ガロードとジュドーは知り合いのジャンク屋の倉庫に籠り、拾い集めたジャンク部品を使い何かを作っていた。
ガロード「ジュドー、ちょっとそこのビスここに付けてくれ…それとこの基盤は…どこに付けるんだっけ?」
ジュドー「たしか、基盤は、そこの台座じゃない?…ッよし、ビスは取り付けた!ところで、その基盤ってなんのやつ?」
ガロード「ジャンク屋の親父は、かなり昔の人工知能みたいな物だって言ってたな…あ、その銃身ここに付けろよ」
ジュドー「解ってるよ、ここだろ?」
カミーユの部屋からハロの図面を持ち出しそれを見本にMSの脱出ポッドを利用し直径3メートルの巨大ハロを作っている…その図面が恐ろしい物とは知らずに…

ジュドー、ガロード「できたー!!」
ガロード「ジュドー、起動してみろ!」
ジュドー「おお、起動スイッチ押すぜ!」
ポチッ…ヴゥ~ン………動かない…まったく動かない
ガロード「え?なんで?ちゃんと図面通りに…」
ジュドー「…あ~あ…なんかしらけた…ねえ、これどうする?このまま置いておくとジャンク屋の親父さん怒るぜ」
ガロード「ああ、そうだな…それにしてもしらけたな…せっかく丸一日かけてこれだもんな…ジュドー、そこのプチモビでジャンク置き場に捨てといて」
ジュドー「オッケー!」
ジュドーはそう言うと、巨大ハロに蹴りを入れた後プチモビに乗り巨大ハロを外に引きずり出しジャンクの山に投げ捨てて自宅に帰っていった。

その数分後、眠りから覚めたかのように巨大ハロの眼が光った

ギンガナム「やはり、ロランの御飯は、うまいのである!」
一家の食卓にギンガナムがいる光景はもはや自然になっていた。もう、誰も突っ込まない。
ロランも14人分の食事を用意している。誰も欠けること無く、楽しく食事を取っている。
その時だった。
ズドオォォン!……突然、家の近くでものすごい音がした。驚いた兄弟たちはギンガナムを残し外に飛び出した
ギンガナム「!?そのコロッケ、もらったぁ!!」

全員「何事!?」
外に出ると信じられない光景があった。庭先に巨大な玉がある…巨大なハロだ。
ガロード、ジュドー「げっ!!あれは!!」
アムロ「ハ…ロ?」
ハロの眼が光った
ハロ「ガロード…ジュドー…皆…殺ス…殺ス」
そう言うとハロは天高く跳ね上がりアムロ達に向かい突っ込んできた。
アムロ「みんな!避けろ!」
ドォン!!!兄弟達は間一髪で避けると次の攻撃に備えた。しかしハロは体勢を立て直すと立ち上がった…立ち上がった!?
しかも手まで生えている!!その手には機関砲も備えられている!
ロラン「カプル?」
ジュドー、ガロード「手と足は付けてないぞ!?」
ハロは人工知能をフルに使い自らジャンク屋にある数々の部品を使い改造を施していた。
ハロ「ハロノ…足ハ…飾リジャナイ…」
ハロはそう言いながら機関砲を乱射しながら途轍もないスピードで走り回った。アムロ達は避けるのが精一杯だった。
アムロ「クッ!!動きが読めない?」
機関砲の一撃が家の中に飛び込み、ギンガナムの口に入るはずのコロッケに命中した!
ギンガナム「あぁ~!?小生の…小生の、コロッケがぁ!!己ぇ…そこに、なおれ!!」
ギンガナムが勢い良く外に飛び出し刀を抜きハロに向かって行った
ギンガナム「コロッケのォ!怨みィ!!」

