セレーネ「ふぅ…明日までに提出する書類を作らないと。」
刹那「セレーネ姉さん、いるか?」
セレーネ「刹那?鍵なら開いているわよ。」
刹那「そうか…なら、入るぞ。」
セレーネ「珍しいわね、私の部屋に来るなんて…どうかしたの?」
刹那「ああ…少し相談事があって…家族の中で唯一の女性である姉さんなら解るかもしれないと思ったんだ。」
セレーネ「相談事とは本当に珍しいわね、貴方が…で、何かしら?」
刹那「実は…
マリナ・イスマイールの事で少し…。」
セレーネ「あの皇女様の事ね…彼女がどうかしたの?」
刹那「…最近、夢を見るんだ…彼女と二人で、荒れ地に立っている夢を。」
セレーネ「ふんふん、それで?」
刹那「彼女は俺に優しく語りかけてくれて…俺はそれを悪い気はしないと思っている。」
セレーネ「………。」
刹那「何故マリナ・イスマイールが夢に出てくるのか、それを悪くないと思っている俺がいるのか…よく解らないんだ。」
セレーネ「成る程…で、それに答えて欲しくて私に聞きに来たのね。」
刹那「………。」
セレーネ「そうねぇ…その手の話はあまり得意じゃないけど、貴方彼女の事を特別な存在として認知してるんじゃないかしら?」
刹那「特別…マリナ・イスマイールが?」
セレーネ「そう…そして、夢の内容から貴方は悩み事を抱えていて、それを彼女に答えて欲しいと思ってる。」
刹那「悩み…俺が…。」
セレーネ「無い…って訳じゃないでしょう、その表情からして。」
刹那「それは…そうかもしれない、俺は彼女に…。」
セレーネ「なら、私が答える事は出来ないわ…彼女に会って、その悩みを打ち明ける事ね。」
刹那「マリナ・イスマイールに……。」
セレーネ「出来るでしょ、そのくらい…文通してる仲なんだから。」
刹那「そうか…なら、明日メールで…。」
セレーネ「駄目よ、それじゃあ…時間が空いてる時に、彼女に会って直接問い掛けるの。」
刹那「直接…彼女に会うのか?」
セレーネ「そうよ、直接会ってね…メールなんかじゃ、貴方の満足いく答えは見つからないわ。」
刹那「そうか……解った、なら今度時間がある時に会って話をしてみる。」
セレーネ「失礼がないようにね、相手は皇女様なんだから…彼女に変な事したら、家族全員の迷惑になるのよ。」
刹那「努力しよう…すまなかった姉さん、無駄な時間を使わせてしまって。」
セレーネ「良いのよ、別に…貴方の意外な一面も見れたから。」
刹那「…では、俺はもう寝る…姉さんも早く寝た方が良い。」
セレーネ「これが終わったらね…おやすみなさい、刹那。」
刹那「…お休み、セレーネ姉さん。」
セレーネ「……さて、刹那にああ言われたし、早く仕事を終わらせて寝ましょうか。」
セレーネ「………答えが見つかると良いわね、刹那。」
たまにはネタ補正の掛かってない姉さんを書こうと思った。
姉さんはこう、家族の相談事とかにアドバイスを与えるのが得意だと思うんだ。
自分の主眼が入っているだろうけど、そこは勘弁してくれ。
最終更新:2013年09月19日 22:50