しかし、何でオデロ君がここに居るの?
それにセシリーさんも一緒に居るのはなんでだろう?

「あっあ~~っ!!手。手ぇ~~握ってるよぉ!!」

オデロ君が大声で叫ぶもんだから、私とシーブック君は急いで手を離した。

「こ、これは…その…ホラ、あの棚の上からファイルが落ちてきて…」
「そうそう、それで私と、シーブック君が…床に…転んじゃって…」

「それで、今、俺が手を貸してたんだ」
「そうなの。私、シーブック君に起して貰ってたとこなの」
何故かは知らないけど私とシーブック君は、お互いがお互いを弁解するような口調で
庇い会いながら、その場に居たセシリーさんとオデロ君に言い訳をしていた。

「ふ~ん…そうなの」
セシリーさんは鋭い眼つきで私とシーブック君のことを睨んでいたけど
床に散らばったファイルや資料の山を見たら、納得してくれたようだ。
結局、私とシーブック君とセシリーさんとオデロ君の4人で、部屋の片付けしたあとに

「シーブック!演劇部の部室に行くわよ!!」
「ああ…」

「エリシャさんは園芸部の仕事、あるんだろう!!」
「ええ…」

と、シーブック君はセシリーさんに。私はオデロ君に。
それぞれ、引っ張られるような形で工科準備室を後にした。

それから……

オデロ君は園芸部の当番票をウッソ君に作り直すように言ってくれた。
当然、女子と男子が公平に休みの日を分担するローテーションのモノを、だ。

セシリーさんとは挨拶を交す度、なんだか少し怖いモノを感じている。
私の気のせいかもしれないけど。セシリーさんって顔は笑っているんだけど、目が笑っていないみたいで…。

そしてシーブック君とは…
今度の日曜日、彼が出場する予定のアマチュアグライダー大会を見に行く約束をしている。
天気予報によるとその日は快晴らしい。
私は…新しいセーターを着て出掛けるつもり。日曜日が待ち遠しい。

(終わり)



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最終更新:2018年12月03日 12:05