280 名前:お中元が来る 1投稿日:03/08/03 11:52 ID:???
人類が宇宙で生活するこの時代になっても、旧世紀の習慣はたくさん残っている。
日頃世話になっている人や仕事で付き合いのある人に贈り物をするお中元・お歳暮なんかもそうだ。
そして今は、大人たちがお中元をやりとりする季節である。
とある夕方、年少組は玄関に山積みなるほど運ばれてきたお中元の箱を仕分けしていた。
アル「これはアムロ兄ちゃん、これはドモン兄ちゃんにだよ」
ガロード「っつーか、アムロあんちゃんどドモンあんちゃん宛てばっかで、シローあんちゃんには全然
来ないなぁ」
ジュドー「顔の広さの違いってやつじゃないの?アムロ兄ちゃんは有名な技術者な上に会社重役だし、
ドモン兄ちゃんは
ガンダムファイトの優勝者。これなんか格闘技専門のTV局からだぜ。
地元のヒーロー止まりのシロー兄ちゃんとは知名度がダンチだよ」
ガロード「いや、地域密着型ヒーローである以上、近所の連中からもらえてもおかしくねえだろ」
ロラン「二人とも無駄口叩いてないで、早く分けちゃって下さいよ」
バカ高いエンゲル係数と教育費
その他で家計のやりくりに苦しむ兄弟一家にはありがたいことに、
お中元へのお返しに物を贈る必要は特にない。
使い道の無い物なんかは売るなり、おすそ分けするなり、誰かへのお中元に転用するなりして他へやってしまうのだ。
ジュドー「どう思う?シロー兄ちゃん」
非番で年少組に混じって仕分けをしているシロー、悪ガキコンビにくそみそに言われてぶ然としている。
ガロード「くれたらちょっと大目に見てやるとか言ったら、キキの家(自由業)とかくれるかもよ」
シロー「お前ら俺を悪徳警官にする気か?!公務員は市民には公平でないとだめだから、金品のやり取りは無しなんだよ!」
ガロード「さすがだねぇ。よっ警官のカガミ!」
そんなこんなのうちに日も暮れて、兄弟達も続々帰って来る。
(つづく。以降は回によってはリィナとリィズを妹として登場させるかもしれません)
284 名前:お中元が来る 1.5投稿日:03/08/06 02:06 ID:???
「あ、ハムの人だ」
「こんにちは、ハムの人」
TV画面の中では、風呂敷包みを持って雪道を歩く金髪の男が、
道で会う人から口々に「ハムの人」と言われている。
そして最後にコートを着た色黒の男が
「カモン、ハムハムくーん」
挑発的な態度で言われ、金髪の「ハムの人」はついに怒り出した。
「おのぉれぇぇい!誰がハムハムかぁぁぁ!!弟といえどもこのアスハム・ブーンもはや容赦せんッ!!」
TVのCMを見ているアルが突っ込みを入れる。
アル「だからハムの人なんだよねぇ」
哀れなハムの人の怒号にかぶさるようにナレーションが入る。
「お中元にも、ウルグスクのハム」
ジュドー「夏なのに、寒そうなところでロケやってんだなー」
バーニィ「南半球なら今は冬だぞ!シドニーとか!そっちの方だろう」
ヒイロ「…ウルグスクはシベリアの町の名前だ。夏でも死ぬほど寒い」
バーニィ「そうだよなぁ…北国は夏でも寒いよな」(´・ω・`)ショボーン
アル「バーニィ、何を向きになってるのさ…」
バーニィは落ち込み、アルは非難するような目でヒイロを見たが、ヒイロには理由はわからなかった。
同刻、ギンガナム邸。
ゼクス「ありがとうございましたー」
パーマンメットの上から運送屋の制帽をかぶったトンチキな格好の男から荷物を受け取ると、
メリーベルは居間に駆け込んだ。
メリーベル「ギムー、お中元来たよ」
ギンガナム「ほう、見せろメリーベル」
箱をひったくって包みをバリバリはがしたギンガナムは、中身を確認して嬉しそうに叫んだ。
ギンガナム「見ろメリーベル。我が家にハムが来たぁぁぁ!!」
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お中元 ガンダム家 ギム・ギンガナム
最終更新:2018年11月27日 15:09