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「あまあまをあげる」

この一言でゆっくりの家族はホイホイついてきた。
れいむとまりさの番いで、子供は赤れいむが二匹に赤まりさが一匹。

小さな鳥篭に全て押し込んだ。
狭いだとかご飯よこせだとか喚いていたが、三日放置したら諦めたのか衰弱したのか、いくらかおとなしくなった。

しかし成体である両親は子供に比べれば体力があるようで、私の姿を見て食事を要求する。

「れいむにごはんちょうだいね!たくさんでいいよ!」

「まりさはばったさんがたべたいんだぜ!どんぐりさんでもたべてあげるのぜ!」

自分はいらないからせめて子供には、という発想が彼らには無いらしい。
知能の高い個体や愛情の深い個体ならばそういった言葉が聞けるのかもしれないが、こいつらは駄目なようだ。

「みゃみゃ……おにゃかちゅいたよ……」

弱々しく呟いたのは赤れいむ。
満足な食事を得られず栄養状態が悪いために、肌はがさがさで目は虚ろだ。
あと半日も過ぎれば、餓死するかもしれない。
二匹の赤まりさもほとんど動かない。
このまま子供たちは死んでいくのだろうか。

さらに一日が経過。
赤れいむの姿が見えない。
鳥篭の床に、乾いた餡子と皮がへばりついていた。

「あかちゃんがしんじゃったからまりさがたべたのぜ!ばかなれいむとあかちゃんにはあげなかったのぜ!」

「れいむのあがぢゃんがじんじゃっだぁぁぁぁぁ……あがぢゃん……」

「みゃみゃ……ごはん……」

「まりちゃ……おみずがのみたいのぜ……」

赤れいむは死んで親まりさに食われたようだ。親まりさは一時的に腹を膨らましたようだが、赤ゆっくり一匹程度では長くは保たないだろう。

次の日。
鳥篭の中には、気持ち良さそうに寝ている親まりさの姿があった。
他の家族の姿はなく、親まりさの口元には乾いた餡子がこびりついていた。

「ゆぴー……ゆぴー……ゆふん。もうおなかいっぱいでたべられないんだぜ……」

死んだ家族を食べたのか、それとも殺して食べたのか。
それによってこれからの虐めの度合いが変わることはないので、聞かないことにした。
鳥篭を蹴っ飛ばしてまりさを起こし、扉を開けてその丸く柔らかい身体を掴む。

これからの数日間、生き残ってしまったまりさは地獄を味わう羽目になるのだが、それはまた別の話……。


      完

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最終更新:2010年10月21日 20:42
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