ハロがギンガナムに気を取られたその時、シローとドモンが動いた
ドモン「今だ!!俺のこの手が光って唸る!?」
ドモンの手が光ったその時だった。ドモンの目の前に不思議な物体が浮いている…小さなビットだ!しかも1つじゃない2、30個は有る
ドモン「ビット?まずい!!」
ドモンは間一髪でビットの一撃をかわした。しかしギンガナムはビットの攻撃を喰らっていた
キラ「ギンガナムがやられた!?」
カミーユ「くッ!かなり手強い!アムロ兄さん、こうなったらガンダムを!!」
アムロは解っている、と言いながら格納庫に走っていく。ビットがそれを追いかける。
シロー「兄さん、俺が引き付ける!その隙にッ!」
シローは何処から持って来たのか対戦車ライフルを構えハロに向かって発射した。
シロー「うおォォォー!銃身が(以下省略)!!」
しかし銃弾はハロに届く前にすべてビットで打ち落とされた。
シーブック「なんとー!?」
ヒイロ「…爆破する…」
いつの間にかヒイロはハロの頭上に立ち爆弾をセットしていた。そして素早くハロから離れると起爆スイッチを押した
ドオォンッ!!
ヒイロ「任務完りょ…なにッ!?」
突然ヒイロに向けて光線が放たれた。ヒイロは、間一髪でそれをかわした。ちょっと大きめの一軒家なら簡単に粉々になる爆薬で爆破したはずが傷一つ付いていない…
そればかりか、ハロの胴体が二つに割れそこから砲台が現れメガ粒子砲がヒイロに向けて連続発射された
ジュドー「おい…何だか凄い事になってない?」

ガロード「マジでやばい…かも…」
アル「兄ちゃん、怖いよ…」
ロラン「アル、大丈夫だよ…僕が守ってあげる…」
グエン「ローラ、怪我は無いか?」
ロラン「グエン様!?何でここに?」
グエン「嫌な胸騒ぎがしてな…案の定、来てみたらこれだ…さあ、こちらの方が安全だ!早くこちらへ!」
グエンが指すその先には、シルクのベッドが据え付けられた装甲車が扉を開けて待ち構えていた
キラ「こんな時に何やってんだ、あんたは!!」
装甲車に向かってハロのメガ粒子砲が放たれ装甲車は木っ端微塵になった
グエン「ああッ!私とローラのラブワゴンが!?」
その破片がコウの頭に当たりコウは気絶した…そこへハロがとどめを刺そうと近寄る
ウッソ「コウ兄さん!!」
ハロの腕からビームサーベルが伸びコウに狙いを定めた…その時、ハロに向かってビームが放たれた!その先からシーマのゲルググMが飛んでくる
シーマ「やらせないよ!!」
その隙にウッソはコウを引きずり物陰に隠れる。シーマのゲルググMとハロのすざまじい戦いが繰り広げられたが徐々にシーマがハロに押されていく
シーマ「チィッ!あのビット…厄介だねぇ!相手の機体が小さい上に動きが早すぎる…ゲルググじゃあ役不足なのかい?」
ハロはシーマの僅かな隙を突きゲルググのモノアイにビットの集中攻撃を浴びせた
シーマ「しまった、モニターが!」
ハロはビームサーベルを最大出力にするとゲルググのコックピット目指して突進していく…その時、格納庫からνガンダムが姿を現した
アムロ「シーマが居る!?後は任せろ!アムロ行っきまーす!!(久しぶりだな…このセリフ)」
シーマ「癪だねぇ…でも、あいつが出ればコウは大丈夫だな…あたしはさっさと離脱するかねぇ」
シーマと入れ替わりでアムロのνガンダムがビームサーベルとビームライフルを手にハロに向かって行く。ハロはビットと機関砲を撃ちながら距離を取る
アムロ「ちいッ!ちょこまかと……そこッ!!」

