一触即発 - Todarodes pacificus

一触即発

●●「あれ……わたし、
　　　忘れ物しちゃったかも……
　　　ちょっと待ってて？
琥一「おう。
　　　・
　　　・
　　　・
●●（なんだ、琥一くん、
　　　帰っちゃったんだ……）
　　　・
　　　・
　　　・
●●（……？）
余多門A「琥一君、捕まえた！
　　　ヘヘヘッ……
余多門B「アホの弟はどした？
琥一「テメェらの知ったことか。
●●（琥一くん！？）
余多門B「独りか。
　　　運が悪ぃな、琥一よぉ？

画面タッチ

●●（余多門高校の人、
　　　だよね……）
●●（どうしてこう
　　　なっちゃうんだろう……）

琥一「運が悪ぃのはテメェらだ。
余多門A「算数出来ねーのかコラ？
　　　２対１だろが？
琥一「だからよ。
　　　身軽な俺は強えーぞ？
余多門B「カッコええのぉ！
余多門A「デケェのはタッパだけじゃ
　　　ねぇか？
琥一「いいから、来いや！
●●（いけない、
　　　ケンカになっちゃう！！）
●●「琥一くん！！
琥一「！！
余多門B「ツレか、琥一？
琥一「知らねーよ。
●●「今、先生呼んだから！
余多門A「先生か！
　　　そりゃ怖ぇや！
余多門B「待て、場所が悪ぃ……
　　　俺ら帰るわ！
　　　じゃあな、琥一。
　　　・
　　　・
　　　・
●●「ねぇ？
琥一「…………
●●「琥一くんと
　　　琉夏くん、
　　　さっきの人たちと
　　　ケンカしてるの？
琥一「カンケーねぇだろ。
●●「どうしてケンカなんか……
　　　相手にしちゃ駄目だよ？
琥一「ああ。
●●「もう、
　　　ちゃんと聞いてる？
琥一「ああ。
　　　それより、今日のこと
　　　ルカには黙ってろ。
　　　いいな？
●●「……うん、わかった。
琥一「じゃあな。
●●（琥一くん、ケンカ、
　　　やめてくれるといいけど……）

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