GravityZero
この世は殺しあっている
何故なら、互いが互いを否定しているからだ
その主/あるじは傍観する
産声を、断末魔を、笑い声を、悲鳴を、怒りを、悲しみを。
そして…混沌を。
存在を求める声、存在する事を願う叫び。
あの見晴らしは何処までも冷たく、暗く、そして儚い。
太陽という存在は無く、しかし影という存在は消えることがない。
あの空は何処までも青く、白い雲が流れ、ありふれた浮遊石で支配される。
隔離された折の中で、必死に願いを想い続ける。
あの地はすべてを許容する、母に擁かれた乳飲み子のように…
そして…
羨むものは略奪し、己の穴を埋めようと声を上げ…
一人そらを見るものは傍観し、ただ行く末のみを追求し…
駆けるものは進み、己が目的を果たさんと奔走し…。
そんな在り来たりな非日常を、その主は傍観している。
理由は誰にも知る事はなく。
ただ無言で佇んでいる。
今また、主は産声を聞いた。
それが如何なる道をたどるかを、主は知らない。
それが如何なる路を歩むのかを、主は知らない。
ただ、泡沫の夢を、主は見続けている…。
概要
全てを総括するエリア。
このディレクトリ構造上の、最上位。
命名零威空間
エリアとしての概念は、ほぼ無い。
何故ならこのGravityZeroというエリアは、「分かたれる前のエリア」であるためだ。
分かたれた後は、「器」としてしか機能していない。
実質、「存在しない終着点」となっている。
最終更新:2005年12月15日 22:18