ビームライフルの一撃がハロを捕らえた。しかし、ハロの体に当たる前にはじかれる
アムロ「Iフィールドも装備しているのか!?…く、ビームの出力を抑えすぎたか?」
バーニー「うおおぉぉぉぉ!ガンダムー!!」
コレン「ガンダムちゃんよぅぅ!ここで会ったが百年目だ!」
アル「バーニー!?」
ロラン「コレンさん!?」
ザクⅡ改と赤いカプルがνガンダムに向かい突進して行く
アムロ「なんで、この忙しい時にかぎって!?」
カミーユ「俺達のガンダムも出そう!」
他の兄弟達も格納庫に走っていく…が、それよりも速くハロの攻撃で格納庫の出入り口が破壊された
シーブック「完全に後手に回っている!?…アムロ兄さんの一機じゃきついぞ!」
その時、流れ弾がロラン達の近くで爆発した
シロー「ロラン!?」
ロラン「大丈夫です!…アル、怪我は無い?」
アル「大丈夫だよ…ロラン兄ちゃん…」
アルの右腕にほんの少し、すり傷が出来ていた
ロラン「大丈夫じゃ無いでしょう!…何をやっているんですか、貴方達は!?」
その時、格納庫の中からロランの感情に同調した∀ガンダムが姿を現しロラン達のすぐ傍に飛んできた。ロランは素早くアルと一緒に∀ガンダムのコックピットに乗り込むと上空に飛んでいく
ロラン「ここは戦いをする所じゃ無いでしょう!!」
コレン、バーニー「ぐぁんだむだー!!」
ハロ「アムロノガンダムハ…ハロガ、押サエル…オ前達ハ、ヒゲノガンダムヲ…シトメロ…」
コレンとバーニーの一撃が∀ガンダムのシールドに当たる
ロラン「なんで戦いを止めないんだ!?…こうなったら!」
ロランは∀ガンダムの姿勢を立て直すとスピーカーを最大音量にして叫んだ
ロラン「戦いを行っている全ての者へ!我がホワイトドールの手には、黒歴史で封印された天を焼く剣がある!戦いをしている者は剣を治めよ!
灼熱の火に焼かれ、瓦礫に押し潰されないために!!」
バーニー「天を焼く剣?なんだ、新兵器か!?」
コレン「か、か、か、核だぁ―――!!」
バーニー「核!?冗談じゃないよ!ミンチどころじゃすまないぞ!離脱する!」

コレンとバーニーがその場から離脱して行きそこに残ったのはアムロのνガンダムとロランの∀ガンダム、兄弟達とハロだけがその場で臨戦態勢を取っている
アムロ「さあ、ハロ…残るはお前だけだ…」
ロラン「戦いを…止めてください…」
ハロ「…」
一瞬の静寂がその場に流れる…もしかしたらこのまま終わるのかと皆が思った、その時!
ギンガナム「コロッケのォ!怨みィ!!」
いつの間にか復活したギンガナムがターンXに乗り込みシャイニングフィンガーを発動させハロに向かい突っ込んでくる。完全に虚を突かれたハロはビットとメガ粒子砲で応戦する
ギンガナム「無駄無駄無駄ぁ!その程度の攻撃、すべてターンXがエネルギーとしてもらっている!分かっているのか、丸いヤツッ!!」
ターンXのシャイニングフィンガーがハロに命中したかに見えた…が、かろうじてハロは左腕を犠牲にして直撃を避けていた
ハロ「ダイジョブ…ダイジョブ」
ハロはそう言うとビームサーベルを最大出力にしターンXに向かって行く
ギンガナム「フハッ!フハハハハ!いいぞ、その調子だ!あの程度でやられてはコロッケの怨みは晴らせんからな!」
カミーユ「…あのハロは…俺が設計したヤツに似ている?…」
ハロの一撃がターンXに直撃する…が、寸前のところでターンXは機体を自らバラバラにしそれをかわす
カミーユ「やっぱり、あれは俺の設計したハロだ!」
ギンガナム「なかなかやるようだが…このターンXの相手ではないようだな…」
ギンガナムはバラバラになったパーツでハロを金縛りにするとXトップの上に立ち、勝ち誇った笑みを見せていた

