116 名前:僕らの節分戦争・伍 1/4 :2009/02/04(水) 16:23:53 ID:???
94のつづきー

シュウト「このシュウト、義によって助太刀いたす! …だっけ?」アハハハハ
ミネバ「シュウト!」
アル「こんにちは、ミネバちゃん」
ミネバ「アル!」
ビクザム「ハロ!ハロ!」
ミネバ「ビクザム…お前まで…」
 ハマーンに招かれて現れたのは、大荷物を抱えたシュウトとアルの二人+1だった。
ミネバ「二人とも…なぜここに…」
シュウト「だからぁ! 助っ人だって言ってるじゃん」
 足元はいつものジェットローラー、左手にキャプテンのシールド、右手にビームライフルを
 持ってはいるが、本物であればいかなシュウトとは言え片手で振り回せるものではない。
 形こそオリジナルとほとんど変わらないが、どちらもシュウトの手製である。
 とはいえ木製のシールドは表面を薄くではあるがガンダニュウム合金で覆い、
 ビームライフル型の電動エアガンは背中のランドセルからチューブで電力と
 弾丸(もちろん煎り豆)を供給するため、破格の装弾数を誇る。
アル「ドズル先生と、ミネバちゃんの真剣勝負だって解かってるけど…
   お手伝いするくらいはいいよね?」
 ザクバズーカを持つアルも、背中には大きな背嚢を背負っており、
 パンパンに膨らんだそれが対ドズル用の装備だとすれば、確かに重装備である。
ミネバ「だが、良いのか? 相手は“あの”父上だぞ?」
シュウト「あはははは(冷汗」
アル「正直、ちょっと…ううん、すっごく怖いけど…」
シュウト「でも、それはミネバちゃんだって同じでしょ?」
ミネバ「アル…シュウト…」
シュウト「僕たち、ミネバちゃんの友達だもん」
アル「友達は、助け合わなきゃ!」

ミネバ「ハマーン…」
ハマーン「はい、ミネバ様」
ミネバ「百万の味方を得た心地とは、このことなのだな」
ハマーン「はい…」


117 名前:僕らの節分戦争・伍 2/4 :2009/02/04(水) 16:25:57 ID:???
デラーズ「座敷童子を知っているか?」
カリウス「日本の妖精ですね。 幸運をもたらすとか言う…」
デラーズ「そうだ。 座敷童子が居つく家は幸運に恵まれ、隆盛すると言う。
     だが、この話には続きがある」
ケリー「続き、ですか」
デラーズ「座敷童子の機嫌を損ね、去られた家は必ず没落するのだ」
アダムスキー「それは…祝福なのか呪いなのか、判断が難しいですなぁ…」
デラーズ「また、取り付いた家に災いをもたらすと言う貧乏神は、
     去った後には福の神が訪れるという。
     かようにこの国では、幸、不幸を表裏一体のものと考えておる」
ガトー「禍福は糾える縄の如し、とも言います」
デラーズ「左様。 そしてこの節分の豆撒きとは、鬼祓い。
     鬼を祓い福を招く儀である。
     なれば、鬼が強大であればあるほど、後に招かれる福も豊かになるというもの」
カリウス「それが、ドズル閣下がああまでして鬼たらんとした理由なのですね」
デラーズ「閣下自らの身命をかけて呼び起こしたあの鬼よ。
     それを祓った後で齎される福はいかほどのものか…」
ボブ「たしかに!」
デラーズ「ふっふっふ、これでジオンはあと10年は戦える…」
エンツォ「デラーズ殿デラーズ殿」コラコラ
カリウス「ですが、いかなミネバ様とはいえ、あの鬼を祓うとなると…」
ガトー「その通り。 故に我等も閣下とご一緒するのだ」ホレ
ケリー「これは? 角?」
デラーズ「我等も鬼として閣下に同行する。
     いよいよとなれば我等全員で閣下を取り押さえるのだ」
エンツォ「どちらかと言えば、それこそが我等の本命だな」
デラーズ「然り。 だが…」
エンツォ「だが?」
デラーズ「ミネバ様の器量に、期待しておるのも確かなのだよ」


