851 名前:通常の名無しさんの3倍投稿日:2008/05/01(木) 13:38:27 ID:???
アムロ「ふう、これだけ大人数となると、移動手段を確保するのも手一杯だな。いっそバスでもチャーターして…」
マイ「アムロ兄さん、それならお願いが」
アムロ「…なんだお前の後ろの赤くて無駄にデカいそれは」
マイ「これはわが社がビグ・ラングを旅行者向けに改造した大型キャンピング・カー、その名もバス・ラン…」
アムロ「断る!」
マイ「まだ何も言ってないじゃないですか」
アムロ「うるさい! もうオチは読めてるんだよ! どうせテスト代わりに旅行で使えと言うんだろ!」
マイ「さすがアムロ兄さん。これがニュータイプか」
アムロ「誰でもわかるわ! 一体今まで何度同じことがあったと思ってるんだ。そして最後は一家で空中分解だ!!」
マイ「今回はデュバルさんは同行しませんし、開発も僕が責任を持ってやりましたから大丈夫ですよ」
アムロ「いや、お前も若干空中分解属性があるからな。まだ…」
マイ「交通費は全額ウチが出しますし、運転は僕がしますよ。モニクさんもオブザーバーとして同行するので大丈夫です」
アムロ「モニク君が…、交通費…(アムロの中で損得計算中)」
マイ「どうですか?」
アムロ「よし…その話、のった!」

当日
マイ「お待たせしました」
シロー「改めてみるとでかいな…」
ガロード「最近、格納庫でビグ・ラング見ないと思ってたらこんなのに改造してたのかよ」
ロラン「すごい! キッチンにバスルーム、業務用の大型冷蔵庫まで!」
シーブック「ちょっとしたホテルだな、これ」
モニク「せっかくの家族旅行にお邪魔してすいません」
アムロ「いえいえ、もともと大人数ですから二人くらい。そちらこそがんばってください。色々な意味で」
モニク「はい、これをチャンスだと思って頑張ります。色々な意味で」


852 名前:通常の名無しさんの3倍投稿日:2008/05/01(木) 13:42:23 ID:???
その夜
モニク「○月×日 我、バス・ラングの評価試験を実施せり、と」
マイ「すいませんキャディラックさん。僕の技術試験を手伝ってもらって」
モニク「な、なに気にするな! それよりもいい機体だな、これは」
マイ「ええ、前々からビグ・ラングの巨体を有効活用できないかと考えていたんですが。狙いはばっちりのようですね」
モニク「そうだな。お前の弟たちも喜んでいたしな。私も家族が増えたら将来はこんな風に…」
マイ「ははは、いいですね。その時は運転手として呼んでくださいよ」
モニク「そ、それはどういう……。な、なあマイ、今晩はゆっくりできるんだろ?」
マイ「え、いや僕は報告書をまとめて会社に連絡しないと…」
モニク「報告書ならもう書いた! 会社にも私が連絡しておく!」
マイ「どれどれ…本当だ、早いですね。すいません、何から何まで」
モニク「気にするな! それより…」
マイ「何かお礼を…あ、そうだ。せっかくですから今晩一杯奢らせてもらえませんか。キャディラックさんとは一度ゆっくり話してみたいとおもってたんですよ」
モニク「なっ、な、な…!」
マイ「お忙しいならまた今度でも…」
モニク「い、いやっ! 暇だ! いや、別に暇というわけではないが今晩はたまたま空いている! お前がそこまで言うなら付き合ってやらんことも…!」
マイ「よかった。それじゃ……あ、すみせん電話だ」
モニク「(苦節○年…! 遂に、遂にこの時が…! いや待て、焦るなモニク! がっついては卑しい女と思われる)」
マイ「ああ、ワシヤか。うん、こっちの評価試験は終わった…え、デュバルさんが空中分解? そんなのいつものこと…え、違う? 
閉じこもった? 社長室に? ジオニックの陰謀だと認めるまで出ない? いい年してあの人はまったく…! キャディラックさん」
モニク「(エルヴィン…姉さんは今日、勝負をかけるよ。遠い空の向こうで見守っていてね…)」
マイ「キャディラックさん! すいませんが急用ができました。どうもデュバルさんが『何故誰もヅダを評価しない! これはジオニック社の陰謀だ!
私は断固講義する!!』とか言って本社の社長室にたてこもったらしいんですよ。僕もちょっと説得に行ってきます!」
モニク「マイ、そんなに焦らなくても私の準備は既に…って、どこに行くんだ! 明日の評価試験は! 飲みにいく話はどうなったんだ!!」
マイ「すいません! またの機会に! とりあえず明日はコウにでも運転させてください! 感覚はデンドロと同じはずですから、多分!」
モニク「ちょ、ちょっと……嘘だと言ってよマイーーーーーーーーー!!」

次の日
モニク「何をやっているこのうじ虫! それはクラッチだ!」
コウ「ひ、ひいいいい」
ガロード「なんで今日はコウ兄さんが運転してんだ?」
ジュドー「モニクさんもいつにもまして機嫌悪いし…」
アムロ「マイ…機体は空中分解しなかったが、フラグはきっちりクラッシュしていったか。我が弟ながら恐ろしいヤツ…」
アル「うわああ、コウ兄さん今日で三本目のアンプル注射だ…」
モニク「このできそこないのグズめ! ジジイの運転の方がまだ気合が入ってるぞ!!」
コウ「ハアハア、この旅行は……地獄だ」

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最終更新:2013年09月14日 22:38