紺野「隣の部屋がうるさいな……」
紺野「こら、危ないよ。君は普段もそういうことしてるの?」 〇〇「う、ごめんなさい。そんなことはないです……」 紺野「だったらいいんだ。危ないことはしないでね」 〇〇「はぁい! ……紺野先輩って、お兄ちゃんみたいですね」 紺野「えっ!? お、お兄ちゃん?」 〇〇「はい、そんな感じがします。そんなに驚きました?」 紺野「う、うん。実際僕は家では弟だし。それに、お兄ちゃんって……」 〇〇(紺野先輩、照れてる?)
紺野「エアホッケーだ。やってみようか」
紺野「僕だってそんなに甘やかしてばかりじゃないぞ?」 〇〇「してほしいな♡」 紺野「……少しだけな。手加減するのも結構難しいんだから」 〇〇「はぁい。お願いしまーす」 紺野「やれやれ、まるで妹ができたみたいだ」 〇〇「?」
紺野「立ちっぱなしだったけど、大丈夫?」
紺野「そんなことできないよ。危ないし、他にも色々と問題が……」 〇〇「いろいろ?」 紺野「それは、ほら、僕が君を肩車なんてしたら……わかるだろ?」 〇〇「?」 紺野「だから、その、君の脚とか……」 〇〇「脚? 私の脚が、どうかしましたか?」 紺野「とにかく、肩車は危ないからダメ!」 〇〇「わかりました。じゃあおんぶでいいです」 紺野「なんでやねん!」 〇〇(えー、紺野先輩のケチ!)
紺野「球が曲がるのは姿勢が悪いせいなんだ。腕をまっすぐ振りぬくつもりで……」
紺野「見せてあげたいのはやまやまなんだけど……偉そうなこと言って、ごめん」 〇〇「そんな、謝らないでください」 紺野「でもね、やっぱり先輩は、後輩の手本にならないと」 〇〇「先輩だからってなんでも完璧にはできませんよ。後輩に支えられたっていいじゃないですか」 紺野「……」 〇〇「あ……生意気言ってごめんなさい」 紺野「ううん、ありがとう。なんか元気出たよ」 〇〇(紺野先輩……)
紺野「やった! 自己記録更新だ!」
紺野「実力もあがってきたと思うんだけどな」 〇〇「ふふっ、どうでしょう?」 紺野「言ったな。じゃあ次でまた記録更新してやる。そしたら認めるだろ?」 〇〇「いいですよ。ついでにご褒美もあげちゃいます!」 紺野「えっ!?」 紺野「しまった!」 〇〇「あ……これじゃ記録は難しいですね」 紺野「卑怯だ……」 〇〇「?」
タグ: