地名としてのセシュネラはセシュネラ王国だけではなくアロラニート、パソス、ノロス、タリンの森を含む。セシュネラは
ジェナーテラ大陸の南西の端に位置し、北をニーダン山脈、南をソルカシ海(Solkathi Sea)、西をラリオス、東をネレオミ海に面する地域である。本書ではソーダル湿原以南西をセシュネラ、北西をラリオスとする。
1. 【なりたち】
曙の時代、セシュネラを含むジェナーテラ西方は
パマールテラから来たバスモル人によって支配されていた。フロウォル公フロアラルとゼメラの息子フレストルは曙の直後にヒーロークエストに出発、最終的にフロネラで没した。フロアラル公は土地女神セシュナと結婚し、蛇王朝が生まれる。蛇王朝は初期に断絶し、セシュネラ王朝が始まった。グバージ戦争時代の英雄は"炎の剣持つ"ガーラント。彼はセシュネラ王にもなった。
第二期においてセシュネラは魔術の中心地ジルステラと対になる政治の中心地となり、中部海洋帝国として発展していく。神知者の実験は世界中に様々な被害をもたらし、大閉鎖によるジルステラ沈降、中部海洋帝国の崩壊、最終的にルアーサによって古セシュネラ王国は沈められ滅亡した。
第三期にはアスゴラン会戦に勝利したリンドランド公ベイフェリスがロカール派大司教によりセシュネラ王に戴冠され、セシュネラ王国はロカール派と共に成長していく。
このようにセシュネラという言葉はジェナーテラ南西の広大な地域を意味するセシュネラと海の底に沈んだ古セシュネラ地方、そしてその地にあった古セシュネラ王国と第三期にタニソール地方で成立した新セシュネラ王国という四つの意味を持ち非常に難解である。
2. 【宗教・民族】
ロカール派を中心としたマルキオン教が広まっている。アロラニートにはグローランサ最大のブリソス人植民地が存在する。
ロカール派は階級間移動を認めない厳密なカースト制であり、同じく階級間移動を認めないアロラニートの影響が大きく窺われる。
非人間種族としては鉄の山脈のドワーフやタリンの森のエルフがいるが、カントール諸島の非人間種族が独自の影響力を持って存在している。
3. 【農業・食生活】
神知者による穀物女神分類ではライ麦の女神セシュナが配当されている。ルアーサによる沈降以前はライ麦が主食であったと思われるが、現在は大麦の方が生産量が多い。ライ麦はパンにして食されている。中心地であるタニア川周辺は地味に肥えており、果物としてはリンゴと桃が主である。
漁業はタラ漁が盛んで、夏は塩漬けタラ、冬は干したタラを食す。
4. 【鉱業・工業】
セシュネラはモスタリが支配する鉄の山脈を有し、グローランサ最大の鉄の産出地帯である。
カーペット織物、宝石金細工、そして上記の鉄を用いた鉄製品が主要な産業である。
5. 【建築】
地球でいうところの11世紀、つまり中世盛期の初期、王権が教皇権と争い始める時代のものである。
城塞としては地方領主にはモット・アンド・ベーリー形式が好まれる。木造から石造への過渡期であり、木造建築の城もまだ多い。
教会建築はロマネスク前期のもので、ヒルデスハイムの聖マリア大聖堂と聖ミカエル聖堂が参考となる。リブ・ヴォールトは使われているが、ノートルダム大聖堂のようなゴシック建築に多用される尖頭アーチと飛び梁はまだ開発されていない。
6. 【地域】
- アロラニート
- タニソール
- 五都市同盟
- 城塞海岸
- カントール諸島
- タリンの森
1. アロラニート
故郷を失ったブリソス人たちが住む植民地。ブリソス人はアンデッドではない不死の人々である。
旅行者にすら冷淡。新思想が広まれば不死でなくなってしまうためである。
領主が領民に切開可能とも、魔術師階級しか魔術を用いないとも言われる。
統領はマラスカン・フィリッペ。アーカットと共に戦ったということから少なくとも第一期から生きている。
首都は五稜宮(Palace of the Pentacle)。
2. タニソール
タニア川に沿った渓谷。セシュネラ王国の中心地。現在の王はギルマーン。ロカール派の大司教は異様に長命なセオブランク。セオブランクは150歳とも言われ、聖ロカールの生まれたレプレインに在している。中部海洋王国(Midle Sea Empire)発祥の地でもある。
セシュネラ王国についてはこの項目で扱う。
この項目は子階層化が予定されている。
3. 五都市同盟
ノロス、パソス、パイスダロス(ピスダロス)についてはこちらに記載する。
この項目は子階層化が予定されている。
4. 城塞海岸
フレストル派の避難地。
5. カントール諸島
半神ルアーサによって破壊された土地。エルフやケンタウロスといった非人間種族に支配されている。
6. タリンの森
セシュネラとマニリアを隔てるエルフの森。
最終更新:2012年09月14日 08:30