ギンガナム「それでは、とどめを…」
カミーユ「待ってくれ、ギンガナム!!」
ハロ「…カミー…ユ…」
ギンガナム「!?丸いヤツ!今、女の名前を呼ばなかったかい!?」
ハロ「……?」
ギンガナム「戦場でなぁ、恋人や女房の名前を呼ぶ時と言うのはなぁ…瀕死の兵隊が甘ったれて言うセリフなんだよ!!」
カミーユ「カミーユが男の名前で何が悪いッ!!」
兄弟達「カミーユが切れた――――!!」
カミーユ「修正してやる―――!!」
ギンガナム「え?」
カミーユの鉄拳が不意をつかれたギンガナムの顎に綺麗に決まりギンガナムは弧を描くように吹っ飛んでいく
ドモン「うおッ!見事な右アッパー!!」
ギンガナムが地べたに叩き付けられた
ギンガナム「しょ…小生は…」
そう言いかけるとギンガナムはその場で気絶する。が、カミーユはさらに畳み掛ける。
カミーユ「俺のこの手が光って唸る!駄目な大人を修正しろと轟き叫ぶ!!」
カミーユの体が光り輝き、その手はまさに燃えていた
ドモン「あ、…あの技は!?」
シロー「ドモン、カミーユを止めろ!!」
ドモン「無理!!」
カミーユ「今!必殺のぉ!!」
フォウ「カミーユ?遊びに来たよ」
カミーユ「フォウ!?」
フォウ「何してるんだい?」
カミーユ「いやあ、別に…何も…」モジモジ…
キュピーン
フォウ「言わなくてもわかる…名前の事ね」
カミーユ「……」
フォウ「私は好きよ、あなたの名前…だって、優しい名前じゃない」
カミーユ「フォウ…」
シロー「…なんか…いきなり変わってないか?」
ドモン「ぬう…カミーユが放ったあれ程の闘気を一気に消し去るとは…あの女できる!!」
シーブック「だからと言って、決闘申し込まないでね…兄さん」
カミーユとフォウのいる空間だけが明らかに変わっていた。沢山のハートがビットのようにカミーユとフォウの周りをを舞っている

それに見とれている兄弟達を尻目にハロは体に取り巻いているターンXのパーツを剥がすとそれを自らの体に取り付け始めた
ウッソ「……!?アムロ兄さん!!」
アムロ「!?ちいッ!しまった!!」
アムロがハロに向かってビームライフルを発射する。が、そのビームのエネルギーを一瞬で自らのエネルギーに変換する
ハロ「ジュウデンカンリョウ」
アムロ「やられた…あんな事に気を取られなければ…」
ロラン「ビーム兵器は使えない?…こうなったら肉弾戦しか…」
キラ「ドモン兄さん!兄さんの武術で何とか出来ない?」
ドモン「駄目だ…俺はさっきのでカミーユと一緒に気を抜かれたみたいだ…力が入らん…」
シーブック「肝心な時に限って使えないなあ…」
シロー「くそぅ…何か…何か手は無いのか!」
アイナ「シロー!これを使って!!」
シロー「アイナ!!?」
シローが振り向いたその先には、アイナがいた……アプサラスと共に…
その他全員(カミーユ、フォウ除く)「何―――ッ!!」
シローはアイナの姿を確認するとアイナのいるアプサラスのコックピットに走って行く
シロー「アイナ、助かった!…でも、これは君の兄さんが作り上げた…」
アイナ「いいのよ、シロー…貴方の為に(お兄様に薬の時間と言って睡眠薬とついでに痺れ薬を渡し気絶させ)持って来たのよ」
シロー「アイナ……すまない。使わせてもらう!」
アイナ「私と同じく優しく扱ってね…シロー…」
シロー「任せてくれ!!」
シローがアイナのいるコックピットに乗り込むとアプサラスは静かに浮遊し始めた
シーブック「まさか…銃身が焼けるまで撃たないよな…」
キラ「保障は出来ません…」
アイナ「この機体は敏感だから気をつけて」
シロー「わかった…」
アイナ「貴方なら上手く扱えるわ…シロー」
シロー「ア、アイナ……よーし!!」
シローは静かに息を吐き大きく吸った…そして、叫ぶ
シロー「うおおぉぉぉー!!銃身が焼け付くまで撃ちつくしてやる―――!!」
その他全員(カミーユ、フォウ除く)「マジで(なんとー)!!?」
アイナ「ダメぇ!そんなに乱暴にしちゃあ…そこはもっと優しく」
シロー「え?こ、こうか?」
アイナ「イヤン…そこじゃなくもう少し下の…」
シロー「ここか!?」
アイナ「ぁあん!…シロー、そこもイイけど…優しく…敏感なんだから…」
シロー「わかった、こうだな?」
アイナ「あはぁッ!…ん!……駄目よシロー…そんなに激しく…」
シロー「すまない、アイナ…慣れなくて」
アイナ「いいのよシロー…時間はあるわ…」
キラ「外に丸聞こえだよ…兄さん…」
ウッソ(コックピットの中で…シロー兄さん、一体何を!)ドキドキ
アル「戦うんじゃないの?」
シーブック「なんとー……」