118 名前:僕らの節分戦争・伍 3/4 :2009/02/04(水) 16:27:29 ID:??? コンボイがドズル邸の門前に到着したのは陽が落ちて間もなくの頃であった。
ラカン(鬼)「整列! せいれーつ!!」
 ばたばたばた…
 全員頭に角の付いたカチューシャや鉢がねを身に着け、
 トラ柄のパンツか腰布一枚の半裸姿である。
 中にはドーランで全身赤やら青やらに塗りたくる者までいるノリの良さ。
 寒風吹きすさぶ中、平然と整列する様はさすがと言えよう。
エンツォ(鬼)「さて、我等が大将は…」
 トレーラーのコンテナを僅かに開き、覗き込む赤鬼。
ドズル「ZZZZZZZZ…」
 麻酔ガスの影響か、はたまた荒行の疲労からか、
 ドズルは大の字になって大いびきを立てていた。
エンツォ(鬼)「…どうするのだデラーズ殿」
デラーズ(鬼)「安心めされよ。 このような状況も想定の内よ」
 言いつつコンテナに乗り込んだ青鬼は、荷物の中から一本のボトルを取り出す。
エンツォ(鬼)「それは?」
デラーズ(鬼)「某所より入手した特製チリソースだ。 これを…」ポン!
 一瞬の躊躇もなく、ドズルの大きな口の上でひっくり返すデラーズ。

ドズル(鬼)「グオオオオオオオオオオオオオオオオ!!」

 びりびりと、窓ガラスから悲鳴が上がる程の咆哮が響き渡る。



119 名前:僕らの節分戦争・伍 4/4 :2009/02/04(水) 16:29:01 ID:???
ミネバ「来たか…」
 ザクマシンガン(シュウト手製の電動エアガン)を手に、ミネバが呟く。
シュウト「なんだか、鬼がいっぱいいるよ?」
 ゆっくりと開く正門の向こうには、半裸の巨漢が勢揃いしているのだ。
 戦場なら、それだけで士気が総崩れになりそうな光景である。
ミネバ「ふっ、雑魚がいくら集まろうと、我等の敵ではない」
アル「でも、ドズル先生の相手をしてる最中に横から手を出されるのも面倒だねぇ」
ミネバ「ならば、先に雑魚鬼から片付けるか。 シュウト」
シュウト「ん?」
ミネバ「…父上の、足止めを。 …まかせて、よいか?」
 それがどれほどの困難であるか。
 解かっていても、それを任せられるのは並外れた反射神経と、
 ジェットローラーの機動力を持つシュウトしかいない。
シュウト「僕が? …おっけー。 任せてよ」ドン!
 安請け合いをしてみせるシュウトであったが、その顔色は薄明かりの下でも
 見て取れるほど青い。
アル「シュウト…」
ミネバ「すまん」
シュウト「あ、一つ、いいかな?」
ミネバ「なんだ?」
シュウト「足止めって言ってたけど…」
ミネバ「ああ、だがあまり無理は」

シュウト「僕 が 倒 し ち ゃ っ て も か ま わ な い よ ね ?」

ミネバ「しないで… なんだと?」
ドズル(鬼)「ガオオオオオオオオオオオン!!」
シュウト「シュウト、いきまーす!!」



120 名前:僕らの節分戦争・伍 :2009/02/04(水) 16:30:35 ID:???
ぐう…次はアクションシーン。
また話が進まなそーな予感…

ごめん、まだ続く。orz


131 名前:通常の名無しさんの3倍 :2009/02/04(水) 18:48:42 ID:???
118
すでに組長先生が人間扱いされてないような気がw

132 名前:通常の名無しさんの3倍 :2009/02/04(水) 18:54:04 ID:???
ギレン「もはやあいつは人間という存在を超越しているのですよ、父上」
デギン「どこを間違ってあんな風に育ってしまったのか……」
ガルマ「(父上が言う事か!?)」

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最終更新:2013年10月12日 20:25