りすとら! by:エルザス
唯「あ、和ちゃんだ!」
和「あら唯、それにつぼさんも」
つぼ「ご機嫌よう」
唯「久しぶりだね!」
和「本当にね」
唯「今日はなんだかいろんな人と会うよ」
つぼ「さっきはお宅のエルザスさんを見たんですよ」
和「うちの旦那を?」
唯「そうそう!公園のベンチでぼーっとしてたよ!」
和「おかしいわね。今朝はいつも通り会社に出掛けて行ったんだけど」
唯「でも間違いなくエルザスさんだったよ!」
和「・・・?」
[編集][コピー]
12/16 00:57 iPhone()
新着順⇔投稿順
ココに投稿/検索[1]エルザス
~その夜~
エルザス「ただいま~」
和「おかえりなさい」
エルザス「あー疲れた。新しいプロジェクトがまとまりそうだよ。おかげで企画部はてんてこ舞いだ」
和「・・・・・・」
エルザス「どうしたの?」
和「・・・そんなわけないわよね」
エルザス「へ?」
和「なんでもないわ。ご飯にしましょう」
[編集][コピー]
12/16 01:02 iPhone() [2]京
おいやめろ
やめろ
[編集][コピー]
12/16 03:54 W54S(e) [3]エルザス
~一週間後~
和(あれから毎朝、エルザスはちゃんと出勤してるし、どうやら何事もなさそうね)
澪「和じゃないか」
和「あら秋山さん。久しぶりね」
澪「 あ。ちょうど良かった、さっき図書館でエルザスさんを見たんだが、これを落として行ってしまったから、渡しておくよ」
和「え?」
澪「エルザスさんは休暇なのか?最近毎日図書館で見かけるけど」
和「そんなはずは・・・」
澪「そうなのか?まぁとにかく渡しておくよ。それじゃ」
和「これって・・・ハローワークのパンフレット?」
[編集][コピー]
12/16 09:15 iPhone() [4]エルザス
~その夜~
和「ねぇあなた、私に何か隠し事してない?」
エルザス「え?」
和「今までそんなことなかったけど今回ばかりは何か隠してるでしょ」
エルザス「な、なにも隠してないよ」
和「そう。ならどうして、最近毎日図書館に行ってるのかしら?」
エルザス「!?」
和「会社にも行かずに何をしてるの?お願いだから説明して」
エルザス「・・・・・・」
和「ねぇったら」
エルザス「・・・り・・・」
和「り?」
エルザス「リストラされたんだ」
[編集][コピー]
12/16 11:26 iPhone() [5]つぼ
澪は司書さんなのもち?
私気になります!
[編集][コピー]
12/18 21:25 S004(e) [6]エルザス
5
そうだよ(肯定)
[編集][コピー]
12/18 22:43 iPhone() [7]エルザス
和「え……?」
エルザス「リストラされたんだよ」
和「嘘でしょ?」
エルザス「本当だ。二週間前に」
和「どうしてすぐに言ってくれなかったの?そんな大事なこと」
エルザス「…………」
和「答えてよ。どうして?」
エルザス「わからない。わからないんだ」
和「………」
エルザス「もちろんいつかは言うつもりだった。ただ、そうだな、俺自身が、リストラっていう事実を受け入れられてなかったんだ。それに、いま思えばまったく本末転倒だけど、君に心配をかけたくなかった」
和「ほんとに本末転倒よ。私に黙っていたところで復職できるわけでもないし、一大事だからこそ、私に頼って欲しかったわ」
エルザス「君に黙っていたことは心から謝る。すまなかった」
[編集][コピー]
12/23 12:25 iPhone() [8]エルザス
和「いいわ、それは許してあげる。問題はこれからどうするかよ。聞いた話だと、あなたは毎日フラフラしてるだけらしいし」
エルザス「これからはちゃんと新しい仕事を探すよ。しばらくは保険もおりるから食うには困らないはずだし」
和「あまり楽天的にはなれないわね。だいたいあなた管理職だったんじゃないの?それをいきなりリストラなんて聞いたことがないわ」
エルザス「前の役職からはとっくに外されてたんだ。三ヶ月前、京専務が社長就任を決めたときにね」
和「京専務が?だって、社長候補の筆頭はあなたの上司の神 長門専務だったんじゃないの?」
エルザス「そうさ。俺たち長門派は黒猫社長の引退を機に、長門さんを社長候補に擁立しようとした。しかし長門さんはうんと言ってくれなかった。黒猫社長が引退するなら、自分も第一線を退くとね」
和「長門専務らしいけれど…」
エルザス「それでも俺たちは長門さん擁立を画策し続けた。それが京専務には面白くなかったらしい。結局京専務が社長就任を決めて、それと同時に俺たち長門派に辞令が出た。長門さんの腹心のほとんど全員が閑職に回された。今や社内は、京専務とその取り巻きの独裁体制だ。関連会社への横すべりの斡旋もなく、とうとう長門派の俺たちはリストラされたんだ」
[編集][コピー]
12/23 12:41 iPhone() [9]エルザス
和「そんなことがあったなんて……」
エルザス「会社は変わったよ。社員の一人一人を大切にする時代は終わった。競争に勝ち残れない人間に価値はない。再起のチャンスも与えられない。たとえ家族がいても、だ」
和「わかったわ、あなたも辛かったってことはよくわかった」
エルザス「今まで隠していて本当に悪かった。この通りだ」
和「もういいわ、私に心配をかけないためにっていうのも嘘ではなさそうだし、もちろんあなたのチンケなプライドのせいもあるんでしょうけど。とにかく話してくれてありがとう」
エルザス「和……」
和「でもこれは約束して。次からは一人で抱え込まないで、私にもきちんと相談して。あなたが会社でやりたいことには口出しするつもりはないけれど、でも今回のことは私にも直接関係があることだもの」
エルザス「わかった。約束する」
和「それに私は、あなたの妻なんだからね」
エルザス「……ありがとう」
~三日後~
和「あなた、会社から郵便が届いてるわ」
エルザス「来たか。たぶん退職金の概算だな。さて、いくらくれるのかな?」
和「あまり楽しみではないわね…」
エルザス「そう言うなって。転職資金にせよ生活費にせよ、何かとお金は入り用なんだから」
和「そうね」
エルザス「どれどれ?」
エルザス「……………」
和「どうしたの?」
エルザス「これだけ…?」
和「えっ?」
エルザス「バカな…こんなことが……」
和「どうしたの?」
エルザス「ああ、そうか……」
和「ねえ、どうしたの?」
エルザス「やられたよ。まんまと騙された。退職金はこれしかもらえないそうだ」
和「えっ、これだけ?!」
エルザス「退職の理由が原因だ。俺はてっきり、会社の都合による退職だとばかり思っていた。だけど人事の奴ら、俺個人の理由による退職だとして概算を出したらしい」
和「そんな!だってこのリストラは、京専務の都合で決められたものなんでしょ?会社の都合に決まってるじゃない!」
エルザス「俺も迂闊だった。退職にあたって、人事から退職願いを書くように進められたんだ。形式的に解雇だと再就職に不利になるから、とか言って…俺も突然のリストラで頭に血が昇ってたから、こんな会社こっちからやめてやると思ってつい言うとおりに………」
和「バカ!ドジ!マヌケ!会社の思う壺じゃない!肝心な時によく考えないんだから!」
エルザス「面目ない……」
最終更新:2012年12月28日 10:53