ある日曜日。アムロはロランとスーパーで買い物をしていた。
アムロ「ロランいつもこんなに買っているのか?」
ロラン「はい。13人分ですから。」
アムロ「俺は、仕事ばかりやっていて家のことは兄弟に任せきりだからな。」
シャア「それはいかんな。兄弟は助け合わなければならない。」
アムロ「また現れたか変態!」
シャア「ガハッ、いきなり人を殴るのはよくないな。特に罪のない人間にはなおさらだ。」
ロラン「罪がないのは別ですけど、いきなり人を殴るのは良くないですよ兄さん。」
アムロ「しかし、何かあった後だと遅いんだぞ!ロラン。」
シャア「何かあった後だとは失礼だな。それでは犯罪の常習犯ではないか。」
2人「えっ、違うの?」
シャア「
ロラン君までそんなことを。まあ良い、実は
ロラン君に開発中の家電製品のモニターとして家に来てもらおうと、ヘブッ、何故殴るアムロ!」
アムロ「もっともな理由を付けたところで、やろうとしていることが御曹司と変わらないからだ!それに、家電製品のモニターなら家でも出来る。」
シャア「自社の開発中の製品をライバル社の重役の家に送るわけにはいかんだろ!」
アムロ「でわ何故自社の開発中の製品をライバル社の重役の家族に使わせる!」
シャア「
ロラン君は家事もできるし、秘密を暴露するような人間でもないからだ。ついでに私は、独身だからたまにはまともなものが食べたい。」
アムロ「なにがあろうと貴様の家にロランを入れるような危険なことは出来ない。」
ロラン「やめてください二人とも。で、シャアさん、今からですね。」
アムロ「正気かロラン!止めろ、こんな奴に構うな!」
ロラン「僕が行けば喧嘩は収まります。それに、いざとなれば自分の身は自分で守れます。」
ロランは、喧嘩を止めたいと思っていた。また、自分は男なのだから自分の身は自分で守れることをアムロに示したかったことや、シャアが暗い屋で孤独に夕飯を食べている光景を想像してしまい、なんだか彼が哀れになってしまいシャアの願いを聞き入れてしまったのだった。
シャア「彼が行くと言っているんだ。君に止める権限はない。」
アムロ「ちぃ、(小声で)ヒイロを監視として向かわせる。」
ロラン「分かりました。行きましょうシャアさん。」
シャア「夜中までには帰らせる心配するなアムロ(と言ってみる。)」
アムロ「ロラン、気を付けるんだぞ。」アムロは夕方の町に消えた。
シャア(まずは第一関クリア。)
アムロは、駆け足で家に戻って兄弟にこの事を説明した。
コウ「なんで止めなかったんだよ兄さん。それじゃあ奴の思うつぼだよ!」
シーブック「食われるな。」
カミーユ「弟を危険な目に遭わせて、そんな兄貴、修正してやる!」
ドモン「カミーユ止めろ!ロランなら多分大丈夫だ。」
キラ「どういう意味なの兄さん。」
シロー「まあ色々だ。赤い彗星が墓穴を掘れば奴は二度とロランに近づかないだろう。」
ドモン「とは言ってもやはり心配だな。ヒイロ、偵察してきてくれ。」
ヒイロ「任務了解」
ガロード「で、飯はどうするの?」
アムロ「俺が悪いからな、俺のおごりで出前でも頼むか。」ジュドー「じゃあ俺、鰻重で。」
アル「僕は中華。」シローとドモン「俺たちは何でもいい。」
キラ・カミーユ・コウ「俺らはピザ。」ガロード・シーブック・シュウト「ラーメンで。」
アムロ「分かった。今頼むからな。」
四時間後。
キラ「遅すぎるねヒイロもロラン兄さんも。」
シーブック「やはり食われたか。」
シロー「不吉なことを言うなシーブック!」
ドモン「でも遅すぎる。準備はしておいた方が良いかもな。」
一同が心配しているなかヒイロが帰ってくる。
アル「ヒイロ兄ちゃんが帰ってきたみたい。」
兄弟は格納庫に走った。
すると、ゼロカスタムの下でヒイロが顔を真っ青にして棒立ちしていた。
アムロ「どうしたんだヒイロ!」
ヒイロ「ゼロ教えてくれ、あれは本当にロラン兄さんなのか。何故だ、何故答えてくれない。」
ヒイロはそう言うとフラフラとした足どりで自分の部屋に戻った。
シロー「ガロード、ゼロカスタムのシートを調べろ!ヒイロならなにかしらに偵察中の内容を記録しているはずだ。」
ガロードがシートを調べるとボイスレコーダーが落ちていた。
ドモン「ボイスレコーダーか、よし再生してみよう。」
カチッ
PM17:30
ターゲット宅に侵入これより任務を開始する。
PM19:00
シャアがロラン兄さんに酒を飲ましている。多分酔わせて襲うのだろう。いざというときは突入する。
PM20:00
ロラン兄さんは酒乱なのか。シャアもかなり困っているようだ。
PM21:00
遂にシャアが行動に出た。タイミングを見て突入する。
ん?シャアが倒れている。どうやらロラン兄さんがシャアを返り討ちにしたらしい。このまま様子を見る。
PM20:15
う、嘘だ!ロラン兄さんがこんな事するはずがない!う、ウワー!
