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99-3

シモンの肩に乗っているブータが、「何をゴチャゴチャ考えている!」といった表情でシモンに向って鳴く。


誰もが同じ気持ちである。


答えなんて決まっている。


覚悟も、想いも、そして先ほどから沸々と湧き上がる熱気が、シモンの中に燃え上がった。



「俺は覚えていないけど・・・・・、でも・・・・きっとどんな時の俺でもこう言うだろう・・・・ネギ・・・・すまない・・・・やらなくちゃいけないことが出来ちまった!」



握った拳を力強く天まで突き上げ、言葉を待つ仲間たちへ望みどおりの言葉を放つ。




「いくぜ!! 俺たちの大切なものを、この手で奪い返すぞ!!」



「「「「「「「しゃあああああああああああああ!!!!」」」」」」」




待っていたのだ。

だからこそ異論も何もあるわけが無い。

ならば、後はどこまでも動き出すだけだ。


「奴隷長! 飛行機貸してくれ! すっごい速い奴!! 俺たちは今からニャンドマまで行く!!」


「バ、バカ言うんじゃないよアンタたち! この手の誘いは罠さ! どう考えても相手は罠を何十にも仕掛けている! 何の考えも無しに真正面から行って勝てる相手じゃないさね!!」


「ママの言うとおりだぜ! ちっとは落ち着きやがれ、このボケ野郎! この間だが、名の知れた拳闘士のラオって奴と、パートナーのランって奴が来たんだが、詳しい内容は聞かなかったが、黒い猟犬(カニス・ニゲル)が企画する大捕り物に参加するから、一緒に来ないかと誘われた・・・・俺は断ったが、今にして思えばあれはこのことだろうよ。・・・つまり・・・敵は黒い猟犬(カニス・ニゲル)だけじゃねえ、何人いるかもまったく予想できねえ」


トサカが怒りながら、シモン一人一を指差す。



「たかだか8人と小動物一匹で何が出来る!」



何人いるかも分からない敵に挑むにしては、あまりにも少なすぎる人数である。


しかし・・・・・



「8人じゃねーよ!」


―――!?


「水臭いじゃないか、シモン君。そしてグレン団諸君!」



「まっ、お前たちには助けられたからな」



一体いつからそこに居たのだろう。

だが、別にそれはどうでもいいことだ。

今肝心なのは、今からバカをやろうと言う自分たちに、笑いながら手を貸そうとする頼もしき助っ人がそこに居た。


「瀬田さん! ハルカさん! サラ!」


「まったくお前はよ~。お前とブータが行っちまったら、何だ? 明日の決勝戦は私一人で戦えっていうのか? 私は絶対に嫌だからな~!」


「シモン君。話しは聞かせてもらったよ・・・・だが、安心したまえ! 僕達も力になるよ」


「私たちはこのメンツで数百人相手に大立ち回りしたからね。これで問題はまったく無いだろ?」


実に頼もしい一家だった。

その頼もしさゆえ、「いいのか?」と確認することすら出来なかった。いや、それはこの三人には言うまでも無いことである。むしろ当たり前のことを尋ねることすら申し訳ない。