アムロ「バカップルは、放っておけ!!」
バカップル2組を尻目に戦いは再び開始した。アムロのνガンダムはハロを牽制する。そこへロランの∀ガンダムがガンダムハンマー(∀使用)二つを手に駆け寄り、アムロに一つを投げ渡す
ロラン「アムロ兄さん、ガンダムハンマーです!」
アムロ「ありがとう、ロラン……これなら!」
二機のガンダムガンダムハンマーを振り回しながらハロに近づく
ヒイロ「…出番が無いな…」
ウッソ「あれ、ドモン兄さんは?…それにジュドー兄さんとガロード兄さんもいない」
シーブック「そこにいたはずじゃ?」
辺りを見回すが居ない…ふと、家の中に目をやるとそこにドモンが一人夕食を食べていた
キラ「うわあぁ…やる気無ぁ…」
ウッソ「放って置きましょう。当分はこのままだから…」
ヒイロ「ジュドー達を探してくる」
シーブック「…アムロ兄さんとロラン兄さん押してるな…そろそろ決着つくぞ」
ウッソ「やること無いですね…色んな意味で収集つきませんし…」
シーブック「でも…たしかハロ、ターンXのパーツ取り付けたよな…このままだとロランかハロが月光蝶出しそうな展開だな…」
キラ「ゲッコウチョウデアル!って言う感じで?」
シーブック「そうそう、そんな感じ…なんか出しそうじゃない?」
ウッソ「そんな感じはするけど…でも、無いでしょう。それこそ収集つきませんよ」
ハロ「ゲッコウチョウデアル!!」
シーブック、ウッソ、キラ「なんとー!!?」

ロラン「僕が抑えます!!」
アムロ「ロラン!?」
ロランが∀ガンダムの月光蝶でハロの月光蝶を抑える
ロラン「アムロ兄さん!…月光蝶は長く出せません!早く止めを!!」
アムロ「わかった!…食らえ!!」
金縛りになっているハロ目掛けてガンダムハンマーが飛んで行きハロに直撃する。その衝撃でハロは月光蝶の作動を停止し庭先に落ちる。
アムロ「手応えはあった…やったか?」
ロラン「終わった?」
アムロとロランは庭先に横たわるハロに近づいていく。まだ、完全に停止していないが瀕死の状況だ
アムロは目視でハロの状況を診断し危険が無い事を悟るとコックピットから降りハロに近づく
ロラン「アムロ兄さん?」
アムロ「大丈夫だ。ハロはもうこれ以上戦えないよ」
ロラン「そうですか…」
ロランはアムロの言葉を聞くとアルと共にコックピットから降り恐る恐るハロに近づく。他の兄弟達もそれに続き近づいて行く
アル「終わったの?ロラン兄さん」
ロラン「…わからない…でも、動かないから…」
ドモン「ああ、終わったか?…」
ドモンが夕食を食べ終え爪楊枝を銜えながら家から出てきた
ドモン「まったく、人騒がせな……アムロ兄貴、ちょっと走ってくる」
そう言うとドモンは赤いタオルを首に架け夜の街に走っていった
シーブック「自分勝手だなぁ…」
アムロ「ハロ、話せるか?」
ハロ「……」
ウッソ「もう、駄目なんじゃない?」
キラ「でも、どうして俺たちに攻撃を仕掛けてきたんだ?」
アムロ「…教えてくれ、ハロ…どうして?」
ハロ「…邪険ニ…扱ワレタ…」
アムロ「え?」
ロラン「どう言う事です?」
ハロ「ハロハ…ジュドート…ガロードニ造ラレタ…」
アムロ「あの二人が!?…これを作った?」
ハロ「出来上ガリガ…キニクワナイカラト言ッテ…棄テラレタ……ゴミノヨウニ…」
ロラン「そんな事が……だから復讐を考えて僕達に攻撃を?」

