738 名前:OV版機動ライダー(シーマ編) :2013/02/19(火) 20:19:50.25 ID:???
ハマーン「ファンネル!」
ハマーンがファンネルを展開し、包囲攻撃を仕掛ける!だが!
シーマ「昔より、甘くなったんじゃないのかい?」
ガーベラはまるで踊るようにファンネルの攻撃を避け、キュベレイに接近する!
ハマーン「私は教師だ。貴様の様に化け物をしているわけにはいかん!」
シーマ「あたしだって喫茶店の主人さ。あんたよりは暇だけどね!」
ファンネルをたくみに避けながら行われる連続攻撃に、ハマーンは防戦一方になる!そして!
シーマ「やっぱり弱くなったね、ハマーン……これで終わりにするよ」
ベルト(cv:リリーナ)「Run Through Brightness……TETRA STORM!!」
4体の赤い分身がファンネルを次々と破壊し、その勢いのままキュベレイを攻撃する!
ハマーンはその攻撃で吹き飛ばされ、変身も解除された!
ハマーン「くっ……!」
シーマ「あたしの勝ちさね」
戦いを終えた2人を、暖かいインスタントコーヒーが癒す。
片付けのほぼ終わった静かな職員室で、シーマはこれまでの戦いを話していた。
ハマーン「そうか、そんな事が……」
シーマ「ジオンの残党にとっちゃ、笑い話だろう?」
ハマーン「そうだな。掲げる人も無しに石の力を使おうなど、間抜けな俗物としか言いようが無い」
シーマ「あんたは相変わらずだよ……ま、教師になったって事は少しは変わったのかもしれないけどさ。
ところで、さっきの生徒は?」
ハマーン「ああ。あいつはジュドーと言ってな、見ての通り校舎の取り壊しと合併に反対する不良だよ」
シーマ「ふふっ、1人で反対するなんてなかなか度胸があるじゃないか」
ハマーン「あいつにも仲間はいるが、皆、合併先の子と仲良くなった。新しい環境で、仲間も変わるのが嫌なのさ」
シーマ「青いねえ……」
ハマーン「そうだ、明日もここに
来ないか?」
シーマ「いいのかい?入れるのは今日までって書いてあったけど……」
ハマーン「明日からは業者と最後の運び出しだ。他の卒業生だって適当な先生を捕まえて、手伝うから来ると言っているよ」
シーマ「そうかい、じゃあ言葉に甘えるとしようか」
翌朝…
シーマ「なんだいこりゃあ!?」
ハマーンと共に再び校舎を訪れたシーマの目に飛び込んだのは、重機が無残に破壊された光景だった!
そしてその現場となった校庭の中心には、ジュドーが立っている!
ハマーン「ジュドー!?」
ジュドー「俺達の校舎を壊すものは、全部こうしてやる!」
そして、ジュドーの中から黒い光が爆発し、フルアーマーZZっぽい怪人が生まれた!!
739 名前:OV版機動ライダー(シーマ編) :2013/02/19(火) 20:21:02.76 ID:???
ジュドー「分かるぞ!黒い光が皆の気持ちを……皆の力が俺に!!
皆黙ってたって、校舎が壊されるのは嫌なんだ!それを大人に分からせるんだよ!」
ジュドーは体から黒い光弾を発射し、次々に他の重機も破壊していく!
シーマ「なんて膨大な光だ!?でも、このままじゃあ……ハマーン、止めるよ!」
ハマーン「……」
シーマ「どうしたんだい!変身できるんだろう!?」
ハマーン「私は……この黒い光では、ジュドーと戦えない……何も出来ないんだ……!」
シーマ「……そうかい、分かったよ。あんたが弱くなった理由もね」
ハマーン「!?」
シーマ「あんたは黒い光に怯えているんだろう?いつ黒い光に心を縛られるか……」
ハマーン「そうだ……私は子供達と触れ合えば黒い光が消えると思って教師になった。
だが現実はどうだ!黒い光は輝きを増し、私は怯えて暮らしている……!」
シーマ「……ハマーン、黒い光は心を染めても奪う事は出来やしないよ。まして、大切なものを見つけた人の輝きまではね……
それに、あたしは両方持ったから分かるんだ。心の光の色なんかに人の心は縛られやしないってね!変身!!」
ベルト(cv:リリーナ)「GERBERA Black Out!!」
シーマは変身ポーズを取り、黒い光を纏ってガーベラへと変身する!
シーマ「あんただって知っているんだろう!?あの子に何が必要か、そしてあんたの力ならそれが出来るって事が!」
そして、シーマはジュドーに向かっていった!
ハマーン「私の……力……」
シーマ「やめるんだよ!そんな事をして、何かが変わると思っているのかい!」
ジュドー「何かしなけりゃ、変わらないだろ!!」
FA-ZZがシーマに光弾の照準を向け、一斉に攻撃する!シーマはそれをいなしながら接近する!
