込める任を受けていた看守。
敵対する空条徐倫にわざわざゴキブリを食わせたりと、性格は決して善人とは言えない。
任務には忠実だが、「スタンド使いを閉じ込める」という仕事に含まないことには消極的であるため、真面目というわけでもない。
また、徐倫に敗れるとあっさり徐倫の言うことを聞き脱獄に貢献する等、覚悟や忠誠があるわけでもない。
仕事には真面目だが、あくまで金を稼ぐ手段の仕事としてせなばらなぬからしているだけに過ぎないのだろう。
【サーヴァントとしての願い】
金と平穏
【マスター】
玲奈@万引きGメン 悪い娘にはお仕置きです!
【マスターとしての願い】
聖杯を手に入れてこの世から万引きをなくしたいが、それはそれとしてコンビニの仕事もこなしていく
【weapon】
コンビニに置いてあるものならば何でも
【能力・技能】
万引き犯の心を手玉に取り、自ら股を開かせる人心掌握術を持つ。
また、万引きを認めた少女に対しては一切の躊躇もなく残虐行為(主に性的な行為)を働くことが出来る。
また、万引き犯を嫌なのに感じさせる等、対女性に対する性的テクニックはDMMの女性キャラでも最上位に位置している。
【人物背景】
『優しく穏やか』『ドSで鬼畜』という相反する属性を公式紹介文で並べられるくらい二面性を持つ女性。
コンビニで働いており、店長のサポートをしている。
万引きを心から憎んでおり、取っ捕まえた万引き犯には容赦無い追求と無残な性的仕置を仕掛ける。
性的暴行を受けた女性万引き者が快楽に溺れたり、性的仕置の果てにバイト希望をしてくるなど、レズセックスにおけるテクニックは上級者であると思われる。
なお、万引きを憎悪しており万引き犯には慈悲など持たぬが、それでも店長の指示には忠実であり、店長が逃すと決めた万引き犯は渋々ながらきちんと逃す忠誠心を持つ。
また、万引き犯の捕縛方法は主に監視カメラによる証拠突きつけであり、万引きを見抜くスキルや捕縛能力が高いというわけではない。
【方針】
ミューミューにコンビニを経営してもらい、とりあえずそのサポートをする。
万引き犯には制裁を。
最終更新:2015年05月03日 20:46