ハロ「物ノ様ニ、扱ワレルノハ…仕方ナイ……デモ、哀シイ…」
アムロ「…そうだったのか…そんな事が…」
シーブック「確かにあの二人は物を大事にしないからな…この間もジャンク屋でZZガンダムを売りに出そうとして兄さん達に怒られたばかりなのに…」
アル「懲りてないんだね…」
アムロ「すまない、ハロ…俺がしっかりあの二人に言い聞かすから…」
ロラン「年齢の近い兄弟として躾けの義務を怠った僕にも責任があります……僕からも謝ります…すみません…」
シーブック「それを言ったら俺もだよ……すまない、ハロ…」
キラ「人騒がせな兄さんを持ったもんだ…」
アル「そうだね…根はいい人なんだけど…」
ヒイロ「…原因を連れてきた…」
ヒイロが猫を連れてくるようにジュドーとガロードの襟を鷲?みにし姿を現す
アムロ「ガロード、ジュドー!!」
ヒイロ「逃げようとしている所を捕まえた…」
ヒイロはそう言うと二人を兄弟達の前に突き出した
ガロード「いやあ…なんか…みんな、怒ってる…みたいだね」
アムロ「みたいじゃない…怒っているんだ!」
ジュドー「でもさ、兄貴…」
アムロ「とにかくハロに謝るんだ!」
ガロード「謝るって…」
シーブック「お前達がこのハロを作ったんだろ?…そして興味を無くして捨てた」
ウッソ「それにハロは怒って復讐に来たんですよ」
ヒイロ「…これが、押収した図面だ…」
アムロ「どれ…こんなものを!?」
ジュドー「兄貴?…」
アムロ「自分で責任が持てない物を作るとこうなる事は予想できるはずだ!面白半分興味半分で作るから……何度言えばわかるんだ…」

ロラン、アル「謝りなさい!」
ジュドー「…ごめん…」
ガロード「…ごめん、ハロ…」
ハロ「……」
アムロ「ハロ…許してやってくれるか?」
ハロ「アムロ達ニ免ジテ…許シテヤル…」
アムロ「本当か?」
ハロ「デモ、覚エテ…オイテホシイ」
アムロ「?」
ハロ「ジュドー達ニ造ラレテイタ時…嬉シカッタ……精魂籠メテ造ッテモラッテ…」
一同「……」
ハロ「デモ、ゴミノヨウニ棄テラレタ時…哀シカッタ」
ジュドー、ガロード(なんか…心が痛い…)
ハロ「ドンナ物ニモ、気持チヲ…籠メテモラウト…ソノ気持チガヤドル………ソレヲ…覚エテ…オイテ…ク…レ……」
その言葉を最後にハロは完全に機能を停止した。誰もが一言も発しない中、ロランは一人泣いていた
ロラン「可哀想すぎますよ~(泣)…」
アル「…ロラン兄ちゃん、鼻水…」
アルはボロ泣きしているロランにハンカチを渡す。その脇でキラもロランにつられ大粒の涙を零し始める。
アムロ「…ジュドー、ガロード…わかったか?ハロの気持ちが…」
シーブック「物を大事にしない今までのツケが回ってきたんだ」
ウッソ「これを機に気持ちを入れ替えたほうがいいですよ」
ジュドー「…そうだな…とんでもない事しちゃったな…」
ガロード「気持ち…考えた事も無かった…」
アムロ「何事も考え理解し物も人と同じく接することだ…わかるだろ」
ヒイロ「…少しは俺を見習え…」
一同(…お前は違うだろ…)
アムロ「まあ、それは置いてといて…お前達の近くにはロランと言ういい見本があるんだ…」
ヒイロ「……俺は…」



END

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最終更新:2018年11月21日 11:29