「オオーーーッ! 瀬田の兄さんたちが居りゃあ百人力よ! それじゃあ、さっさと美空ちゃんたちを助けに行こうぜ!!」


「おっしゃあ! どこの犬だか何だか知らねえが、俺らの美空ちゃんとココネちゃんに手を出した野郎どもをぶっとばしてやろうぜ!!」


男たちは勇ましく猛る。女たちは苦笑しながらも、同じ気持ちを持ち頷く。

集った11人と一匹が、二人の仲間を助け出そうと、飛び出そうとしたその時・・・・




「残念じゃが・・・百人力では足りん・・・・・相手は・・・・千を超える」




シモンたちは気づかなかった。

気持ちが高まりすぎていたのか、そこに武士のオーラを醸し出す巨漢な騎士が居たのにまったく気づかなかった。


「今度はって・・・おいおいおいおい! メガロの隊長、怒涛のミルフじゃねえか!?」


「こりゃまた大物さね・・・・・」


トサカと奴隷長がそこに居た人物に度肝を抜かれていた。

そう、そこに居たのは意外な人物。以前の大乱闘の時に戦い、瀬田に敗れたメガロメセンブリアの隊長が十名ほどの部下を引き連れて、現れた。


「君は僕たちと戦った・・・・」


「・・・・・・いや・・・・これだけじゃなさそうだよ」


ハルカが更なる気配を感じて、後ろを振り向く。するとそこには・・・・


「何を企んでいるか知らんが、黒い猟犬(カニス・ニゲル)のことに関わるのはやめるんだ。貴様たちが関わるには大きすぎる事態へと発展している」


長い銀の髪を風に靡かせながら、輝く戦乙女の鎧を身に纏った女性。

シモンには見覚えがあった。


「お前も・・・この間の・・・たしかアリアドネーの・・・・」


呟くシモンを冷たい目で睨みつけながら女は頷く。


「名乗っていなかったな。戦乙女旅団の団長のエマだ」


ミルフ同様、こちらは大乱闘の際にシモンに敗れたアリアドネーの団長だった。明らかに不機嫌そうな、いや・・・明らかな敵意をシモンたちに向けながら現れたエマ。

その後ろには同じ鎧を纏った少女が数名現れた。


「シモンさん!」


「兄貴~!」


「エミリィ! コレット!」


エマの背後からエミリィ、コレット、ベアトリクスが兜を外してホッとしたような表情を見せる。

無事を知っていたとはいえ、こうしてシモンと会えるまではやはりどこか心配だったようだ。


「よかった、シモンさん。ご無事で・・・・」


「ああ・・・・それよりもエミリィ・・・・」


「分かっています。美空さんの――――」


「エミリィ・セブンシープ!」


「はっ、はい!?」


「少し・・・・黙っていろ・・・」


しかしエマはそんな見習いの彼女たちに構わず、厳しい態度と口調でまるでシモンたちを見下すかのように告げる。


「冒険王・・・そして貴様がシモンだな?」


「・・・ああ・・・」


「ふん、貴様の事情はエミリィ・セブンシープに聞いた。そしてセラス総長の指示により、今私たちは貴様らを無理やり逮捕する権限は無いが、それは貴様らがオスティアで我々の管理下にあることが前提だ。本当は今すぐにでも監獄に入れてやりたいところなんだ、大人しくしていてもらうぞ」


一昨日の夜にネギと一緒に会ったセラスやリカードたち。シモンたちの事情に関しては、式典が落ち着いてからという話しは、既に他の国々には伝わっているようだ。

そのため、あれだけの大騒ぎをして自分たちを打ちのめして逃げたシモンたちが目の前に居るのに、逮捕できないことに、もの凄く腹立たしく感じているのだろう。

エマは明らかな嫌悪感と敵意を込めた口調とつめたい目でシモンたちを睨みつけながら、行く手を阻もうとする。


「でも・・・・こうしている間に・・・・・」


「貴様らは余計な心配も真似もするな。今、メガロメセンブリアが部隊の編成をして、明日にでもニャンドマへ向うだろう。貴様らは、残りの祭りの期間をせいぜい楽しんでいればいい」


「で・・・・でも・・・・・」


「貴様らも・・・そして白き翼の件もその後、じっくり話を聞かせてもらおう」


エマはあくまでシモンたちには何もさせない態度である。

エミリィもコレットも後ろから申し訳無さそうに顔を俯かせている。

だが待っていろ?

誰がだ?