シーマ「はあっ! ……何っ!?」
シーマの連続攻撃!だが、ジュドーは意に介さない!そして、どこからか飛んできた、無数の黒い光の粒がジュドーに吸収される!
シーマ「友達から漏れた黒い光が集まって、鎧になっているとでもいうのかい!?」
ジュドー「行っけえええええ!」
シーマ「がはっ……!」
FA-ZZのハイメガキャノンをまともに喰らい、吹き飛ばされるシーマ!その衝撃で、変身も解けてしまう!
ジュドー「俺達を邪魔するならアンタも同じだ……消えろおおおおお!!」
そして、第2射が放たれた!
740 名前:OV版機動ライダー(シーマ編) :2013/02/19(火) 20:23:28.60 ID:???
シーマを黒い光が包みこみ!大爆発が引き起こされる!だが!
シーマ「生きて……いる?」
ハマーン「危機一髪だったな、シーマ」
キュベレイの姿に変身したハマーンがシーマの前に立ち、黒いオーラでハイメガキャノンを防いだのだ!
シーマ「……ようやくその気になったんだね」
ハマーン「シーマ、貴様は私に大切なことを気付かせてくれた。感謝するよ」
ハマーンはそう言うと、ジュドーの方へ1歩ずつ近付いてゆく!
ジュドー「く、来るな!」
ハマーン「ジュドー、貴様は強い子だ……皆のために1人で戦っている」
ジュドーの攻撃を浴びせられながら、少しずつ歩みを進めるハマーン!
ハマーン「私も、心の拠り所を失う気持ちは痛いほど分かる……伝える事も出来なかった、すまない」
ジュドー「う、う、うわああっ!!」
至近距離でハイメガキャノンを放つFA-ZZ!しかし、キュベレイはそれすら受け止める!
そして、ハマーンはジュドーに手を伸ばした。
ハマーン「だから、もう終わりにしよう……お前には、まだ新しい世界が幾つも待っているじゃないか……」
FA-ZZの頬をそっと撫で、抱きしめるキュベレイ。FA-ZZからキュベレイへと黒い光が流れてゆく。
ジュドー「先生……暖かい」
ハマーン「私も暖かいよ。
ジュドー、この熱は他人を傷つける業火ではない、隣人を照らし、温める灯火なんだ……」
FA-ZZの鎧が解け、ZZへと変わるジュドー。やがてその鎧も解け、ジュドーとハマーンは生身の姿へと変わっていった……
取り壊しの始まった校舎を、3人が眺めている。
シーマ「とうとう始まりさね。愛着が湧くものだと、やっぱり寂しいねえ」
ハマーン「仕方ないさ、今あるものは、志だけ残して消えていくものだ」
ジュドー「……先生、俺、なりたいものが出来たんだ」
ハマーン「なりたいもの?」
ジュドー「ああ。真面目に勉強して……先生みたいな教師になりたいんだ。
だから、放課後も教えてくれないかな?」
ハマーン「ああ、勿論だ。その代わり、私は厳しいぞ」
シーマ「ふふっ、青春だねえ……」
自分をよそ目に盛り上がり始めた2人を、シーマは暖かい目で見つめていたのだった……
過去の呪縛から解き放つ光が、新たな希望を生み出した!
世界が希望で満ちる日まで!戦え、ガーベラ!!続く!!!
741 名前:OV版機動ライダー(シーマ編) :2013/02/19(火) 20:24:08.95 ID:???
舞台裏…
マリュー「お疲れ様!」
アムロ「良いのが撮れたよ。コウじゃなくてシーマさんに変えて正解だったな」
シーマ「ふふっ、光栄だよ」
ハマーン「しかし、私とシーマがライバルだったというのは……」
アストナージ「良いじゃないか、初期案はその上同級生だったんdげふあ!?」ガッシボカッ
ハマーン「この俗物が!誰が三十路に見えるだと!」
マリュー「まあまあ落ち着いて」
ハマーン「マリュー先生もマリュー先生ですよ。私を主役にした話を書くなんて……」
マリュー「あら、
ジュドー君も話通りに勉強してくれるんだから、良いじゃないですか」
ジュドー「ええっ!?俺そんな事一度も言ってないぜ!」
マリュー「それに、ジュドー君を抱きしめられて嬉しかったでしょ?」
ハマーン「そ、それは……まあ……な」
ジュドー「ああ、あのシーンのハマーン先生ね……あの時さ、なんか……」
ハマーン「なんか、とはどうしたのだ?ジュドー?」
ジュドー「……すごく鼻息荒かった」
ハマーン「!? ジュドー!!」
ジュドー「ひえっ、逃げろー!」ダダダ
ハマーン「待て!」ダダダ
アムロ「おいおい、撮影終了のお祝いの途中なのに主役が2人とも逃げたらどうなるんだ?」
ブライト「仕方ない、総員飲食を継続。肉は残しておかなくてもいいぞ」
一同「「はーい」」
おわり
最終更新:2015年01月29日 20:40