レコーダーを一通り聞いた兄弟は
家族会議を開くことにした。
ウッソ「ヒイロ兄さんが怯えるなんて。どうなってたんだろう。」
キラ「考えたくない。」
コウ「この兄弟の中でもヒイロは異常なほど沢山の修羅場を経験している。そのヒイロが怯えているんだ。」
シロー「人様のためにもロランの酒乱がどれだけのものか調べる必要があるな。」
ジュドー「調べるってどうやるんだよ。まさか酒飲ませて隔離するわけ?」
アムロ・シロー・ドモン「それだ!」
カミーユ「ふざけるな!弟に対してそんなことをするなんて、可哀想だと思わないのか、そんな兄貴修正してやる!」
ドモン「まて、カミーユこれはロランのためなんだ!」
アムロ「そうだ、何も知らない奴がロランに酒を飲ませて万が一の事があれば取り返しがつかない。今のうちに出来ることはしておいた方が良い。」
カミーユ「勝手にしろ。」
シロー「よし、決まりだ。で、アムロ兄さん作戦は?」
アムロ「その事に関しては明日伝える、今日はもう遅い。」ガロード「じゃあ寝るとしますか。」
ジュドー「おやすみみんな。」
カミーユ「アル、シュウトを頼んだぞ。まったく、胸糞悪い夜だな。」
アル「じゃあ、おいでシュウト。」
シュウト「うん。」ほかの兄弟がそれぞれの部屋に行き、アムロ・シロー・ドモンの三人は最後まで残っていた。
アムロ「明日は長くなる。俺達も早く寝よう。」
2人「そうだな、じゃあおやすみアムロ兄さん。」
アムロ「よかったのか、これで。」
アムロはそう言うと自分の部屋に入っていった。
翌朝、朝食の席で。アムロ「よし、ロランがいないうちに作戦の説明をする。」
シーブック「でどういう作戦なの兄さん。」
「作戦は簡単だ。まず、俺がロランに酒を飲ませるために俺の部屋に誘う。そして、ロランが酔ったところで俺が理由を作って部屋を出る。俺が部屋を出たら俺の部屋を隔離する。以上だが、何か質問があるなら言ってくれ。」
ヒイロ「この作戦に異議あり。」
ドモン「どうしたヒイロ。怖いのか。」ヒイロ「兄さん達は酒に飲まれたロラン兄さんを舐めている。あの言いようのない恐怖は見た者でなければ分からない。あれは悪魔だった。」
ガロード「気にしすぎだぜ。こっちは13人で相手は1人。いくらロラン兄さんがいつもの兄さんじゃなかったとしてもこの人数なら大丈夫。」
アムロ「ガロードの言う通りだヒイロお前は気にし過ぎだ。」
ヒイロ「了解」
アムロ「さて、ほかに質問はないか?」
シロー「質問。」
アムロ「何だシロー」
シロー「部屋のドアは木製で壊そうと思えば壊せるがそこはどうする。」
アムロ「部屋のドアはジュドーとガロードに中に合板を埋め込んでもらう。」
ウッソ「僕も質問。」
アムロ「言ってみろ」
ウッソ「ロラン兄さんはヒイロ兄さんが怯えるぐらいの酒乱なんですよね。暴れた時はどうするんです。」
アムロ「ヒイロに頼んで麻酔銃を用意してもらう。念のために麻酔はかなり強力なものを使うつもりだ。」
コウ「俺も。」
アムロ「何だ。」
コウ「もし俺達が取り逃がして外に出てしまったらどうする。」
アムロ「家の周りにはクラインカンパニーが新しく作ったシールドを張るつもりだ。」
シン「俺も。」
アムロ「シン、あまり話さないお前が質問とは、言ってみろ。」
シン「ロラン兄さんは帰ってこないわけじゃないんだろ。どうやって見つからないように作業するんだ?」
アムロ「ロランにはお使いに行ってもらう。かなりの量のな。」
アムロ「よし、じゃあもう質問はないな。」
プルプル、プルプルシュウト「電話だよ。」
アル「僕が出るよ。はいもしもし。あっロラン兄ちゃん。」ロラン「今から帰るから。朝ご飯はどうしたの、ちゃんと食べてる?
アル「うん、ちゃんと食べたよ。」
ロラン「そう、みんなちゃんと出来てるみたいだから安心したよ。それじゃあもう切るね。」
ガチャ
アル「ロラン兄ちゃんが今から帰るだって。」
アムロ「よし、ガロードとジュドーはドアの改造、キラとウッソはシールドと監視カメラの設置、ほかの者は手伝いだ。各員行動開始。」
兄弟「了解。」
最終更新:2019年01月21日 23:30