「明日まで待って・・・・私たちの望みは叶うのでしょうか?」


「・・・・・何?」


「その黒い猟犬(カニス・ニゲル)を討伐し・・・ネギ先生たちは助かっても・・・・捕まっている二人はどうなるのですか?」


ずっと黙っていたシャークティがギュッと拳を握りながら口調はあくまで冷静に告げる。


「私の家族は・・・私たちの仲間は、今すぐ飛んでいかなければ間に合わない場所に居ると先ほど言われました。あなた方が準備をして・・・ニャンドマへ辿り着いた時・・・美空とココネは無事なのでしょうか?」


そして唇から血が出るほどシャークティはかみ締めながら・・・


「政府であるあなた方が、人質交渉を取らないことなど百も承知です! なら、あの子達を助ける方法は只一つ!! 今すぐ私たちが・・・・そう・・・黒い猟犬(カニス・ニゲル)とやらをぶっ飛ばすしかないんです!!」


決して止まることのできない気持ちを、身勝手を承知で言い放つ。

だが・・・


「いいかげんにしろ!! どこまで身勝手をすれば気が済むのだ!!」


エマは憤慨した。


「だ、団長! この人たちは、美空さんが心配で・・・・」


「黙っていろ、エミリィ! そして貴様らは分かっているのか? 貴様たち自身がどういう立場であるのかを」


「・・・・・・・・・・・・・・・」


「たとえ手配はされていなくても、本当はこうして貴様たちと私たちは話し合える関係ではないのだぞ? もし、状況が状況でなければ貴様らは逮捕しているところだ! どんなコネを使ったかは知らんが、これ以上勝手な真似を――――――」


エマはただシモンたちが嫌いなだけではない。

彼女の言葉は正しい。これは既に一般の者達が関わるレベルをはるかに超えている。

そして彼女自身の真っ直ぐな正義感や、騎士としての使命感はとても強い。それが法を順守する彼女たちのあるべき姿なのである。

だからこそ彼女は正しい。

だが・・・・



「ごちゃごちゃ言うな! 俺たちは行く! 行かせてくれ! 大切な人を助けたいんだ!!」



正しいことなのか、正しくないことなのかは、今決めることではない。

ただ美空とココネを助けたいということを、簡単に・・・・いや、神や悪魔が何と言おうとあきらめない。

だからこそ、シモンたちは引き下がることなど出来るはずが無い。


「・・・貴様ら・・・・」


エマもその想いだけは感じ取った。

シモンたちのこれまでの行いはどうであれ、誰かを助けたいという気持ちに関しては偽りを感じない。

だが・・・


「・・・・・ふざけるな・・・・今まで常識を無視して好き放題にしてきた貴様らが・・・こんな時だけ、情に訴えるつもりか?」


「団長!? シモンさんたちは本当に美空さんを助けたいのです・・・ですから・・・」


「見習いのお前が口を挟める状況ではない! 口を慎め!」


頷くわけにはいかなかった。

冷たく厳しい表情から、少しだけ言いにくそうにしながらも、自分の意見を曲げなかった。

だったらどうする?

考えている時間は無い!


「・・・だったら・・・・」


だったら動くしかない。


「だったら力ずくで行く!! そこをどきやがれ!!」


シモンは構える。

その行為に仲間たちは無言で同じようにエマやミルフたちに構える。


「ふん、・・・・望むところだチンピラ共め・・・・ケリをつけてやろう」


「今度はワシらも油断せんぞ!」


「お、お待ちください団長! シモンさんも落ち着いて・・・・」


「た、隊長!? まずいですよ! 無断で公権を行使したら後で処罰が・・・・」


「待ってよー! 兄貴も団長もミルフ様も戦っている場合じゃないでしょ! 今は美空とココネが先決でしょ!」


エマとミルフが魔力と気迫をむき出しにして武器を構える。

エマは巨大な戦乙女専用の巨大な大剣を、そしてミルフは瀬田が砕いたハンマーとは違う、長い槍を取り出した。

正に一触即発の空気が漂う。

そしてエミリィやコレットたちはどうするべきなのかと右往左往する中、ようやく両者が動き出そうとした時・・・・




「やめんかい、この若造共がァ!!!!」




――――――!!!!



