シャクティ、エリシャ、マルチナ、スージィの園芸部リガミティア女子達は
部活帰りの放課後、バーガーショップ《マグダニエル》に寄り、
何時もの如く、取り止めのない話をしていた。

そんな中で、カルルマンの世話をしながらその場に混じるシャクティは
他の子達から少し、浮いていなくもなかったが……

マルチナ「ねぇねぇ!姉さんは結局、オデロさんに本命チョコはあげたの?」
エリシャ「ブッ!(飲んでいたコーラを吐き出す)ケホ、ケホ………何よ突然!?……私より、貴方はどうなのよ?」

マルチナ「私!?、私は………(指折りをして、思い出しながら)
ウォレンとオデロさんとウッソでしょ?あとはトマーシュ部長かな?……勿論、義理!全部義理!!」
スージィ「あ、私もねーウォレンとオデロとトマーシュとウッソにあげたよ!」
エリシャ「シャクティは?」

シャクティ「あ、私は……」
スージィ「シャクティはウッソだもんねー  ̄ー ̄)ニヤニヤ 言わなくても分かるよ~」
シャクティ「そうよ、けど……」
マルチナ「ふぅ~~ん、熱いんだぁ……。 ┐(´ー`)┌ 
あ!ところで……、もうすぐ三月のプロムパーティの時期でしょ?皆、誰と行くか決まったぁ!?」

エリシャ「そうねー……、全然決めてないわー……」
マルチナ「ラクスさんとフレイさんは、もう~早くからパートナーを巡って、凄い事になってるらしいってぇ!!」
エリシャ「もしかして、キラ君を?………あの二人も飽きないのね」

スージィ「う~~ん、私は誰がいいかな?……」
マルチナ「スージィにプロムは早いでしょうがぁ!姉さんは……… ( ̄ー ̄) オデロさんの誘い待ち?」
エリシャ「(;゚Д゚) え!?………そ、そんな訳、ないでしょうに………」
マルチナ「え?じゃートマーシュ部長?………もしかして、あのビーチャとかいう人?」

何かにつけて突っかかるマルチナを少し、うざったく感じ
話の流れを変えようとするエリシャ「未だ……、考えてないわよ。シャクティは?」

シャクティ「私は…」
マルチナ「聞かなくても分ってる!ウッソでしょ?(シャクティの真っ赤になった顔を覗き)やっぱり、そうなんだ!」
スージィ「私もプロムに出たいぃぃ!! ヽ(`Д´)ノ 」
エリシャ「でも、ジュニアスクールは毎年、参加しないのよね…(略)」

毎度この調子で話が進み、
園芸部リガミティアの女子達の輪に入ると、シャクティは殆ど喋らせて貰えないのだった。

ひと通り、話も尽きた処でバーガーショップ《マグダニエル》を出た各人はそのまま解散する。

「じゃーねーバイバイ!!」
「又、明日……」
「うん、それじゃね~!!」

あくる日、公園でティファとシャクティがベンチに座っているのを
ハロのロードテストを兼ねて散歩中のウッソが見かける。

ハロ「シャクティ!シャクティ!ティファモ、イッショ!ティファモ、イッショ!」
ウッソ「本当だぁ……ハロ!行ってみようか?」


シャクティ「この間のティファさんのバイト、評判が良かったみたいですよ。
見立ての厳しいお店のオーナーからもリクエストが出ている位ですから……」
ティファ「……」
シャクティ「………もう一度……、やる気はありますか?」
ティファ「……(首を横に振る)」

シャクティ「そうですか……(シャクティの眉間にシワが寄る)ティファさんが働いてくれると
私も色々と助かったんですけど……【紹介料がシャクティの懐に入るシステムらしい】
嫌なら仕方ないですよね……(寂しげな顔をするシャクティ)
あ、そうそう!今度の三月のプロムパーティは誰と行かれるんですか?」
ティファ「ガロードと……」

シャクティ「そうですか!私はウッソと一緒に……と思っているんですけど、未だ正式に誘われていないんです。
ウッソは………年上の人にしょっちゅう、惑わされているし………私の事を妹か何か?位にしか
思ってないんじゃないかと………何時も心配になるんです………ティファさんは、ガロードさんとの事で不安になったりしません?」
ティファ「ガロードは……いつも…優しくしてくれるから……」

シャクティ「いいですね……、ウッソにも常々、お兄さん達を見習って欲しいと…(略)」

ウッソがシャクティ達の座るベンチに向けて走ってくる「シャクティ~~!!」
ハロも一緒に跳ね飛んでくる「シャクティ!ティファ!イッショニイル!」

シャクティ「あ、ウッソ……」
ウッソ「ティファさん、こんにちわ!」
ティファ「……こんにちわ」

ウッソ「シャクティ、ティファさんと二人で何してるの?」
シャクティ「ティファさんとお話していたのよ。そうですよね?」
ティファ「……(こくり)」

二人で話をしていた………と言うよりは、
シャクティが一方的に喋り続けていただけなのだが……。

同年代の女の子達、園芸部リガミティアの仲間達の中では、中々喋るキッカケが掴めないシャクティは
自分よりも更に物静かな……や、殆ど喋らない無口なティファを相手に喋り続ける事で
日頃の鬱憤を晴らしていた。

ティファとしては、他の子とは少し違う雰囲気を持つシャクティに親近感を持ち、
シャクティの話に度々付き合い、聞き役に回る事は満更でもないようで
嫌な顔をせずに付き合っていたりする。
が……、偶に持ち込んでくる変なバイトの話は勘弁して欲しい……と、思っていたりもしたのだが……

ウッソはそんな二人見て(ふ~ん、シャクティとティファさん……、仲がいいんだな)

翌週、ロストマウンテンのハイム鉱山内にて、
シャクティとティファはヘルメットを被り、暗がりの中をハンマーで掘削している。

カチン! カチン! カチン! カチン! カチン!

ティファ「……あの……シャクティ?」
シャクティ「なんですか?」
ティファ「この仕事は………その……私には合わないから……」
シャクティ「そうですか……ここからトルマリン鉱石が採掘出来れば、
手っ取り早かったんですけど……中々、採掘出来ませんしね……分かりました。他のを探しましょう」


更に翌週、写真スタジオにて、
カメラマンがティファを撮影している。

パシャ! パシャ! パシャ! パシャ! 

「はい、お疲れさん!あ、シャクティさん。写真は明日、出来上がりますから」
シャクティ「お疲れ様でした」

ティファ「この撮影は?……」
シャクティ「それじゃあ……(バインダーの用紙を捲り)ティファさんは2週間後までに10kg太って下さいね。
次の撮影までには何としても太って貰わないと、Beforeの写真が撮れませんからね♪」
ティファ「……」

シャクティ「ダイエットフードの広告用モデルはみんな、逆撮りしているんですよ。
太るには三食キチンと食べるよりも、一日二食のドカ食いをした方がいいですね……それから……」
ティファ「 (;゚ -゚) …………」

2週間後……、元々、食の細いティファが無理をしてドカ食いをした為に逆に体調を崩し、
ヤツレてしまったのでBeforeの写真は撮れず……
シャクティに付き合うのも程々にしなければ……と思うティファだった (終)



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最終更新:2018年10月30日 15:31