カミーユ・ロラン部屋にて
ファ「ねえ、カミーユ、これ着てみてよ」
そう言ってクローゼットから女物の服を取り出すファ
カミーユ「ひとの家のクローゼットを勝手に・・・っていやだ。絶対にそれだけはやらない」
ファ「いいじゃない。減るものじゃないし。ほら」
ロラン「僕も見てみたいなあ」
カミーユ「うわ、ロラン!何しに来たんだ」
ロラン「お茶持ってきただけだよ。それにしても、その服が役に立つときがくるなんてね」
カミーユ「役になんて立つもんか。俺は絶対着ない」
ロラン「じゃあ、カミーユはご飯抜き」
カミーユ「・・・ファ・・・」
ファ「着てくれるなら、作ってあげるわよ」
カミーユ「・・・」
食べ盛りの17歳、少ない小遣いでは外食する余裕などなかった
ロラン「決定だね。ファさんは外で待っててください」
カミーユ「何かたくらんでるだろ」
ロラン「別に。興味本位ですよ」
カミーユ「こういう事やらされる気持ちはロランが一番わかってると思ったけどな。てことはやっぱり・・・」
ハリー「趣味か!」
ロラン「違いますよ!って、どこから!?」
カミーユ「出ていけ!」
カミーユのパンチで飛んでいくハリー
ロラン「さあ、これでよし、と」
カミーユ「しかしロランも手慣れちゃってるよなあ」
ファに渡された化粧道具で化粧を施されながら、カミーユがつぶやく
ロラン「別にいいでしょ、そんなこと。さあ、ファさんどうぞ」
ドアを開けて入ってくるファ
ジュドー「うわ、かわいい」
ガロード「似合ってるじゃん!」
カミーユ「みぃたぁなぁ」
ジュドー「まずい!ハイパー化だ」
ガロード「逃げろ!」
カミーユは追いかけようとするが、スカートの裾を踏んでしまい盛大に転ぶ
ファ「はははっ。似合ってるじゃない、カミーユ」
ロラン「じゃあ、記念に・・・」
そう言ってカメラを構えるロラン
カミーユ「馬鹿、それだけは・・・」
パシャ。カミーユが言い終わらないうちに聞こえたシャッター音は、一つではなかった
シャア「
ロラン君を追っていて、こんな貴重なものが手にはいるとは、私は運がいい」
と、声に振り向いたカミーユと目が合い、とっさにサングラスをかけるシャア
カミーユ「それで変装したつもりですか?
シャア・アズナブル、名乗った方がすっきりします」
シャア「今の私はクワトロ・バジーナだ。それ以上でもそれ以下でもない」
カミーユ「歯ぁ食いしばれ!そんな大人、修正してやる!」
ハイパー化したカミーユの一撃を食らい、遙か彼方に飛んでいくシャア。しかしその顔には笑みが浮かんでいる
シャア「これが、若さか・・・」
そうつぶやいたシャアの手には、しっかりとカメラが握られていた
その夜、キラ&ウッソの部屋からは街中に響き渡るような笑い声が聞こえてきた・・・
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カミ―ユ・ビダン 女装
最終更新:2017年05月29日 08:54