両者の動きを止めて沈黙を破ったのは、腕組して仁王立ちしてカンカンに怒っている奴隷長だった。


「まったく・・・・とんでもないバカだねえアンタたちは・・・・そこの団長さんの言うとおりさね。そしてこんなところでモメても意味無いんだろ」


まるで手のつけられない子供たちを叱る母親のような態度で叱りつける奴隷長。一瞬びっくりして、思わずミルフやエマたちも固まっていた。


「クマの奴隷長!! でも、行くしか・・・・、それで邪魔をされるって言うんだったら俺たちは!」


「だから落ち着けって言っているだろう。そこまでの覚悟があるのなら、こことは違う場所で命を賭けな」


「でも、それを邪魔されるからこうやって!」


だが、シモンたちだって他にどうしようもないのである。

何が何でも行くという姿勢はまったく変わっていない。

だからこそ・・・・


「やれやれだね・・・・真っ直ぐすぎるイイ目だね・・・・・」


クマの奴隷長・・・いや、クマのかあちゃんは溜息をつきながらあきらめた。


「・・・ついてきな」


「・・・・・へっ?」


ニッと笑って歩き出す奴隷長。

その突然の行動に、トサカも呆気に取られている。


「バカのやろうとすることは、大体分かる。いいよ・・・ウチの座の飛行船でよければ、貸してやるよ」


それは自分たちが最も欲しかった必要不可欠な協力である。


「ほ、本当か!?」


「なっ、おい貴様ら!? どういうつもりだ!」


「ママ!? 何言ってるんだ!? 何でこいつらなんかに・・・・」


「あんたもゴチャゴチャうるさいさね。いいじゃないか」


「で、でも・・・・」


奴隷長の言葉に目を輝かせて喜び出すグレン団に対して、エマたちやトサカは「どういうつもりだ!?」とばかりに奴隷長に詰め寄る。

しかし奴隷長はフッと小さく笑いながら、喜ぶシモンたちを見ながら呟いた。


「見て・・・見たいんだよ」


「・・・・何が?」


「もう二度と見ることが出来ないかもしれない・・・・何かをだよ」


それは勘だった。

何かとてつもないことが起こる。それがいい事なのか悪いことなのかは分からない。

だが、それは間違いなく目の前の者達が中心となって起こることだろうと、奴隷長の勘が告げていた。


「何を言っておるかァ! ワシらがそんなことをいつ許可した!?」


「止まれ! 勝手なことをするな! 貴様らは大人しく・・・・って待てええ!!」


その行く手を止めようとミルフとエマが飛び出そうとしたがその時・・・・




「いいでしょう」



――――!?



「私の権限で許可しましょう」




新たな人物が現れた。


「なっ!?」


「なっ、あ・・・・あなたは!?」


ロングコートを身にまとい、ずれたメガネを手で直しながら彼は現れた。


「そ・・・・総督じゃねえか?」


「今度は・・・・俺たちも知らないぞ?」


トサカたちが目を疑い、シモンたちはまったく心当たりのない人物に首を傾げるが、各国の騎士団は急に身を引き締め、敬礼をした。


「何故・・・総督自らが・・・・今は拳闘大会をご覧になっているはずでは・・・」


「ふふふ、あなたの上司のリカード元老院議員に黒い猟犬(カニス・ニゲル)の件を任されたのは聞いたでしょう?」


「・・・お・・・お待ちください!?」


「これはこれはエマ団長。お話はセラス警備主任から聞いていませんか?」


「・・・い、いや・・・それは・・・・・しかしどういうことですか!? 冒険王たちに関しては、お言葉ですが総督にそんな権限はありません!」


そして短く敬礼したエマがクルトに詰め寄る。


しかしクルトはニコニコと笑いながらまるで相手を小ばかにするかのような口調で説明していく。


「落ち着いてください、団長殿。それにミルフ隊長も。私の権限に、たかが一団や一部隊の団長・隊長程度のあなた達が口を挟めるものではありませんよ?」


「ぐっ!? そ・・・・それは・・・・」


「ふふ、まあ話を聞いてください。調べたところによると、美空とココネという少女は現実世界の麻帆良学園の生徒です。今は特別招待客として招かれこの世界に来たのです。途中で自由行動をしたようですがね・・・」


