67 名前:1/5 :2012/07/16(月) 18:33:56.12 ID:???
ロラン「平日の昼間は平和ですねえ……」
キャプテン「だが、玄関の防犯カメラが反応している……客人の確率、83.472%」
ぴんぽーん
ロラン「はーい」
ダリル「シロー警部補の同僚のダリル・ダッジだ。警部補の傘を届けに来た」
ロラン「そう言えば、昨日帰ってきた時に忘れた、って言ってましたね。ありがとうございます」
ダリル「それでは、俺はこれで」
ロラン「
せっかくだからお礼がてら、お茶でも飲んでいっていってください。ささ……」とてとて
ダリル「ん、ああ……」
ダリル「(帰宅の途中で寄っただけなのに、良いのだろうか……)」
ロラン「シロー兄さんたら、休日だからって傘を取りに行かずにデートに行ってるんですから。
わざわざありがとうございます」
ダリル「帰り道だから気にしなくていい。それに、昨日は1日中デートの話をしていたからな。
傘くらい、どうでも良くなるさ」
ロラン「ふふ、それもそうですね」
68 名前:2/5 :2012/07/16(月) 18:34:40.35 ID:???
ロラン「それで兄さん達も熱くなって、僕しか止める人がいなくなるんですよ」
ダリル「分かる……フラッグファイターも熱い奴ばかりで、その上フラッグで何でも出来ると信じている。
この前も空ではフラッグが一番だといって、ハリソン警部とレーン警部補に連戦を申し込んだ男がいた」
ロラン「それで、結果はどうなったんですか?」
ダリル「あえなく2連敗だ。隊長じゃないんだし、フラッグはチームで戦うものだろうに……」
ロラン「あはは、それで終わればいいんですけどね……ウチはそれで勝っちゃうから……」
ダリル「それも大変だな。腕ばかり良くなって、新装備の開発や配備が遅れてしまう」
ロラン「それだけならいいんですけど、あちこち巻き込んでしまうんですよ」
ダリル「確かに
ガンダム家関連の処理は多いな……」
ロラン「本当ですよ。もっと家計に優しくしてくれないと」
ダリル「そうだな、フラッグファイターも、もう少し現実を見て欲しい時はある……」
ロラン「お互い、似たような悩みですね」
ダリル「ああ。俺達は気が合うかもな」
ロラン「そうですね。役目もなんだか似てるみたいですし……」
69 名前:3/5 :2012/07/16(月) 18:35:16.59 ID:???
どんがらがっしゃーん
ロラン「うわっ!?何ですか!?」
キャプテン「外に積んでいた粗大ごみの山が、崩れたようだ!」
ロラン「まさか……泥棒!?」
ダッ
ロラン「ダリルさん!?」
ダリル「俺は警察の、フラッグファイターだ!どんな奴が相手だろうが、新しい友の為に捕まえてみせる!」
ロラン「あ……」
ロラン「(友達、か……)」
ダリル「あの人影か……素早いな……しかも、誰かは忘れたがどこかで見た身のこなしだ!」ダダダ
ダリル「だが……必ず捕まえる!そうでなくては、ロランに合わせる顔が
無い!」ダダダ
ダリル「うおおおっ!!」
ガシッ
ダリル「捕まえたぞ、犯人!観念しろ!」
犯人「くっ……よもや君に捕まろうとは……」
ダリル「おま、え!?いや!あなたは!?」
70 名前:4/5 :2012/07/16(月) 18:36:25.62 ID:???
ロラン「で、泥棒はグラハムさんだったというオチですか」
ダリル「きっちり説明してもらいますよ、隊長」
グラハム「うむ。まず私は泥棒で無い事を言っておこう。
非番だから久しぶりに少年と手合わせをしようと思って、ガンダム家を覗いてみたのだ」
ダリル「今日は平日ですぜ?」
グラハム「なんと!?最初から間違っていたとは!これは始末書モノだ……」
ロラン「いいから、続けてください」
グラハム「少年がいないと見てみればロランとダリルがお茶を飲んでいるではないか。
中に割って入るのは無粋だが気にもなって、都合よくあった足場に移って確認する事にした。
そして足場に登ったはいいが崩れてしまい、思わず逃走してしまったという訳だ」
ロラン「……」シラー
グラハム「しかし、私の逃走を拒むとは流石ダリルだ。隊長として鼻が高い」
ダリル「……」シラー
グラハム「く、この視線……将に最強の剣だ」
ダリル「どうしておきます、ロラン?」
ロラン「そうですね……グラハムさんだから勝手に入ったのは許すとしても、せっかく積んだ粗大ごみが台無しですし……」
71 名前:5/5 :2012/07/16(月) 18:37:07.58 ID:???
そして……
ジュドー「あれ?粗大ごみの山、もう片付けたの?」
ロラン「ええ。急に片付けたいって人が現れましてね」
ガロード「へへ、俺達の予定だったけど助かったぜ」
ロラン「本当ですよ。だからって感謝はしなくて良いですけど」
ガロード「あれ?ロラン兄、笑顔なのになんか厳しいな」
ジュドー「ま、ロラン兄がそう言ってるんだから、深く考えないでいいんじゃないの?」
ガロード「それもそうだな」
ハワード「なあダリル、隊長の元気が無いが、知っているか?」
ダリル「急に力仕事がしたくなって、一仕事やっていたそうだ」
ハワード「そうか……ダリル、お前もそっけないが何かあったのか?」
ダリル「俺だってそういう日はあるさ」
ハワード「? 笑顔なのにそっけない。そういうものか……」
グラハム「全身筋肉痛とは……私も精進が足りん……な……」ズキズキ
おわり
最終更新:2015年10月16日 21:54