「・・・きゅ、旧世界の?」


「ええ。ここで何も手を打たずに見殺しにするわけにもいかないでしょう。ましてや正当な理由を持ってこちらの世界に招かれた生徒です。ならば・・・・手は打てるだけ打ってもいいでしょう」


密入国した瀬田たちとは違う。

美空もココネは正規の手続きをしてこの世界に来たのである。

その二人を見殺しにするということはどうなるのか? ココネはまだしも、現実世界の生まれである美空に関しては、こちらの世界とモメる原因になり、逆に助ければ貸しを作ることもできる。

つまり見捨てることに損失はあっても、救うことにはメリットはある。


「・・・それは・・・ですが・・・しかしどういう風に」


口ごもるエマだが、クルトは突然シモンと瀬田に視線を向けた。


「・・・・シモンと言いましたね?」


「ああ」


「そして冒険王瀬田・・・黒い猟犬(カニス・ニゲル)の目的は知りませんが、我々は明日の昼ごろには部隊を編成して向います。それまで待てないというのなら好きになさい。ただしその時は・・・・・」


「僕達もその黒い猟犬(カニス・ニゲル)とやらとまとめて・・・・・ということですか?」


つまりは明日までは好きにしていいが、それ以降は知らないという意味だった。それはすなわち、政府は美空とココネを救う気はないという意味の表れだった。


「おや、不服ですか? いくらリカード元老院議員たちが言ったところで、私の権限を使えば今すぐあなたたちを逮捕することは出来るのですよ? それをこうして見逃そうというのですから、最大の譲歩だと思いませんか?」


すると瀬田は口元に笑みを浮かべた。


「・・・ここで僕たちが再び戦っても、そちらも只では済まない。そうなると軍の編成どころか、黒い猟犬(カニス・ニゲル)への対処も出来なくなる・・・・それなら潰し合わせるのが一番効率が良い・・・そういうことですか?」


その問いにクルトは不気味に笑った。


「ふふ・・・そこまでは言いませんよ。少なくとも旧世界で名の知れたあなたに死なれると、後々面倒になりますからね」


その笑みの裏に、何か企みや隠し事があるのではないかと考えられた。瀬田も少し怪訝な表情でクルトの表情を伺おうとする。しかしクルトの企みや考えがあったとしても、今の彼らにはどうしようもない。

何故なら、先にやるべきことがあるからだ。


「細かいことはどうでもいい! とにかく行って良いんだな!」


シモンの言葉にクルトはニッコリと胡散臭い笑みを浮かべてシモンたちに道を開けた。


「ええ御武運を」


その言葉だけを聞いて、シモンたちはクルトに目もくれず走り出した。


「だったら行かせてもらう! ボヤボヤしている時間は無いんだからな!! 案内してくれ、クマの奴隷長!!」


「うむ! じゃあ、ついてくるさね!」


「なっ、ま・・・待つのじゃ! くっ・・・」


「待て貴様ら! たとえ総督が許可したとはいえ・・・って・・・聞けェ!!」


聞いていない。

耳には入ったかもしれないが、直ぐに反対側の穴から抜けている。

その証拠に・・・・



「「「「「「「「「「ワアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!」」」」」」」」」



『それでは準決勝第二試合・・・・開始!!!!』



「「「「「「「「「「ウオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!!」」」」」」」」」」


国中に響き渡っているかのような地響きと大歓声。

ミルフやエマたちは外まで聞こえる圧倒的な大歓声に驚いて、思わずよろめいてしまった。


しかしシモンたちは止まらない。


決めたこと以外は目もくれず、耳も貸さずに走り出すその背中には、サングラスを掛けた紅蓮の炎を纏ったドクロのマークが描かれていた。
最終更新:2011年05月12日 14:54
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